JPS61246131A - 新しいタイプのプラスミノ−ゲン活性化因子及びその調製方法 - Google Patents

新しいタイプのプラスミノ−ゲン活性化因子及びその調製方法

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JPS61246131A
JPS61246131A JP60085760A JP8576085A JPS61246131A JP S61246131 A JPS61246131 A JP S61246131A JP 60085760 A JP60085760 A JP 60085760A JP 8576085 A JP8576085 A JP 8576085A JP S61246131 A JPS61246131 A JP S61246131A
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JP
Japan
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plasminogen activator
urokinase
type
column
activator
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JP60085760A
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康治 板垣
明 鈴木
侃二 東尾
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Yeda Research and Development Co Ltd
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Yeda Research and Development Co Ltd
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 主粟上二机皿分■ 本発明は、動物血漿中に存在するプラスミノーゲンに特
異的に働いて、血栓溶解作用を有する生理的活性なプラ
スミンに変換する新しいタイプのプラスミノーゲン活性
化因子(プラスミノーゲンアクチヘーターと称せられる
)に関する。
従来■弦止五l 現在、血栓塞栓症(Thromboembolic d
isorders)の治療には、ヒトの尿又は腎臓細胞
培養物から得られたウロキナーゼ、及びβ−熔血性連鎖
球菌(β−haemolytic 5treptoco
cci)の培養液の濾液から単離されたスI・レプトキ
ナーゼがプラスミノーゲンアクチベーターとして線維素
溶解剤に用いられている。
しかしながら、ウロキナーゼは線維素(フィブリン)に
対する親和性が低く、かつ大量投与に起因する出血等の
副作用を有し、一方ストレプトキナーゼは微生物由来の
酵素タンパクであるためヒトに投与した場合アレルギー
を起すなどの懸念があり、したがって、これらを血栓塞
栓症の治療剤として通用するうえで決して問題がないと
は言えない。
近年、これらのブラスミノーゲンアクチヘーターとは異
なり、生体の組織中に存在する組織型プラスミノーゲン
アクチベーターが注目されてきている。
この組織型プラスミノーゲンアクチベーターは、上記ウ
ロキナーゼ及びストレプトキナーゼと分子量の点で区別
されるプラスミノーゲンアクチベーターであって、Ri
jken&Co11en (ジャーナルオプ バイオロ
ジカル ケミストリイ (J、B、C,・韮、7035
〜7041、(1981)、トロンボシス ヘモスタス
(Thromb 、 llaemos tas + (
S tu t tgar t)旦、294〜296 (
1982))により、ヒトのメラノーマ細胞の培養上清
から単離、精製して採取されたものである。その後、更
にこのヒトメラノーマ細胞由来の組織型プラスミノーゲ
ンアクチベーターについて、Penn1ca et a
l、 (ネーチャー(Nature、)301.214
〜221 (1983))は分子の一次構造であるアミ
ノ酸配列を決定し、またBennet  ()ロンボシ
ス へモスシス(Thromb、Haemostas+
) 50.106(1983) )は糖鎖の結合位置が
異なる2種のバリアントが存在し、両バリアント間に分
子量的に3000の差異があることを明らかにしている
。 また、他の組織型ブラスミノーゲンアクチベーター
として、Vetter 1ein et al、 (ジ
ャーナル オブ バイオロジカル ケミストリイ(J、
B、C,)、剣[,575〜578 (1979)、〔
ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリイ(J
、B、C,)、匡、3665〜3672 (1980)
 )は、ヒト胎児肺細胞由来の正常線維芽細胞IMR−
90が産生ずるプラスミノーゲンアクチベーターについ
て報告しており、このアクチベーターには分子量50.
000〜60 、000のウロキナーゼ型プラスミノー
ゲンアクチベーターと、抗ウロキナーゼ抗体に中和され
ない分子3773.000の新しい型のプラスミノーゲ
ンアクチベーターが存在していることを明らかにしてい
る。
更に、Wilson et al、  Cカンサー リ
サーチ(Canser Re5earch、) 40.
