JPS61264085A - X線で刺激されて発光する螢光体 - Google Patents
X線で刺激されて発光する螢光体Info
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- JPS61264085A JPS61264085A JP10663685A JP10663685A JPS61264085A JP S61264085 A JPS61264085 A JP S61264085A JP 10663685 A JP10663685 A JP 10663685A JP 10663685 A JP10663685 A JP 10663685A JP S61264085 A JPS61264085 A JP S61264085A
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- phosphor
- afterglow
- ray
- oxide
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- Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
- Luminescent Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
A 産業上の利用分野
本発明は、X線で刺激されて発光する蛍光体に関し、主
として、X線増感紙に使用される蛍光体に関する。
として、X線増感紙に使用される蛍光体に関する。
B 従来の技術
X線で刺激されて発光する蛍光体は、主として、X線増
感紙に使用される。X線増感紙は、一般に写真フィルム
と絹み合わせて使用され、被写体のX線像の強化作用を
なす。かかるX線増感紙に使用される蛍光体は、X線の
吸収量が多いこと、発光効率が高いこと、残光成分が弱
いこと等が要求される。
感紙に使用される。X線増感紙は、一般に写真フィルム
と絹み合わせて使用され、被写体のX線像の強化作用を
なす。かかるX線増感紙に使用される蛍光体は、X線の
吸収量が多いこと、発光効率が高いこと、残光成分が弱
いこと等が要求される。
X線吸収量が多い蛍光体が塗布されたX線増感紙は、X
線画像の鮮鋭度、並ひに濃度分解能を高くして、画質を
良くてきる。発光効率の高い蛍光体は、少ないX線照射
で使用でき、又、残光成分が少ない蛍光体は、残像によ
る悪影響を防止出来る。
線画像の鮮鋭度、並ひに濃度分解能を高くして、画質を
良くてきる。発光効率の高い蛍光体は、少ないX線照射
で使用でき、又、残光成分が少ない蛍光体は、残像によ
る悪影響を防止出来る。
画質の優れた蛍光体として、従来の蛍光体CaWOjに
代わり、近年、Gd2O2S :Th、BaFCl
:EIJ、 La0Br :Tm、 YTaOa
:Tm等の蛍光体が実用化されている。
代わり、近年、Gd2O2S :Th、BaFCl
:EIJ、 La0Br :Tm、 YTaOa
:Tm等の蛍光体が実用化されている。
しかし、Gd202s : Tbは、緑色発光で青色か
ら緑色領域に感度があるオルソフィルムと組み合わせて
使用されるために、フィルムが暗室で感光し易く、暗室
ランプを暗くする必要があって作業性が悪い。
ら緑色領域に感度があるオルソフィルムと組み合わせて
使用されるために、フィルムが暗室で感光し易く、暗室
ランプを暗くする必要があって作業性が悪い。
BaFCI:EuとLa0Br:Tmは、X線吸収量が
少ないことと、粒子形状により、X線により生成される
光の散乱が多いために、X線画像の画質の低下を免れな
い。
少ないことと、粒子形状により、X線により生成される
光の散乱が多いために、X線画像の画質の低下を免れな
い。
Y T a Oa : T m蛍光体は、X線吸収量が
多く、発光効率も高い。又多面体の粒形であるために、
光の散乱が少なく、X線画像の画質も良い。その上、青
色発光であることから、青色領域に感度のあるレキュラ
ーフィルムと組み合わせて使用出来るため、フィルムが
暗室ランプで感光し難く、暗室ランプを明るくして、暗
室での作業性も良い。
多く、発光効率も高い。又多面体の粒形であるために、
光の散乱が少なく、X線画像の画質も良い。その上、青
色発光であることから、青色領域に感度のあるレキュラ
ーフィルムと組み合わせて使用出来るため、フィルムが
暗室ランプで感光し難く、暗室ランプを明るくして、暗
室での作業性も良い。
かかる特性を有するYTaO4:Tm蛍光体は、増感紙
用蛍光体として有望視されている。しかし、このYTa
O4:Tm蛍光体は、他の蛍光体に比し、残光成分が強
い欠点があり、このことが用途を制限している。残光成
分の弱いYTa、04:Tm蛍光体が開発されるなら、
X線用として理想的な特性の蛍光体が実現できる。
用蛍光体として有望視されている。しかし、このYTa
O4:Tm蛍光体は、他の蛍光体に比し、残光成分が強
い欠点があり、このことが用途を制限している。残光成
分の弱いYTa、04:Tm蛍光体が開発されるなら、
X線用として理想的な特性の蛍光体が実現できる。
本発明は、このことを実現すべく開発されたもので、本
発明の重要な目的は、X線吸収量が多くて発光効率が高
く、しかも、残光成分を弱く出来る、X線で刺激されて
発光する蛍光体を提供するにある。
発明の重要な目的は、X線吸収量が多くて発光効率が高
く、しかも、残光成分を弱く出来る、X線で刺激されて
発光する蛍光体を提供するにある。
又、本発明の他の重要な目的は、特定の含有量に於て、
発光効率を高くすることも可能である、X線で刺激され
て発光する蛍光体を提供するにある。
発光効率を高くすることも可能である、X線で刺激され
て発光する蛍光体を提供するにある。
C従来の問題点を解決するための手段
本発明者は、上記目的を達成するため、希土類タンタレ
ート蛍光体、並びに、希土類ニオJ\−1・蛍光体に付
いて種々の研究を行った。その結果、該蛍光体にBe+
Mg、Ca、Sr、Ba+ Zn。
ート蛍光体、並びに、希土類ニオJ\−1・蛍光体に付
いて種々の研究を行った。その結果、該蛍光体にBe+
Mg、Ca、Sr、Ba+ Zn。
Cdの内、少なくとも1種の二価金属を特定の範囲で含
有させることにより、その残光特性を顕著に改良するこ
とに成功した。 又特定量の二価金属を含有させて得ら
れた蛍光体は、顕著に改良された残光特性を有すのみな
らず、著しく発光効率を向上させることも可能であった
。
有させることにより、その残光特性を顕著に改良するこ
とに成功した。 又特定量の二価金属を含有させて得ら
れた蛍光体は、顕著に改良された残光特性を有すのみな
らず、著しく発光効率を向上させることも可能であった
。
即ち、本発明の蛍光体は、組成式(■) 二MeL n
+−x−+az3+aD 04 : x Tm”
(T )(但し、Mは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba
。
+−x−+az3+aD 04 : x Tm”
(T )(但し、Mは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba
。
Zn、Cdの群より選はれる少なくとも1種の二価金属
であり、Lnは、Y、Gd、La、Luの少なくとも1
種の元素であり、Dは、Ta、Nbのいずれか又は両方
を含み、aおよびXは、それぞれ、lX10−6≦a≦
10≦X≦0.03の範囲の数値である) で表される。
であり、Lnは、Y、Gd、La、Luの少なくとも1
種の元素であり、Dは、Ta、Nbのいずれか又は両方
を含み、aおよびXは、それぞれ、lX10−6≦a≦
10≦X≦0.03の範囲の数値である) で表される。
蛍光体に混合されるMは、混合量が多いと残光特性が改
良されるが、多すぎると、発光効率が低下する。また、
活剤であるTm3+は、多すぎると発光効率が低下する
。ただし、本発明の蛍光体は、母体自体も発光するので
、活剤であるTm3′を全く含有させずに使用すること
も可能である。
良されるが、多すぎると、発光効率が低下する。また、
活剤であるTm3+は、多すぎると発光効率が低下する
。ただし、本発明の蛍光体は、母体自体も発光するので
、活剤であるTm3′を全く含有させずに使用すること
も可能である。
D 作用、効果
本発明の、]−記jJ成式(1)で表される蛍光体は、
優れたX線吸収特性と発光効率を有することに加えて、
顕著に改良された残光特性を示す。又、各元素の含有量
を特定の範囲に調整することによって、従来の蛍光体に
くらべて、高輝度の発光を実現できる。
優れたX線吸収特性と発光効率を有することに加えて、
顕著に改良された残光特性を示す。又、各元素の含有量
を特定の範囲に調整することによって、従来の蛍光体に
くらべて、高輝度の発光を実現できる。
従って、上記組成式(r)で表される蛍光体を、X線増
感紙に利用することにより、残光によるノイズの少ない
、画質の優れた画像を定常的に得ることが出来、又、X
線画像の感度を向上させることも可能である。
感紙に利用することにより、残光によるノイズの少ない
、画質の優れた画像を定常的に得ることが出来、又、X
線画像の感度を向上させることも可能である。
本発明の特長を、第1図〜第4図を参照して詳述する。
第1図に於て、曲線Cは、組成式、
MaL n I−x12/31aD Oa : x T
m”、に於て、MがCa、LHがY、r)がTa5a=
IX10−’、x=0.005の場合、即ち、 −〇− Call、el+11+Ya99a9T a Oa :
0 、 OO5Tm3+なる蛍光体の残光特性を示す
。比較用として従来の、a=Oの場合、即ち、 YTaO4: 0.0057m”なる蛍光体の残光特性
を曲線Aで示す。。
m”、に於て、MがCa、LHがY、r)がTa5a=
IX10−’、x=0.005の場合、即ち、 −〇− Call、el+11+Ya99a9T a Oa :
0 、 OO5Tm3+なる蛍光体の残光特性を示す
。比較用として従来の、a=Oの場合、即ち、 YTaO4: 0.0057m”なる蛍光体の残光特性
を曲線Aで示す。。
第1図は、縦軸に相対残光!([一定時間経過後の発光
