JP2503418Y2 - 光学機器内部配置用防カビ剤 - Google Patents

光学機器内部配置用防カビ剤

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JP2503418Y2
JP2503418Y2 JP1988026414U JP2641488U JP2503418Y2 JP 2503418 Y2 JP2503418 Y2 JP 2503418Y2 JP 1988026414 U JP1988026414 U JP 1988026414U JP 2641488 U JP2641488 U JP 2641488U JP 2503418 Y2 JP2503418 Y2 JP 2503418Y2
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Nikon Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、光学機器内部配置用防カビ部材に関するも
のである。
〔従来の技術〕
光学機器例えばカメラ、交換レンズ、顕微鏡、測量
機、双眼鏡、望遠鏡、潜望鏡、投影機、眼鏡機器など
は、複数のレンズ、プリズム、ミラー、フィルターその
他の光学要素が使用されており、これらの光学要素の内
部表面や光学要素を保持する鏡筒内部表面、内装塗料
面、金物の内部表面、紙、植毛紙、ラシャ類、プラスチ
ック部材の内部表面など、外気と接触しにくい個所のあ
らゆる部材表面(材質を問わない)にカビが繁殖するこ
とは、しばしば経験するところである。例えば、カメラ
の修理依頼の実に20%はカビが原因となっている。
カビは、主に部材表面に付着した栄養分や空間中に浮
遊するゴミを栄養分としている。そして、カビは生育の
過程で有機酸等を菌体外に代謝生成する。カビの発生に
より光学機器の審美性を損ない、撮影、観察に悪影響を
与えるだけでなく、先の有機酸と空間内の水蒸気あるい
は菌糸周辺に結露した水との相互作用の結果、ガラス部
材はヤケるか侵食を受け、金属部材は錆るか侵食を受
け、その他の部材も劣化させられ、部材としての特性が
著しく低下するに至る。そのため、ひどい場合には、カ
ビを拭き取っても、もはや元に戻らないこともある。仮
に元に戻るにしても内部に発生した場合には、素人には
一般に拭き取ることさえ困難である。
特に十分に乾燥させた保管容器に入れないで長いこと
放置したり、湿気のあるところにおいたり、高温多湿の
熱帯地方例えば東南アジアで使用した場合に、カビが繁
殖し易い。また、船で光学機器を輸出した場合にも、熱
帯地方を通ったとき、湿った船倉内でカビが繁殖し易
く、輸出先で梱包を解いたときに著しいカビが認められ
て、返品されることもある。
この種のカビは、光学機器の組立工程及びその後に、
内部に侵入したカビの分生子または胞子の周囲の環境条
件が生育最適条件を形成したときに、発芽、生育するこ
とによって発生する。組立工程で侵入したカビは、最後
の工程で殺菌しておけば、その発生を防除できるが、組
立後に侵入したカビに対しては効力を示さない。とくに
カビの分生子または胞子は、極めて微小な生物細胞(例
えば5ミクロン前後)であり、それらの侵入を阻止でき
るほどに内部を気密にするには、特別な密閉構造が必要
になると共に、組立の際にカビの分生子または胞子を侵
入させないことも必要となる。時には、内部空間にやや
高圧の窒素ガスや不活性ガスを封入することもある。し
かし、嵌合構造や摺動構造を持つものは内部空間を完全
に気密にはできない。例えば、ズームレンズのように、
光学機能上レンズ群を前後に移動させるものは、その内
部空間を気密に保つことはできない。
そこで、このように光学機器の内部にカビが発生する
のを安価に、簡便に、かつ効果的に防止するために防カ
ビ剤を光学機器の内部に配置することが提案された。例
えば実開昭61-188114や同61-188115を参照されたい。こ
の場合、防カビ剤は、寿命があるので、交換が容易なよ
うに、少なくとも外観及び取り扱い上は固形である。例
えば、粉末や、液状の薬剤も適当な担体や包装により外
観上及び取り扱い上で固形にすることができる。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらの防カビ剤を光学機器の内部に
