JPS596826Y2 - 床板起伏式寝台に於ける床板の支持機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は床板起伏式寝台に於いて、床板の起伏に際して
の所要力を低減することができると共に、かかる床板の
高さを調節することができる床板の支持機構を提供する
ものである。

以下本考案を実施例に基づいて詳細に説明すると次の通
りである。

符号１は背部床板、２は腰部床板、３は脚部床板であり
、該背部床板１、腰部床板２並びに脚部床板３を夫々屈
曲自在に連結する。

かかる床板のうち背部床板１は前記腰部床板２との連結
個所４から頭部側に適宜距離ｌ離れた位置５を床板支持
枠６に回動自在に固定した第ｌの回動支持腕７で支持す
る構或とすると共に、前記腰部床板２並びに脚部床板３
は、それらの連結個所８から離れた位置９で該脚部床板
３と床板支持枠６間に連結した第２の回動支持腕１０と
、該連結個所８または該連結個所８に近い位置１１で前
記脚部床板３あるいは腰部床板２と、前記床板支持枠６
間に連結した第３の回動支持腕１２とにより支持する構
或とする。

そして前記第１，第２並びに第３の回動支持腕７，１０
．１２は前記背部床板１、腰部床板２並びに脚部床板３
が平面状を威す際に平行運動機構を威すように構或する
。

図に於いて第１図並びに第２図は、第２の回動支持腕１
２を腰部床板２に連結した実施例、また第４図はそれを
脚部床板３に連結した実施例であり、この他該第３の回
動支持腕１２は前記連結個所８に連結しても良いことは
勿論である。

しかして前記第１の回動支持腕７は、床板支持枠６との
間に構戊した駆動機構Ａによって回動昇降可能に支持す
る構或とする。

かかる駆動機構Ａの一例は次の通りである。

即ち図に於いて符号１３は左右の第１の回動支持腕７の
回動支点間を連結する連結棒であり、１４は該連結棒１
３に突設した駆動腕である。

符号１５は該駆動腕１４と、床板支持枠６に突設した支
持腕１７間に連結した伸縮杆であり、該伸縮杆１５を伸
長させることにより前記第１の回動支持腕７を回動上昇
させ、短縮させることにより回動下降させるものである
。

かかる伸縮杆１５は、クランクハンドル１６や電動機に
より内蔵した雄ねじシャフト（図示せず）を回転させて
雌ねじ（図示せず）を固定した部材１７′を移動させる
、いわゆるねじシャフトとする他、油圧、空気圧シリン
ダやガススプリング等であっても良い。

以上の他駆動機構Ａは第１の回動支持腕７を回動昇降自
在に支持する構戒であれば従来の如何なる機構を適用し
ても良い。

しかして第１図並びに第２図ａに示すように第ｌの回動
支持腕７を、駆動機構Ａによって回動上昇させて支持し
ている場合には、背部床板１は前記第１の回動支持腕７
によって回動自在に支持された位置５を回動支点として
図中時計回りに回動することにより傾斜すると共に、こ
の際連結個所４は時計回りに回動下降するので腰部床板
２並びに脚部床板３は第２並びに第３の回動支持腕１０
，１２に支持されつつ頭部側に移動し、患者等を背上げ
の状態とし得る。

本考案ではこのように背部床板１は前記腰部床板２との
連結個所４から頭部側に適宜離れた位置５を回動支点と
しているので、患者等の腰部の重さは該背部床板１を回
動上昇させる方向に作用し、前述した様に背部床板１並
びに腰部床板２を起伏させるための所要力が小さい。

この為本考案は駆動力の小さい駆動装置（図に於いては
省略している。

）を使用し得るのは勿論の事、前記位置５を、上半身と
腰部との重量バランスのとれた位置とすれば、患者等の
頭部側の体重を腰部側に移動することだけで前記した床
板の起伏を行なうこともでき、この場合には例えばガス
スプリング等の駆動装置に代って適宜のストッパー装置
（図に於いて省略している。

）だけで床板起伏式寝台を構威することができる。

本考案はこのように床板の起伏に際しての所要力が小さ
いので、駆動装置を省略したりもしくは小さな能力の駆
動装置を使用することができ、床板起伏式寝台の構戊を
簡素化して価格を低減し得る効果がある。