ml/X線刺激時の発光量]の対数値)、横軸に、残光
の減衰時間(X線の照射を停止してからの経過時間)を
示している。
ml/X線刺激時の発光量]の対数値)、横軸に、残光
の減衰時間(X線の照射を停止してからの経過時間)を
示している。
第1図によれは、a=IX]0−’である本発明蛍光体
は、a=00従来の蛍光体に比し、著しく残光特性が優
れていることがわかる。更に第1図におていは、上記組
成式(1) %式% −1の場合、すなわち、 Ca[1,ei+ei++Ye99slIT a Oa
: 0 、 OO5Tm”。
は、a=00従来の蛍光体に比し、著しく残光特性が優
れていることがわかる。更に第1図におていは、上記組
成式(1) %式% −1の場合、すなわち、 Ca[1,ei+ei++Ye99slIT a Oa
: 0 、 OO5Tm”。
Ca、e、t++Ye9ee3T a Oa : 0
、 O05Tm3噌及び、Caz、+Ya92e3T
a O4: 0 、005 Tm3→なる蛍光体の残光
特性を、順番に曲線B、D、Eで示している。
、 O05Tm3噌及び、Caz、+Ya92e3T
a O4: 0 、005 Tm3→なる蛍光体の残光
特性を、順番に曲線B、D、Eで示している。
この図によれは、a、=IX10−2.a=IX10−
1の本発明蛍光体は、a=0の従来の蛍光体に比し、特
に残光特性が優れていることが明らかである。
1の本発明蛍光体は、a=0の従来の蛍光体に比し、特
に残光特性が優れていることが明らかである。
次に本発明の蛍光体CaaYll、995−+2z3+
aT a Oa : 0 、 OO5T m 3+を例
に取り、カルシウム含有量が、発光特性に及ぼす影響を
、第2図に基づいて説明する。第2図は、縦軸にX線刺
激で発光させた場合の明るさく相対値)、横軸に蛍光体
中に含まれるカルシウムilaの値を示している。
aT a Oa : 0 、 OO5T m 3+を例
に取り、カルシウム含有量が、発光特性に及ぼす影響を
、第2図に基づいて説明する。第2図は、縦軸にX線刺
激で発光させた場合の明るさく相対値)、横軸に蛍光体
中に含まれるカルシウムilaの値を示している。
第2図によれは、上記組成式において、2×10″3≦
a≦30X10−3で発光効率の向上が顕著であり、a
=0、即ち、カルシウムを含有しないものに対し、最大
30%の輝度向上が得られた。
a≦30X10−3で発光効率の向上が顕著であり、a
=0、即ち、カルシウムを含有しないものに対し、最大
30%の輝度向上が得られた。
次【こ、本発明の蛍光体
S raYII、59s−+p/3+5Taoa+ 0
.0057m”を例にとり、ストロンチウム含有量が、
残光特性及び発光特性に及ぼす影響について、第3図及
び−’(− 第4図を参照して説明する。
.0057m”を例にとり、ストロンチウム含有量が、
残光特性及び発光特性に及ぼす影響について、第3図及
び−’(− 第4図を参照して説明する。
第3図は、S r aYl1995−.27a+aT
a、 Oa : (1。
a、 Oa : (1。
0057m”蛍光体のストロンチウム含有1(a値)が
、残光特性に及ぼす影響を示したもので、こり図に於て
、曲線A、B、C,D、E、Fは、上記の組成式に於て
、順に、a=O1a=IX10−5、a=5X10−5
、a=IX10−’、a=2XIO−3、a=IX10
−2、である蛍光体の残光特性をしめす。
、残光特性に及ぼす影響を示したもので、こり図に於て
、曲線A、B、C,D、E、Fは、上記の組成式に於て
、順に、a=O1a=IX10−5、a=5X10−5
、a=IX10−’、a=2XIO−3、a=IX10
−2、である蛍光体の残光特性をしめす。
この図から明らかな様に、aの値が、1×10〜5を越
えた場合、残光特性は著しく向上した。
えた場合、残光特性は著しく向上した。
又、第4図の発光特性から明らかなように、上記
S raYII 99s−+2z3+aTaO4: 0
.0057m”蛍光体は、ストロンチウムの含有量(a
値)が5XIO−4を越えた場合、相対輝度も著しく向
上し、a=0、即ち、ストロンチウムを含有しないもの
に対し、5X10−4≦a≦60X10−’の範囲にお
いては、50%〜80%の輝度向上が確認された。
.0057m”蛍光体は、ストロンチウムの含有量(a
値)が5XIO−4を越えた場合、相対輝度も著しく向
上し、a=0、即ち、ストロンチウムを含有しないもの
に対し、5X10−4≦a≦60X10−’の範囲にお
いては、50%〜80%の輝度向上が確認された。
一8=
第1図〜第4図に示すこの様な傾向は、組成式%式%
いても同様に現れ、残光特性と、輝度が向上できる。
又、組成式に於て、MがBe、Mg、Ca、Sr、Ba
、Zn、Cdの2種以上の場合についても、第1図〜第
4図に示す傾向が現れる。
、Zn、Cdの2種以上の場合についても、第1図〜第
4図に示す傾向が現れる。
但し、第1図〜第4図の測定に於て、蛍光体の輝度測定
は、蛍光体にX線を照射し、蛍光体の発光を、第5図に
示す特性のフィルターに透過させた後、フォトマルチプ
ライアに照射し、これてもって、発光強度を電流に変換
し、出力電流の大きさで比較した。
は、蛍光体にX線を照射し、蛍光体の発光を、第5図に
示す特性のフィルターに透過させた後、フォトマルチプ
ライアに照射し、これてもって、発光強度を電流に変換
し、出力電流の大きさで比較した。
第6図にフォトマルチプライアの感度特性を示す。
E、好ましい実施例
以下、本発明の実施例を記載する。但し、これらの各側
は本発明を制限するものではない。
は本発明を制限するものではない。
実施例1゜
酸化イツトリウムを112.3g、酸化ツリウ−1〇−
ムを0.965gを34−0m1のION塩酸に溶解し
、純水を加えて10100Oとしたのち、攪はんしなが
ら80℃に加熱する。一方、シュウ酸220gを純水1
0100Oに溶解したシュウ酸水溶液を80℃に加熱し
、これをかき混ぜながら上記80℃に加熱した塩酸溶液
に添加する。かくして、−1−記混合液中には、イツト
リウムとツリウムのシュウ酸塩が生成し共沈する。次に
、この沈殿物を含む溶液を放冷後、デカンテーションに
より純水で5回洗浄を繰り返し、沈澱を吸引ろ過する。
、純水を加えて10100Oとしたのち、攪はんしなが
ら80℃に加熱する。一方、シュウ酸220gを純水1
0100Oに溶解したシュウ酸水溶液を80℃に加熱し
、これをかき混ぜながら上記80℃に加熱した塩酸溶液
に添加する。かくして、−1−記混合液中には、イツト
リウムとツリウムのシュウ酸塩が生成し共沈する。次に
、この沈殿物を含む溶液を放冷後、デカンテーションに
より純水で5回洗浄を繰り返し、沈澱を吸引ろ過する。
この沈澱を850℃で3時間加熱分解して、シュウ酸塩
を酸化物とする。
を酸化物とする。
この様にして得られた酸化物64.1gと五酸化タンタ
ル125g、更に、塩化カルシウム21gを良く混合し
た後、アルミナルツホに充填し、10 (10℃で15
時間焼成する。この焼結体に塩化リチウム62 、5
gホウ酸0.4gを配合し、ボールミルで粉砕混合する
。
ル125g、更に、塩化カルシウム21gを良く混合し
た後、アルミナルツホに充填し、10 (10℃で15
時間焼成する。この焼結体に塩化リチウム62 、5
gホウ酸0.4gを配合し、ボールミルで粉砕混合する
。
ついで、得られた混合物をアルミナルツホに充填し、1
200℃で10時間焼成後、ボールミルで粉砕し、デカ
ンテーションにより、純水で5回洗浄を繰り返し、吸引
ろ過する。更に、これを120℃で15時間乾燥する。
200℃で10時間焼成後、ボールミルで粉砕し、デカ
ンテーションにより、純水で5回洗浄を繰り返し、吸引
ろ過する。更に、これを120℃で15時間乾燥する。
かくして得られた蛍光体の組成式は、
Cal!、i++Yl]9es3Ta Oa : 0
、 O05TlTl”で表し得るものであることが確認
された。この蛍光体の残光は、カルシウムを含有せしめ
ない従来品より極めて低い残光性を示した。(第2図)
又、相対輝度は、ノ1ルシウムを含有せしめない比較品
より30%向上した。(第1図)次に、この蛍光体を用
いて、以下のようにしてX線増感紙をつくた。蛍光体粒
子と線状ポリエステル樹脂との混合物に、メチルエチル
ケトンを添加し、さらに、硝化度11.5%のニトロセ
ルロースを添加して蛍光体分散液を調整した。この分散
液に、フタル酸ジエチル、フタル酸そしてメチルエチル
ケトンを添加したのち、ホモジナイザーを用いて充分に
かくはん混合し、結合剤と蛍光体の混合比が1:20(
重量比)、粘度30PS (。
、 O05TlTl”で表し得るものであることが確認
された。この蛍光体の残光は、カルシウムを含有せしめ
ない従来品より極めて低い残光性を示した。(第2図)
又、相対輝度は、ノ1ルシウムを含有せしめない比較品
より30%向上した。(第1図)次に、この蛍光体を用
いて、以下のようにしてX線増感紙をつくた。蛍光体粒
子と線状ポリエステル樹脂との混合物に、メチルエチル
ケトンを添加し、さらに、硝化度11.5%のニトロセ
ルロースを添加して蛍光体分散液を調整した。この分散
液に、フタル酸ジエチル、フタル酸そしてメチルエチル
ケトンを添加したのち、ホモジナイザーを用いて充分に
かくはん混合し、結合剤と蛍光体の混合比が1:20(
重量比)、粘度30PS (。
25℃)の塗布液を調整した。
この塗布液を、カラス板上に水平に置いた二酸化チタン
練り込み、ポリエステルシート(支持体、厚み200μ
m)の上にドクターブレードを用いて均一に塗布した。
練り込み、ポリエステルシート(支持体、厚み200μ
m)の上にドクターブレードを用いて均一に塗布した。
そして塗布後に、塗膜が形成された支持体を、乾燥型中
で塗膜の乾燥を行い、支持体上に膜厚180μmの蛍光
体層を形成した。
で塗膜の乾燥を行い、支持体上に膜厚180μmの蛍光
体層を形成した。
そしてこの蛍光体層の上に、ポリエチレン透明フィルム
をポリエステル系接着剤を用いて接着し、透明保護膜(
厚み10μm)を形成し、増感紙を作った。
をポリエステル系接着剤を用いて接着し、透明保護膜(
厚み10μm)を形成し、増感紙を作った。
この増感紙の感度は、カルシウムを含有せしめないもの
