JPS6125459Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は複数個の床板を起伏させて患者等の使
用者を座つた姿勢とし得るようにした寝台に於け
る床板の起伏機構に関するものである。

患者等を座つた姿勢とするために背部床板だけ
を上昇させると腰部が足側にずれてしまうので、
これを防ぐためにはかかる背部床板の上昇と同時
に腰部床板を上昇させるように連動させれば良
い。ところが従来はかかる背部床板と腰部床板の
連動を、リンク機構によつて行なつていたので、
機構が大型化して床板の下方空間の有効利用の邪
魔となつたり、寝台の重量増の原因となつてい
る。

本考案は可撓連結節を合理的に用いて前記背部
床板と腰部床板とを連動させるように構成して、
機構の小型化並びに軽量化を達成しようとするも
のである。以下実施例に基づいて詳述すると次の
通りである。

符号１は床板支持枠であり、該床板支持枠１に
背部床板２と腰部床板３を、それらの一端側を支
点として夫々対向方向に回動自在に設ける。背部
床板２と腰部床板３間には図に示すように他の床
板を設けない構成としても良いし、床板支持枠１
に対して固定状態とする小床板を介在させる構成
としても良い。前記背部床板２と腰部床板３の夫
夫の一端側に連動腕４，４′を突設し、それらの
連動腕４，４′間にワイヤー等の可撓連結節５を
連結する。そして前記床板支持枠１に、前記背部
床板２、腰部床板３のいずれか一方側、即ち図に
於いて背部床板３側に対応して、該背部床板３の
回動上昇に際して前記可撓連結節５を引き動かす
構成とし、他の床板、即ち腰部床板３側に対応
し、前記した可撓連結節５の移動によつて該腰部
床板３を上昇させる位置に案内車６を設ける。符
号６′は一方側の床板側に設けた他の案内車であ
る。更に前記一方側の床板、即ち背部床板３に駆
動腕７を突設し、これに例えばねじシヤフトを用
いた伸縮杆や油圧シリンダ等の駆動杆８を連結す
る。駆動腕７は腰部床板３側に設け、即ち前記一
方側の床板を該腰部床板３としても良い。また駆
動腕７は前記一方側の床板の連動腕４と兼用する
構成としても良い。更に前記一方側の床板側の案
内車６′は連動腕４の構成、位置によつては省略
可能である。

かかる構成に於いて駆動杆８の一側ａを図中左
方に移動すると、駆動腕７により背部床板２が時
計回りに回動上昇する。かかる回動上昇と同時に
連動腕４によつて可撓連結節５が引き動かされる
ので、案内車６，６′を介して腰部床板３の連動
腕４′が駆動されて該腰部床板３も回動上昇す
る。

本考案はこのように、背部床板の回動上昇と同
時に腰部床板も連動して上昇するので、このよう
にして患者等を座つた姿勢とする際に、腰が前方
即ち足側にずれることを効果的に防ぐことがで
き、使用感が良好であるという特徴がある。殊に
本考案は、前記背部床板と腰部床板の連動を、ワ
イヤー等の可撓連結節と案内車によつて達成した
ので、設計に自由度があり、機構を小型化して、
床板の下方空間を収納等に有効利用し得ると共
に、寝台の重量を軽減することができ、また価格
を低減し得るという特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図並びに第２図は本考案の構成並びに動作
を示す縦断説明図である。 符号１……床板支持枠、２……背部床板、３…
…腰部床板、４，４′……連動腕、５……可撓連
結節、６，６′……案内車、７……駆動腕、８…
…駆動杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床板支持枠に背部床板と腰部床板を、それらの
   一端側を支点として夫々対向方向に回動自在に設
   けると共に、該背部床板と腰部床板の夫々の一端
   側に連動腕を突設し、それらの連動腕間に可撓連
   結節を連結すると共に、前記床板支持枠に、前記
   背部床板、腰部床板のいずれか一方側に対応し
   て、その床板の回動上昇に際して前記可撓連結節
   を引き動かす構成とすると共に、他方側に対応
   し、前記した可撓連結節の移動によつて他の床板
   を上昇させる位置に案内車を設け、前記一方側の
   床板に駆動腕を突設して、これに駆動杆を連結し
   たことを特徴とする床板の起伏機構。