JPS61261350A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPS61261350A
JPS61261350A JP10339785A JP10339785A JPS61261350A JP S61261350 A JPS61261350 A JP S61261350A JP 10339785 A JP10339785 A JP 10339785A JP 10339785 A JP10339785 A JP 10339785A JP S61261350 A JPS61261350 A JP S61261350A
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JP
Japan
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weight
ester
vinyl
copolymer
resin
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JP10339785A
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English (en)
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Shinji Sonoda
信治 園田
Isamu Mio
三尾 勇
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、種々の機械的性質、特に低温下での耐衝撃性
に優れ、成形時に良好な離型性を示す熱可塑性樹脂組成
物に関するものであD、自動車部品などに好適な成形材
料を提供するものである。
〔従来の技術およびその問題点〕
周知のように、芳香族ポリカーボネート樹脂は強靭で耐
衝撃性、電気的性質に優れ、寸法安定性も良好であるこ
とから有用なエンジニアリングプラスチックとして広範
囲に利用されている。しかし、溶融粘度が高くて成形性
が悪いこと、耐衝撃性に厚み依存性があること等の欠点
があることなどから、その応用範囲は限定されているの
が実状である。例えば、自動車業界では、安全性上の必
要性から低温下での耐衝撃性を有する樹脂に対する要望
が強く、このため芳香族ポリカーボネート樹脂が注目さ
れているが、ポリカーボネート樹脂は、上記のように溶
融粘度が高く、自動車部品のような大型成形品では型に
充填しづらく、ショート・モールド、縮緬模様を呈し良
好な成形品が得られ難い。
そこで、成形温度を充填が容易な程度まで上げると、熱
分解などの問題が生じ、外観良好で安定した物性の成形
品が得られ難い。他方、ポリカーボネート樹脂の平均分
子量を低くして成形加工性を改良する方法があるが、耐
衝撃性が低下し、金型からの離型が困難になるなどの欠
点が生じる。
これらの欠点を改良する為に、芳香族ポリカーボネート
樹脂に種々の樹脂を配合する提案がなされている。例え
ば、特公昭38−15225号公報にはABS樹脂、特
公昭39−71号公報にはMBS樹脂、特公昭42−1
1496号公報にはMABS樹脂を配合することが教示
さている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂にAB
S樹脂又はMABS樹脂を配合すると、耐衝撃性の厚み
依存性、成形加工性はい(らか改良さるのの、低温下に
おける耐衝撃性が低く、最近の市場の要求に応えるには
必ずしも改良が充分とは言えない。又、ポリカーボネー
ト樹脂にMBS樹脂を配合した場合にtよ、成形加工性
の改良が不充分であD、大型成形品の成形が困難である
更に、特開昭58−59258号公報には芳香族ポリカ
ーボネート樹脂にABS樹脂とMBS樹脂とを配合する
ことが、又、特願昭59−19427号において本発明
者らは芳香族ポリカーボネート樹脂にABS樹脂とアク
リル酸エステル系コア−シェルグラフト共重合体を配合
することを提案している。これらの組成物は成形加工性
、耐衝撃性が優れ、有用であるが、射出成形の際に金型
からの離型が充分とは言えず、成形品が変形したり金型
から成形品を取り出すのに時間がかかるなどの不都合を
生じ、射出成形の自動化等が困難であるという欠点があ
る。又、フェンダ−等自動車の外板として使用する際、
ガソリン等が付着する恐れがあD、耐薬品性が必要とさ
れるが本組成物はこれが不充分であった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、複
合ゴム系重合体及びポリオレフィン系エラストマーから
なる樹脂組成物の離型性を改良すべ(、鋭意検討した結
果、樹脂の滑剤として知られているステアリン酸のよう
な脂肪酸、ステアリルアルコールのような脂肪酸エステ
ル、ステアリルアミドのような脂肪酸アミドなどは芳香
族ポリカーボネート樹脂を分解させる傾向があるのに対