に比し30%向上し、更に、残光によるフィルムの感光
もなくなった。
に比し30%向上し、更に、残光によるフィルムの感光
もなくなった。
実施例2゜
酸化イツトリウムを63.6g、酸化ツリウムを0.4
56g、五酸化タンタルを125g、塩化ストロンチウ
ムを29g混合し、その他の方法は、実施例1と同様の
方法で製造し、組成式%式% なる蛍光体を得た。
56g、五酸化タンタルを125g、塩化ストロンチウ
ムを29g混合し、その他の方法は、実施例1と同様の
方法で製造し、組成式%式% なる蛍光体を得た。
この蛍光体は、ストロンチウムを含有せしめない従来品
よりいちぢるしく残光成分か弱い。(第4図) 又、相対輝度は、ストロンチウムを含有せしめない比較
品より80%向上した。(第3図)この蛍光体を、X線
増感紙に使用した場合、ストロンチウムを含有せしめな
いものに比較して、感度が80%向」−シ、残光特性も
いちぢるしく優れていることが確認された。
よりいちぢるしく残光成分か弱い。(第4図) 又、相対輝度は、ストロンチウムを含有せしめない比較
品より80%向上した。(第3図)この蛍光体を、X線
増感紙に使用した場合、ストロンチウムを含有せしめな
いものに比較して、感度が80%向」−シ、残光特性も
いちぢるしく優れていることが確認された。
実施例3゜
酸化イツトリウムを63.8g、酸化ツリウムを0.2
18g、五酸化タンタルを125g、塩化マグネシウム
を1.1g混合し、その他の方法は、実施例1と同様の
方法で蛍光体を製造し、組成式 %式% る蛍光体を得た。この蛍光体の相対輝度および相対残光
量は、Mgを含まない従来品3(組成式、Gd1199
7TaO4:0.003Tm+3)に比べて、第1表に
示す測光結果を示した。
18g、五酸化タンタルを125g、塩化マグネシウム
を1.1g混合し、その他の方法は、実施例1と同様の
方法で蛍光体を製造し、組成式 %式% る蛍光体を得た。この蛍光体の相対輝度および相対残光
量は、Mgを含まない従来品3(組成式、Gd1199
7TaO4:0.003Tm+3)に比べて、第1表に
示す測光結果を示した。
=14−
なお、第1表に於て、相対残光量は、Lo)g[30秒
後残光量/発光量]で表されている。
後残光量/発光量]で表されている。
第1表
実施例4゜
酸化イツトリウムを63.8g、酸化ツリウムを0.2
18g、五酸化ダンタルを125g、塩化バリウムを1
7gを混合し、実施例1と同様の方法で蛍光体を製造し
、組成式 %式% となる蛍光体を得た。
18g、五酸化ダンタルを125g、塩化バリウムを1
7gを混合し、実施例1と同様の方法で蛍光体を製造し
、組成式 %式% となる蛍光体を得た。
この蛍光体の、相対輝度および相対残光量は、Baを含
まない従来品4(&11成式、Y9.998T a O
t : 0 、002 T +n”)に比へて、第2表
に示す測光結果を示した。
まない従来品4(&11成式、Y9.998T a O
t : 0 、002 T +n”)に比へて、第2表
に示す測光結果を示した。
第2表
実施例5゜
酸化ガドリニウムを99.1g、酸化ツリウムを0.3
28g、五酸化タンタルを125g、酸化l\リリウム
を0.71g混合し、その他の方法は、実施例1と同様
の方法で蛍光体を製造し、組成式 %式% となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対輝度および相
対残光量は、Beを含まない従来品5(1成式、Gdi
+997TaOA:0.003Tm”)に比へて、第3
表に示す測光結果を示した。
28g、五酸化タンタルを125g、酸化l\リリウム
を0.71g混合し、その他の方法は、実施例1と同様
の方法で蛍光体を製造し、組成式 %式% となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対輝度および相
対残光量は、Beを含まない従来品5(1成式、Gdi
+997TaOA:0.003Tm”)に比へて、第3
表に示す測光結果を示した。
第3表
実施例6゜
酸化イツトリウムを31.7g、酸化カドリニウムを5
0.9g、酸化ツリウムを0.546g。
0.9g、酸化ツリウムを0.546g。
五酸化タンタルを125g、炭酸亜鉛を0.71g混合
し、その他の方法は、実施例1と同様の方法で蛍光体を
製造し、組成式 %式% Trn3・、となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対
輝度および相対残光量は、Znを含まない従来品6(組
成式、Yll、4976G dll、arvsT a
Oa : 0 。
し、その他の方法は、実施例1と同様の方法で蛍光体を
製造し、組成式 %式% Trn3・、となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対
輝度および相対残光量は、Znを含まない従来品6(組
成式、Yll、4976G dll、arvsT a
Oa : 0 。
005 T m”’)に比べて、第4表に示す測光結果
を示した。
を示した。
第4表
実施例7゜
酸化イツトリウムを31.7g、酸化ランタンを45.
8g、酸化ツリウムを0.54.6g、五酸化タンタル
を125g、炭酸カドミウムを0゜98g混合し、その
他の方法は、実施例1と同様の方法で蛍光体を製造し、
組成式 %式% Tm”、となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対輝度
および相対残光量は、Znを含まない従来品7(組成式
s Yll、A975L as49v5T a Oa
: 0 。
8g、酸化ツリウムを0.54.6g、五酸化タンタル
を125g、炭酸カドミウムを0゜98g混合し、その
他の方法は、実施例1と同様の方法で蛍光体を製造し、
組成式 %式% Tm”、となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対輝度
および相対残光量は、Znを含まない従来品7(組成式
s Yll、A975L as49v5T a Oa
: 0 。
005Tm・3)に比へそ、第5表に示す測光結果を示
した。
した。
第5表
実施例8゜
酸化イツトリウムを63.6g、酸化ツリウムを0.4
56g、五酸化タンタルを124.4g。
56g、五酸化タンタルを124.4g。
五酸化ニオブを0.376g、塩化ストロンチウムを2
9g混合し、その他の方法は、実施例1と同様の方法で
蛍光体を製造し、組成式 %式%:0 005Tm”となる蛍光体を得た。この蛍光体の相対輝
度および相対残光量は、Srを含まない従来品8(+¥
ill成式1Ye、e95T as99sN ba、a
s50a:0.005Tm+3)に比へて、第6表に示
す測光結果を示した。
9g混合し、その他の方法は、実施例1と同様の方法で
蛍光体を製造し、組成式 %式%:0 005Tm”となる蛍光体を得た。この蛍光体の相対輝
度および相対残光量は、Srを含まない従来品8(+¥
ill成式1Ye、e95T as99sN ba、a
s50a:0.005Tm+3)に比へて、第6表に示
す測光結果を示した。
第6表
本発明の蛍光体は、前記の組成式に於て、L nには、
実施例1〜8に示されるY、Gd、Laに代わって、L
uも使用出来る。
実施例1〜8に示されるY、Gd、Laに代わって、L
uも使用出来る。
本発明の蛍光体は、母体自体も発光するので、活剤であ
るTm3・を全く含有させずに使用することも可能であ
る。母体が発光する本発明の蛍光体は、活剤に、Tm3
”に加えて、あるいは、T m 3÷に代わってP 「
、Sm、Elf、Tb、Dy+ Yb等も使用できる。
るTm3・を全く含有させずに使用することも可能であ
る。母体が発光する本発明の蛍光体は、活剤に、Tm3
”に加えて、あるいは、T m 3÷に代わってP 「
、Sm、Elf、Tb、Dy+ Yb等も使用できる。
ところで、本発明の、蛍光体は、X線で刺激されて発光
する全ての用途に使用されるが、主として、X線増感紙
に使用される。
する全ての用途に使用されるが、主として、X線増感紙
に使用される。
=19−
従って、以下、本発明の蛍光体をX線増感紙に使用した
具体例について詳述する。
具体例について詳述する。
X線増感紙は、基本的には、支持体と、その上に設けら
れた蛍光体層とから構成され、蛍光体層は、上記組成式
(1〉で表される蛍光体を、分散状態で含有支持する結
合剤から成るものである。蛍光体層は、公知の様に、次
の様な方法により支持体上に形成することができる。
れた蛍光体層とから構成され、蛍光体層は、上記組成式
(1〉で表される蛍光体を、分散状態で含有支持する結
合剤から成るものである。蛍光体層は、公知の様に、次
の様な方法により支持体上に形成することができる。
先ず、上記組成式(1)で表される蛍光体と結合剤とを
溶剤に加え、これを混合して、結合剤溶液中に、蛍光体
粒子が均一に分散した塗布液を調整する。
溶剤に加え、これを混合して、結合剤溶液中に、蛍光体
粒子が均一に分散した塗布液を調整する。
蛍光体層の結合剤の例としては、ニトロセルロース、ポ
リアルキル(メタ)アクリレート、線状ポリエステルお
よびそれらの混合物を挙げることができる。
リアルキル(メタ)アクリレート、線状ポリエステルお
よびそれらの混合物を挙げることができる。
塗布液調整用の溶剤の例としては、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、ジオキサン
、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル
及びそれらの混合物を挙げることができる。
チル、等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、ジオキサン
、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル
及びそれらの混合物を挙げることができる。
塗布液における、結合剤と蛍光体との混合比は、目的と
する増感紙の特性、蛍光体の粒子サイズ等によって異な
るが、一般に、結合剤と蛍光体との混合比は、1:8な
