JPS61228412A - カビの発生が抑制された光学機器 - Google Patents

カビの発生が抑制された光学機器

Info

Publication number
JPS61228412A
JPS61228412A JP6877285A JP6877285A JPS61228412A JP S61228412 A JPS61228412 A JP S61228412A JP 6877285 A JP6877285 A JP 6877285A JP 6877285 A JP6877285 A JP 6877285A JP S61228412 A JPS61228412 A JP S61228412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
halogenated
optical
atmosphere
agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6877285A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Arai
英夫 新井
Norio Kaneko
則夫 金子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nippon Kogaku KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kogaku KK filed Critical Nippon Kogaku KK
Priority to JP6877285A priority Critical patent/JPS61228412A/ja
Publication of JPS61228412A publication Critical patent/JPS61228412A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は、カビの発生が抑制された光学機器に関するも
のである。
(発明の背景) 光学機器例えばカメラ、交換レンズ、顕微鏡、双眼鏡、
望遠鏡、潜望鏡、投影機、眼鏡機器などは、複数のレン
ズ、プリズム、ミラー、フィルターその他の光学要素が
使用されており、これらの光学要素の内部表面や光学要
素を保持する鏡筒内部表面、内装塗料面、金物の内部表
面、紙、植毛紙、ラシャ類、プラスチック部材の内部表
面など、外気と接触しにくい個所のあらゆる部材表面(
材質を問わない)にカビが繁殖することは、しばしば経
験するところである0例えば、カメラの修理依幀の実に
20%はカビが原因となっている。
カビは、主に部材表面に付着した栄養分や空間中に浮遊
するゴミを栄養分としている。そして、カビは生育の過
程で有機酸等を菌体外に代謝生成する。カビの発生によ
り光学機器の審美性を損ない、撮影、観察に悪影響を与
えるだけでなく、先の有機酸と空間内の水蒸気あるいは
菌糸周辺に結露した水との相互作用の結果、ガラス部材
はヤケるか侵食を受け、金属部材は錆るか侵食を受け、
その他の部材も劣化させられ、部材としての特性が著し
く低下するに至る。そのため、ひどい場合には、カビを
拭き取っても、もはや元に戻らないこともある。仮に元
に戻るにしても内部に発生した場合には、素人には一般
に拭き取ることさえ困難である。
特に十分に乾燥させた保管容器に入れないで長いこと放
置したり、湿気のあるところにおいたり、高温多湿の熱
帯地方例えば東南アジアで使用した場合に、カビが繁殖
し易い。また、船で光学機器を輸出した場合にも、熱帯
地方を通ったとき、湿った船倉内でカビが繁殖し易く、
輸出先で梱包を解いたときに著しいカビが認められて、
返品されることもある。
この種のカビは、光学機器の組立工程及びその後に、内
部に侵入したカビの分生子または胞子の周囲の環境条件
が生育最適条件を形成したときに、発芽、生育すること
によって発生する。組立工程で侵入したカビは、最後の
工程で殺菌しておけば、その発生を防除できるが、組立
後に侵入したカビに対しては効力を示さない。とくにカ
ビの分生子または胞子は、極めて微小な生物細胞(例え