933〜938 (1980))も8週令のヒト胎児肺
由来線維芽細胞が分子1i60,000のウロキナーゼ
型プラスミノーゲンアクチベーターと、抗ウロキナーゼ
抗体に中和されない分子量約70,000の新しい型の
プラスミノーゲンアクヂベーターを産生ずることを確認
している。
而して、ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞が産生ずる上記
新しい型のプラスミノーゲンアクチベーターについては
その単離、精製が未だ十分なされていないため、その酵
素化学的性質も一次構造も明らかにされていない。
したがって、ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞が産生ずる
上記の新しいタイプのブラスミノーゲンアクチベーター
が前述のヒトメラノーマ由来の組織型ブラスミノーゲン
アクチベーターと同一物質であるかどうかは勿論のこと
、それらの分子の一次構造に差異があるかどうかについ
ても未だ明らかにされていない。
なお、ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞の培養液から上記
新しいタイプのプラスミノーゲンアクチベーターを分離
、精製する方法として、従来、亜鉛キレートセファロー
スカラム、ウロキナーゼに対する抗血清から得られる抗
体カラム、フィブリンカラム、コンカナバリンA(Co
nA)セファロースカラム及びアルギニンセファロース
カラム等の組合わせによる精製法(特開昭59−512
20号)が知られている。しかしながら、この方法では
上記カラ、ムとプラスミノーゲンアクチベーターとの結
合が特異的でないため、高純度のものを得ることは不可
能である。因に、一般に亜鉛キレートセファロースカラ
ムを用いる精製では、カラムの流速は10.2 ml 
/ci/hrであるための大量の培養液を迅速に処理す
るには実際上適さず、また、ウロキナーゼの抗血清から
得られる抗体カラムを用いて上記培養液中に混在するウ
ロキナーゼタイプのアクチベーターを除去する方法では
、上記抗体自体が混合物であるためタンパク質当りの抗
体力値が低くて、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアク
チベーターに対する親和性、抗体の安定性及びカラムク
ロマトグラフィーの条件が均一でないため、抗体カラム
による上記ウロキナーゼ型のアクチベーターの吸着効率
が低(、したがって、該アクチベーターの除去のために
は抗体カラムへの通液を何回も繰返して行なうことが必
要となるので実用的でない。
が ゛ しようとする1 占 上記ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞が産生ずる新しいタ
イプのブラスミノーゲンアクチベーターの単離、精製上
の問題点は、前述したように、該アクチベーターは同時
に産生されるウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベ
ーターと共存していてそれらの選択的分離が困難である
ことに基づいている。 (因に、前述のヒトメラノーマ
細胞はウロキナーゼ型のアクチベーターを産生じない)
すなわち、ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞を培養して得
られる上記2種類のプラスミノーゲンアクチベーターが
共存する培養液から、ウロキナーゼ型のアクチベーター
を特異的に選択除去するか、あるいは新しい型のアクチ
ベーターを特異的に選択分取することが必須であるが、
前述したとおり、未だ有効な分離方法は確立されていな
い。 本発明者は、ヒト胎児肺由来の正常(2倍体)線
維芽細胞の培養により産生される前記新しいタイプのプ
ラスミノーゲンアクチベーターをそれと同時に産生され
るウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーターから
効率よく分離して精製し得る方法について検討した結果
、上述した問題点を解決することに成功した。
すなわち、本発明者は、ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞
を培養して得られるプラスミノーゲンアクチベーター含
有培養液を、イオン交換クロマトグラフィーに通液する
と新しいタイプのものとウロキナーゼタイプのもののア
クチベーターが共にカラムに完全に吸着され、ついで、
この吸着を溶出すると両方のアクチベーターが90%以
上の高い回収率で溶出され、しかも上記培養液に対して
10〜20倍濃縮された状態で、かつ比活性が20〜3
0倍に向上した部分精製された上記2種のアクチベーグ
ーの溶出画分が得られること、及びこの2種のアクチベ
ーターの溶出画分を、新しいタイツノアクチベーターに
対して拮抗阻害剤として作用する特定物質をリガンドと
して用いたアフイニテイクロマトグラフイーに通液し、
ついで特定な溶出条件で溶出させることにより、該両分
からウロキナーゼ型のブラスミノーゲンアクチベーター
を特異的に除去でき、その結果、該アクチベーターの汚
染のない、比活性の高い新しいタイプのブラスミノーゲ
ンアクチベーターを高収率で分取し得ることを見出し、
本発明をなすに至った。
したがって、本発明はヒト胎児肺由来正常(2倍体)線
維芽細胞の培養により産生されるプラスミノーゲンアク
チベーター含有培養液から選択的に分離し、精製して得
られる高純度の新しいタイプのブラスミノーゲンアクチ
ベーター及びその調製方法を提供することを目的とする
ものである。
以下本発明について詳しく説明する。
会j廊料W戊 本発明の特徴は、ヒト胎児肺由来正常(2倍体)線維芽
細胞により産生されるプラスミノーゲンアクチベーター
から分離、精製して得られる、下記の酵素化学的性質を
有するブラスミノーゲンアクチベーターにある。
(イ)分子量 SO3−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動による測定で65.OQO〜72.000(ロ)基質
S−2288に対するKLIl値(LIlole/ f
! )KLIl: 1.16X10−’ Vtaax (mole/ +*in、unit)シl
l1ax:1.7XlO−”て基質S−2288は、カ
ビ(kabi)社製の合成  “基質(トリペプチドか
ら成る)である〕(ハ)至適pH及び安定pl+範囲7
.5〜9.0.5〜10(ニ)比活性(IU/mg) 
       10.4 X 10′+(ホ)作用適温
の範囲(℃)     39〜41(へ)活性阻害金属
イオン Co”、zn 24″、cd2+、Hg 24
p、Ni2+及びCu 2+(ト)フィブリン親和性(
結合比率、%)83.1(チ)コンカナバリンAカラム
への吸着性 有(す)抗ウロキナーゼポリクローナル 抗体による活性中和  全く中和されない(ヌ)耐熱性
(残存活性%) また、本発明は、上記ブラスミノーゲンアクチベーター
を取得するための方法、すなわち、ヒト胎児肺由来正常
2倍体線維芽綱胞を培養して得られるプラスミノーゲン
活性化因子含有培養液を、イオン交換クロマトグラフィ
ーで処理し、得られる溶出画分を、p−アミノベンツア
ミジンまたはε−アミノカプロイルベンツアミジンをリ
ガンドとしたアフイニテイクロマトグラフイーで処理し
て該プラスミノーゲン活性因子中のウロキナーゼ型プラ
スミノーゲン活性因子を選択的に溶出除去し、ついで前
記新しいタイプのプラスミノーゲンアクチベーターの溶
出画分を分離、精製することを特徴とする。
本発明に係るブラスミノーゲンアクチベーターは上記(
イ)乃至(ヌ)の酵素化学的性質により特徴づけられる
ものであって新しいタイプのブラスミノーゲンアクチベ
ーターと言い得るものである。すなわち、前述したとお
り、ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞がブラスミノーゲン
アクチベーターを産生ずることは知られているけれども
、その単離、精製が未だ確立さていないため、化学物質
として特定されるに至っていなかったものである。
本発明のブラスミノーゲンアクチベーターは、上述した
酵素化学的性質にみられるように、比活性及びフィブリ
ンに対する親和性が非常に高く、かつ耐熱性が優れてい
るという特性を有し、これらの特性と分子量及び抗ウロ