いし1:40(重量比)から選ぶのが好ましい。
する増感紙の特性、蛍光体の粒子サイズ等によって異な
るが、一般に、結合剤と蛍光体との混合比は、1:8な
いし1:40(重量比)から選ぶのが好ましい。
又、塗布液には、該塗布液中における蛍光体粒子の分散
性向上の為の分散剤や、形成後の、蛍光体層中における
、結合剤と蛍光体粒子との間の結合力向上の為の可塑剤
等の添加剤が混合されていてもよい。
性向上の為の分散剤や、形成後の、蛍光体層中における
、結合剤と蛍光体粒子との間の結合力向上の為の可塑剤
等の添加剤が混合されていてもよい。
上記のようにして調整された塗布液を、通常の塗布手段
、例えは、ドクターブレード、ロールコータ−、ナイフ
コーター、等を用いて、支持体の表面に均一に塗布する
ことにより、塗布液の塗膜を形成する。
、例えは、ドクターブレード、ロールコータ−、ナイフ
コーター、等を用いて、支持体の表面に均一に塗布する
ことにより、塗布液の塗膜を形成する。
塗膜形成後、塗膜を乾燥して、支持体上への蛍光体層の
形成を完了する。蛍光体層の膜厚は、目的とする増感紙
の特性、蛍光体の粒子サイズ、結合剤と蛍光体の混合比
などによって異なるが、通常70 B m〜700μl
l’lの範囲から選ぶのが好ましい。
形成を完了する。蛍光体層の膜厚は、目的とする増感紙
の特性、蛍光体の粒子サイズ、結合剤と蛍光体の混合比
などによって異なるが、通常70 B m〜700μl
l’lの範囲から選ぶのが好ましい。
なお蛍光体層は、INだけでもよいが、2N以−Lでも
よい。積層する場合、その内生なくとも1層か、上記組
成式(1)からなる蛍光体を含有する。
よい。積層する場合、その内生なくとも1層か、上記組
成式(1)からなる蛍光体を含有する。
支持体としては、増感紙の支持体として公知の各種の材
料から任意に選ぶことができる。その様な材Hの例とし
てセルロースアセテート、ポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネイト等の、プラスチック物質のフィルム、
または、アルミニウム泊、アルミニウム合金泊等の金属
シート、二酸化チタン等を含有するピグメント紙等を挙
げる事ができる。
料から任意に選ぶことができる。その様な材Hの例とし
てセルロースアセテート、ポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネイト等の、プラスチック物質のフィルム、
または、アルミニウム泊、アルミニウム合金泊等の金属
シート、二酸化チタン等を含有するピグメント紙等を挙
げる事ができる。
なお、プラスチックフィルムを使用する場合、カーホン
ブラック等の光吸収性物質が練り込まれていてもよく、
あるいは二酸化チタン等の光反射性物質が練り込まれて
いてもよい。前者は、高鮮鋭度タイプの増感紙に適した
支持体であり、後者は、高感度タイプの増感紙に適した
支持体である。
ブラック等の光吸収性物質が練り込まれていてもよく、
あるいは二酸化チタン等の光反射性物質が練り込まれて
いてもよい。前者は、高鮮鋭度タイプの増感紙に適した
支持体であり、後者は、高感度タイプの増感紙に適した
支持体である。
通常のX線増感紙は、支持体に接する反対側の蛍光体層
の表面に、蛍光体層を物理的および化学的に保護するた
めの透明な保護膜が設けられている。この様な、透明保
護膜は、本発明の蛍光体が使用された増感紙についても
設置することが好ましい。
の表面に、蛍光体層を物理的および化学的に保護するた
めの透明な保護膜が設けられている。この様な、透明保
護膜は、本発明の蛍光体が使用された増感紙についても
設置することが好ましい。
透明保護膜は、例えは、酢酸セルロース、ニトロセルロ
ース等のセルロース誘導体、あるいは、ポリメチルメタ
クリレート、ポリカーボネイト、ポリ酢酸ビニル等の透
明な高分子物質を、適当な溶媒に溶解して調整した溶液
を、蛍光体層の表面に塗布することにより形成すること
ができる。あるいは、ポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド等から別に形成した透明な薄膜
を蛍光体 層の表面に適当な接着剤を用いて接着する方法によって
も形成出来る。
ース等のセルロース誘導体、あるいは、ポリメチルメタ
クリレート、ポリカーボネイト、ポリ酢酸ビニル等の透
明な高分子物質を、適当な溶媒に溶解して調整した溶液
を、蛍光体層の表面に塗布することにより形成すること
ができる。あるいは、ポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド等から別に形成した透明な薄膜
を蛍光体 層の表面に適当な接着剤を用いて接着する方法によって
も形成出来る。
第1図および第3図はX線で刺激されて発光する蛍光体
の残光特性を示すグラフ、第2図および−2;i− 第4図は組成式におけるaの値を変化させた蛍光体の相
対輝度を表すグラフ、第5図は蛍光体の輝度測定に使用
されたフィルタの特性図、第6図は蛍光体の輝度測定に
使用されたフォトマルチプライアの感度特性図である。 1゛ 〒 7 〒 〒 9!(銀ボデ、\隙ポ漠) i叔暖郵 ? 〒 了 T
〒景 (順ポ騨\珠恥帽 苛叔微郵 手続補正書画■ 昭和60年6月3日 1、事件の表示 昭和60年5月18日提出の特許願 2、no名称 X線で刺激されて発光する螢光体3、
補正をする者 事件との関係 本 人 代表者 小 川 信 雄 4、代理人 ラインで表示) 明 細 書 1、発明の名称 X線で刺激されて発光する蛍光体 2、特許請求の範囲 (1)組成式(1) %式%(1) Zn、Cdの群より選はれる少なくとも1種の二価金属
であり、+−nはY、Gd、La、I−uの少なくとも
1種の元素てあり、Dは、Ta、、Nbのいずれか又は
両方を含み、aおよびXは、それぞれ、lX10−5≦
a≦1.0≦X≦0.03の範囲の数値である) て表されるX線で刺激されて発光する蛍光体。 (2)MがCaで、aか、lXl0−5≦a≦I×10
−1である特許請求の範囲第(1)項記載のX線で刺激
されて発光する蛍光体。 (3)MがSrて、aかlXl0−5≦a≦1×10−
2である特許請求の範囲第(1)項記載のX線で刺激さ
れて発光する蛍光体。 3、発明の詳細な説明 A 産業上の利用分野 本発明は、X線で刺激されて発光する蛍光体に関し、主
として、X線増感紙に使用される蛍光体に関する。 B 従来の技術 X線で刺激されて発光する蛍光体は、主として、X線増
感紙に使用される。X線増感紙は、一般に写真フィルム
と糾み合わせて使用され、被写体のX線像の強化作用を
なす。かかるX線増感紙に使用される蛍光体は、X線の
吸収量が多いこと、発光効率が高いこと、残光成分が弱
いこと等が要求される。 X線吸収量が多い蛍光体が塗布されたX線増感紙は、X
線画像の鮮鋭度、並びに濃度分解能を高くして、画質を
良くできる。発光効率の高い蛍光体は、少ないX線照射
て使用でき、又、残光成分が少ない蛍光体は、残像によ
る悪影響を防止出来る。 画質の優れた蛍光体として、従来の蛍光体CaWOaに
代わり、近年、Gd2(L2S : Tb、Ba、FC
I : El、I、 La0B r : T
m、 YTaOa: Tm等の蛍光体か実用化され
ている。 しかし、Gd2O2S:Tbは、緑色発光で青色から緑
色領域に感度があるオルソフィルムと組み合わせて使用
されるために、フィルムが暗室で感光し易く、暗室ラン
プを暗くする必要があって作業性が悪い。 BaFCl:EuとLa0Br:Tmは、X線吸収量が
少ないことと、粒子形状により、X線により生成される
光の散乱が多いために、X線画像の画質の低下を免れな
い。 YTaO4:Tm蛍光体は、X線吸収量が多く、発光効
率も高い。又多面体の粒形であるために、光の散乱が少
なく、X線画像の画質も良い。その上、青色発光である
ことから、青色領域に感度のあるレキュラーフィルムと
組み合わせて使用出来るため、フィルムが暗室ランプで
感光し難く、暗室ランプを明るくして、暗室での作業性
も良い。 かかる特性を有するYTaO4:Tm蛍光体は、増感紙
用蛍光体として有望視されている。しかし、このYTa
On:Tm蛍光体は、他の蛍光体に比し、残光成分が強
い欠点があり、このことが用途を制限している。残光成
分の弱いYTaOa:Tm蛍光体か開発されるなら、X
線用として理想的な特性の蛍光体が実現できる。 本発明は、このことを実現すへく開発されたもので、本
発明の重要な目的は、X線吸収量が多くて発光効率が高
く、しかも、残光成分を弱く出来る、X線で刺激されて
発光する蛍光体を提供するにある。 又、本発明の他の重要な目的は、特定の含有量に於て、
発光効率を高くすることも可能である、X線で刺激され
て発光する蛍光体を提供するにある。 C従来の問題点を解決するための手段 本発明者は、上記目的を達成するため、希土類タンタレ
ート蛍光体、並びに、希土類ニオベート蛍光体に付いて
種々の研究を行った。その結果、該蛍光体にB e +
M g + Ca + S r + B a + Z
n +Cdの内、少なくとも1種の二価金属を特定の
範囲で含有させることにより、その残光特性を顕著に改
良することに成功した。 又特定量の二価金属を含有さ
せて得られた蛍光体は、顕著に改良された残光特性を有
すのみならず、著しく発光効率を向上させることも可能
であった。 即ち、本発明の蛍光体は、組成式(■):MaLrz−
y−t2z3+aDO4:xTm” (1)(但し、
Mは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba。 Zn、Cdの群より選ばれる少なくとも1種の二価金属
であり、Lnは、Y、Gd、La、Luの少なくとも1
種の元素であり、Dは、Ta、Nbのいずれか又は両方
を含み、aおよびXは、それぞれ、I X 10−5≦
a≦1、O≦X≦0.03の範囲の数値である) で表される。 蛍光体に混合されるMは、混合量が多いと残光特性が改
良されるか、多すぎると、発光効率が低下する。また、
活剤であるTm3・は、多すぎると発光効率が低下する
。たたし、本発明の蛍光体は、母体自体も発光するので
、活剤であるTrn3+を全く含有ざぜずに使用するこ
