JPS6126528Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プレハブ住宅等の柱のコーナー部
を覆つて外装施工するコーナーカバーの改良に関
する。

一般に、プレハブ住宅等の建築物にあつては、
フロア部および柱を施工したのち、壁部を施工し
ている。そして、近時ではコスト的に優れるとい
う理由から、壁部の施工に、外装材を備えた外壁
パネルとコーナーカバーとを組合わせた工法が採
用されている。

ところで、この種の工法に用いられるコーナー
カバーは、一般に繊維混入セメント硅酸カルシユ
ウム板、いわゆるケイカル板といつた外装材で、
断面Ｌ字状の長尺なコーナーカバー本体を形成し
た構造が用いられ、その外装材の単品成形品を柱
に取り付ている。コーナーカバーの取り付けにあ
たつては、コーナーカバー本体を柱の外側コーナ
ー部にセツトし、外側からねじ等の固定具を柱側
に向つて挿入することにより、直接固定が行われ
るようになつている。

しかしながら、ケアカル板で構成されるコーナ
ーカバー本体は、材質的にもろいので、コーナー
カバーを取付け作業は極めて難しく施工能率が悪
い。また取付け後の耐久性にも問題があつた。

この考案は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、繊維混入セメント
硅酸カルシユウム板で構成されたコーナーカバー
本体と、コーナーカバー本体内に埋設され強度を
補強する補強部およびコーナーカバー本体の側部
内面側から側方へ突出する取付座を備えた固定補
強体とを一体に形成することで、コーナーカバー
本体の強度の向上を図りつつ、容易に柱へ取り付
けることができるようにしたコーナーカバーを提
供しようとするものである。

以下、この考案を図面に示す一実施例にもとづ
いて説明する。第１図は、プレハブ住宅等の柱廻
りの構造を示し、図中１は断面が矩形状の筒状体
等で構成された柱である。そして、この柱１の一
方の外側面には、外装材２ａを備えた外壁パネル
３ａが取り付けられ、同じく他方の外側面には外
装材２ｂを備えた外壁パネル３ｂが取り付けられ
ている。また、柱１の外側のコーナー部には、こ
の考案の要旨であるコーナーカバー４が取り付け
られ、コーナーカバー４および上記外壁パネル３
ａ，３ｂの組合わせによつてプレハブ住宅等の壁
部を構成している。そして、このコーナーカバー
４の詳細な構造が第２図に示されている。

コーナーカバー４の構造について説明すれば、
図中５は繊維混入セメント硅酸カルシユウム板、
いわゆるケイカル板で構成されたコーナーカバー
本体、１１は帯状板より成形された固定補強体で
ある。コーナーカバー本体５は、断面Ｌ字状に成
形されている他、柱１の長さに応じた寸法を有し
ている。一方、固定補強体１１は第３図に示すよ
うに、中央に多数の透孔１４…を有した円弧状の
補強部９を形成する他、その円弧部１５の両側
に、外側に向つて折曲してなる取付片部１６，１
６を形成して構成される。そして、こうした固定
補強体１１が上記コーナーカバー本体５の上下方
向沿いに３個一体に設けられ、コーナカバー４の
全体を形成している。すなわち、固定補強体１１
は、補強部９をコーナーカバー本体５の成形時に
埋め込んで、両側の取付片部１６，１６をコーナ
ーカバー本体５の側部内面側から側方へ突出させ
て装着される。そして、補強部９の埋設により、
もろいコーナーカバー本体５の強度を補強する
他、突出する取付片部１６，１６で柱１に対する
取付座１０，１０を構成している。なお、１２…
は取付座１０…に設けたビス孔である。

しかして、このように構成されたコーナーカバ
ー４を柱１に取り付けるときは、外壁パネル３
ａ，３ｂを建込前に、柱１の外側のコーナー部に
コーナーカバー本体５を被せて各取付座１０…を
柱１に重ね合せる。その後、各取付座１０…の外
方からビス１３…を柱１に向つて螺挿することに
より、コーナーカバー４の固定が確実に固定され
る。ついで、各外壁パネル３ａ，３ｂを所要の位
置に取付ければ、壁部の施工がなされる。

かくして、コーナーカバー４は、従来のコーナ
ーカバー本体そのものを直接、柱１へ取付けるの
ではなく、取付座１０を使つて取付けるので容易
な作業で確実に取付けることができる。しかも、
取付座１０はコーナーカバー本体５と一体なの
で、取付コーナーカバー４が、がたつくことはな
い。またコーナーカバー本体５は補強部９で強度
が補強されているから、取付けにはそれほど細心
の注意をはらう必要もない。そのうえ、コーナー
カバー本体５の強度が補強されることは、風雨等
の外力に対し強くすることができ、耐久性に優れ
る。

以上説明したようにこの考案によれば、コーナ
ーカバーを容易な作業で確実に取付けることがで
きる。しかも、取付座はコーナーカバー本体と一
体なので、取付けたコーナーカバーが、がたつく
ことはない。またコーナーカバー本体は補強部で
強度が補強されているから、取付けにはそれほど
細心の注意をはらう必要もない。そのうえ、風雨
等の外力に対し強く、耐久性を向上させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図はコ
ーナーカバーを柱に取付けた状態を示す平面図、
第２図はそのコーナーカバーを示す斜視図、第３
図はその固定補強体を示す斜視図である。 １……柱、５……コーナーカバー本体、９……
補強部、１０……取付座、１１……固定補強体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 繊維混入セメント硅酸カルシユウム板で断面Ｌ
   字状に構成されたコーナーカバー本体と、上記コ
   ーナーカバー本体内に埋設されて強度を補強する
   補強部およびコーナーカバー本体の側部の内面側
   から側方へ突出する取付座を備えた固定補強体と
   を一体に形成してなることを特徴とするコーナー
   カバー。