JPS6126262Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は航空機内に物品を移送するベルトロー
ダにおいて、搬送部の落下を防止するためにベル
トコンベアの側方に取付けた搬送部のガイド装置
に関するものである。

一般にベルトローダにあつては、搬送物を移送
するとき搬送物が小物の場合には、振動などによ
り側方に落下しやすいため、ベルトコンベアの側
方にガイド板を立設させ、又搬送物が大きい場合
には比較的に落下しにくく且つ前記立設のガイド
板が邪魔となるため、このガイド板を水平状に倒
すようにしたガイド装置が設けられている。

ところで前記ガイド装置は第１図に示すように
コンベアを形成する側枠０１の上部にガイド板０
２を揺動自在に軸支し、このガイド板０２の外面
に支持腕０３を固着するとともに支持腕０３の先
端を側枠０１に取付けたブラケツト０４にピン０
５により結合してガイド板０２を垂設し、又ガイ
ド板０２を水平状に倒す場合にはピン０５を外す
とともに側枠０１に穿設した孔０６を通して支持
腕０３を側枠０１内に格納するようにしている。

したがつて前記した従来のガイド装置では、側
枠０１に支持腕０３を格納するための孔を穿設し
なければならず、これにより加工が大変で製作し
にくい問題がある。

本考案は前記問題を解決するベルトローダにお
ける搬送物のガイド装置を提供するものである。
第２図はベルトローダを示し、１は車体、２は車
体１上に昇降可能で且つ後方傾斜できるように搭
載したコンベアで、このコンベア２の後部は油圧
シリンダ３により回動されるリンク４により支持
され、さらにコンベア２の前部はテレスコ状に伸
縮する油圧シリンダ５により支持されている。

前記コンベア２を構成する側枠６，６には左右
一対のガイド装置７，７が設けられ、この一対の
ガイド装置７，７は同一構造であるため、その一
つのガイド装置７，７について説明すると、側枠
６，６の上端部に沿つてガイド板８，８が側方に
揺動自在に複数のヒンジ部９，９……により軸支
されている。

前記ヒンジ部９，９……より少し下方の側枠
６，６の外面には、前後方向に適宜間隔を置いて
複数の取付部１０，１０……が固定され、この各
取付部１０，１０……には先部がガイド板８，８
の外側面に接してガイド板８，８を垂直状に保持
することができる支持杆１１，１１……が取付け
られている。

次に支持杆１１の取付部について説明すると、
取付部１０は側枠６に固着した基板１２と、大き
さの異なる３個のＬ字形の折曲部材１３，１４，
１５により構成されている。

製作に当つては、先ず一対の折曲部材１３，１
４を垂設して内側にガイド板８の厚みに相当する
デツドスペース１６を形成するとともにこの外側
に横断面が略型となり、後方が開口する取付空
間部１７を形成する。

前記取付空間部１７は前記支持杆１１を収納で
きる大きさとなし、この取付空間部１７の下部に
は取付空間部１７の後方開口を折曲部材１５の一
片にて閉鎖することにより横断面がボツクス状と
なる係合孔１８が形成される。

前記係合孔１８より少し上方の取付空間部内に
は一対の折曲部材１３，１４間に横架した軸１９
が設けられ、この軸１９は支持杆１１の基部にあ
つて支持杆１１の長手方向に穿設した長孔２０内
に挿通されている。

しかして支持杆１１を上方に小移動させて支持
杆１１を係合孔１８より引出せば、軸１９を中心
にして後方に転倒させることができ、又逆に支持
杆１１を起立させるとともに少し下方に移動させ
れば支持杆１１の基端部は係合孔１８に嵌合し、
この状態では支持杆１１は垂直状に保持される。

尚、１５′は支持杆１１を水平状に倒したとき
に、支持杆１１を水平状に保持する前記折曲部材
１５の張出片を示し、２１はガイド板８を水平状
に倒したときにガイド板８を水平状に保持する支
持片で折曲部材１３の外面に取付けられている。

本考案は以上の構成で、今、油圧シリンダ３，
５を伸長させると、コンベア２を上昇させるとと
もに前方上向に傾斜させることができ、これによ
りコンベア２の先端を航空機の搬入口に接近させ
ることができる。

次にコンベア２を駆動すれば搬送物を航空機内
に搬入することができるが、このとき搬送物が小
物の場合には第３図に示すようにガイド板８をコ
ンベア２の側端に立設させる。

前記操作としては、先ず第３図の２点鎖線で示
す水平状のガイド板８を実線の状態に起立させ
る。その後第４図及び第５図の２点鎖線で示す水
平状の支持杆１１を第４図の一点鎖線で示す位置
まで起立させる。

さらにこの位置より支持杆１１を長孔２０の分
だけ降下させると、支持杆１１の基端部は係合孔
１８内に嵌合し、支持杆１１は垂直状に固定され
る。

このとき支持杆１１の先部はガイド板８の外側
面に接し、ガイド板８の倒れを防止することがで
きる。

又搬送物が大きい場合には、先ず支持杆１１を
係合孔１８より引き出し、後方に倒すと、ガイド
板８は揺動でき、これによりガイド板８は水平状
に保持される。前記状態ではコンベア２の幅より
大きいものを搬送することができる。

本考案は以上の如く、取付部に軸と長孔により
支持杆を遊嵌自在に支持し、さらに軸支部の下方
に支持杆の基端部を嵌合させる係合部を設けたこ
とにより、支持杆は起倒可能となるとともに起立
時には固定されるため、この支持杆によりガイド
板を垂直状に保持することができ、物の搬送させ
る場合にコンベアより落下させることもなく、又
このガイド装置の構造はコンベアを構成する側枠
に切欠孔を穿設する必要がないため、製作が簡単
で、又ピンの挿入操作も必要としないため、操作
が非常に容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のガイド装置を示す断面図、第２
図を本考案の装置を装備したベルトローダの全体
側面図、第３図は第２図のＡ−Ａ断面図、第４図
は第３図の一部断面した正面図、第５図は第４図
の斜視図である。 １……車体、２……コンベア、６……側枠、８
……ガイド板、９……軸支部、１０……取付部、
１１……支持枠、１８……係合孔、１９……軸、
２０……長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体上にコンベアを搭載してこのコンベアの駆
   動により所望する個所へ荷物を搬送することがで
   きるようにしたベルトローダにおいて、前記コン
   ベアを形成する側枠の上部に沿つてガイド板を揺
   動自在に軸支し、このガイド板の軸支部より下方
   の側枠には取付部を固定し、この取付部には軸及
   び長孔により支持杆の基部を遊嵌軸支するととも
   に支持杆の軸支部より下方に支持杆の基端部を嵌
   合させ得る係合孔を形成し、この係合孔に前記支
   持杆の基端部に嵌入させたときには支持杆の先部
   は前記ガイド板の外側面に当接してガイド板を垂
   直状に保持し、又前記支持枠の基端部を係合孔よ
   り引き出したときには支持杆を倒伏させることが
   できるとともに前記ガイド板を揺動させることが
   できるようにしたベルトローダにおける搬送物の
   ガイド装置。