キナーゼポリクローナル抗体により活性が中和されない
点でウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーターと
明確に区別され、また組織型であるヒトメラノーマ由来
のブラスミノーゲンアクチベーターとはアミノ酸組成(
後記表1参照)においてリジン含量が明らかに低く、逆
にグリシン含量が高い点で区別されるものである。
。 占を tするための 次に、本発明に係るブラスミノーゲンアクチベーターの
調製方法について説明する。
本発明では、ヒト胎児肺由来の正常2倍体線維芽細胞を
培養して得られる無血清培養液(この培養液中には本発
明のプラスミノーゲンアクチベーターとウロキナーゼプ
ラスミノーゲンアクチベーターが産生される)を、第一
ステップとしてイオン交換クロマトグラフィーに通液し
て上記2種のプラスミノーゲンアクチベーターを完全に
吸着させる。なお、上記培養に当ってはプロテオースペ
プトンの少量を添加して本発明のプラスミノーゲンアク
チベーターの産生の誘導を行なう。
ここで用いるイオン交換クロマトグラフィーには陽イオ
ン交換樹脂、特にカラムの流速を早めたい場合には陽イ
オン交換膜を用いたカラム(例えばAMF社製カートリ
ッジタイプのSPカラム)が好ましい。このイオン交換
クロマトグラフィーに上記無血清培養液を通液するに当
っては、カラムを緩衝液で平衡化した後に通液する。例
えばベット容量に換算して11の容量を有する陽イオン
交換膜カラム(例えばゼータプレツブ5P−1000)
を用いる場合には、カラムを1/100M酢酸緩衝液で
pH4,0〜4.5に平衡化した後、pHを4.0〜4
.5の範囲に調整した無血清培養液を6〜3Q N /
hr程度の流速で通液すると、該培養液中の上記2種の
プラスミノーゲンアクチベーターはカラムに完全に吸着
される。
ついで、カラムに吸着された両プラスミノーゲンアクチ
ベーターを、該カラムの平衡化に用いた緩衝液で十分洗
浄した後、1.0〜2.0M NaC1及び0.01%
ツイーン(Tween)80を含む1/100 M酢酸
緩衝液を用いpl+4.0〜4.5において溶出させる
この溶出により、上記培養液に比し10〜20倍に濃縮
された状態で、比活性が20〜30倍に向上した両プラ
スミノーゲンアクチベーターが混在した両分が90%以
上の高収率で得られる。
すなわち、上記イオン交換クロマトグラフィーの処理に
より上記両ブラスミノーゲンアクチベーターが可成り精
製されること(いわゆる部分精製される)がわかる。
また、上記と同じ培養液を、陽イオン交換膜に代えて同
じベット容量を有する従来使用された亜鉛キレートセフ
ァロースカラムを用いて処理した場合、上記両ブラスミ
ノーゲンアクチベーターを完全に吸着させるには200
m1/hrの流速で通液させることが必要であったこと
からみて、陽イオン交換膜クロマトグラフィーは亜鉛キ
レートセファロースカラムに比べて約30〜50倍以上
の速度で培養液からブラスミノーゲンアクチベーターを
部分精製し得ることがわかる。
本発明では、次に第2ステツプとして、上述のようにし
て得られた2種のプラスミノーゲンアクチベーターが混
在する溶出画分を、アフイニテイクロマトグラフイーで
処理して該溶出画分中のウロキナーゼ型ブラスミノーゲ
ンアクチベーターを選択的に分離除去する。
ここで用いるアフイニテイクロマトグラフイーには、本
発明のプラスミノーゲンアクチベーターの拮抗阻害剤で
あるp−アミノベンツアミジンもしくはε−アミノカプ
ロ2イルベンツアミジンをリガンドとしたアフイニテイ
クロマトグラフイーを通用する。すなわち、これらのリ
ガンドを、000基を有する不溶性担体、例えばCH−
セファロース4B(ファルマシア社製)に化学的に結合
させて作成したアフイニテイクロマトグラフイーを用い
る。
このようなアフイニテイクロマトグラフイーに上記溶出
画分を通液すると、リガンドとしてのp−′アミノベン
ツアミジン又はε アミノカプロイルベンツアミジンは
セリンプロテアーゼに対して拮抗阻害作用を有するため
、セリンプロテアーゼの1種であるウロキナーゼ型プラ
スミノーゲンアクチベーターも本発明のプラスミノーゲ
ンアクチベーターと共にアフイニテイ力ラムに吸着され