ば5ミクロン前後)であり、それらの侵入を阻止できる
ほどに内部を気密にするには、特別な密閉構造が必要に
なると共に、組立の際にカビの分生子または胞子を侵入
させないことも必要となる。時には、内部空間にやや高
圧の窒素ガスや不活性ガスを封入することもある。しか
し、嵌合構造や摺動構造を持つものは内部空間を完全に
気密にはできない。例えば、ズームレンズのように、光
学機能上レンズ群を前後に移動させるものは、その内部
空間を気密に保つことはできない。
(発明の目的) 従って、本発明の目的は、このような光学機器、特にそ
の内部にカビが発生するのを安価に、簡便に、かつ効果
的に防止することにある。
(発明の概要) 本発明者らは、光学機器に発生するカビについて研究し
た結果、光学機器特にレンズ、プリズムに発生するカビ
は、絶対好調性糸状菌に属するカビであり、このカビは
温度10〜40℃、相対湿度95〜60%R,H,の環
境下特に温度25〜35℃、相対湿度95〜80%R,
11,の環境下で著しく発芽、繁殖することが判明した
。従って、カビの発芽、繁殖を阻止するには、これらの
カビの繁殖し難い環境を作成すれば良いのであるが、温
度条件を制御するのは事実上不可能であるし、湿度条件
についても、仮に前述の気密構造に頼らないとすれば、
長期間乾燥条件に保つことは困難である。
そこで、本発明者らは、防カビ剤を用いてカビの発生を
防止することとし、光学機器に使用するのに最適な防カ
ビ剤を研究した。 研究の結果、最初に判明したことは
、「レンズ、ミラーのような光学要素にあっては、その
表面に防カビ剤を塗布すると、光学系に悪影響を与える
ので、光路以外の場所に防カビ剤を配置して、そこから
カビの発生を抑制しなければならないこと」 つまり、
「光学機器の内部空間全体を防カビ性雰囲気としなけれ
ばならないこと」であった。そして、(1)蒸散性の防
カビ剤であることの条件以外にも、光学機器に適する防
カビ剤としての条件は、次のような多岐にわたることが
判った。
(2)蒸気圧が低く、長期間、効果が続くこと。
蒸気圧が低いと、人体例えば目や粘膜に対する刺激がな
いか、或いは非常に少なくてすむ。
(3)低濃度で防カビ効果があり、そのため長期間、効
果が続くこと。
(4)光学機器並びに付帯品例えばフィルムに悪影響を
与えないこと。つまり、腐食したり、錆させたり、失効
させたりしないこと。
(5)化学的に安定であること6例えば耐光性、耐候性
、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が良好なこと。
(6)吸湿性がないか、または極めて小さいこと。
また、水や空間内の水蒸気と相互作用して光学機器に悪
影響を与えないこと。
(7)有機溶剤への溶解性が良好であり、水に難溶性で
あること。
(8)使用温度範囲(−40℃〜50℃)で固体である
こと。カビが発芽、生育する10〜40℃の温度範囲で
適度な蒸気圧を有すること。
(9)無臭であるか、または刺激臭がないこと。
(10)人体に対する毒性がないか、低いこと。
(マウス経口毒性t、aS。:  700I1g/kg
以上)(11)人体に対して刺激がないか、または低い
こと。
本発明者らは、まず、膨大な種類の化合物の中から上記
諸条件を満足するものをスクリーニングした結果、次の
僅か9系統の化合物類:・α−八クロシンナモイル誘導
体えばα−ブロムシンナムアルデヒド ・クロロナフタレン類例えばクロロナフタレン・ハロゲ
ン化イソフタロニトリル類例えばテトラクロロイソフタ
ロニトリル ・ハロゲン化りレゾール類例工ば4−クロロ−m−クレ
ゾール ・ハロゲン化キシレノール類例えば4−クロロ−3,5
−キシレノール ・アルキル置換フェノール類例えば5−メチル−2−(
1−メチルエチル)−フェノール・N−ハロアルキルチ
オ系化合物例えばN、 N−ジメチル−N′−フェニル
−N′−フルオロジクロロメチルチオスルファミド、N
−(フルオロジクロロメチルチオ) −フタルイミド ・ジチオカルバミン酸系化合物例えば2−メルカプトベ
ンゾチアゾール ・ジフェニル類例えばジフェニル、2−ヒドロキシジフ
ェニル だけが光学機器の防カビ剤として最適なものであること
