JPS6126447Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は油圧作業機に取付けて、小径の丸穴
を掘削する装置に関する。

従来から、電柱その他の小径の棒体を立てるた
め、それ程深くない丸穴を軟質の土壌に掘削する
場合は人力によるか、あるいは、小形のアースオ
ーガによつていた。人力による場合は多くの時間
と労力を要し、その点でコストが高くなり、ま
た、作業効率が悪く、急ぐ場合には期間的に間に
合わぬという欠点があり、アースオーガによる場
合は、機械自体が高価であるばかりか、動力を必
要とするため、動力の供給回路を必要とする等の
欠点があつた。

この考案は上記の如き欠点のない穴掘り装置を
提供することを目的とするものである。

この考案の構成は、油圧作業機のアームの先端
に取付けた、上部の取付金物と、下部のスコツプ
と、中間部の連結棒よりなる固定側スコツプと、
下部のスコツプにその一端を回動自在に取付けた
回動スコツプと、バケツトシリンダと取付金物の
間に回動自在に連結した第１リンクと、第１リン
クと回動スコツプを連結した第２リンクとよりな
るものである。

バケツトシリンダを作動して第１リンクを回動
せしめ、第２リンクを介して回動側スコツプを作
動し、固定側スコツプと回動側スコツプにより土
砂を掘り取るから、特別の動力源を必要とせず、
油圧作業機に取付けて作業を行なうことができる
から便利であるばかりでなく、装置自体も簡単で
安価に製作できるから非常に有用である。

以下、本考案の実施例について図面に基づいて
詳細に説明する。

１は油圧シヨベル本体、２はブーム、３はブー
ムシリンダ、４はアーム、５はアームシリンダで
ある。６は固定側スコツプで、該固定側スコツプ
６は上部の連結金物７と中間部の棒体８と下部の
スコツプ９とより一体に構成しており、連結金物
７は下部をアーム４の先端にピン１０で回動自在
に連結しており、上部には横方向の長孔１１を穿
設しており、アーム４に突設したピン１２が長孔
１１に嵌挿しており、連結金物７、すなはち、固
定側スコツプ６はピン１０を中心に長孔１１の範
囲内で前後に揺動できる如くしている。１３はバ
ケツトシリンダで、その先端と連結金物７の上方
側部との間には第１リンク１４を回動自在に連結
している。１５は固定側スコツプで、上側部にレ
バー１６を前方に突設した状態で固着しており、
該レバー１６の先端をスコツプ９の側部にピン１
７で回動自在に枢支しており、回動側スコツプ１
５の上方後部と第１リンク１４の中間部との間に
は第２リンク１８を回動自在に連結しており、第
１リンク１４が回動すれば第２リンク１８を介し
て回動側スコツプ１５が回動する如くしている。

本考案は上記の如く構成しているが実際に作動
する場合について説明する。

掘削時はアームシリンダ５を操作して、アーム
４、および、固定側スコツプ６を掘削方向、すな
はち、地面に垂直に向け、ブームシリンダ３を作
動してスコツプ９を地中に突き刺す。次に、バケ
ツトシリンダ１３を伸長せしめれば、その先端に
連結した第１リンク１４が回動し、その中間部に
連結した第２リンク１８を介して回動側スコツプ
１５がピン１７を中心に回動するから、両方のス
コツプ１５，９の内側にある土砂が掘削される。
次に、ブームシリンダ３、および、アームシリン
ダ５を操作して固定側スコツプ６、および、回動
側スコツプ１５を上方に引揚げ、バケツトシリン
ダ１３を操作して第１リンク１４、第２リンク１
８を介して回動側バケツト１５を開き、掬込んだ
土砂を放出する。

なお、掘削する穴が浅い間は、掘削時の固定側
スコツプ６の方向は余り問題にはならないが、穴
が深くなれば固定側スコツプ６の移動方向と穴の
方向とがうまく合わないと、地上に引上げること
が困難であり、また、無理に引上げようとすると
穴を壊わすことがある。そのため、アーム４と固
定側スコツプ６が或る程度折曲げできるように、
アーム４に突設した２個のピン１０，１２のう
ち、一方のピン１２の挿入孔を長孔１１に形成
し、固定側スコツプ６がアーム４に対してある程
度回動可能にしており、ブーム２の先端が円運動
しても固定側スコツプ６は一直線上に移動できる
如くしているから作業時に穴をこわすことはな
い。

以上述べたように、本考案はバケツトシリンダ
で駆動する第１リンクと、アームの先端に若干回
動可能で、かつ、下部にスコツプを有する固定側
スコツプと、前記スコツプに回動自在に連結した
回動側スコツプと、第１リンクと回動側スコツプ
を連結した第２リンクで構成したから、従来のア
ースオーガのように油圧モータを必要とせず、し
たがつて、油圧源を追加する必要がなく、構造が
簡単で取付、取外しも容易で、故障も少なく、製
作費も安価であるので極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の正面図、第２図は第
１図のＡ部の拡大図、第３図は第２図のＢ−Ｂ断
面図、第４図は第２図のＣ−Ｃ断面図である。 ４……アーム、７……連結金物、８……棒体、
９……スコツプ、１０……ピン、１１……長穴、
１２……ピン、１３……バケツトシリンダ、１４
……第１リンク、１５……回動側スコツプ、１８
……第２リンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロント部に作業アタツチメントを装着し油圧
   シヨベルにおいて、アーム４の先端に連結金物７
   をアーム先端ピン１０とアームに突設し、長穴１
   １と係合したピン１２とで取付け、連結金物７の
   一方は先端にスコツプ９と回動側スコツプ１５を
   取付けた棒体８と固着連結し、連結金物７の他方
   には第１リンク１４を設け、第１リンク１４の他
   端はバケツトシリンダ１３と連結するとともに、
   第１リンク１４と回動側スコツプ１５とを第２リ
   ンク１８で連結したことよりなる油圧シヨベルの
   シヨベル装置。