るものの、後者の方が前者に比し上記拮抗阻害剤に強く
結合されるため、これらの吸着後の溶出条件を選択する
ことによりウロキナーゼ型のアクチベーターを選択的に
溶出して分離できるようになる。
例えば、上記溶出条件として、1.0 M NaC1及
び0.01%Tween 80を含む1/100 Mリ
ン酸緩衝液を用い、p)+ 7.5でカラムを洗浄して
未吸着不純物を除去した後、0.4〜0.511 Na
Clを含む1/10門酢酸緩衝液を用い、pu 4.0
で溶出を行なうと、抗ウロキナーゼポリクローナル抗体
により完全に活性が中和される性質を有するウロキナー
ゼ型プラスミノーゲンアクチベーターのみが選択的に溶
出され、ついでなおもカラムに強く吸着して残存するウ
ロキナーゼ型のアクチヘーターを0.1〜0.2Mアル
ギニン及び0.01%Tween 80を含む1/10
0Mリン酸緩衝液を用いてpH7,5で熔出すると、上
記残存するウロキナーゼプラスミノーゲンアクチヘータ
ーのみが完全に溶出される。この溶出を行なった後、最
後に0.4〜0.5Mアルギニン及び0.01%Twe
en 80.1.0M KSCNを含む1/100 M
リン酸緩衝液を用いpH7,5で溶出を行なうと、抗ウ
ロキナーゼポリクローナル抗体により全く活性が中和さ
ない、本発明に係るプラスミノーゲンアクチベーターが
溶出される。
このようにして得られる新しいタイプのプラスミノーゲ
ンアクチベーターの溶出画分は、上記第一ステップにお
ける陽イオン交換膜クロマトグラフィーの処理により得
られた両プラスミノーゲンアクチベーターを含む溶出画
分に対して80〜90%以上の高収率で得られ、かつ該
溶出画分中のプラスミノーゲンアクチベーターに比べて
20〜30倍の比活性を有する。
なお、この比活性は元の培養液中のプラスミノーゲンア
クチベーターに比べて500〜600倍に向上する。
本発明では、上述のようにして得られた新しいタイプの
プラスミノーゲンアクチヘーターの溶出画分をゲル濾過
により精製してその比活性を更に向上することができる
。すなわち、上記溶出画分を濃縮した後、セファデック
スG−150もしくはセファクリルS−200(ファル
マシア社製)を用いたゲル濾過で精製すると、ウロキナ
ーゼ型のプラスミノーゲンアクチベーターの汚染の全く
ない、比活性が元の培養液に比べ2000倍以上にも達
する100.000 IU/m/!タンパク以上の高純
度のプラスミノーゲンアクチベーター標品が取得される
次に、このようにして得られる新しいタイプのプラスミ
ノーゲンアクチベーターのアミノ酸組成を、従来のヒト
メラノーマ細胞由来、並びに子宮由来のプラスミノーゲ
ンアクチベーターの各アミノ酸組成との対比において表
1に示す。
発1廊B九l 叙上のとおり、本発明によると、ヒト胎児肺由来の正常
線維芽細胞の培養により産生される新しいタイプのプラ
スミノーゲンアクチベーターを、陽イオン交換クロマト
グラフィーとアフイニテイクロマトグラフイーを組合わ
せて上記細胞の培養液を精製処理することにより、該培
養液中に混在するウロキナーゼ型のプラスミノーゲンア
クチベーターによる汚染を伴なうことなく高収率で取得
することが可能となり、更に、上記両クロマトグラフィ
ーに加えてゲル濾過による精製を行なうことにより、)
00.00011/+n 1以上の極めて高純度で、し
かも高収率(60〜73%)で取得し得るようになる。
また、本発明によると、ヒト胎児肺由来正常線維芽細胞
の培養液を大量でかつ迅速に精製処理することができ、
イオン交換クロマトグラフィーに用いたイオン交換樹脂
やイオン交換膜は再生して繰返して使用可能であり、ま
た、アフイニテイクロマトグラフィーに用いたカラムも
ブラスミノーゲンアクチベーターを溶出した後、1/I
OM 酢酸緩衝液(pH4,0)で洗浄し、ついで水で
洗浄し、更に、0.5M NaC1を含む1/100M
リン酸緩衝液(pH7,5)で洗浄することにより繰返
し使用し得るので、上述した精製システムの組合わせか
ら成る本発明による新しいタイプのプラスミノーゲンア
クチベーターの調製法は工業上の実用性が高いと言い得
る。
以下に実施例を示して本発明に係るプラスミノーゲンア
クチベーターの調製法及びその効果を更に具体的に説明
する。