を見い出した。そして、次にこれらの防カビ剤をどのよ
うな形で光学機器に配置すれば、効果があるのか、効果
が長期間続くのか(薬剤の徐放性化)、コストの大幅な
アップを招かないのか、配置作業が容易になるか、光学
系に影響を与えないか、を研究した結果、 1つには、 防カビ剤を現在使用されている例えば外装塗料、レンズ
縁端塗り塗料、反射防止塗料などに含有させて光学機器
内部の光路以外の場所に塗布するか、またはそれらの塗
料(防カビ剤を含まないもの)の塗膜の上もしくは下、
或いは全く別の光路以外の場所に新たに塗布する塗料に
含有させて塗布すること、 2つには、 防カビ剤を適当な成形用樹脂に含有させて適当な形に成
形した防カビ部材を光路以外の場所に配置すること、 3つには、 防カビ剤を適当な樹脂成形品で封入した防カビ部材を配
置すること、 をすれば全く問題がなく、それにより光学機器の内部空
間が防カビ性雰囲気となって、カビの発生が抑制される
ことを見い出し、本発明を成すに至った。
従って、本発明は、第一に、 光学機器内部の光路以外の場所に、 α−ハロシンナモイル誘導体、クロロナフタレン類、ハ
ロゲン化イソフタロニトリル類、ハロゲン化クレゾール
類、ハロゲン化キシレノール類、アルキル置換フェノー
ル類、N−ハロアルキルチオ系化合物、ジチオカルバミ
ン酸系化合物及びジフェニル類 からなる群から選ばれた蒸散性防カビ剤の1種又は2種
以上の混合物を含有する塗料を塗布することにより、内
部を防カビ性雰囲気にしたことを特徴とする光学機器を
提供し、 第二に、 光学機器内部の光路以外の場所に、前記蒸散性防カビ剤
の1種又は2種以上の混合物を含有する成形用樹脂で成
形した防カビ部材を配置することにより、内部を防カビ
性雰囲気にしたことを特徴とする光学機器を提供し、 第三に、 光学機器内部の光路以外の場所に、前記蒸散性防カビ剤
の1種又は2種以上の混合物を樹脂成形品で封入した防
カビ部材を配置することにより、内部を防カビ性雰囲気
にしたことを特徴とする光学機器を提供する。
本発明に使用される防カビ剤のうち好ましい防カビ剤を
挙げれば、次のとおりであるニド1:α−プロムシンナ
ムアルデヒド ト2:テトラクロロイソフタロニトリルM−3: 4−
クロロ−m−クレゾールM−4:4−クロロ−3,5−
キシレノールト5:5−メチル−2−(1−メチルエチ
ル)−フェノール(通称:チモール) M−6:N、 N−ジメチル−N′−フェニル−N’−
フルオロジクロロメチルチオスルファミドM−7:N−
(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド M−8:2−メルカプトベンゾチアゾール特に好ましい
防カビ剤は、M−1、M−3、M−4、ト5である。
防カビ剤は1種に限ることなく、2種以上を組合わせて
使用してもよい、特にカビの種類によって薬効が異なる
ので2種以上を組合わせると幅広い抗菌スペクトルが得
られる。また、蒸気圧の異なる薬剤を組合せて初期は蒸
気圧の高い薬剤で効果を出させ、その後は蒸気圧の低い
薬剤で効果を長続きさせてもよい。
前記防カビ剤は、上述のように既に使用されている例え
ば外装塗料、レンズ縁端塗り塗料、反射防止塗料などに
添加してもよいし、それとは別に新たに下塗り又は上塗
りとして、あるいは全く別に光路以外の場所に、防カビ
剤を含有する塗料(着色剤の入っていない樹脂溶液でも
よい)を塗布してもよい。塗料は、形成される塗膜から
防カビ剤が徐々に蒸散されるものが好ましい。適当な塗
料としては、アルキッド系、アミノアルキッド系、アク
リル系、ウレタン系、エポキシ系、エポキシエステル系
、ナイロンその他のポリアミド系、ポリイミド系、アミ
ノ樹脂系、セルロース系などの常温乾燥型、常温硬化型
、加熱硬化型塗料があげられる。加熱硬化型の塗料は、
乾燥工程で防カビ剤が蒸散してしまうので好ましくない
が、硬化温度が防カビ剤の融点以下のもの、場合によっ
ては、それ以上でも蒸散してしまう薬剤量を硬化後に必
要な薬剤量にプラスして添加しておけば、何ら問題はな
い。
また、場合によっては、無溶剤型、水系のものも使用し
うる。これらの塗料(溶剤系)に防カビ剤を加えるには