とも可能である。 D 作用、効果 本発明の、上記組成式(1)で表される蛍光体は、優れ
たX線吸収特性と発光効率を有することに加えて、顕著
に改良された残光特性を示す。又、各元素の含有量を特
定の範囲に調整することによって、従来の蛍光体にくら
へて、高輝度の発光を実現できる。 従って、上記組成式(1)で表される蛍光体を、X線増
感紙に利用することにより、残光によるノイズの少ない
、画質の優れた画像を定常的に得ることが出来、又、X
線画像の感度を向上させることも可能である。 本発明の特長を、第1図〜第4図を参照して詳述する。 第1図に於て、曲線Cは、組成式、 Ma L n 1−x12/3)a D O4: x
T rn”、に於て、MがCa、LnがY、DがTa、
a=IX10−4、x=(1,005の場合、即ち、 Caa、+uu++Yll 99a933T a 04
: O、OO5Tm0・なる蛍光体の残光特性を示
す。比較用として従来の、a=0の場合、即ち、 YIh995T a Oa : 0 、 O+15 T
m”なる蛍光体の残光特性を曲線Aで示す。。 第1図は、縦軸に相対残光量([一定時間経過後の発光
量/X線刺激時の発光量]の対数値)、横軸に、残光の
減衰時間(X線の照射を停止してからの経過時間)を示
している。 第1図によれは、a=IX10−4である本発明蛍光体
は、a=0の従来の蛍光体に比し、著しく残光特性が優
れていることがわかる。更に第1図におていは、上記組
成式(1) %式% ] 一1の場合、すなわち、 C&a、taL]1111+Ye99a9933T a
Oa : 0 、005 Tm3+、Cae1!+Y
l19s83TaOa: o、005Trn3+及び、
Cae、+Ye、52s3T a Ot : O、OO
5Tm5T+n3÷なる蛍光体の残光特性を、順番に曲
線B。 D、Eで示している。 この図によれは、a=IX10−2.a=IX10−1
の本発明蛍光体は、a=Oの従来の蛍光体に比し、特に
残光特性が優れていることが明らかである。 次に本発明の蛍光体CaaYL1995−t2zs+a
T a Oa:o、O05Tm”’十を例に取り、カル
シウム含有量が、発光特性に及ぼす影響を、第2図に基
づいて説明する。第2図は、縦軸にX線刺激で発光させ
た場合の明るさく相対値)、横軸に蛍光体中に含まれる
カルシウム量aの値を示している。 第2図によれは、上記組成式において、2×10−3≦
a≦30X10−3で発光効率の向上が顕著であり、a
=O1即ち、カルシウムを含有しないものに対し、最大
30%の輝度向−Lが得られた。 次に、本発明の蛍光体 S rsYe9e5−+273rsT a 04 :
0 、005 Trr+”を例にとり、ストロンチラノ
、含有量が、残光特性及び発光特性に及ぼす影響につい
て、第3図及び第4図を参照して説明する。 第3図は、 S r aYe995−+2z3+aT
a 04 : 0 。 005Trn3+蛍光体のストロンチウム含有jl(a
値)か、残光特性に及ぼす影響を示したもので、こり図
に於て、曲線A、B、C,D、E、Fは、上記の組成式
に於て、順に、a=O5a=IX10−5、a=5X1
0−5、a=IX10−’、a=2XIO−3、a=I
X10−2、である蛍光体の残光特性をしめす。 この図から明らかな様に、aの値が、lX10=5を越
えた場合、残光特性は著しく向上した。 叉、第4図の発光特性から明らかなように、上記 S r aYL] 995−(2/3)aT a 04
: 0 、 OO5’Tm”蛍光体は、ストロン
チウムの含有量(a値)が5×101を越えた場合、相
対輝度も著しく向上し、a=0、即ち、ストロンチウム
を含有しないものに対し、5X10−A≦a≦60X1
0−4の範囲においては、50%〜80%の輝度向上が
確認された。 第1図〜第4図に示すこの様な傾向は、組成式に於て、
MがBet Mg、Ba、Zn、Cdに付いても同様に
現れ、残光特性と、輝度が向上できる。 又、組成式に於て、MがBe、Mg、Ca、Sr、Ba
、Zn、Cdの2種以上の場合についても、第1図〜第
4図に示す傾向が現れる。 但し、第1図〜第4図の測定に於て、蛍光体の輝度測定
は、蛍光体にX線を照射し、蛍光体の発光を、第5図に
示す特性のフィルターに透過させた後、フォトマルチプ
ライアに照射し、これでもって、発光強度を電流に変換
し、出力電流の大きさで比較した。 第6図にフォトマルチプライアの感度特性を示す。 E、好ましい実施例 以下、本発明の実施例を記載する。但し、これらの各側
は本発明を制限するものではない。 実施例1゜ 酸化イツトリウムを112.3g、酸化ツリウムを0.
965gを340 rrl IのION塩酸に溶解し、
純水を加えて10100Oとしたのち、攪はんしながら
80℃に加熱する。一方、シュウ酸220gを純水10
100Oに溶解したシュウ酸水溶液を80℃に加熱し、
これをかき混ぜながら上記80°Cに加熱した塩酸溶液
に添加する。かくして、上記混合液中には、イツトリウ
ムとツリウムのシュウ酸塩が生成し共沈する。次に、こ
の沈殿物を含む溶液を放冷後、デカンテーションにより
純水で5回洗浄を繰り返し、沈澱を吸引ろ過する。この
沈澱を850℃で3時間加熱分解して、シュウ酸塩を酸
化物とし、11’3.2gが得られ左・ この様にして得られた酸化物6/1.1gと五酸化タン
タル125g、更に、塩化カルシウム21gを良く混合
した後、アルミナルツホに充填し、1000て:で15
時間焼成する。この焼結体に塩化リチウム62.5gホ
ウ酸0.4gを配合し、ホールミルで粉砕混合する。 ついで、得られた混合物をアルミナルツホに充=11− 墳し、I200°(゛で10時間焼成後、ボールミルで
粉砕し、テカンテーションにより、純水で5回洗/争を
繰り返し、吸引ろ過する。更に、これを120′(゛て
15時間乾燥する。かくして得られた蛍光体の組成式は
、 (二ai+i++Yi+9ae3Ta04:n、(1(
15TmS÷て表し得るものであることが確認された。 この蛍光体の残光は、カルシウムを含有せしめない従来
品より極めて低い残光性を示した。(第1図)叉、相対
輝度は、カルシウムを含有せしめない比較品より30%
向−トした。く第2図)次とこ、この蛍光体を用いて、
以下のようZこしてX線増感紙をつくった。蛍光体粒子
と線状ポリエステル樹脂との混合物に、メチルエチルケ
トンを添加し、さらに、硝化度11.5%の二l・ロセ
ルロースを添加して蛍光体分散液を調整した。この分散
液に、フタル酸ジエチル、フタル酸そしてメチルエチル
ケトンを添加したのち、ホモジナイザーを用いて充分ζ
こかくはん混合し、結合剤と蛍光体の混合比が1:20
(重量比)、粘度30PS(25℃)の塗布液を調整し
た。 この塗布液を、カラス板上に水平に置いた二酸化チタン
練り込み、ポリエステルシー]・(支持体、厚み200
μm)の上にトクターブ1ノートを用いて均一に塗布し
た。そして塗布後に、塗膜が形成された支持体を、乾燥
型中で塗膜の乾燥を行い、支持体上に膜厚18071m
の蛍光体層を形成した。 そしてこの蛍光体層の上に、ポリエチレン透明フィルム
をポリエステル系接着剤を用いて接着し、透明保護膜(
厚み101i m )を形成し、増感紙を作った。 この増感紙の感度は、カルシウムを含有せしめないもの
に比し30%向」ニジ、更に、残光によるフィルムの感
光もなくなった。 実施例2゜ 酸化イツトリウムを63.6g、 酸化ツリウムを(1
,456g、五酸化タンタルを125g、塩化ストロン
チウムを29 g使用し、その他の方法は、実施例1と
同様の方法で製造し、組成式3式% なる蛍光体を得た。 この蛍光体は、ストロンチウムを含有せしめない従来品
よりいちぢるしく残光成分か弱い。(第3図) 叉、相対輝度は、ストロンチウムを含有せしめない比較
品より80%向上した。く第4図)、この蛍光体を、X
線増感紙に使用した場合、ストロンチウムを含有せしめ
ないものに比較して、感度が80%向−ヒし、残光特性
もいちぢるしく優れていることが確認された。 実施例3゜ 酸化イツトリウムを63.8g、酸化ツリウムを0.2
18g、五酸化タンタルを125g、塩化マグネシウム
を1.1g使用し、その他の方法は、実施例1と同様の
方法で蛍光体を製造し、組成式 %式% る蛍光体を得た。この蛍光体の相対輝度および相対残光
量は、Mgを含まない従来品3(組成式、第1表に示す
測光結果を示した。 なお、第1表に於て、相対残光量は、Log[30秒後
桟光1Ill/発光量]で表されている。 第1表 実施例4゜ 酸化イツトリウムを63.8g、酸化ツリウムを0.2
18g、五酸化タンタルを125g、塩化バリウムを1
7gを使用し、実施例1と同様の方法で蛍光体を製造し
、組成式 %式% となる蛍光体を得た。 この蛍光体の、相対輝度および相対残光量は、Baを含
まない従来品4(M44式、Yl19ssT a O、
:o、002Tm・3)に比へて、第2表に示す測光結
果を示した。 第2表 実施例5゜ 酸化カドリニウムを99.1g、酸化ツリウムを0.3
28g、五酸化タンタルを125g、酸化へツリウムを
0.71g使用し、その他の方法は、実施例1と同様の
方法で蛍光体を製造し、組成式 %式% となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対輝度および相
対残光量は、Beを含まない従来品5(組成式、G d
e997T a Oa : 0 、003 Tm”)に
=16= 比へて、第3表に示す測光結果を示した。 第3表 実施例6゜ 酸化イツトリウムを31.7g、酸化方トリニウムを5
0.9g、酸化ツリウムを0.546g。 五酸化タンタルを125g、炭酸亜鉛を0.71g使用
し、その他の方法は、実施例1と同様の方法で蛍光体を
製造し、組成式 %式% O5Tm3”、となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相
対輝度および相対残光量は、Znを含まない従来品6(
M4成式、Yll、a9v5G d 11.4975T
a Oa : 0 。 005 Tm+3)に比へて、第4表シこ示す測光結果
を示した。 第4表 実施例7゜ 酸化イツトリウムを31.7g、酸化ランタンを45.