1里週上 陽イオン交換膜カラムクロマトグラフィーによる部分精
製; ヒト胎児肺由来の正常2倍体線維芽細胞IMR−90(
八TCC、、CCL−186)を常法により培養し、1
%プロテオースペプトンで新しいタイプのプラスミノー
ゲンアクチベーター産生の誘導を行なって得られた無血
清培養液62β(IU0IU/m 1 )を塩酸でpH
4,’5に調整した後、1/100 M酢酸緩衝液(p
H4゜5)に平衡化した陽イオン交換膜カラム(AMF
社製、ゼータプレツブ5P−1000)に10j2/h
rの流速で通液し、上記培養液中に産生された新しいタ
イプのブラスミノーゲンアクチベーターとウロキナーゼ
型のプラスミノーゲンアクチベーターを完全に吸着させ
た。ついでカラムを1/100 M酢酸緩衝液(pH4
,5)で洗浄して未吸着成分を除去した後、1、OM 
NaC1及びQ、OI Tween 80を含む1/1
00 M酢酸Ifi液(pH4,5)で上記両ブラスミ
ノーゲンアクチベーターを溶出させた。この溶出により
、全活性収率90.8%、濃縮倍率12倍及び比活性が
21.1倍に上昇した両プラスミノーゲンアクチベータ
ーから成る溶出画分が得られた。
次に、参考として原料の培養液と上記溶出両分の性状を
表2に示す。
アフイニテイクロマトグラフイーによる精製:上述のよ
うにして得られた溶出画分のうちから72万IIを分取
し、N a Ollでpil 7.5に調整した後、叶
アミノベンツアミジンー〇11セファロース4Bアフイ
ニテイカラム(φ4cm、 400m l )に200
m ji! / hrの流速で通液し、該溶出画分中の
両プラスミノーゲンアクチベーターをカラムに完全に吸
着させた。
ついでカラムを、1.OM NaC1及び0.01%T
ween 80を含む1/100 Mリン酸緩衝液(p
H7,4)で洗浄して未吸着成分を除去した後、0.5
M NaC1及び0.01%Tween 80を含む1
/IOM酢酸緩衝液(pil4.0)を用い、ついで0
.2Mアルギニン及びTween 80を含む1/10
0 M リン酸緩衝液(pH7,4)を用いてカラムに
吸着しているウロキナーゼ型のプラスミノーゲンアクチ
ベータ−(このアクチベーターは抗ウロキナーゼポリク
ローナル抗体により活性が完全に中和される)を非特異
的に吸着している不純物とともに溶出させて除去した。
上記溶出後、0.5Mアルギニン及び0.01%Twe
en80を含む1/100 Mリン酸緩衝液(pH7,
4)を用いてカラムに吸着している新しいタイプのプラ
スミノーゲンアクチベーターを溶出させた。
このアフイニテイクロマトグラフイーによる精製工程中
の両プラスミノーゲンアクチベーターの溶出パターンを
添付の第1図に示した。また、上述のようにして得られ
た新しいタイプのプラスミノーゲンアクチベーターの溶
出画分の性状を前記陽イオン交換膜カラムから得られた
溶出画分の性状と対比して表3に示す。
表3にみられるとおり、アフイニテイカラムからの溶出
画分の全活性収率は、ウロキナーゼ型のプラスミノーゲ
ンアクチベーターが除去されているため81%であるが
、新しいタイプのプラスミノーゲンアクチベーターに基
づ(と活性収率は91.5%となり、高収率であること
がわかる。また、この溶出画分の濃縮倍率は2.5とな
り、比活性が27.3倍に上昇したことがわかる。
ス星±1 本例は、実施例1で得られた新しいタイプのプラスミノ
ーゲンアクチベーターの溶出画分をゲル濾過により精製
してその純度を更に向上させた態様を示したものである
実施例1で得られた新しいタイプのブラスミノーゲンア
クチベーターの溶出画分(583,000l1l)に、
それの濃縮時での吸着を阻止するためにKSCNを最終
濃度が1.6Mになるように添加し、ラボカセット濃縮
システム (日本ミリポアミリテッド製)を用いて濃縮
した後、1.6M KSCN及び0.01%Tween
80を含む1/100 Mリン酸緩衝液(pH7,4)
で平衡化したセファクリルS−200カラム(φ2 、
5c+sX 95cn+)を用いてゲル濾過を行なった
。このゲル濾過の溶出パターンを添付の第2図に示した
。また、ゲル濾過により得られた新しいタイプのプラス
ミノーゲンアクチベーター画分の性状を、原料の培養液