して、炭素数12〜30の脂肪族飽和一価カルボン酸と
炭素数30以下の脂肪族一価もしくは多価アルコールと
のエステル又は部分エステルを配合すると離型性が大幅
に改善され、しかも成形品の外観、物性等も良好である
ことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、八、芳香族ポリカーボネート樹脂
 40〜75重量%、B、共役ジエン系ゴム−芳香族ビ
ニル−シアン化ビニルグラフト共重合体100〜10w
t%と芳香族ビニル−シアン化ビニル共重合体0〜90
wt%との混合物 55〜15重量%、C,(a)MB
S樹脂、(blアクリル酸エステル共重合体及び(c)
アクリル酸エステル系コア−シェルグラフト共重合体か
らなる群より選択された一種もしくは二種以上の複合ゴ
ム質重合体1〜10重量%、並びにり。
オレフィン系エラストマー1〜10重量%からなる樹脂
組成物 100重量部に、E、炭素数12〜30の脂肪
族飽和一価カルボン酸と炭素数30以下の脂肪族一価も
しくは多価アルコールとのエステル又は部分エステルを
 0.01〜2重量部配合してなる熱可塑性樹脂組成物
である。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明のA、芳香族ポリカーボネート樹脂とは、芳香族
ジヒドロキシ又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を
ホスゲン又は炭酸のジエステルと反応させることによっ
て作られる分岐していてもよい熱可塑性ポリカーボネー
ト重合体である。芳香族ジヒドロキシ化合物の一例は、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンにビ
スフェノール。
A)、テトラメチルビスフェノールA1テトラブロムビ
スフエノールA1ビス(4−ヒドロキシフェニル)−P
−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシ
ノール、4,4−ジヒドロキシジフェニルなどであD、
特に、ビスフェノールAが好ましい。また、分岐した芳
香族ポリカーボネート樹脂を得るにはニフロログルシン
、4,6−シメチルー2、4.6−  )IJ  (4
−ヒドロキシフェニル)へブテン−2,4,6−シメチ
ルー2.4.6−  トリ (4−ヒドロキシフェニル
)へブタン、2.6−シメチルー2.4.6−  )リ
 (4−ヒドロキシフェニル)へブテン−3,4,6−
シメチルー2.4.6− 1−リ (4−ヒドロキシフ
ェニル)へブタン、1,3.5− )リ (4−ヒドロ
キシフェニル)ベンゼン、1.1.1− )リ (4−
ヒドロキシフェニル)エタンなどで例示されるポリヒド
ロキシ化合物、及び3.3−ビス(4−ヒドロキシアリ
ール)オキシインドール(・イサチンビスフェノール)
、5−クロルイサチン、5.7−ジクロルイサチン、5
−ブロムイサチンなどを前記ジヒドロキシ化合物の一部
、例えば0.1〜2モル%をポリヒドロキシ化合物で置
換する。更に、分子量を調節するのに適したm個芳香族
ヒドロキシ化合物は訃およびp−メチルフェノール、−
およびp−プロピルフェノール、p−ブロムフェノール
、pwtert−ブチルフェノールおよびp−長鎖アル
キル置換フェノールなどが好ましい。芳香族ポリカーボ
ネート樹脂としては代表的には、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)アルカン系ジヒドロキシ化合物、特にビスフ
ェノールAを主原料とするポリカーボネートが挙げられ
、2種以上の芳香族ジヒドロキシ化合物を併用して得ら
れるポリカーボネート共重合体、3価のフェノール系化
合物を少量併用して得られる分岐化ポリカーボネートも
挙げることが出来る。芳香族ポリカーボネート樹脂は2
種以上の混合物として用いてもよい。
本発明のB成分の一つである共役ジエン系ゴム−芳香族
ビニル−シアン化ビニルグラフト共重合体とは、通常A
BS樹脂として知られるものであD、共役ジエンを必須
成分としてなるゴム質重合体に芳香族ビニル化合物とシ
アン化ビニルとを必須成分としてグラフト重合したグラ
フト重合体である。グラフト重合体量の共役ジエン系ゴ
ムとグラフト重合用化合物との組成比には特に制限はな
いが、共役ジエン系ゴム5〜70w t%及びグラフト
重合用化合物95〜30wt%であることが好ましい。
更に、グラフト重合用化合物に於ける芳香族ビニルとシ
アン化ビニルとの組成比も特に制限はないが、芳香族ビ
ニル50〜80wt%及びシアン化ビニル50〜20w
 t%であることが好ましい。
芳香族ビニル−シアン化ビニル共重合体における芳香族
ビニルとシアン化ビニルとの組成比には特に制限はない
が、芳香族ビニル55〜85%1t%及びシアン化ビニ
ル45〜15wt%であることが好ましく、粘度もジメ
チルホルムアミド中、30℃において 0.60〜1.
