JPS6124227Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は洗濯機に関する。

(ロ) 従来技術 一般的に洗濯機は洗濯槽（必要により脱水槽等
を含む）を樹脂成型し、この洗濯槽を金属製機枠
内に上方から挿入し、槽周縁を機枠上端に掛け止
めている。機枠内には洗濯用モータ等が組込ま
れ、これらを時間制御するための制御部品は、槽
後部周縁上に載置され且つ止着されたコントロー
ルボツクス内に収容されている。一方、電源コー
ドは機枠背面の下部一側から引出され、電気用品
取締法の関係で約2mの先端にプラグを設け、機
枠側面や槽周縁側部に設けられている掛具にプラ
グを止めている。

梱包時には、余分な電源コードを機枠外面にテ
ープで貼り付けたり、束ねてから貼り付けたりす
るが、梱包箱を被せた時にこの箱がプラグやコー
ドを引掛けて外したりすることがあつた。また、
余分な電源コードを機体外底面に放り込んだ場合
には発泡スチロール等の下部梱包材と機体間にか
み込み、機体を傾けることがあつた。即ち、従来
例は梱包作業に難しさがあつた。

(ハ) 考案の目的 本考案は電源コードのプラグとコードの余裕の
部分とを凸部や突片に掛け止めることにより、テ
ーピイング作業を無くし、また梱包時の外れ落ち
やかみ込みを未然に防止し、よつて梱包作業を簡
単化することを目的とするものである。

(ニ) 考案の構成 本考案はコントロールボツクス背面の凹所内に
凸部や突片を設け、凸部によつてプラグを凹所内
に止めると共に、突片によつてコードの途中を掛
け止め、コードの余裕をほとんど無くしたので、
まずテーピイングを不要としている。そして、コ
ードを束ねる等により生じる厚みがほとんどない
ので、梱包箱に引掛けられて外れ落ちると云うこ
とが無い。これはプラグについても同様である。
また、コードには余裕が無いので、梱包材と機体
間にかみ込むことが無く、正規の位置に設置しや
すくなる。

(ホ) 実施例 二槽式洗濯機の例を図面に基づいて説明する
と、１は金属製板金を折曲して成る機枠、２は樹
脂成型された洗濯槽及び脱水槽（代表して洗濯槽
と云う）、３は樹脂成型された横長のコントロー
ルボツクス、４は機枠１の背面下部の一側から引
出された約2mの電源コード、５はコード先端に
取付けられたプラグである。

ここで、洗濯槽２は上部周縁を機枠１の上部開
口に掛け止めてあり、コントロールボツクス３は
洗濯槽２の周縁後部上に乗せてからネジ止めして
ある。尚、コントロールボツクス３は上述の如く
ネジ止めされるケース３とこのケースの前面側に
別途ネジ止めされるプレート３″とから成るもの
である。

６…はコントロールボツクス３のケース３′に
背面から底面に亘つて一体形成された凹所で、背
面の両側と中央とに位置しており、ボツクス３を
補強することに成る。７は洗濯槽２の後部周縁上
の他側（電源コードの引出し口への対角位置）に
一体に突出形成された凸部で、ボツクス３の該当
凹所６の両内側面に摺接する如く嵌合する両側壁
片８，８と、この両片８，８に連接して凹所開口
面を囲む後壁片９，９とから成る。この各壁片
８，８、９，９及び凹所６の内面によつて囲まれ
た部分が上記プラグ５の収容部１０と成り、後壁
片９，９の夫々の突き合せ端部間には所定巾の出
入口１１を形成している。そして、収容部１０ね
底面中央には出入口１１と同巾でコード逃し溝１
２を形成している。

１３は洗濯槽２の後部周縁上の一側（電源コー
ドの引出し口の上方位置）に一体に突出形成され
た細巾の突片で、該当凹所６内に位置している。

尚、１４…は凹所６…に設けられたプレート止
着用のネジ孔である。

かくして、コントロールボツクス３を洗濯槽２
の周縁後部上に止めるに際しては、ボツクス３を
他側の凹所６が凸部７に嵌合するよう位置合せ
し、ネジ止めする。ボツクス３は凹所６…により
補強されているので、撓んでこの作業を邪魔する
と云うことはない。同時に、突片１３は一側の凹
所６内に位置している。一方、プラグ５はジヤツ
クを上向きにして収容部１０内に収容され、ここ
に隠されて外には出ない。プラグ５に付設してあ
るコード４は逃し溝１２及び出入口１１から導出
され、引出口との中間部分を突片１３に掛ける。
即ち、コード４の中間の余裕（撓み）は、突片１
３に掛けけることにより解消されている。

この状態で、洗濯機の脚１５……は発泡スチロ
ール等の脚台（下部梱包材）に嵌められ、上方か
ら梱包箱が被せられる。この時に箱はプラグ５や
コード４に引掛ることが無く、またコントロール
ボツクス３も正確に止めてあるし、更に機体が正
規な位置に在るので、スムーズに被せられる。最
後に帯状ワイヤーを懸けて結束するのである。

(ヘ) 考案の効果 本考案はプラグが引掛からないように収容する
と共に、コードの余裕（撓み）を解消し、またコ
ントロールボツクスを正確に位置決めすると共に
機体を傾きのない正規な位置に設置したので、梱
包作業が簡単になり、製造コストを低減した洗濯
機を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による洗濯機の背面斜視図、第
２図は要部の平面断面図、第３図はイ，ロは二つ
の要部の拡大斜視図である。 １……機枠、２……洗濯槽、３……コントロー
ルボツクス、４……電源コード、５……プラグ、
６……凹所、７……凸部、１０……収容部、１３
……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機枠内に洗濯槽を配設すると共に、この洗濯槽
   の上部周縁を機枠の上端に掛け止め、洗濯槽の後
   部周縁上にコントロールボツクスを配設したもの
   に於いて、上記コントロールボツクスにその背面
   と底面に亘る凹所を互いに間隔を置いて複数個一
   体形成し、洗濯槽の後部周縁には少くとも１個の
   凹所に嵌合し且つ電源コードのプラグをこの凹所
   内に止める凸部と、他の凹所内で電源コードを掛
   け止める突片とを一体形成したことを特徴とする
   洗濯機。