、単にそのまま添加して均一に溶解又は分散させてもよ
いが、防カビ剤を予めシンナーに溶かしておいて、塗布
時に塗料に加えると均一に溶解又は分散するので好まし
い。
防カビ剤を含有する塗料は、光路以外の場所であって光
学的に悪影響を与えない個所例えば、レンズ鏡筒内面、
カメラのミラーボックス内面、パトローネ室内面、スプ
ール室内面、裏ぶた内面、分離環、顕微鏡鏡筒その他の
鏡筒内面、レンズの円周端面、プリズムの面など、塗布
できる場所であれば、どこに塗布してもよい。
また防カビ剤を含有させる成形用樹脂としては、(1)
 ポリオレフィン系の単独または共重合体例えばPE、
PP等、アクリル系樹脂例えばポリアクリル酸エステル
、ポリメタクリル酸エステル(PMMAその他)、ポリ
スチレン系の単独または共重合体例えばポリスチレン、
スチレン−MMA共重合体、スチレン−アクリロニトリ
ル共重合体、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン
共重合体、塩化ビニル又は塩化ビニリデンの単独または
共重合体、フッ素樹脂単独又は共重合体例えばポリテト
ラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリ
フッ化ヒニル、PVA%PVACの単独又は共重合体、
ポリアセタール系樹脂例えばポリビニルアセクール、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリエ
ステル系樹脂例えばPET、PBT、ボリアリレート、
ポリアミド系樹脂例えばナイロン66、ポリイミド系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリサル
ホン、ポリエーテルサルホン、ポリアラミド、EVA樹
脂などの熱可塑性樹脂単独またはブレンド、 (2) フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、
不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、アリル樹脂例えば
CR−39樹脂、ジアリルフタレート樹脂、カゼイン樹
脂、熱硬化性ウレタン樹脂、シリコン樹脂などの熱硬化
性樹脂、 (3) 天然又は合成ゴムの単独或いはブレンド例えば
ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジェン、
ブタジェン−スチレンコポリマー、イソブチレン−イソ
プレンコポリマー、ブタジェン−アクリロニトリルコポ
リマー、ポリクロロプレン、ポリウレタンゴム、多硫化
ゴム(有機サルファイド)、各種シリコーンゴム、アク
リルゴム、各種フッ素ゴム、EVAゴムなどが挙げられ
る。
樹脂は、防カビ剤のほかに適当な可塑剤、滑剤、補強材
例えばガラス繊維、炭素繊維、粉末状の無機充填材、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、各種安定剤、難燃剤、帯電防
止剤、着色剤、その他特殊機能性添加剤などを含んでい
てもよい。
防カビ剤を含有させるには、熱可塑性樹脂であれば、成
形前又は成形時に混練するか、熱硬化性樹脂及び一部の
ゴムであれば、成形硬化前に添加すればよい。
成形される防カビ部材としては、光学機器の光路以外の
場所つまり光学的に障害又は影響を与えない個所に配置
するために、それぞれの光学機器に応じて、適当な形状
例えばリング状、半リング状、板状、線状、棒状、円板
状とする。これらの成形物は、発泡していても、無発泡
でもよい。
また、成形物は、予め防カビ剤を含ませておかず、成形
後に防カビ剤を含浸させてもよい。その他、防カビ部材
は成形後に適当に染色して所望の色調に着色してもよい
本発明では、これらの防カビ部材は特に光学機器固有の
部品ないし部材例えばレンズ鏡筒、−眼レフカメラ用の
ペンタプリズム保護カバー、カメラのプラスチックボデ
ィ、裏ぶたと兼用させてもよく、その場合には新たな部
材及びスペースを確保する必要がないので、コスト低下
、組立作業性の点で好ましい。
また、防カビ剤は成形された防カビ部材の樹脂th1.