8gS酸化ツリウムを(1,546g、五酸化タンタル
を125g、炭酸カドミウムを0゜98g使用し、その
他の方法は、実施例1と同様の方法で蛍光体を製造し、
組成式 %式% 5Tm”、となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対輝
度および相対残光量は、Cdを含まない従来品7(組成
式、Yll、J975L aa、a97sT a 04
: 0 。 005”rm”)に比へて、第5表に示す測光結果を示
した。 第5表 実施例8゜ 酸化イツトリウムを63.6g、酸化ツリウムを0.4
56g、五酸化タンタルを124.4g。 五酸化ニオブを0.376g、塩化ストロンチウムを2
9g使用し、その他の方法は、実施例1と同様の方法で
蛍光体を製造し、組成式 %式%:0 005Tm3+となる蛍光体を得た。この蛍光体の相対
輝度および相対残光量は、Srを含まない従来品8(組
成式、Yll、99ST ae、595N b[1ll
eso4: 0 、O05T m”3)に比へて、第6
表に示す測光結果を示した。 第6表 本発明の蛍光体は、前記の組成式に於て、L nには、
実施例1〜8に示されるY ! G d + I−aに
代わって、Luも使用出来る。 本発明の蛍光体は、母体自体も発光するので、活剤であ
るTm3+を全く含有させずに使用することも可能であ
る。母体が発光する本発明の蛍光体は、活剤に、Tm3
+に加えて、あるいは、Tm3+に代わってPr+ S
m+ Eu、Tb、Dy、Yb等も使用できる。 ところで、本発明の、蛍光体は、X線で刺激されて発光
する全ての用途に使用されるが、主として、X線増感紙
に使用される。 従って、以下、本発明の蛍光体をX線増感紙に使用した
具体例について詳述する。 X線増感紙は、基本的には、支持体と、その」二に設け
られた蛍光体層とから構成され、蛍光体層は、上記組成
式(1)で表される蛍光体を、分散状態で含有支持する
結合剤から成るものである。蛍光体層は、公知の様に、
次の様な方法により支持体上に形成することができる。 先ず、上記組成式(1)で表される蛍光体と結合剤とを
溶剤に加え、これを混合して、結合剤溶液中に、蛍光体
粒子が均一に分散した塗布液を調整する。 蛍光体層の結合剤の例としては、ニトロセルロース、ポ
リアルキル(メタ)アクリレート、線状ポリエステルお
よびそれらの混合物を挙げることができる。 塗布液調整用の溶剤の例としては、酢酸エチル、酢酸メ
チル、等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、ジオキサン
、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル
及びそれらの混合物を挙げることができる。 塗布液における、結合剤と蛍光体との混合比は、目的と
する増感紙の特性、蛍光体の粒子サイズ等によって異な
るが、一般に、結合剤と蛍光体との混合比は、l:8な
いしl :40 (重量比)から選ぶのが好ましい。 又、塗布液には、該塗布液中における蛍光体粒子の分散
性向上の為の分散剤や、形成後の、蛍光体層中における
、結合剤と蛍光体粒子との間の結合力向上の為の可塑剤
等の添加剤が混合されていてもよい。 上記のようにして調整された塗布液を、通常の塗布手段
、例えは、ドクターブレード、ロールコーダー、ナイフ
コーター、等を用いて、支持体の表面に均一に塗布する
ことにより、塗布液の塗膜を形成する。 塗膜形成後、塗膜を乾燥して、支持体上への蛍光体層の
形成を完了する。蛍光体層の膜厚は、目的とする増感紙
の特性、蛍光体の粒子サイズ、結合剤と蛍光体の混合比
などによって異なるが、通常70μm〜700μmの範
囲から選ぶのが好ましい。 なお蛍光体層は、INだけでもよいが、2層以上でもよ
い。積層する場合、その内掛なくとも1層が、上記組成
式(1)からなる蛍光体を含有する。 支持体としては、増感紙の支持体として公知の各種の材
料から任意に選ぶことができる。その様な材料の例とし
てセルロースアセテート、ポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネイト等の、プラスチック物質のフィルム、
または、アルミニウム泊、アルミニウム合金泊等の金属
シート、二酸化チタン等を含有するピグメント紙等を挙
げる事ができる。 なお、プラスチックフィルムを使用する場合、カーボン
ブラック等の光吸収性物質が練り込まれていてもよく、
あるいは二酸化チタン等の光反射性物質が練り込まれて
いてもよい。前者は、高鮮鋭度タイプの増感紙に適した
支持体であり、後者は、高感度タイプの増感紙に適した
支持体である。 通常のX線増感紙は、支持体に接する反対側の蛍光体層
の表面に、蛍光体層を物理的および化学的に保護するた
めの透明な保護膜が設けられている。この様な、透明保
護膜は、本発明の蛍光体か使用された増感紙についても
設置することが好ましい。 透明保護膜は、例えは、酢酸セルロース、ニトロセルロ
ース等のセルロース誘導体、あるいは、ポリメチルメタ
クリレート、ポリカーボネイト、ポリ酢酸ビニル等の透
明な高分子物質を、適当な溶媒に溶解して調整した溶液
を、蛍光体層の表面に塗布することにより形成すること
ができる。あるいは、ポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド等から別に形成した透明な薄膜
を蛍光体 層の表面に適当な接着剤を用いて接着する方法によって
も形成出来る。 4、図面の簡単な説明 第1図および第3図はX線で刺激されて発光す=24− る蛍光体の残光特性を示すグラフ、第2図および第4図
は組成式におけるaの値を変化させた蛍光体の相対輝度
を表すグラフ、第5図は蛍光体の輝度測定に使用された
フィルタの特性図、第6図は蛍光体の輝度測定に使用さ
れたフォトマルチプライアの感度特性図である。
の残光特性を示すグラフ、第2図および−2;i− 第4図は組成式におけるaの値を変化させた蛍光体の相
対輝度を表すグラフ、第5図は蛍光体の輝度測定に使用
されたフィルタの特性図、第6図は蛍光体の輝度測定に
使用されたフォトマルチプライアの感度特性図である。 1゛ 〒 7 〒 〒 9!(銀ボデ、\隙ポ漠) i叔暖郵 ? 〒 了 T
〒景 (順ポ騨\珠恥帽 苛叔微郵 手続補正書画■ 昭和60年6月3日 1、事件の表示 昭和60年5月18日提出の特許願 2、no名称 X線で刺激されて発光する螢光体3、
補正をする者 事件との関係 本 人 代表者 小 川 信 雄 4、代理人 ラインで表示) 明 細 書 1、発明の名称 X線で刺激されて発光する蛍光体 2、特許請求の範囲 (1)組成式(1) %式%(1) Zn、Cdの群より選はれる少なくとも1種の二価金属
であり、+−nはY、Gd、La、I−uの少なくとも
1種の元素てあり、Dは、Ta、、Nbのいずれか又は
両方を含み、aおよびXは、それぞれ、lX10−5≦
a≦1.0≦X≦0.03の範囲の数値である) て表されるX線で刺激されて発光する蛍光体。 (2)MがCaで、aか、lXl0−5≦a≦I×10
−1である特許請求の範囲第(1)項記載のX線で刺激
されて発光する蛍光体。 (3)MがSrて、aかlXl0−5≦a≦1×10−
2である特許請求の範囲第(1)項記載のX線で刺激さ
れて発光する蛍光体。 3、発明の詳細な説明 A 産業上の利用分野 本発明は、X線で刺激されて発光する蛍光体に関し、主
として、X線増感紙に使用される蛍光体に関する。 B 従来の技術 X線で刺激されて発光する蛍光体は、主として、X線増
感紙に使用される。X線増感紙は、一般に写真フィルム
と糾み合わせて使用され、被写体のX線像の強化作用を
なす。かかるX線増感紙に使用される蛍光体は、X線の
吸収量が多いこと、発光効率が高いこと、残光成分が弱
いこと等が要求される。 X線吸収量が多い蛍光体が塗布されたX線増感紙は、X
線画像の鮮鋭度、並びに濃度分解能を高くして、画質を
良くできる。発光効率の高い蛍光体は、少ないX線照射
て使用でき、又、残光成分が少ない蛍光体は、残像によ
る悪影響を防止出来る。 画質の優れた蛍光体として、従来の蛍光体CaWOaに
代わり、近年、Gd2(L2S : Tb、Ba、FC
I : El、I、 La0B r : T
m、 YTaOa: Tm等の蛍光体か実用化され
ている。 しかし、Gd2O2S:Tbは、緑色発光で青色から緑
色領域に感度があるオルソフィルムと組み合わせて使用
されるために、フィルムが暗室で感光し易く、暗室ラン
プを暗くする必要があって作業性が悪い。 BaFCl:EuとLa0Br:Tmは、X線吸収量が
少ないことと、粒子形状により、X線により生成される
光の散乱が多いために、X線画像の画質の低下を免れな
い。 YTaO4:Tm蛍光体は、X線吸収量が多く、発光効
率も高い。又多面体の粒形であるために、光の散乱が少
なく、X線画像の画質も良い。その上、青色発光である
ことから、青色領域に感度のあるレキュラーフィルムと
組み合わせて使用出来るため、フィルムが暗室ランプで
感光し難く、暗室ランプを明るくして、暗室での作業性
も良い。 かかる特性を有するYTaO4:Tm蛍光体は、増感紙
用蛍光体として有望視されている。しかし、このYTa
On:Tm蛍光体は、他の蛍光体に比し、残光成分が強
い欠点があり、このことが用途を制限している。残光成
分の弱いYTaOa:Tm蛍光体か開発されるなら、X
線用として理想的な特性の蛍光体が実現できる。 本発明は、このことを実現すへく開発されたもので、本
発明の重要な目的は、X線吸収量が多くて発光効率が高
く、しかも、残光成分を弱く出来る、X線で刺激されて
発光する蛍光体を提供するにある。 又、本発明の他の重要な目的は、特定の含有量に於て、
発光効率を高くすることも可能である、X線で刺激され
て発光する蛍光体を提供するにある。 C従来の問題点を解決するための手段 本発明者は、上記目的を達成するため、希土類タンタレ
ート蛍光体、並びに、希土類ニオベート蛍光体に付いて
種々の研究を行った。その結果、該蛍光体にB e +
M g + Ca + S r + B a + Z
n +Cdの内、少なくとも1種の二価金属を特定の
範囲で含有させることにより、その残光特性を顕著に改
良することに成功した。 又特定量の二価金属を含有さ
せて得られた蛍光体は、顕著に改良された残光特性を有
すのみならず、著しく発光効率を向上させることも可能
であった。 即ち、本発明の蛍光体は、組成式(■):MaLrz−
y−t2z3+aDO4:xTm” (1)(但し、
Mは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba。 Zn、Cdの群より選ばれる少なくとも1種の二価金属
