JPS61233587A - 熱転写インクリボン及びこれを用いた熱転写記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は熱転写記録装置に関し、特に平滑性の悪い記
録紙への印字記録を可能にした熱転写記録装置に関する
。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

熱軟化性または熱溶融性のインクを用いる熱転写記録装
置は、普通紙に耐久性のある記録ができ、かつメンテナ
ンスフリー、高信頼性などの長所を持ち、オフィイスあ
るいはパーソナル用プリンタとして注目され、各所で研
究−開発が精力的になされている。

しかしながら゛、熱転写記録装置はインクリボンと記録
紙を密着状態としてインクリボンを加熱し、インクを軟
゛化または溶融させて記録紙に転写した後、インクリボ
ンと記録紙を剥離してインク転写を行なうため、画点形
成の安定性が記録紙の平滑性に左右されるという問題が
ある。すなわち、オフィスで汎用されているＰＰＣ用紙
、ボンド紙などの平滑性の悪い記録紙を使用した場合、
インク（画点）の欠落により画質を著しく損なうという
欠点があり、汎用プリンタとしてこの点に対する改良が
望まれていた。

〔発明の目的〕

この発明は、平滑性の悪い紙にも良好な記録の行なうこ
とが可能な熱転写記録装置を提供することを目的とする
。

〔発明の概要〕

この発明に係る熱転写記録装置は、過冷却性を有し熱軟
化性または熱溶融性のインクを該インクの軟化または溶
融に際しインクとの接着性が減じる中間層を介してイン
ク支持体上に設けてなるインクリボンを用い、このイン
クリボンを所定位置においてサーマルヘッドにより加熱
し該インクリボン上のインクを記録紙上に付着させた後
、過冷却性によりインクが流動性を有している間にイン
クリボンと記録紙とを剥離するように構成したことを特
徴とする。

この発明において、インクリボンの中間層としては例え
ば金属薄膜が好適である。また、サーマルヘッドの直後
でインクリボンと記録紙とを剥離できるサーマルヘッド
として平板の主平面の端部に発熱体が形成されているサ
ーマルヘッドが有′効である。

〔発明の効果〕

この発明によれば、インクリボンのインクが軟化または
溶融状態にある間にインクリボンと記録紙との剥離を行
なうことと、インクリボンの中間層の効果により、軟化
または溶融した領域のインクリボン側に対する付着力が
著しく弱められることによって、記録紙の平滑性の影響
をあ壕り受けることなく、加熱された領域のインクを確
実に転写することができる。

従がって、ｒｐｃ用紙やポンド紙のような平滑性の悪い
記録紙に対しても、十分な頭髪による良好な記録を行な
うことが可能である。。

〔発明の実施例〕

以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。

第２図はこの発明の一実施例に係る熱転写記録装置とし
て、シリアルプリンタの印字部の構成を示したものであ
る。１はサーマルヘッド、２はインクリボン、３は記録
紙、４はプラテンであｈ１サーマルヘッド１はインクリ
ボン命記録紙剥離手段であるピン５と共にキャリッジ６
上に設置されている。

サーマルヘッド駆動回路（図示せず）へ入力される記録
信号に応じて、サーマルヘッドｌの発熱体（図示せず）
が通電されて発熱し、インクリボン２のインクを加熱す
る。通電終了後、キャリッジ６はキャリッジ駆動手段（
図示せず）の働きにより矢印方向に１ライン分移動する
。この移動によって、インクリボン２はビン５の方向に
記録紙３から剥離される。軟化または溶融領域に応じた
画点が形成される。この動作を繰り返すことにより、記
録紙３の幅方向に発熱体の列の幅にわたるインク転写が
なされる。記録紙３の右端まで、記録が終了すると、サ
ーマルヘッド１およびインクリボン２は圧接・解除制御
手段（図示せず）により記録紙３と離れ、ホームポジシ
ョンに復動する。

以上の一連の動作を繰り返すことにより、所定の記録画
像が形成される。

インクリボン２は第３図に示すようにポリエステル、ポ
リカーボネイト、ポリイミド、セロファンなどのプラス
チックフィルム、グラシン紙、コンデンサ紙などの紙葉
類からなる支持体７上に、インクの軟化または溶融時に
インクリボン側に対するインクの付着力を減するための
中間ＩＰ！８として１例えばＡＩ等の金属膜の蒸着ある
いは金属セッケン、カゼイン等によ妙被着し、その上に
カーボンブラックのような顔料や、塗料等からなる色材
とバインダに過冷却性誘因物質を含有したインク９０層
を設けたものである。バインダとしては、例えば密ロク
、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス等
の天然または合成ワックス。

酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレ
ン共重合体、ポリアミド等の熱可塑性樹脂が用いられる
。特にこのインクリボンのインクのバインダとしては軟
化又は溶融時に、凝集力の大きい酢酸ビニル塩化ビニル
共重合体や酢酸ビニル−エチレン共重合体などの熱可塑
性樹脂、あるいは、熱可塑性樹脂の割合がワックス成分
より高い熱可塑性樹脂とワックスの混合物で融点が５０
°Ｃ〜２００℃のものが好適に用いられる。また、過冷
却性誘因物質としてはジシクヘキシルフタレート。

ベンゾトリアアゾール、アセトアニトド等があげられる
。

過冷却性誘因物質の作用によりインクの温度に対する流
動特性は、第４図に示すように昇温時と降温度で同じ流
動性を示さず、いわゆるヒステリシス特性を示す。すな
わち加熱により、インクの温度がインクの融点−を越え
るインクの粘度は急激に低下する。インクが最高温度Ｔ
ｏに達した後、温度が下り始めると過冷却性誘因物質の
働きにより、昇温時と同温度でも、より低い粘度を示す
。

また、融点以下にインク温度が下っても、流動性を保つ
ことができる。このようなインクとして例えば、重量部
でカーボンブラック７、オイルブラック３、マイクロク
リスタリン２０．低分子量エチレン−酢ビ共重合体４０
．ジシクロへキシルフタレート３０の配合比のインクを
挙げることができる。このインクは約２０℃の過冷却領
域を示した。

また必要に応じて中間層８とインク９０間に接・着層１
０を設けても良い。この接着層１０は、固化状態にある
インクの中間層８に対する付着力を補強して、所請「カ
ベ落ち」と呼ばれるインクリボンよりのインクの欠落を
防止するためのものである。この接着層１０は中間層８
にシラン処理を施すこと等により形成することができる
。なお、この接着層１０はインクの加熱時に加熱された
領域が破壊され、軟化または溶融しているインクは中間
層８に直接接することになる。また、必要に応じて、支
持体７に耐熱層１１を設けても良い。この層を形成する
材料としてニトロセルロース、フッ素化合物などを挙げ
ることができる。

この発明の熱転写記録装置に使用されるサーマルヘッド
は、どのようなタイプのサーマルヘッドでも良いが、発
熱体位置がサーマルヘッドの縁にあり、出来るだけイン
クリボンと記録紙の剥離までの時間又は距離が短かくと
れる構造のものが望ましい。このような構造のヘッドと
しては、シリアルプリンタ用のサーマルヘッド、あるい
は平板の主平面の端部に発熱体が設けられたラインタイ
プのサーマルヘッドを挙げることができる。

次に、この実施例の熱転写記録装置におけるインク転写
動作の詳細を第１図を参照して説明する。

第１図（ａ）は従来の熱転写記録装置におけるインク転
写動作を示す。サーマルへラド１１の発熱体１２に通電
を行ない発熱させ、それに当接するインクリボン１３を
加熱すると、加熱に応じてインクリボン１３のインク１
４は軟化または溶融し、記録紙１５に付着する。ところ
が、記録紙１５が平滑性の悪い紙の場合は、図に示すよ
うに記録紙１５とインク１４とが確実に接触している部
分でのみしか、記録紙１５へのインクの付着はなされな
いため、このインク付着領域は図のようにインク１４の
加熱領域１６と比較して狭く、かつ部分的である。そし
て、サーマルヘッド１１への通電終了後においても、イ
ンクリボン１３と記録紙１５とは直ちには剥離されず、
インクリボン・記録紙剥離手段であるピンチローラ１７
の位置まで移送される。この移送の間に、軟化または溶
融した部分のインクは再び固化する。従って、イ゛ンク
が固化した状態でインクリボン１３と記録紙１５とが剥
離されるため、記録紙１５へのインクの転写は記録紙１
５の表面の凸部に対してのみしかなされない。

即ち、記録紙】５上にインク１４の加熱領域１６に対応
した正しい画点が得られず、記録紙１５の表面の凹部で
インクの欠落した画点１８となってしまうわけである。

これに対して、この発明における熱転写記録装置七は、
インクの過冷却効果による流動性の保持、中間層１９と
インク２００間の付着力の著るしい低下、軟化又は溶融
時におけるインクの凝集力と。