−4#JemZ−L!JJ−−d’l−+tb−h+−
”*nz:晶sr?樹脂成形品例えば袋状の容器、カプ
セルなどで封入した防カビ部材を作り、その成形品の壁
を透過して徐放させてもよい(第三発明)、この場合に
は、防カビ剤を樹脂中に含有させる必要がないので、樹
脂との相溶性、混合性、作業性などを勘案する必要がな
く、そのため防カビ部材単位体積当たりの防カビ剤量を
多量にすることができ、長期間効果を持続させることが
できる。
重要なことは、塗膜であろうと防カビ部材であろうと、
防カビ処置をしようとする内部空間における防カビ剤濃
度であり、内部空間の気密度にもよるが、実験によれば
、例えば前記薬剤M−1では、防カビ性雰囲気にしよう
とする内部空間1m’当たり1g以上の防カビ剤を配置
すると著しい効果が認められ、同じくト2では50g以
上、M−3では10g以上、ト4では10g以上、ト5
では1g以上、M−6では15g以上、ドアでは30g
以上、M−8では50g以上配置すると著しい効果が認
められた。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれに限られる訳ではない。
(実施例1) エポキシ系黒色塗料に前記薬剤ト5を20重量%加えて
充分撹拌した後、望遠レンズのガラスレンズ縁端面に塗
布しく内部空間 1 m 3当たり防カビ剤約10g)
、常温乾燥させた。
その後、常法に従い望遠レンズを組立てたが、その際、
内部のレンズ表面に 7s vitricolae  5train G1−
4(Synonf: ds penicilloide
s IFO8155)並びに Eurotium to
nophilum IFO6529の分生子及び胞子を
それぞれ接種し、組立てた望遠レンズを、25℃、90
%R,H,の雰囲気に1ケ月間放置した。しかしながら
、カビは接種個所だけでなく、その池内部のどこにも発
生していなかった。
それに対して、チモールを添加しないで、同様に2種の
菌株の分生子及び胞子を接種し、組立てた望遠レンズは
、菌糸がレンズ表面に多量に発芽、生育し、くもの巣又
は放射状のコロニーが肉眼でもはっきりと観察された。
(実施例2) プラスチック製カメラボディの内装用アルキラ1′塗料
に、少量のシンナーに溶かした前記薬剤M−4を乾燥塗
膜中に10重量%存在するような量を加えて十分に撹拌
した後、ボディの内側全面に塗布しく内部空間1m″当
たり防カビ剤約80g)、常温乾燥させた。そして、こ
のボディを用いて小型のレンズシャターカメラを組立て
た。
組立ての際、レンズの内部表面及び塗料面の2ケ所に実
施例1の供試菌株の分生子及び胞子を接種し、このカメ
ラを25℃、90%R,H,の雰囲気に1ケ月間放置し
たが、カビはレンズ面、塗料面、その他どこにも全く発
芽、生育していなかった。なお、防カビ剤として前記ト
4の代わりにト3を用いても同様の結果を得た。
それに対して、防カビ剤を添加しないで同様に塗装し、
分生子及び胞子を接種したカメラは、レンズ面と塗料面
に菌糸が多量に発芽、生育し、肉眼でも確認できた。こ
のカビは布でこすっても簡単には落ちなかった。
(実施例3) 顕微鏡の対物レンズ及び接眼レンズの金属分離環内壁及
びレンズ室に、硬化塗膜中に10重量%存在するような
量の前記薬剤トlを添加したウレタン系黒色塗料を厚、
さ10μmに塗装した(内部空間1m3当たり防カビ剤
約10g)のち、レンズを組立てた。
組立ての際、レンズ内側表面に実施例1の供試菌株の分
生子及び胞子を接種し、組立て後、これらの対物レンズ
及び接眼レンズを25℃、90%R,H。
の雰囲気に1ケ月間放置したが、カビはレンズ面、塗膜
面その他どこにも発生していなかった。
それに対して、防カビ剤含有のウレタン系黒色塗料を塗
布せずに同様に分生子及び胞子を接種し、組立てた対物
レンズ及び接眼レンズは、レンズ面および塗膜面ともに
多量のカビが繁殖し、また塗料を塗布しなかった金属面
上にも繁殖していて、商品価値は著しく低下した。
(実施例4) EVA樹脂ペレット100重量部と前記薬剤ト1の5重
量部とを混合したのち、射出成形により長さ40mm 
x幅3011111×厚さ5ffl111の板状防カビ
部材(重さ約5g)を成形した。
この防カビ部材を顕微鏡鏡筒内部の光学的に障害のない
位置に組み入れ(内部空間1m3当たり防カビ剤約12
g)、プリズム表面に実施例1の供試菌株の分生子及び
胞子を接種した後、顕微鏡を組立てた。
この顕微鏡を25℃、90%R,11,の雰囲気に1ケ
月間放置したが、カビはプリズム面その他どこにも発生
していなかった。
それに対して、前記防カビ部材を組み入れなかった顕微
鏡は、内部のプリズム面と鏡筒塗装面に多量のカビが発
生しており、プリズム面にはヤケが見られた。
(実施例5) 厚さ20μmの低密度ポリエチレン・フィルムで小さな
袋を作り、この中に0.01 gの薬剤粉末ト1を封入
することにより、防カビ部材を作成した。
この防カビ部材を実施例4と同様に配置し、同様の効果
を確認した。
(実施例6) 一眼レフカメラのペンタプリズム保護カバーを、成形時
に5重量%の薬剤ト1を添加したポリエチレンで成形し
た。
このカバー(重さ2g)は防カビ部材を兼ねており、こ
れを取りつけたペンタプリズムの入射ガラス面及びカバ