であり、Lnは、Y、Gd、La、Luの少なくとも1
種の元素であり、Dは、Ta、Nbのいずれか又は両方
を含み、aおよびXは、それぞれ、I X 10−5≦
a≦1、O≦X≦0.03の範囲の数値である) で表される。 蛍光体に混合されるMは、混合量が多いと残光特性が改
良されるか、多すぎると、発光効率が低下する。また、
活剤であるTm3・は、多すぎると発光効率が低下する
。たたし、本発明の蛍光体は、母体自体も発光するので
、活剤であるTrn3+を全く含有ざぜずに使用するこ
とも可能である。 D 作用、効果 本発明の、上記組成式(1)で表される蛍光体は、優れ
たX線吸収特性と発光効率を有することに加えて、顕著
に改良された残光特性を示す。又、各元素の含有量を特
定の範囲に調整することによって、従来の蛍光体にくら
へて、高輝度の発光を実現できる。 従って、上記組成式(1)で表される蛍光体を、X線増
感紙に利用することにより、残光によるノイズの少ない
、画質の優れた画像を定常的に得ることが出来、又、X
線画像の感度を向上させることも可能である。 本発明の特長を、第1図〜第4図を参照して詳述する。 第1図に於て、曲線Cは、組成式、 Ma L n 1−x12/3)a D O4: x
T rn”、に於て、MがCa、LnがY、DがTa、
a=IX10−4、x=(1,005の場合、即ち、 Caa、+uu++Yll 99a933T a 04
: O、OO5Tm0・なる蛍光体の残光特性を示
す。比較用として従来の、a=0の場合、即ち、 YIh995T a Oa : 0 、 O+15 T
m”なる蛍光体の残光特性を曲線Aで示す。。 第1図は、縦軸に相対残光量([一定時間経過後の発光
量/X線刺激時の発光量]の対数値)、横軸に、残光の
減衰時間(X線の照射を停止してからの経過時間)を示
している。 第1図によれは、a=IX10−4である本発明蛍光体
は、a=0の従来の蛍光体に比し、著しく残光特性が優
れていることがわかる。更に第1図におていは、上記組
成式(1) %式% ] 一1の場合、すなわち、 C&a、taL]1111+Ye99a9933T a
Oa : 0 、005 Tm3+、Cae1!+Y
l19s83TaOa: o、005Trn3+及び、
Cae、+Ye、52s3T a Ot : O、OO
5Tm5T+n3÷なる蛍光体の残光特性を、順番に曲
線B。 D、Eで示している。 この図によれは、a=IX10−2.a=IX10−1
の本発明蛍光体は、a=Oの従来の蛍光体に比し、特に
残光特性が優れていることが明らかである。 次に本発明の蛍光体CaaYL1995−t2zs+a
T a Oa:o、O05Tm”’十を例に取り、カル
シウム含有量が、発光特性に及ぼす影響を、第2図に基
づいて説明する。第2図は、縦軸にX線刺激で発光させ
た場合の明るさく相対値)、横軸に蛍光体中に含まれる
カルシウム量aの値を示している。 第2図によれは、上記組成式において、2×10−3≦
a≦30X10−3で発光効率の向上が顕著であり、a
=O1即ち、カルシウムを含有しないものに対し、最大
30%の輝度向−Lが得られた。 次に、本発明の蛍光体 S rsYe9e5−+273rsT a 04 :
0 、005 Trr+”を例にとり、ストロンチラノ
、含有量が、残光特性及び発光特性に及ぼす影響につい
て、第3図及び第4図を参照して説明する。 第3図は、 S r aYe995−+2z3+aT
a 04 : 0 。 005Trn3+蛍光体のストロンチウム含有jl(a
値)か、残光特性に及ぼす影響を示したもので、こり図
に於て、曲線A、B、C,D、E、Fは、上記の組成式
に於て、順に、a=O5a=IX10−5、a=5X1
0−5、a=IX10−’、a=2XIO−3、a=I
X10−2、である蛍光体の残光特性をしめす。 この図から明らかな様に、aの値が、lX10=5を越
えた場合、残光特性は著しく向上した。 叉、第4図の発光特性から明らかなように、上記 S r aYL] 995−(2/3)aT a 04
: 0 、 OO5’Tm”蛍光体は、ストロン
チウムの含有量(a値)が5×101を越えた場合、相
対輝度も著しく向上し、a=0、即ち、ストロンチウム
を含有しないものに対し、5X10−A≦a≦60X1
0−4の範囲においては、50%〜80%の輝度向上が
確認された。 第1図〜第4図に示すこの様な傾向は、組成式に於て、
MがBet Mg、Ba、Zn、Cdに付いても同様に
現れ、残光特性と、輝度が向上できる。 又、組成式に於て、MがBe、Mg、Ca、Sr、Ba
、Zn、Cdの2種以上の場合についても、第1図〜第
4図に示す傾向が現れる。 但し、第1図〜第4図の測定に於て、蛍光体の輝度測定
は、蛍光体にX線を照射し、蛍光体の発光を、第5図に
示す特性のフィルターに透過させた後、フォトマルチプ
ライアに照射し、これでもって、発光強度を電流に変換
し、出力電流の大きさで比較した。 第6図にフォトマルチプライアの感度特性を示す。 E、好ましい実施例 以下、本発明の実施例を記載する。但し、これらの各側
は本発明を制限するものではない。 実施例1゜ 酸化イツトリウムを112.3g、酸化ツリウムを0.
965gを340 rrl IのION塩酸に溶解し、
純水を加えて10100Oとしたのち、攪はんしながら
80℃に加熱する。一方、シュウ酸220gを純水10
100Oに溶解したシュウ酸水溶液を80℃に加熱し、
これをかき混ぜながら上記80°Cに加熱した塩酸溶液
に添加する。かくして、上記混合液中には、イツトリウ
ムとツリウムのシュウ酸塩が生成し共沈する。次に、こ
の沈殿物を含む溶液を放冷後、デカンテーションにより
純水で5回洗浄を繰り返し、沈澱を吸引ろ過する。この
沈澱を850℃で3時間加熱分解して、シュウ酸塩を酸
化物とし、11’3.2gが得られ左・ この様にして得られた酸化物6/1.1gと五酸化タン
タル125g、更に、塩化カルシウム21gを良く混合
した後、アルミナルツホに充填し、1000て:で15
時間焼成する。この焼結体に塩化リチウム62.5gホ
ウ酸0.4gを配合し、ホールミルで粉砕混合する。 ついで、得られた混合物をアルミナルツホに充=11− 墳し、I200°(゛で10時間焼成後、ボールミルで
粉砕し、テカンテーションにより、純水で5回洗/争を
繰り返し、吸引ろ過する。更に、これを120′(゛て
15時間乾燥する。かくして得られた蛍光体の組成式は
、 (二ai+i++Yi+9ae3Ta04:n、(1(
15TmS÷て表し得るものであることが確認された。 この蛍光体の残光は、カルシウムを含有せしめない従来
品より極めて低い残光性を示した。(第1図)叉、相対
輝度は、カルシウムを含有せしめない比較品より30%
向−トした。く第2図)次とこ、この蛍光体を用いて、
以下のようZこしてX線増感紙をつくった。蛍光体粒子
と線状ポリエステル樹脂との混合物に、メチルエチルケ
トンを添加し、さらに、硝化度11.5%の二l・ロセ
ルロースを添加して蛍光体分散液を調整した。この分散
液に、フタル酸ジエチル、フタル酸そしてメチルエチル
ケトンを添加したのち、ホモジナイザーを用いて充分ζ
こかくはん混合し、結合剤と蛍光体の混合比が1:20
(重量比)、粘度30PS(25℃)の塗布液を調整し
た。 この塗布液を、カラス板上に水平に置いた二酸化チタン
練り込み、ポリエステルシー]・(支持体、厚み200
μm)の上にトクターブ1ノートを用いて均一に塗布し
た。そして塗布後に、塗膜が形成された支持体を、乾燥
型中で塗膜の乾燥を行い、支持体上に膜厚18071m
の蛍光体層を形成した。 そしてこの蛍光体層の上に、ポリエチレン透明フィルム
をポリエステル系接着剤を用いて接着し、透明保護膜(
厚み101i m )を形成し、増感紙を作った。 この増感紙の感度は、カルシウムを含有せしめないもの
に比し30%向」ニジ、更に、残光によるフィルムの感
光もなくなった。 実施例2゜ 酸化イツトリウムを63.6g、 酸化ツリウムを(1
,456g、五酸化タンタルを125g、塩化ストロン
チウムを29 g使用し、その他の方法は、実施例1と
同様の方法で製造し、組成式3式% なる蛍光体を得た。 この蛍光体は、ストロンチウムを含有せしめない従来品
よりいちぢるしく残光成分か弱い。(第3図) 叉、相対輝度は、ストロンチウムを含有せしめない比較
品より80%向上した。く第4図)、この蛍光体を、X
線増感紙に使用した場合、ストロンチウムを含有せしめ
ないものに比較して、感度が80%向−ヒし、残光特性
もいちぢるしく優れていることが確認された。 実施例3゜ 酸化イツトリウムを63.8g、酸化ツリウムを0.2
18g、五酸化タンタルを125g、塩化マグネシウム
を1.1g使用し、その他の方法は、実施例1と同様の
方法で蛍光体を製造し、組成式 %式% る蛍光体を得た。この蛍光体の相対輝度および相対残光
量は、Mgを含まない従来品3(組成式、第1表に示す
測光結果を示した。 なお、第1表に於て、相対残光量は、Log[30秒後
桟光1Ill/発光量]で表されている。 第1表 実施例4゜ 酸化イツトリウムを63.8g、酸化ツリウムを0.2
18g、五酸化タンタルを125g、塩化バリウムを1
7gを使用し、実施例1と同様の方法で蛍光体を製造し
、組成式 %式% となる蛍光体を得た。 この蛍光体の、相対輝度および相対残光量は、Baを含
まない従来品4(M44式、Yl19ssT a O、
:o、002Tm・3)に比へて、第2表に示す測光結
果を示した。 第2表 実施例5゜ 酸化カドリニウムを99.1g、酸化ツリウムを0.3
28g、五酸化タンタルを125g、酸化へツリウムを
0.71g使用し、その他の方法は、実施例1と同様の
方法で蛍光体を製造し、組成式 %式% となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対輝度および相
対残光量は、Beを含まない従来品5(組成式、G d
e997T a Oa : 0 、003 Tm”)に
=16= 比へて、第3表に示す測光結果を示した。 第3表 実施例6゜ 酸化イツトリウムを31.7g、酸化方トリニウムを5
0.9g、酸化ツリウムを0.546g。 五酸化タンタルを125g、炭酸亜鉛を0.71g使用
し、その他の方法は、実施例1と同様の方法で蛍光体を
製造し、組成式 %式% O5Tm3”、となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相
対輝度および相対残光量は、Znを含まない従来品6(
M4成式、Yll、a9v5G d 11.4975T
a Oa : 0 。 005 Tm+3)に比へて、第4表シこ示す測光結果
を示した。 第4表 実施例7゜ 酸化イツトリウムを31.7g、酸化ランタンを45.
