JPS6124251Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は病人、身障者用のベツドの改良に関す
るものである。

従来の看護用ベツドは背上げ、脚上下の機能は
あるが、病人、身障者等を楽に看護する工夫が殆
んど払われていない。一方病人等を楽に看護でき
るベツドの必要性は社会的に見て急務で、早期
に、かつ安価に提供する必要性が生じた。

本考案は上記目的を達成するため、通常のマツ
トを分割したマツトエレメントを必要な部分のみ
機械的に上下できるよう、ベツド上部構造の中、
上半身を支える部分及び上脚部を支える部分を分
断マツトとし、それぞれＵ字形フレームにて構成
し、かつ上半身を支える部分と、上脚部を支える
部分の折曲点をマツトを支える面より上方に位置
した構成としたものである。

本考案の一実施例を図面に示すと、第１図はベ
ツド状の時の中央側面断面、第２図は第１図のＡ
矢視図の一部、第３図は第１図のＢ−Ｂ断面図、
Ｃ−Ｃ断面図、第４図は第１図のＤ−Ｄ断面図、
第５図は第１図のベツドがソフア状になつた状態
で、第３図、第４図は左右対称のため、片側を省
略している。

ベース１は、キヤスタ２にて床面３上に載つて
いる。（特にキヤスタである必要はないが、ベー
ス１の移動の容易化のためにしたもので、単なる
脚でもよい。） ベース１のほぼ中央両側にはポール４が垂直に
固定されている。ポール４の上端の両側に夫々上
半身を支えるＵ字形フレーム５、上脚を支えるＵ
字形フレーム６が軸７により回動自在に軸支され
ている。両側のフレーム５はバー８にて固定され
ており、バー８の中央部にはシリンダ９のロツド
１０端を回転自在に軸支する軸１１が固定されて
いる。シリンダ９の他端はベース１に回転自在に
固定されている。両側のフレーム６は同様にバー
１２にて固定されており、シリンダ１３がベース
１に回転自在に、シリンダ１３のロツド１４がバ
ー１２の軸１５に軸支している。下脚部を支える
フレーム１６はフレーム６の他端に軸１７により
回動自在に軸支されている。フレーム１６の下面
にアーム１８が固定されている。アーム１８の下
端には軸１９によりロツド２０が回動自在に軸支
されている。ロツド２０の他端はフレーム５に固
定されたアーム２１の下端に軸２２により同様に
軸支されている。足首部を支えるフレーム２３は
軸２４によりフレーム１６に回転自在に軸支され
ている。但し、フレーム１６，２３に固定された
ストツパ２５，２６にてフレーム２３が下向きに
回転しないようになつている。フレーム２３の下
面にはキヤスタ２７が取り付けられている。

フレーム５の頭寄りの他端はマツトエレメント
２８−１を固定するためのプレート２９−１が固
定されている。マツトエレメント２８−２，……
…，２８−１０は夫々プレート２９−２，……
…，２９−１０に固定されている。

即ち、プレート２９−１，………，２９−１０
に固定されたマツトエレメント２８−１，……
…，２８−１０は分断マツトとし、マツトエレメ
ント２８−１，………，２８−６はＵ字形のフレ
ーム５にて、マツトエレメント２８−７，……
…，２８−１０はＵ字形のフレーム６にてそれぞ
れ上半身を支える部分および上脚部を支える部分
を構成している。

これらのマツトエレメント２８及びプレート２
９が降下した時の状態を第５図に斜線入りで例示
した。但し、降下のさせ方は種々の方法があるた
め具体的な説明は省略する。

マツトエレメント２８−１１はフレーム１６，
２３上に固定されている。

なお、軸７の部分がマツトエレメント側に多少
入り込んでいるのはソフア状となつた時の着ずれ
を極力抑えようとするためのものである。又、こ
の部分のマツトエレメント３０はポール４の上面
に図示されていない板に固定されており、降下し
ないようになつている。

本実施例ではフレーム５とフレーム１６をロツ
ド２０で連動させたが、これを切り離し、夫々単
独にシリンダ（又はモータ）で駆動してもよいこ
とは勿論である。その他ポール４の位置が軸１７
の位置に移動させても同様のベツドができる。

以上実施例について述べたように本考案は、上
半身を支える部分、上脚部を支える部分、下脚部
を支える部分及び足首を支える部分からなり、前
記各部分の接合部を屈曲自在にしたベツドにおい
て、上半身を支える部分及び上脚部を支える部分
を分断マツトとし、それぞれＵ字形フレームに構
成し、かつ上半身を支える部分と、上脚部を支え
る部分の折曲点をマツトを支える面より上方に位
置した構成とした看護用ベツドであり、従来から
ベツドがソフア状になることは体力が弱まつた患
者のリハビリテーシヨンに役立つことは認められ
ており、患者をベツドから車倚子等に移載した
り、着換え、用便看護、シーツ交換等の重労働看
護は全面的に解決されていなかつた。

そのため本考案は患者の背面に空間を作りこの
場所に手をつつこんだり、便器、或いはフオーク
状の搬送具を差し込み、看護を楽にしようとする
ための一手段として患者の重たい部分、即ち、上
半身及び上脚部のみソフア状になつた時でも患者
の背面に空間を作ることが安価に実現可能になつ
た。また、腰より膝の方が高くなるので、体のず
り落ちが防止でき、患者の背骨への荷重が軽減
し、衣類、シーツのずれが防止できる。即ち、ソ
フア状となることにより、患者のリハビリテーシ
ヨン自助の一助となり、又看護が楽に行えるよう
になり、それ故一人で看護できるようになり、家
族で寝たきり老人等の看護する場合、家族の負担
を軽減させ、その看護可能期間を長くする。例え
ば、寝たきり老人は最初から寝たきりではなく看
護が出来なくなり寝たきりにさせられ、遂には体
を動かさないため、寝たきりになるということは
常識化しつつある現在、看護の省力は社会的にも
効果が大きい。又、１人で看護できる様になり患
者のプライバシー、自尊心を傷つけることが少な
く、この心理的な面でボケ等を防止する効果も見
逃せないものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例で、第１図はベツド状
の時の中央側面断面図、第２図は第１図のＡ−矢
視図の一部、第３図は第１図のＢ−Ｂ断面図及び
Ｃ−Ｃ断面図、第４図は第１図のＤ−Ｄ断面図
で、第３図、第４図は右左対称のため片側を省略
した。第５図は第１図のベツドがソフア状になつ
た状態を示すものである。 １：ベース、４：ポール、５，６：フレーム、
９，１３：シリンダ、１６：フレーム、２０：ロ
ツド、２３：フレーム、２８−１，………，２８
−１０，３０：マツトエレメント、２９−１，…
……，２９−１０：プレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上半身を支える部分、上脚部を支える部分、下
   脚部を支える部分及び足首部を支える部分からな
   り、前記各部の接合部を屈曲自在にしたベツドに
   おいて、前記上半身を支える部分及び上脚部を支
   える部分を分断マツトとし、それぞれＵ字形フレ
   ームにて構成し、かつ前記上半身を支える部分
   と、前記上脚部を支える部分の折曲点をマツトを
   支える面より上方に位置した構成としたことを特
   徴とする看護用ベツド。