ー表面の2ケ所に実施例1の供試菌株の分生子及び胞子
を接種し、カメラを組立てた後、このカメラを25℃、
90%R,H,の雰囲気に1ケ月間放置したが、カビは
プリズム面、カバー表面その他どこにも発生していなか
った。
それに対して、防カビ剤を添加しなかったカバーを取り
つけたペンタプリズムの入射ガラス面及びカバー表面の
2ケ所に実施例1の供試菌株の分生子及び胞子を接種し
、カメラを組立て、このカメラを同様に25℃、90%
R」、の雰囲気にIII月間放置したところ、プリズム
面及びカバー表面ともにカビが密生していた。
(実施例7) 1重量%の前記薬剤ト3及び1重量%の前記薬剤M−1
を添加したポリカーボネートでコンパクト・カメラのボ
ディを成形し、このボディを用いてカメラを組み立てた
後、このカメラの裏ぶたをあけてレンズの表面に実施例
1の供試菌株の分生子及び胞子を接種し、25℃、90
%R,l+、の雰囲気に1ケ月間放置したが、カビはレ
ンズ表面その他どこにも発生していなかった。
それに対して、前記防カビ剤を添加しないで同様にボデ
ィを成形し、カメラを組立て、分生子及び胞子を接種し
たものは、同様に高湿度雰囲気にl夕月間放置したとこ
ろ、接種したレンズ表面及びボディ内部にはカビのコロ
ニーが形成されていた。
(発明の効果) 以上のとおり、本発明によれば、カビの生育に最適な高
温多湿の環境にあっても、光学機器におけるカビの発生
が長期間抑制され、かつ(1)光学的に障害がな(、(
2)目や粘膜に対する刺激が無いかまたは非常に少なく
、(3)光学機器を腐食したり、請させたすせず、(4
)化学的に安定であり、たとえば耐光性、耐候性、耐水
性、耐酸性、耐アルカリ性が良好で、(5)吸湿性がな
いか、または極めて小さいのでレンズにヤケを起こした
り、金物に鯖を発生させず、(6)有機溶剤への溶解性
が良好で、作業性が良好であり、(7)使用温度範囲(
−40℃〜50℃)で固体で、!11゜華性であるので
、ガス状のもののように所定個所に固定できない難点が
な(、(8)無臭であるか、または刺激臭がないので、
光学機器を取り扱い易く、また(9)人体に対する毒性
がないか、低いので安全であり、(10)コストの大幅
なアップを招かず、(11)配置が容易で、そのため光
学機器の組立て作業性が良好であり、(12)防カビ剤
を塗膜又は樹脂成形品中に含有又は封入して徐放化して
いるので、効果が長期間続く、などの利点が得られる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 光学機器内部の光路以外の場所に、 α−ハロシンナモイル誘導体、クロロナフタレン類、ハ
    ロゲン化イソフタロニトリル類、ハロゲン化クレゾール
    類、ハロゲン化キシレノール類、アルキル置換フェノー
    ル類、N−ハロアルキルチオ系化合物、ジチオカルバミ
    ン酸系化合物及びジフェニル類 からなる群から選ばれた蒸散性防カビ剤の1種又は2種
    以上の混合物を含有する塗料を塗布することにより、内
    部を防カビ性雰囲気にしたことを特徴とする光学機器。 2 光学機器内部の光路以外の場所に、 α−ハロシンナモイル誘導体、クロロナフタレン類、ハ
    ロゲン化イソフタロニトリル類、ハロゲン化クレゾール
    類、ハロゲン化キシレノール類、アルキル置換フェノー
    ル類、N−ハロアルキルチオ系化合物、ジチオカルバミ
    ン酸系化合物及びジフェニル類 からなる群から選ばれた蒸散性防カビ剤の1種又は2種
    以上の混合物を含有する成形用樹脂で成形した防カビ部
    材を配置することにより、内部を防カビ性雰囲気にした
    ことを特徴とする光学機器。 3 光学機器内部の光路以外の場所に、 α−ハロシンナモイル誘導体、クロロナフタレン類、ハ
    ロゲン化イソフタロニトリル類、ハロゲン化クレゾール
    類、ハロゲン化キシレノール類、アルキル置換フェノー
    ル類、N−ハロアルキルチオ系化合物、ジチオカルバミ
    ン酸系化合物及びジフェニル類 からなる群から選ばれた蒸散性防カビ剤の1種又は2種
    以上の混合物を樹脂成形品で封入した防カビ部材を配置
    することにより、内部を防カビ性雰囲気にしたことを特
    徴とする光学機器。
JP6877285A 1985-04-01 1985-04-01 カビの発生が抑制された光学機器 Pending JPS61228412A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6877285A JPS61228412A (ja) 1985-04-01 1985-04-01 カビの発生が抑制された光学機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6877285A JPS61228412A (ja) 1985-04-01 1985-04-01 カビの発生が抑制された光学機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS61228412A true JPS61228412A (ja) 1986-10-11

Family