8gS酸化ツリウムを(1,546g、五酸化タンタル
を125g、炭酸カドミウムを0゜98g使用し、その
他の方法は、実施例1と同様の方法で蛍光体を製造し、
組成式 %式% 5Tm”、となる蛍光体を得た。この蛍光体の、相対輝
度および相対残光量は、Cdを含まない従来品7(組成
式、Yll、J975L aa、a97sT a 04
: 0 。 005”rm”)に比へて、第5表に示す測光結果を示
した。 第5表 実施例8゜ 酸化イツトリウムを63.6g、酸化ツリウムを0.4
56g、五酸化タンタルを124.4g。 五酸化ニオブを0.376g、塩化ストロンチウムを2
9g使用し、その他の方法は、実施例1と同様の方法で
蛍光体を製造し、組成式 %式%:0 005Tm3+となる蛍光体を得た。この蛍光体の相対
輝度および相対残光量は、Srを含まない従来品8(組
成式、Yll、99ST ae、595N b[1ll
eso4: 0 、O05T m”3)に比へて、第6
表に示す測光結果を示した。 第6表 本発明の蛍光体は、前記の組成式に於て、L nには、
実施例1〜8に示されるY ! G d + I−aに
代わって、Luも使用出来る。 本発明の蛍光体は、母体自体も発光するので、活剤であ
るTm3+を全く含有させずに使用することも可能であ
る。母体が発光する本発明の蛍光体は、活剤に、Tm3
+に加えて、あるいは、Tm3+に代わってPr+ S
m+ Eu、Tb、Dy、Yb等も使用できる。 ところで、本発明の、蛍光体は、X線で刺激されて発光
する全ての用途に使用されるが、主として、X線増感紙
に使用される。 従って、以下、本発明の蛍光体をX線増感紙に使用した
具体例について詳述する。 X線増感紙は、基本的には、支持体と、その」二に設け
られた蛍光体層とから構成され、蛍光体層は、上記組成
式(1)で表される蛍光体を、分散状態で含有支持する
結合剤から成るものである。蛍光体層は、公知の様に、
次の様な方法により支持体上に形成することができる。 先ず、上記組成式(1)で表される蛍光体と結合剤とを
溶剤に加え、これを混合して、結合剤溶液中に、蛍光体
粒子が均一に分散した塗布液を調整する。 蛍光体層の結合剤の例としては、ニトロセルロース、ポ
リアルキル(メタ)アクリレート、線状ポリエステルお
よびそれらの混合物を挙げることができる。 塗布液調整用の溶剤の例としては、酢酸エチル、酢酸メ
チル、等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、ジオキサン
、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル
及びそれらの混合物を挙げることができる。 塗布液における、結合剤と蛍光体との混合比は、目的と
する増感紙の特性、蛍光体の粒子サイズ等によって異な
るが、一般に、結合剤と蛍光体との混合比は、l:8な
いしl :40 (重量比)から選ぶのが好ましい。 又、塗布液には、該塗布液中における蛍光体粒子の分散
性向上の為の分散剤や、形成後の、蛍光体層中における
、結合剤と蛍光体粒子との間の結合力向上の為の可塑剤
等の添加剤が混合されていてもよい。 上記のようにして調整された塗布液を、通常の塗布手段
、例えは、ドクターブレード、ロールコーダー、ナイフ
コーター、等を用いて、支持体の表面に均一に塗布する
ことにより、塗布液の塗膜を形成する。 塗膜形成後、塗膜を乾燥して、支持体上への蛍光体層の
形成を完了する。蛍光体層の膜厚は、目的とする増感紙
の特性、蛍光体の粒子サイズ、結合剤と蛍光体の混合比
などによって異なるが、通常70μm〜700μmの範
囲から選ぶのが好ましい。 なお蛍光体層は、INだけでもよいが、2層以上でもよ
い。積層する場合、その内掛なくとも1層が、上記組成
式(1)からなる蛍光体を含有する。 支持体としては、増感紙の支持体として公知の各種の材
料から任意に選ぶことができる。その様な材料の例とし
てセルロースアセテート、ポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネイト等の、プラスチック物質のフィルム、
または、アルミニウム泊、アルミニウム合金泊等の金属
シート、二酸化チタン等を含有するピグメント紙等を挙
げる事ができる。 なお、プラスチックフィルムを使用する場合、カーボン
ブラック等の光吸収性物質が練り込まれていてもよく、
あるいは二酸化チタン等の光反射性物質が練り込まれて
いてもよい。前者は、高鮮鋭度タイプの増感紙に適した
支持体であり、後者は、高感度タイプの増感紙に適した
支持体である。 通常のX線増感紙は、支持体に接する反対側の蛍光体層
の表面に、蛍光体層を物理的および化学的に保護するた
めの透明な保護膜が設けられている。この様な、透明保
護膜は、本発明の蛍光体か使用された増感紙についても
設置することが好ましい。 透明保護膜は、例えは、酢酸セルロース、ニトロセルロ
ース等のセルロース誘導体、あるいは、ポリメチルメタ
クリレート、ポリカーボネイト、ポリ酢酸ビニル等の透
明な高分子物質を、適当な溶媒に溶解して調整した溶液
を、蛍光体層の表面に塗布することにより形成すること
ができる。あるいは、ポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリアミド等から別に形成した透明な薄膜
を蛍光体 層の表面に適当な接着剤を用いて接着する方法によって
も形成出来る。 4、図面の簡単な説明 第1図および第3図はX線で刺激されて発光す=24− る蛍光体の残光特性を示すグラフ、第2図および第4図
は組成式におけるaの値を変化させた蛍光体の相対輝度
を表すグラフ、第5図は蛍光体の輝度測定に使用された
フィルタの特性図、第6図は蛍光体の輝度測定に使用さ
れたフォトマルチプライアの感度特性図である。
Claims (3)
- (1)組成式( I ) M_aLn_1_−_X_−_(_2_/_3_)_
aDO_4:x_Tm^3^+( I )(但し、Mは、
Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cdの群より選
ぱれる少なくとも1種の二価金属であり、LnはY,G
d,La,Luの少なくとも1種の元素であり、Dは、
Ta,Nbのいずれか又は両方を含み、aおよびxは、
それぞれ、1×10^−^5≦a≦1、0≦x≦0.0
3の範囲の数値である) で表されるX線で刺激されて発光する蛍光体。 - (2)MがCaで、aが、1×10^−^5≦a≦1×
10^−^1である特許請求の範囲第(1)項記載のX
線で刺激されて発光する蛍光体。 - (3)MがSrで、aが1×10^−^5≦a≦1×1
0^−^2である特許請求の範囲第(1)項記載のX線
で刺激されて発光する蛍光体。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10663685A JPS61264085A (ja) | 1985-05-18 | 1985-05-18 | X線で刺激されて発光する螢光体 |
EP19860303729 EP0202875B1 (en) | 1985-05-18 | 1986-05-15 | X-ray phosphors and the process for producing the same |
DE8686303729T DE3673453D1 (de) | 1985-05-18 | 1986-05-15 | Leuchtstoffe fuer roentgenstrahlung und verfahren zu deren herstellung. |
US07/324,570 US4959174A (en) | 1985-05-18 | 1989-03-16 | Phosphor which emits light by the excitation of X-ray |
US07/882,243 US5250366A (en) | 1985-05-18 | 1992-05-08 | Phosphor which emits light by the excitation of X-ray, and a X-ray intensifying screen using the phosphor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10663685A JPS61264085A (ja) | 1985-05-18 | 1985-05-18 | X線で刺激されて発光する螢光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61264085A true JPS61264085A (ja) | 1986-11-21 |
JPS6233268B2 JPS6233268B2 (ja) | 1987-07-20 |
Family
ID=14438600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10663685A Granted JPS61264085A (ja) | 1985-05-18 | 1985-05-18 | X線で刺激されて発光する螢光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61264085A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62230882A (ja) * | 1986-03-31 | 1987-10-09 | Toshiba Corp | 増感紙 |
-
1985
- 1985-05-18 JP JP10663685A patent/JPS61264085A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62230882A (ja) * | 1986-03-31 | 1987-10-09 | Toshiba Corp | 増感紙 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6233268B2 (ja) | 1987-07-20 |
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