の性状と対比して表4に示す。
表4にみられるとおり、ゲル濾過により精製して得られ
るプラスミノーゲンアクチベーターの元の培養液からの
全活性収率は62゜7%であるが、ウロキナーゼ型プラ
スミノーゲンアクチベーターを除去したプラスミノーゲ
ンアクチベーターに基づくと70.6%の高い活性収率
で、比活性が104,000IU/mgタンパクの高純
度のプラスミノーゲンアクチベーター標品を取得し得る
ことがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明におけるアフイニテイクロマトグラフ
イーによる精製処理で得られる本発明のプラスミノーゲ
ンアクチベーターとウロキナーゼ型のブラスミノーゲン
アクチベーターとの溶出パターンを例示したものであり
、第2図はゲル濾過により得られる本発明のプラスミノ
ーゲンアクチベーターの溶出パターンを例示したもので
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の酵素化学的性質を有することを特徴とする
    ヒト胎児肺由来正常2倍体線維芽細胞により産生される
    新しいタイプのプラスミノーゲン活性因子; (イ)分子量SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
    による測定で65,000〜72,000 (ロ)基質S−2288に対するKm値(mole/l
    )Km:1.16×10^−^3 Vmax(mole/min.unit)Vmax:1
    .7×10^−^8 (ハ)至適pH及び安定pH範囲 7.5〜9.0、5
    〜10 (ニ)比活性(IU/mg) 10.4×10^4 (ホ)作用適温の範囲(℃) 39〜41 (ヘ)活性阻害金属イオン Co^2^+、Zn^2^
    +、Cd^2^+、Hg^2^+、Ni^2+及びCu
    ^2^+ (ト)フィブリン親和性(結合比率、%) 83.1 (チ)コンカナバリンAカラムへの吸着性 有 (リ)抗ウロキナーゼポリクローナル抗体による活性中
    和 全く中和されない (ヌ)耐熱性(残存活性%) 60℃で60分間加熱 100.0% 95℃で5分間加熱 100.0%
  2. (2)ヒト胎児肺由来正常2倍体線維芽細胞を培養して
    得られるプラスミノーゲン活性化因子含有培養液を、イ
    オン交換クロマトグラフィーで処理し、得られる溶出画
    分を、p−アミノベンツアミジンまたはε−アミノカプ
    ロイルベンツアミジンをリガントとしたアフイニテイク
    ロマトグラフイーで処理して該プラスミノーゲン活性因
    子中のウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性因子を選択
    的に溶出除去し、ついで特許請求の範囲第(1)項記載
    の酵素化学的性質を有するプラスミノーゲン活性因子の
    溶出画分を分離精製することを特徴とする新しいタイプ
    のプラスミノーゲン活性因子の調製方法。
  3. (3)ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性因子を溶出
    除去した後に得られる上記プラスミノーゲン活性因子の
    溶出画分をゲル濾過により精製する特許請求の範囲第(
    2)項記載の調製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0269184A (ja) * 1988-09-05 1990-03-08 Mitsui Toatsu Chem Inc tPAの精製方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0269184A (ja) * 1988-09-05 1990-03-08 Mitsui Toatsu Chem Inc tPAの精製方法
JPH0824578B2 (ja) * 1988-09-05 1996-03-13 三井東圧化学株式会社 tPAの精製方法

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