ID=13383355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6877285A Pending JPS61228412A (ja) 1985-04-01 1985-04-01 カビの発生が抑制された光学機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61228412A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63270602A (ja) * 1987-04-30 1988-11-08 Nippon Seika Kk 蒸散性ゲル状防菌防黴製剤
JPH0449207A (ja) * 1990-06-18 1992-02-18 Olympus Optical Co Ltd 防菌防黴清拭軟膏
JPH04171408A (ja) * 1990-11-02 1992-06-18 Olympus Optical Co Ltd 防かび光学系
WO1996039826A1 (en) * 1995-06-07 1996-12-19 Proguard, Inc. Disinfection of a contaminated environment

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63270602A (ja) * 1987-04-30 1988-11-08 Nippon Seika Kk 蒸散性ゲル状防菌防黴製剤
JPH0449207A (ja) * 1990-06-18 1992-02-18 Olympus Optical Co Ltd 防菌防黴清拭軟膏
JPH04171408A (ja) * 1990-11-02 1992-06-18 Olympus Optical Co Ltd 防かび光学系
WO1996039826A1 (en) * 1995-06-07 1996-12-19 Proguard, Inc. Disinfection of a contaminated environment
US5738861A (en) * 1995-06-07 1998-04-14 Proguard, Inc. Method and composition for disinfection of a contaminated environment

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3615745A (en) Antimicrobial coatings and method using diiodomethyl sulfones
US4452630A (en) Stable, heat-resistant solutions of pesticidal carbamates
US20170079264A1 (en) Coating antimicrobic film compositions
JPS61228412A (ja) カビの発生が抑制された光学機器
ES2537723B1 (es) Composición acuosa para el control de plagas
CN101653113A (zh) 海洋生物无毒标本的制作方法
US6117817A (en) Algicide combination
JPH01305064A (ja) 2―フエニルスルフイニル―ニトロ―ピリジン類
JPS638376A (ja) 殺微生物剤
JPS61232414A (ja) 光学機器の保存又は保護ケ−ス
DK0457726T3 (da) 2-Anilinopyrimidin-derivater som pesticider
JPH0329761B2 (ja)
SE430061B (sv) N-(2-metyl-1-naftyl)maleimid, forfarande for dess framstellning och dess anvendning som biocid
JPH05295207A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
HRP960254A2 (en) Combinations of active fungicidal agents
US5089483A (en) Agent for preservation of timber against decay and termite damage
JPS6242902A (ja) 安定なペ−スト状農薬塗布剤
JPH0328413Y2 (ja)
JPH09235491A (ja) 防藻塗料
JPH0543405A (ja) 防菌防黴剤
WO2005023003A1 (en) Antimicrobial mixtures comprising iodopropynyl compounds and dimethyldithiocarbamate derivatives
JP2503418Y2 (ja) 光学機器内部配置用防カビ剤
ES2319476B1 (es) Agente para control de artropodo.
US4130433A (en) Industrial biocides
JP2002316903A (ja) 防藻剤