50の範囲が好ましい。
上記のABS樹脂中の共役ジエン系ゴムとしては、ポリ
ブタジェンやブタジェン−スチレン共重合体、ブタジェ
ン−アクリロニトリル共重合体、ブタジェン−アクリル
酸エステル共重合体などのブタジェン系ゴム状重合体が
例示される。また、芳香族ヒニルとしては、スチレン、
ハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レン、ビニルナフタレンなどが例示され、特にスチレン
が良く、シアン化ビニルとしては、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、α−ハロゲン化アクリロニトリル
などが例示され、特にアクリロニトリルが良い。なお、
芳香族ビニルやシアン化ビニルの一部を他のビニル化合
物、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、酢酸ビニ
ル、塩化ビニルなど、特に(メタ)アクリル酸エステル
類で置換したもの(=MABS樹脂)も好ましい。
本発明で使用するC、(a)のMBS樹脂とは、ポリブ
タジェンやブタジェン−スチレン共重合体などのブタジ
ェン系ゴム状重合体にメタクリル酸エステル、芳香族モ
ノビニル化合物、およびシアン化ビニル化合物の一種以
上を塊状重合、懸濁重合、塊状懸濁重合、溶液重合ある
いは乳化重合などの方法、特に乳化重合の方法でグラフ
ト重合してなるものである。ここに、ブタジェン系重合
体の使用量は、10〜85重量%、重量しくは30〜7
0重量%で重量、ブタジェン系重合体が共重合体の場合
には、該共重合体中のブタジェン成分が50重量%以上
であるものを用いるのが好ましい。使用量が10重量%
未満では得られる組成物の耐衝撃性が低(,85重量%
を超えるとえられる組成物の成形性が低下し好ましくな
い。また、メタクリル酸エステルとしては、炭素数1〜
4のアルキルエステル、特にメチルメタクリレートが良
い。芳香族モノビニル化合物としては、スチレン、ハロ
ゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン
、ビニルナフタレンなどが例示され、特にスチレンが良
い。シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル
、メタクリルニトリル、α−ハロゲン化アクリロニトリ
ルなどが例示され、特にアクリロニトリルが良い。
本発明で使用するC、(b)のアクリル酸エステル共重
合体とは、■炭素数1〜5の飽和又は不飽和の直鎖又は
分岐鎖脂肪族炭化水素基を有するアクリル酸エステルと
■炭素数1〜5の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖脂肪
族炭化水素基を有するメタクリル酸エステルとの共重合
体である。
ここに、■炭素数1〜5の飽和又は不飽和の直鎖又は分
岐鎖脂肪族炭化水素基を有するアクリル酸エステルとし
ては、好ましくはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、アクリル酸イソブチル、ジアクリル酸1,4−ブタン
ジオール、アクリル酸n−ブチル、ジアクリル酸1.3
−ブチレンが例示され、又、■炭素数1〜5の飽和又は
不飽和の直鎖又は分岐鎖脂肪族炭化水素基を有するメタ
クリル酸エステルとしては、好ましくはメタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、
メタクリル酸1.3−ブチレン、メタクリル酸n−ブチ
