JPS62127284A - 感熱転写記録用修正材及びそれを用いる修正方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はサーマルタイプライタ−やサーマルプリンター
などの感熱転写記録装置に使用される感熱転写記録用修
正材及びそれを利用した修「方法に関する。

従来の技術 従来、感熱転写記録方法は各分野において広範囲に使用
されておシ、特に無騒音化、小型化、省エネルギー化、
軽量化などが可能であるという利点から、タイプライタ
−の分野でよく利用されている。

しかしながら、タイプライタ−の使用の際には、印字ミ
スが少なからず発生してしまうので、その印字ミスの修
正機構を備えることがタイプライタ−等には要求されて
いる。

従来から使用されているインパクト型のリフトオフテー
プやカバーラップテープは修正時に強い打撃を必要とす
るので、感熱転写記録方法には全く使用できない。

そのような事情から感熱転写記録方法に使用できる修正
材及び修正方法として、白色の熱熔融性インクを塗布し
た修正材を用いたり、また加熱時のみ粘着性を有するイ
ンクを用いた修正材を用いて、それを修正箇所に重ねあ
わせて修正することが提案されている。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、実際に白色の熱熔融性インクを塗布した
修正材を用いて修正を行った場合には、サーマルヘッド
の小さな発熱量では、熱熔融性インクの層を厚くするこ
とができず、そのため１回の修正では完全な修正ができ
ないのである。また、加熱時のみ粘着性を有するような
修正材を使用して修正した場合には、紙等の被記録媒体
に熔融したインクが浸透してしまうために修正箇所のイ
ンクを完全に除去することができない。

また、被記録媒体である紙の平滑度が低いとき、例えば
ベック平滑度が５０秒以下のときは紙の表面の凹凸によ
り感熱転写記録媒体の転写効率が低下し、そのためボイ
ドが発生したり、印字用インクが紙の内部へ浸透したり
することが多くなり、結果的に修正が著しく困難となる
。

本発明の目的は、感熱転写記録方法における修正に関し
、効果的な感熱転写記録用修正材と修正方法とを提供す
ることにある。

問題を解決するための手段 本発明者は、感熱転写記録の修正において、特定の材料
及び特定の構成からなる感熱転写記録用修正材と取り除
くべき印字されたインクとを、加熱熔融したのちの、そ
れら相互間の粘着性及び冷却という因子が大きな効果の
差異を生じせしめるという知見を得て、本発明を完成す
るに至った。

即ち、本発明は、耐熱性基材と、その上に設けられた修
正用媒体層とからなり、該修正用媒体層がポリオレフィ
ンまたはその誘導体とアクリル樹脂とを含んでなること
を特徴とする感熱転写記録用修正材、好ましくは前記に
加えて、修正用媒体層が設けられている面とは反対の耐
熱性基材上に耐熱性保護層を設けた感熱転写記録用修正
材を提供するものである。

本発明は更に、感熱転写記録媒体上の印字用インクを、
サーマルヘッドの加熱により熔融させ、その熔融インク
を感熱転写記録媒体から引剥がすことにより被記録媒体
に印字を行う感熱転写記録方法であって、被記録媒体上
の修正箇所に、耐熱性基材と、その上に設けられた修正
用媒体層とからなり、該媒体層がポリオレフィンまたは
その誘導体とアクリル樹脂とを含んでなる感熱転写記録
用修正材を重ねあわせて加熱し、転写された修正すべき
インクと感熱転写記録用修正材の修正用媒体層とを互い
に熔融させ、冷却ののち、その修正すべき箇所のインク
と感熱転写記録用修正材の修正用媒体Ｊｆｊとの熔融物
が、感熱転写記録用修正材への十分な接着力を回復した
のちに、感熱転写記録媒体用修正材と被記録媒体とを引
離すことにより修正箇所を被記録媒体よシ引剥がし、感
熱転写記録用修正材へ移行せしめることを特徴とする方
法を提供する。

本発明の感熱転写記録用修正材に使用することのできる
耐熱性基材は、例えばグラシン紙、コンデンサー紙等の
薄紙またはポリエステル、ポリアミド、ナイロン、ポリ
プロピレン等の耐熱性のあるプラスチックフィルムであ
る。その厚さは、好ましくは２０μ以下、更に好ましく
は１０μ以下、最適には２〜１０μの厚である。