インクが流動性を保持している間に行なわれるインクリ
ボン２１と記録紙１５の剥離の効果が相乗的に作用する
ことにより表面の粗い紙に対しても良好なインク転写が
行なわれる。サーマルヘッド２２の発熱体２３へのサー
マルヘッド駆動回路（図示せず）よりの通電により、加
熱領域１６のインクは軟化又は溶融し、記録紙１５に付
着する。

しかし、平滑性の良い記録紙のように軟化または溶融領
域（加熱領域１６に対応）にほぼ対応する付着領域は得
られない。サーマルヘッド２２によ抄加熱終了後、イン
クリボン２１と記録紙１５は、移送され、付着領域はサ
ーマルヘッド２２の端部に達し、インクリボン２１と記
録紙１５は剥離される。この時、付着領域のインクの温
度は、融点以下になっているが、第４図に示した過冷却
効果によりインクは流動性を保っている。図に示されて
いるようなサーマルヘッド端部に発熱体を設けた構成の
サーマルヘッドを用いれば、加熱より剥離までの時間を
短かくできるので、より流動性の良い状態で剥離するこ
とができる。剥離の時のインクに作用する力関係を考え
ると、インクリボン２１の中間層１９とインクの間では
中間層１９の効果により極めて弱い付着力しか作用して
いないそのため、容易に溶融領域のインクはインクリボ
ンより脱離する。また、この時インクの凝集力が強いと
、記録紙とインクの付着が島状であっても、溶融してい
るインクが互いに引張り合い、付着していない領域のイ
ンクも記録紙１５に転写される。

このようにこの発明の熱転写記録装置においては記録紙
がボンド紙のように表面の凹凸の大きい紙であっても凹
凸の小さい紙におけると同等な、加熱領域に応じたイン
クの欠落のない画点２４を得ることができる。なお、イ
ンクとしては、加熱後５０ｍ５ｅｃ以上の間は固化しな
いような過冷却性を有することが好ましいことが実験で
確認されている。

〔発明の他の実施例〕 次に、インクリボンについての他の実施例について説明
する。この実施例でのインクリボン３０は、ポリエチレ
ンやポリカーボネート等！より成る基材３４に熱破壊性
カプセル３６を塗布したカプセル層３７を成し、このカ
プセル層３７上に熱溶融性インク３５が塗布されている
。

ここで、カプセル層３７のカプセルのうち、所望するイ
ンク転写に和尚する領域のカプセルだけが破壊される事
が必要であり、カプセル３６の破壊温度は記録紙に相接
されるインク面への到達温度と同程度あるいはそれより
も高い温度で破壊されることが必要である。このカプセ
ル３６は、カプセル皮膜の熱溶融による破壊あるいはカ
プセルの内圧の増加等による熱膨張による破壊を受ける
。

また、カプセル内に発泡性物質を含有させることにより
カプセルの熱破壊を容易にすることも可能である。これ
らカプセルの製粒は、界面重合法やコアセルペーシヲン
法等の各種マイクロカプセル製粒法が適用できる。また
基材３４に塗布される′カプセル３６の形状は必ずしも
球形である必要はなく、隣接するカプセルを変形密接さ
せたものでもよい。なおりプセル３６は基材３４上に分
散されていてもよく、この場合でもインクの記録紙への
転写性は向上するが、最良の転写性を得るにはカプセル
３６が基材３４上に一面に塗布されていることが好まし
い。

このように、中間層としては、インクの剥離を容易に特
性が要求され、又、この特性を有するものであればよい
。

なお、この発明は以上、説明した実施例に限定されるも
のでなく、ラインヘッドを用いたラインプリンタとして
も構成でき、インクリボンの構成も中間層を有するもの
であればよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の熱転写装置におけるインク転写を
従来例と比較して説明するだめの図、第２図はこの発明
の一実施例に係わるシリアルプリンタの構成図、第３図
はこの発明で使用するインクリボンの構成を示す断面図
、第４図はこの発明１．１２．２２・・・サーマルヘッ
ド、２．２１・・・インクリボン、 １９・・・中間層、　　３３・・・インク。 １５・・・記録紙。 ／／、：２２　：　　　サーーン】し〜７トー／？、２
３：灸帖体 １３、！ｆ　　：　　イ：／７’）↑ζンｌｑ：　　中
間１ 々　；　イン７ Ｉｓ　　；　　を関連１氏 第１図 第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）過冷却性を有し熱により軟化または溶融するイン
   クを該インクの軟化または溶融に際し、インクとの接着
   性が減じる中間層を介してインク支持体上に設けてなる
   インクリボンと、インクを受容する記録紙と、インクリ
   ボンを所定の位置において加熱し、該インクリボン上の
   インクを該記録紙に熱転写記録装置。