ルが例示される。本発明においては、アクリル酸エステ
ル共重合体中のアクリル酸エステル部分は、約50〜8
5wt%の範囲がよく、例えば、アクリル酸n−ブチル
対メタクリル酸メチルの重量比3:2のものなどである
。かかるアクリル酸エステル共重合体としては、ローム
&ハース社から商品名「°パラロイドKM330 Jと
して市販されているものが好適に用いられる。
本発明で使用するC、(c)のアクリル酸エステル系コ
ア−シェルグラフト共重合体とは、アルキル基の炭素数
2〜12のアクリル酸のアルキルエステルとブタジェン
で代表される共役ジエン型二重結合を持つ多官能性重合
性単量体とを必須成分とし、少量の架橋剤を添加して共
重合させて得られる架橋ゴム共重合体からなるコアに、
ビニル化合物の一種もしくは二種以上を必須成分とし、
少量の架橋剤を添加してグラフト重合させてなる樹脂層
からなるシェルを形成してなるコア−シェルグラフト共
重合体を指し、該コア−シェルグラフト共重合体の架橋
ゴム共重合体(=コア)は、50〜80重量%、シェル
は50〜20重量%となるようにされたものである。
ここに架橋ゴム共重合体コアを形成するにもちいるアル
キル基の炭素数が2〜12のアクリル酸アルキルエステ
ルとしては、特にn−ブチルアチリレート、2−エチル
へキシルアクリレートが好ましい。又、共役ジエンとし
ては、前記のブタジェンのほかに1−メチル−2−ビニ
ル−4,6−へブタジェン−1−オール、7−メチル−
3−メチレン−1,6−オクタジエン、1.3.7−オ
クタトリエン等を挙げることができる。
更に、使用する架橋剤は各重合段階での混合単量体とよ
く共重合するものを選択すべきであって、例えばジビニ
ルベンゼン、ジビニルトルエンに代表される芳香族多官
能ビニル化合物、エチレングリコールジメタクリレート
、ジエチレングリコールジメタクリ、レート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート等のジメタクリレート
類及びエチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ
アクリレート、1.3−ブタンジオールジアクリレート
等のジアクリレート類が望ましい。
尚、アクリル酸のアルキルエステルと共役ジエン型二重
結合を持つ多官能性重合性単量体とを共重合させるに際
し、所望に応じて、スチレンに代表される芳香族ビニル
化合物、メチルメタクリレートで代表されるメタクリル
酸エステル、アクリロニトリルで代表されるビニルシア
ン化合物、メチルビニルエーテルで代表されるビニルエ
ーテル化合物、塩化ビニルで代表されるハロゲン化ビニ
ル化合物の中から適宜選ばれた短官能性重合性単量体、
特にメチルメタクリレートで代表されるメタクリル酸エ
ステルをアルキル基の炭素数が2〜12のアクリル酸ア
ルキルエステルの一部として使用することもできる。
次に、前記の架橋ゴム共重合体(コア)へのグラット重
合に用いられるビニル化合物としては、メチルメタクリ
レートで代表されるメタクリル酸エステル、スチレンに
代表される芳香族ビニル化合物、アクリロニトリルで代
表されるビニルシアン化合物および塩化ビニルで代表さ
れるハロゲン化ビニル化合物からなる群から選ばれた重
合性単量体を挙げることができ、これらは二種以上を混
合して用いても良い。更に、前記架橋剤がグラフト重合
時に併用されても良い。
このようなアクリル酸エステル系コア−シェルグラフト
共重合体の代表的な製造例を示すと、アルキル基の炭素
数2〜12のアクリル酸アルキルエステル 70〜95
重量部、ブタジェン 30〜5重量部及び架橋剤 0.