本発明の感熱転写記録用修正材に設けられている修正用
媒体層はポリオレフィンまたはその誘導体及びアクリル
樹脂とを含んでなるものである。その厚さは好ましくは
１〜８μである。更にその媒体＋４は、感度調節等を目
的に少量のワックスや柔軟剤を含むことができる。

上記のポリオレフィンまたはその誘導体としては融点ま
たは軟化点が５５〜１６０℃、針入度が２０以下（２５
℃）、熔融粘度が１００〜１０．０００　ｃｐｓ　（１
４０℃）の物性を有するものが好ましい。特に、そのポ
リオレフィンまたはその誘導体として、酸価５〜３゜で
ある酸化タイプの低分子量ポリエチレン、酢酸ビニルが
５〜４０重量イ共重合された共重合タイプの低分子量ポ
リエチレン、有機酸（例えばアクリル酸）が５〜１５重
量％共重合された共重合タイプの低分子量ポリエチレン
またはそれらのエマルジョン及び／またはディスパージ
ョンが好ましい。

上記のアクリル樹脂としては、アクリル酸、アクリル酸
エステル、アクリルアミド、アクリルニトリル、メタク
リル酸、メタクリル酸エステルなどのホモボリマースは
コポリマーが好ましい。

本発明の感熱転写記録用修正材に設けられた修正用媒体
層を構成する成分の乾燥後の配合重量パーセントは好ま
しくは、ポリオレフィンまたはその誘導体が１０〜７０
パーセント、アクリル樹脂が１０〜７０パーセント、ワ
ックスが１０パーセント以下、充填材が２〜３０％の範
囲にある。

本発明の感熱転写記録用修正材に設けることのできる耐
熱性保護層は、サーマルヘッドの高出力化により耐熱性
基材のスティック防止のために設けられるものである。

この目的のためには、高級脂肪酸、フッ素樹脂またはシ
リコン樹脂などが用いられる。その厚さは好ましくは１
μ以下である。またこの層には、必要に応じて、各種の
可塑剤等の添加物を含ませることができる。

本発明の耐熱保護層及び修正用媒体層等に用いることの
できる柔軟剤としては例えば各種の動植物油、鉱油等が
ある。また機械的性質等の改良のために充填材を用いる
ことかできる。例えば炭酸カルシウム、シリカなどの体
質顔料が使用できる。

本発明の感熱転写記録用修正材は、例えば次のように製
造することができる。

まず、前述のポリオレフィンまたはその誘導体、アクリ
ル樹脂等を溶剤に分散又は溶融分散して修正用媒体剤を
調製する。また、エマルジョン又はディスパージョンを
使用する場合は、ポリオレフィン又はその誘導体のエマ
ルジョン、ワックスエマルジョン、及びアクリル樹脂等
を水にボールミル又はアトライター等の分散機で分散し
て修正用媒体を調製することができる。この修正用媒体
剤を通常のホットメルト系又はソルベント系のコーティ
ングマシンで耐熱性基材に塗布し、固化又は乾燥する。

基材の反対面に耐熱保護層を設ける場合は、前述のもの
を溶剤に混合、分散し、塗布、乾燥すれば良い。

本発明の感熱転写記録用修正材は、一般的な感熱転写記
録媒体を用いた感熱転写記録における１６正作業に適用
できるが、待に修正用媒体に用いられる成分を生成分と
するインク層を有する感熱転写記録における修正作業に
おいて、より好ましく適用できる。そのような感熱転写
記録媒体の一例を以下に示す。

耐熱性基材と、その上に設けられたインク層からなり、
該インク層がポリオレフィン又はその誘導体、アクリル
樹脂、及び着色材とを含んでなる感熱転写記録媒体であ
り、更に好ましくは、インク層とは反対側の耐熱性基材
上に耐熱性保護層及び／又はインク層と耐熱性基材との
間に離型層とを設けた感熱転写記録媒体である。

この感熱転写記録媒体を構成している耐熱性基材は本発
明の感熱転写記録用修正材の耐熱性基材と同じものを用
いることができる。

また感熱転写記録媒体の耐熱性保護層、及びインク層の
ポリオレフィン又はその誘導体、アクリル樹脂等も、本
発明の感熱転写記録用修正材の耐熱性保護層、及び修正
用媒体層のポリオレフィン又はその誘導体、アクリル樹
脂等と、それぞれ同じものを用いることができる。

