JPS6126677B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は音声に依つて電気機器を制御する音声
機器に於ける音声登録方法に関する。

音声に依つて電気機器を制御するのに音声を認
識する必要があるが、不特定多数の音声を認識可
能としたものと、特定の人の音声のみを認識する
ものとが存在している。不特定多数の音声を認識
させると汎用性が増すが、認識の為に用いる音声
参照パターンメモリに多くの音声パターンを記憶
させておく必要があるのでメモリの容量が増大す
る。従つて一般には特定の人の音声のみを認識可
能とした音声認識装置が多用されつつある。一方
特定の人の音声を認識させるには認識動作に先立
つてその特定人の音声を認識装置に登録する必要
がある。

本発明はこの音声登録方法に特徴を有するもの
で、以下に詳述する。

１は音声を電気的な音声信号に変換するマイク
ロフオン、２はこの音声信号をデイジタル信号に
変換するＡ／Ｄ変換回路、３はこのデイジタル化
された音声信号を認識する音声認識回路、４はこ
の認識回路３での認識結果にもとずいて動作制御
される電子式卓上計算機等の電気機器、５はこの
電気機器からの動作の結果、電子式卓上計算機の
場合であれば演算結果数を音声に依つて出力する
為の音声合成回路、６はこの合成回路５から得ら
れる音声信号をアナログ的な音声信号とするＤ／
Ａ変換回路、７はこの変換回路６からのアナログ
音声信号を音声として発音するスピーカである。
また８は上記Ａ／Ｄ変換回路２からのデイジタル
化された音声信号を登録モードに於て登録せしめ
る為の音声登録回路、９はこの音声登録回路８か
ら得られる登録すべき音声信号を登録すると共に
上記音声認識回路３での音声認識の際に用いる音
声参照パターンを記憶する参照パターンメモリ、
１０は上記音声合成回路５で音声を合成する際に
用いる語彙メモリ、１１は上記電子式卓上計算機
等の電気機器４での動作結果を可視表示するデイ
スプレイである。尚、上記音声登録回路８を用い
ての登録モードに於ては該登録回路８から音声合
成回路５に対して登録音声の先導発音をする為の
指令を与える指令線１２が設けられている。

而して、先ず被認識音声を発するオペレータの
音声を登録する必要がある。その時はモードを音
声登録モードとし、マイクロフオン１から被認識
音声、例えば電気機器が電子式卓上計算機の場合
であれば、演算数、被演算数を導入する為の
「０」から「９」までの数字や加算、減算等の演
算の種類や演算実行等を導入する為の「タス」、
「ヒク」或いは「イコール」等の音声を導入する
のであるが、それ等の発音に先立つて何の音声を
登録するかの先導を必要とする。従つて本発明に
於ては音声登録回路８から指令線１２を介して音
声合成回路５へ登録音声の先導要求が出され、合
成回路５は語彙メモリ１０に貯えられている数値
パターン等を用いて数字の音声を合成し、Ｄ／Ａ
変換回路６及びスピーカ７を用いて先導音声を発
生する。オペレータはこの先導音声を真似てマイ
クロフオン１に向つて発声し、その時の音声信号
をＡ／Ｄ変換回路２でデイジタル化し、音声登録
回路８を介して参照パターンメモリ９に登録す
る。一つの数字の登録が完了すると次の数字、或
いは演算の指示等を同様に音声合成回路５と語彙
メモリ１０とスピーカ７とに依る先導に従つて発
声し、その音声信号を参照パターンメモリ９に記
憶させる。

全ての音声の登録が終了すると、モードを音声
認識モードに切り換え、マイクロフオン１に向つ
て発声する。その時の音声はＡ／Ｄ変換回路２で
デイジタル化され、音声認識回路３に導入され
る。音声認識回路３に於てはその音声信号を参照
パターンメモリ９に予め登録されている音声パタ
ーンと比較しつつどの音声であるのかを認識し、
電子式卓上計算機４に数値、或いは演算指令等を
導入し該計算機４で所定の演算を実行せしめる。
この時の演算結果はデイスプレイ１１で可視表示
されると同時に音声合成回路５に導かれ、この合
成回路５に於て語彙メモリ１０にある音声パター
ンを用いつつ音声合成され、Ｄ／Ａ変換回路６を
介してスピーカ７でその演算結果が発声出力され
る。

一般に音声登録に際しての先導はキーに依るも
の、或いは表示装置を用いるもの等が一般的であ
るが、斯る方法に依ると目や手が拘束される上に
音声機器を最も必要とする目の不自由な人にとつ
てその音声登録は不可能に近かつた。

然し乍ら本発明に依ると音声の登録の際の先導
が音声に依つて行われるので、目や手を拘束され
る事なく登録が行え、また盲人にとつても音声登
録は容易となる。また本発明方法に於ては音声登
録の先導の際に用いる語彙メモリと動作結果を音
声出力する際に用いる語彙メモリとが兼用される
ので、メモリの数が少くて済み極めて有用であ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明方法を実施する際の構成を示すブロ
ツク図であつて、３は音声認識回路、４は電気機
器、５は音声合成回路、８は音声登録回路、９は
参照パターンメモリ、１０は語彙メモリ、を夫々
示している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 音声に依つて電気機器を制御する音声機器に
   於て、音声信号をデイジタル信号化するＡ／Ｄ変
   換回路と、該変換回路からのデイジタル化された
   音声信号を音声参照パターンメモリに貯える音声
   登録手段と、Ａ／Ｄ変換回路からの音声信号を上
   記参照パターンメモリに貯えた音声信号を参照し
   て認識する音声認識手段と、該認識手段での認識
   結果に基づいて制御される電気機器と、該電気機
   器に於ける動作の結果を語彙メモリからの音声信
   号をもとにして音声出力する音声合成回路と、該
   合成回路からの音声信号を発音するスピーカとを
   備え、 上記音声登録手段を用いての音声登録の際に
   は、上記語彙メモリと音声合成手段とスピーカと
   を用いての音声に依る先導を行わしめる事を特徴
   とした音声機器に於ける音声登録方法。