01〜3重量部、特に0.05〜1.5重量部よりなる
混合単量体を乳化重合して得られる架橋ゴム共重合体 
50〜75重量部含み、平均粒子径が0.05〜0.1
−の範囲であるラテックスに凝集剤、例えば塩酸、硫酸
などの鉱酸を添加して得られた平均粒子径0.12〜0
.3 tnsの凝集粒子に、架橋剤を0.01〜2.0
重量部含むスチレン 10〜90重量%、メチルメタク
リレート 90〜10重量%からなる単量体成分 50
〜25重量部をまず架橋剤を含むスチレンを主成分とす
るメチルメタクリレートとの混合物と架橋剤を含むメチ
ルメタクリレートとに分け、前者を前記の凝集ゴムラテ
ックスに添加重合し、次に後者を添加重合する方法:ア
ルキル基の炭素数2〜12のアクリル酸アルキルエステ
ル 40〜95重量部、ブタジェン 40〜5重量部、
メチルメタクリレート0〜30重量部及び架橋剤0.0
1〜3重量部、特に0.05〜1.5重量部よりなる混
合単量体を乳化重合して得られる架橋ゴム共重合体 5
0〜80重量部を含むラテックスに凝集剤、例えば塩酸
、硫酸などの鉱酸を添加して得られた平均粒子径 0.
12〜0.5−の凝集粒子に、まずアクリロニトリル 
10〜50重量%とスチレンもしくはメチルメタクリレ
ート 90〜50重量%とを含み架橋剤を0.01〜3
.0重量部含む単量体 45〜10重量部を添加重合し
た後、架橋剤を0.01〜3.0重量部含むアルキル基
の炭素数1〜4のメタクリル酸アルキルエステル単量体
5〜25重量部を更に添加重合する方法が挙げられる。
これらのグラフト重合は、1段で行っても、グラフト成
分単量体を多段に構成成分を変えて多段グラフト重合を
行ってもよい。代表的な製造例を乳化重合法で示したが
、これに特定されるものではなく、その他の公知の重合
法によっても所望のアクリル酸エステル系コア−シェル
グラフト共重合体を製造することが出来るのは無給であ
る。
かかるアクリル酸エステル系コア−シェルグラフト共重
合体として、異層化学工業−から商品名r)(IA−1
5J、rHIA−28Jあるいは「HIA−304とし
て市販されている樹脂が好適に用いられる。
本発明のD成分であるポリオレフィン系エラストマーと
は、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピ
レン−非共役ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、過酸
化物を触媒にジエン系化合物で架橋化されたエチレン−
プロピレン共重合体等であD、ガラス転移温度の低いも
の、特に−40℃以下のガラス転移温度を有するものが
好ま・しい。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記成分A、B、、C
及びDの配合比は、A成分 40〜75重量%、B成分
 55〜15重量%、C成分1〜10重量%、D成分1
〜10重量%である。A成分が40重量%未満では耐熱
性がエンジニアリング・プラスチックに要求される水準
に至らず、寸法安定性も不良となD、B成分が15重量
%未満では成形性、耐衝撃性などの改良効果が不充分で
あD、55重量%を越えると耐熱性が不充分となD、C
成分が1重量%未満では、耐衝撃性の改良が達成されず
、10重量%を越えると耐熱性不良の原因となD、更に
D成分が1重量%未満では、耐薬品性の改良が達成され
ず、10重量%を越えると相溶性不良や耐熱性不良の原
因となるので好ましくなし;。
以上の芳香族ポリカーボネート樹脂A、ABS樹脂B、
複合ゴム質重合体C及びオレフィン系エラストマーDか
らなる樹脂組成物100重量部に、本発明では、°E、
炭素数12〜30の脂肪族飽和一価カルボン酸と炭素数
30以下の脂肪族一価もしくは多価アルコールとのエス
テル又は部分エステルを0901〜2重量部、好ましく
は0.05〜2重量部、特に0.1〜2重量部を配合す
るものであD、離型抵抗は10〜50%低下するという
効果を有する。
本発明のE成分の多くは、植物、動物、昆虫、鉱物など
天然物に含まれるエステルワックス類として知られてい