この感熱転写記録媒体に設けることのできる離型層は、
加熱時のインク層の転写を容易にするものであシ、例え
ば、パラフィンワックス、マイクロワックス、カルバナ
ワックス、モンタンワックスなどの各種ワックスを用い
ることができる。厚さは、好ましくは１〜４μである。

この層は柔軟剤等の各種の一般的な添加物を含むことが
できる。

感熱転写記録媒体のインク層の着色材は、例えばカーボ
ンブラック、酸化鉄、紺青、レーキレッド及び酸化チタ
ンなどの各種顔料、更に塩基性ベース染料及びネオザポ
ン染料などである。

次に上記の感熱転写記録媒体の製造例を説明する。

離型層を設ける場合には、前述のワックス、必要により
各種の添加剤を混合しまたは分散したものをホットメル
トコーティング又はソルベントコーティング法等により
耐熱性基材に塗布し、乾燥することによシ離型層を形成
する。次いでインクを、着色材を加えること以外は修正
用媒体と同様に調製し、同様の方法で離型層上に塗布し
乾燥して形成する。耐熱性保護層を設ける場合には、前
述のものを溶媒に混合、分散し、塗布、乾燥すれば良く
、離型層を設けない場合にはその工程を省けばよい。

次に本発明の感熱転写記録用修正材を用いた修正方法に
ついて説明する。

まず、被記録媒体上の修正すべき箇所に感熱転写用修正
剤とを重ねあわせてサーマルヘッドにより加熱し、転写
された修正すべきインクと感熱転写記録用修正材の修正
用媒体層とを互いに熔融させる。冷却ののち、その熔融
物が感熱転写記録用修正材への十分な接着力を回復した
のちに感熱転写記録用修正材と被記録媒体とを引離すこ
とにより修正部分を被記録媒体より引剥がし、感熱転写
記録用修正材へ移行せしめて修正する。修正箇所のイン
クと修正用媒体との重ね合わせる表面積の相対的関係は
、最終的には、その熔融物の冷却後に前述の接着力が回
復するか否かによって判断されるが、一般的には、修正
箇所のインクの表面積とほぼ同程度の修正用媒体を重ね
あわせて加熱熔融させることが行なわれる。

また冷却は、好ましくは、その熔融物の融点もしくは軟
化点未満の温度に冷却する。更に、被記録媒体と感熱転
写記録用修正材との引離しは急角度で行なわれることが
好ましい。これは修正箇所のインクの修正用媒体層への
移行を容易にするためのものである。角度は、被記録媒
体の性質、タイプライタ−等の機構、インクの性質等に
よシ、変化するが、これらの条件が許す限シにおいてな
るべく大き々角度で引離すことが好ましい。重要な点は
、修正すべき箇所のインクと修正用媒体とを熔融させ冷
却ののち、即ち前述の接着力を十分回復したのちに引離
すことである。それ以外のときに引離せば、完全な修正
は望めない。

以下の実施例に従って、本発明の感熱転写記録用修正材
及びそれを用いる修正方法について説明する。尚、評価
は目視で行った。

実施例１ 耐熱性基材としての厚さ４μのＰＥＴ　（ポリエチレン
テレフタレート）の片面に耐熱性保護層としてシリコン
樹脂を塗布し０．５μの厚さにした。耐熱性基材の他の
片面に以下に示す成分からなる印字用インクを層状に塗
布した感熱記録媒体を用いて、一般的なサーマルタイプ
ライタ−で、感熱記録媒体に通常使用される紙に印字し
た。

（乾燥重量換算） 低分子量ポリエチレン（ＡＣ４００、 アライドケミカル社ｄ：４０９Ｆ、エマル　　　　５５
ジヨンとして使用） アクリル樹脂（二カゾールＴＳ−６４４２０日本カーバ
イド＃） カーボンブラック（ＳＡブラックＤＹ−６，２０御国色
素製） ワックス（モンタンワックス；４０％　　　　　５エマ
ルジヨンとして使用） 合計１００部 この印字した部分を、耐熱性基材としての厚さ４μのＰ
ＥＴ　（ポリエチレンテレフタレート）の片面にシリコ
ン樹脂を０５μの厚さになるように塗布し、耐熱保護層
とし、他の片面に以下に示す成分からなる修正用媒体層
を形成させた感熱転写記録用修正材を用いて、先のサー
マルタイプライタ−を用いて修正した。その結果、−回
の修正で完全に修正箇所のインクを除却することができ
た。