次に前記駆動装置やストッパー装置により背部床板１、
腰部床板２並びに脚部床板３を平面状に維持している状
態に於いては、前記第１，第２並びに第３の回動支持腕
７，１０．１２は平行運動機構を威しているので、前記
駆動機構Ａを動作させて該第１の回動支持腕７を回動さ
せることにより前記床板全体１，２．３を平行に昇降さ
せることができる。

このようにして本考案は床板全体１，２．３の高さを連
続的に適宜に調節することができる。

本考案はかかる床板全体１，２．３の昇降を駆動機構Ａ
によって行なうようにしたので、患者が床板上に仰臥し
ている状態のままでも１人で容易に高さ調節を行なうこ
とができ、またかかる駆動機構Ａを電動式とした場合に
は仰臥中の患者自身でも高さ調節の操作を行なえるとい
う特徴がある。

尚、図に於いては前記第１，第２並びに第３の回動支持
腕７，１０．１２は頭部側に傾斜させているが、場合に
よってはこの逆であっても良い。

前者、即ち図示の実施例の場合には、前述した通り背部
床板１を傾斜させる際に、これと腰部床板２との連結個
所４が下降すると同時に、第２並びに第３の回動支持腕
１０．１２によって支持された腰部床板２並びに脚部床
板３の位置９，１１が下降するので、患者等の腰部のみ
が落ち込むということがなく、自然で安楽な姿勢とする
ことができるという特徴がある。

本考案は以上の通り、背上げに際しての所要力が小さい
ので、その駆動装置は駆動力の小さいものでも十分であ
るばかりでなく、これを省略してストッパー装置だけで
床板起伏式寝台を構戒することもできるという特徴があ
る。

しかも本考案は床板の起伏用の回動支持腕を合理的に使
用して床板全体を平行に昇降させることができ、診察、
処置あるいはベッドメーキングまたは患者の乗り降りに
適した高さに調節することができるという特徴がある。

そしてかかる床板の昇降は駆動機構によって行なうので
、連続的な高さ調節を行ない得る他、操作が容易で、場
合によっては患者自身でも操作し得るように構戊するこ
ともできるという特徴がある。

本考案は更に床板の起伏と昇降を極めて合理的に一体化
したので構造が簡単であり、安価に供給し得るという特
徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全体説明的斜視図、第２図
ａ，ｌ），ｃは一実施例の動作を示す説明的正面図、第
３図は他実施例の説明的正面図である。 符号 １・・・・・・背部床板、２・・・・・・腰部床
板、３・・・・・・脚部床板、４，８・・・・・・連続
個所、５，９．１１・・・・・・位置、６・・・・・・
床板支持枠、７・・・・・・第１の回動支持腕、１０・
・・・・・第２の回動支持腕、１２・・・・・・第３の
回動支持腕、１３・・・・・・連結棒、１４・・・・・
・駆動腕、１５・・・・・・伸縮杆、１６・・・・・・
支持腕、１７・・・・・・部材、Ａ・・・・・・駆動機
構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 背部床板、腰部床板並びに脚部床板を夫々屈曲自在に連
   結し、背部床板は前記腰部床板との連結個所から頭部側
   に適宜距離離れた位置を床板支持枠に回動自在に固定し
   た第１の回動支持腕で支持する構或とすると共に、前記
   腰部床板並びに脚部床板は、それらの連結個所から離れ
   た位置で該脚部床板と床板支持枠間に連結した第２の回
   動支持腕と、該連結個所または該連結個所に近い位置で
   前記脚部床板あるいは腰部床板と、前記床板支持枠間に
   連結した第３の回動支持腕とにより支持する構戊とし、
   前記第１，第２並びに第３の回動支持腕は前記背部床板
   、腰部床板並びに脚部床板が平面状を威す際に平行運動
   機構を威すように構威し、前記第１の回動支持腕は、床
   板支持枠との間に構威した駆動機構によって回動昇降可
   能に支持したことを特徴とする床板起伏式寝台に於ける
   床板の支持機構。