るもので常温では液体又は低融点の化合物、それらの混
合物から得られる。D成分は、芳香族ポリカーボネート
樹脂の溶媒、例えばメチレンクロライド、エチレングリ
コールなどに易溶解性であるので、両者の混合溶液とし
、溶媒を除去することによD、高濃度のマスターバッチ
粉末として用いる方法、その他の本発明の熱可塑性樹脂
組成物の添加剤類である安定剤、染料・顔料、難燃剤、
ガラス繊維などの無機充填剤などと一緒に混合したもの
として用いる方法、更には単に原料ペレット中に添加し
混合する方法などによって調製し、通常ペレット化する
以上の如くである本発明の熱可塑性樹脂組成物には、所
望に応じて安定剤、顔料、染料、難燃剤、滑剤等の各種
添加剤や無機或いは有機の繊維物質といった補強材やガ
ラスピーズなどの各種充填剤を配合することが出来、さ
らには、本発明の特性を害さない範囲で、他の樹脂成分
を配合しても良い。例えばビスフェノールAまたはテト
ラブロムビスフェノールAからのポリカーボネート・オ
リゴマーを成形性、難燃性や表面特性の改良に、ポリエ
ステルカーボネートやボリアリレート(例えば、商品名
:Uポリマー、ユニチカ■)などの耐熱性ポリエステル
類を耐熱性の改良に配合することが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を調整するに当たっては、
従来公知の方法が採用されれば良く押出機、バンバリー
ミキサ−、ロール等で混練する方法が適宜選択される。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例によって説明するが、「%」
及び「分子量」は特に断らない限り重量基準である。
実施例−1〜5および比較例−1〜6 ビスフエノールAを原料とする芳香族ポリカーボネート
樹脂(三菱瓦斯化学特製、商品名:ユーピT:I 7 
S−2000、分子量25,000 、以下、S−20
00と記す)、共役ジエン系ゴム−芳香族ビニル−シア
ン化ビニルグラフト共重合体と芳香族ビニル−シアン化
ビニル共重合体の混合物であるABS樹脂(日本合成コ
ム特製、商品名: JSRABS 0P−35、以下、
DP−35と記す)、複合ゴム質重合体として、MBS
樹脂(日本合成ゴム特製、商品名: JSRMBS 6
7、以下、MBS−67と記す)、アクリル酸エステル
系コア−シェルグラフト共重合体(異層化学■製、商品
名: HIA−15及びHIA−28、以下それぞれH
IA−15、旧A−28と記す)、及びポリオレフィン
系エラストマーとしてエチレン−プロピレン共重合体(
日本合成ゴム特製、商品名:JSREP 07C,以−
ト共重合体(日本ユニカー特製、商品名:NUCポリマ
ーDPDJ−6169、以下、DPDJと記す)の混合
物に、ブチルステアレート、ミリシルパルミテートを主
成分とする混合物(蜜ロウ、以下■と記す)、セチルパ
ルミテートを主成分とする混合物(日本油脂特製、商品
名;スパームアセチ、以下■と記す)、モンタン酸のエ
チレングリコールエステル(ヘキスト社製、商品名;ヘ
キストワックスE1以下■と記す)及びブチルステアレ
ート(以下■と記す)、その他に比較の為に、ステアリ
ン酸(以下■と記す)、ステアリルアルコールを主成分
とする混合物(以下■と記す)、ステアリルアミド(以
下■と記す)、ラウリルアミド(以下■°と記す)及び
エチレンビスステアラミド(以下■と記す)の滑剤を0
.5部添加混合した。
得られた混合物をL/D=25の40mmベント付き押
出機に供給し、シリンダ一温度240℃で溶融混練して
ペレットとした。このペレットを熱風乾燥機で110℃
、5時間以上乾燥した後、成形温度260℃で射出成形
(名機製作所製のインライン・スクリュ一式成形機、5
J−45B)によって試験片を作成し、試験片の外観を
観察し熱安定性調べた。
試験結果を第1表に示した。
第1表 実施例−6〜11および比較例−7〜14実施例−1〜
5および比較例−1〜6に用いたと同様の樹脂成分およ
びアクリル酸エステル共重合体(ローム&ハース■製、
商品名;バラロイドKM 330 、以下、KM−33