（乾燥重量換算） 低分子量ポリエチレン（ＡＣ４００、 アライドケミカル社製：４Ｏ％エマル　　　　６０ジヨ
ンとして使用） アクリル樹脂にカゾールＴＳ−６４４、　　３０日本カ
ーバイド社製） 炭酸カルシウム（丸尾株式会社）１０ 比較例１ 実施例１の印字用インクと修正用媒体を以下に示す成分
からなるものく代える以外は実施例１と同様に印字及び
修正を行ったところ、−回の修正では完全に修正箇所の
インクを除去することができなかった。

（乾燥重量換算） カルバナワックス　　　　　　　　　　　　　　３５パ
ラフインワツクス（パラフィンワラ　　　　４５クス＃
１４０、日本精ロウ■製） カーボンブラック（カーボンブラック　　　　　２０＃
４５、三菱化成■製） 合計１００部 修正用媒体 （成分）　　　　　　　　　　重量部 アライドケミカル社、Ｍ：４０％エマル　　　　５０ジ
ヨンとして使用） カルバナワックス　　　　　　　　　　　　　　４５炭
酸カルシウム（九尾■製）　　　　　　　　　　５実施
例２ 実施例１で用いられた普通紙をベック平滑度８秒の紙に
代えること以外は実施例１と同様に印字及び修正を行っ
た。その結果−回の修正で完全に修正すべき箇所のイン
クを除去することができた。

比較例２ 比較例１で用いられた感熱転写記録用修正材を用りるこ
と以外は実施例２と同様に印字及び修正を行った。その
結果−回の修正では完全に修正することはできなかった
。

発明の効果 本発明の感熱転写記録用修正材及びそれを用いる修正方
法によ）感熱転写記録における修正の際に、普通紙のみ
ならず、平滑度の劣る紙のような被記録媒体上に印字さ
れた部分を一回の修正で除去することができる。また、
本発明の修正材を用いることにより、修正の際印字され
ていたインクを被記録媒体に浸透させることなく修正を
行なうことかできる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、耐熱性基材と、その上に設けられた修正用媒体層と
   からなり、該媒体層がポリオレフィンまたはその誘導体
   とアクリル樹脂とを含んでなることを特徴とする感熱転
   写記録用修正材。 ２、耐熱性基材と、その上に設けられた耐熱性保護層と
   、該耐熱性保護層が設けられた面の反対面の該耐熱性基
   材上に設けられた修正用媒体層とからなる特許請求の範
   囲第１項に記載の感熱転写記録用修正材。 ３、耐熱基材が紙またはプラスチックである特許請求の
   範囲第１項または２項に記載の感熱転写記録用修正材。 ４、感熱転写記録媒体上の印字用インクを、サーマルヘ
   ッドの加熱により熔融させ、その熔融インクを感熱転写
   記録媒体から引剥がすことにより被記録媒体に印字を行
   う感熱転写記録方法における修正方法であつて、被記録
   媒体上の修正箇所に、耐熱性基材と、その上に設けられ
   た修正用媒体層とからなり、 該媒体層がポリオレフィンまたはその誘導体とアクリル
   樹脂とを含んでなる感熱転写記録用修正材を重ねあわせ
   て加熱し、 転写された修正すべきインクと感熱転写記録用修正材の
   修正用媒体層とを互いに熔融させ、冷却ののち、その修
   正すべき箇所のインクと感熱転写記録用修正材の修正用
   媒体層との熔融物が、感熱転写記録用修正材への十分な
   接着力を回復したのちに、感熱転写記録用修正材と被記
   録媒体とを引離すことにより修正箇所を被記録媒体より
   引剥がし、感熱転写記録用修正材へ移行せしめることを
   特徴とする方法。 ５、感熱転写記録媒体が耐熱性基材と、その上に設けら
   れたインク層とからなり、該インク層がポリオレフィン
   又はその誘導体、アクリル樹脂、及び着色材とを含んで
   なるものである特許請求の範囲第３項に記載の方法。