0と記す)、架橋型オレフィン系エラストマー(三井石
油化学■製、商品名;ミラストマー9095B、以下、
9095Bと記す)に、同様に使用した滑剤(■、■、
■)及び流動パラフィン(以下[相]と記す)、特殊モ
ノマー変性型ポリエチレンワックス(三井石油化学■製
、商品名;三井ハイワックス22351 、以下■と記
す)の滑剤を0.5部添加混合し、シリンダ一温度を2
50℃に変更する他は同様に押出し、ペレットとし、乾
燥した後、成形温度260℃で射出成形(住人ネスクー
ルサイキャンプ、インライン・スクリュ一式成形機)に
よって・、縦70I1m×横70fl×深さ60m、肉
厚3日の箱型成形品を成形し、突出しピンに接続したセ
ンサーで金型内圧、離型抵抗を測定した。
試験結果を第2表に示した。
尚、第2表中の離型性の欄に於ける内圧*1、抵抗中2
 の単位はそれぞれ kg/cJ、kgである。
第2表 実施例−12〜16および比較例−15〜17実施例−
6〜11と同様にして得たペレットを使用して、物性試
験用試験片を作成して物性測定をした。この結果を後記
の第3表に示した。
比較の為、芳香族ポリカーボネート樹脂単独(比較例−
15)、芳香族ポリカーボネート樹脂とABS樹脂との
組成物(比較例−16)並びに芳香族ポリカーボネート
樹脂、ABS樹脂及びアクリル酸エステル系コア−シェ
ルグラフト共重合体の組成物に蜜ロウ(■)を配合した
もの(比較例−17)についても実施例と同様にしてペ
レットを製造し、試験片を作成して物性測定をした。こ
の結果も後記の第3表に併記した。
〔発明の作用および効果〕
以上の詳細な説明および実施例、比較例から明白なよう
に、本発明の組成物は、樹脂成分が同一の組成物に本発
明のもの以外の滑剤を配合したものに比較して熱安定性
や離型性において優れ、かつ無添加の組成物と比較して
、物性においては同等以上であD、かつ離型性に大幅に
優れておD、成形加工の自動化が容易であD、極めてバ
ランスのとれた実用性のあるものであることがわかる。
第3表

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. A、芳香族ポリカーボネート樹脂40〜75重量%、B
    、共役ジエン系ゴム−芳香族ビニル−シアン化ビニルグ
    ラフト共重合体100〜10wt%と芳香族ビニル−シ
    アン化ビニル共重合体0〜90wt%との混合物55〜
    15重量%、C、(a)MBS樹脂、(b)アクリル酸
    エステル共重合体及び(c)アクリル酸エステル系コア
    −シェルグラフト共重合体からなる群より選択された一
    種もしくは二種以上の複合ゴム質重合体1〜10重量%
    、並びにD、オレフィン系エラストマー1〜10重量%
    からなる樹脂組成物100重量部に、E、炭素数12〜
    30の脂肪族飽和一価カルボン酸と炭素数30以下の脂
    肪族一価もしくは多価アルコールとのエステル又は部分
    エステルを0.01〜2重量部配合してなる熱可塑性樹
    脂組成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002105299A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Asahi Kasei Corp ポリカーボネート系難燃樹脂組成物

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JPS57125252A (en) * 1981-01-28 1982-08-04 Teijin Chem Ltd Polycarbonate resin composition
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JPS59133247A (ja) * 1982-12-22 1984-07-31 ゼネラル・エレクトリツク・カンパニイ 芳香族ポリカ−ボネ−ト樹脂組成物

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