配置すると、光路以外に配置しても、結像した像にフ
レヤーやゴーストが生じ、像の鮮鋭度が劣化するという
第1の問題点及び防カビ剤の交換時期が判り難いとい
う第2の問題点があった。
〔課題を解決するための手段〕
これらの問題点は、従来の防カビ剤は、薬剤自身、担
体、包装材料などの本来の色調で作られており、そのた
め白色系の外観を呈していた。
その結果、光学機器の内部に配置すると、内面反射を
起こし、これが原因となって、結像した像にフレヤーや
ゴーストが生じていることが判明した(第1の問題
点)。
また、カビは一般に白色系の色を呈しており、薬効が
落ちて防カビ剤にカビが生じても同じ白色系であること
から、交換時期が判り難いことが判明した(第2の問題
点。
そこで、底面に開口窓を有する凹部が複数形成された
黒色シートの前記凹部に蒸散性防カビ剤が充填され、前
記黒色シート上に粘着剤及び離型紙が積層されてなる防
カビ部材を採用するに至った。
〔作用〕
防カビ剤の主成分を成す防カビ薬剤は、蒸散性のもの
である。蒸散性の防カビ薬剤であることの条件以外に
も、光学機器に適する防カビ剤としての条件は、次のよ
うな多岐にわたる。
(1)蒸気圧が低く、長期間、効果が続くこと。蒸気圧
が低いと、人体例えば目や粘膜に対する刺激がないか、
或いは非常に少なくてすむ。
(2)低濃度で防カビ効果があり、そのため長期間、効
果が続くこと。
(3)光学機器並びに付帯品例えばフィルムに悪影響を
与えないこと。つまり、腐食したり、錆させたり、失効
させたりしないこと。
(4)化学的に安定であること。例えば耐光性、耐候
性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が良好なこと。
(5)吸湿性がないか、または極めて小さいこと。ま
た、水や空間内の水蒸気と相互作用して光学機器に悪影
響を与えないこと。
(6)使用温度範囲(−40℃〜50℃)で固体であるこ
と。カビが発芽、生育する10〜40℃の温度範囲で適度な
蒸気圧を有すること。
(7)無臭であるか、または刺激臭がないこと。
(8)人体に対する毒性がないか、または低いこと。
(マウス経口毒性LD50:700mg/kg以上) (9)人体に対して刺激がないか、低いこと。
これらの諸条件を満足する薬剤としては、例えば、下
記のものが挙げられる。
・α−ハロシンナモイル誘導体例えばα−ブロムシンナ
ムアルデヒド ・クロロナフタレン類例えばクロロナフタレン ・ハロゲン化イソフタロニトリル類例えばテトラクロロ
イソフタロニトリル ・ハロゲン化クレゾール類例えば4−クロロ−m−クレ
ゾール ・ハロゲン化キシレノール類例えば4−クロロ−3,5−
キシレノール ・アルキル置換フェノール類例えば5−メチル−2−
(1−メチルエチル)−フェノール ・N−ハロアルキルチオ系化合物例えばN,N−ジメチル
−N′−フェニル−N′−フルオロジクロロメチルチオ
スルファミド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−
フタルイミド ・ジチオカルバミン酸系化合物例えば2−メルカプトベ
ンゾチアゾール ・ジフェニル類例えばジフェニル、2−ヒドロキシジフ
ェニル このうち好ましい防カビ薬剤を挙げれば、次の通りで
ある。
M−1:α−ブロムシンナムアルデヒド M−2:テトラクロロイソフタロニトリル M−3:4−クロロ−m−クレゾール M−4:4−クロロ−3,5−キシレノール M−5:5−メチル−2−(1−メチルエチル)−フェノ
ール(通称:チモール) M−6:N,N−ジメチル−N′−フェニル−N′−フルオ
ロジクロロメチルチオスルファミド M−7:N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
ミド M−8:メルカプトベンゾチアゾール 特に好ましい防カビ薬剤は、M−1、M−3、M−4、
M−5である。
防カビ薬剤は1種に限ることなく、2種以上を組合わ
せて使用してもよい。特にカビの種類によって薬効が異
なるので2種以上を組合わせると幅広い抗菌スペクトル
が得られる。また、蒸気圧の異なる薬剤を組合せて初期
は蒸気圧の高い薬剤で効果を出させ、その後は蒸気圧の
低い薬剤で効果を長続きさせてもよい。
防カビ薬剤は、それ自体では一般に粉末又は液状であ
り、外観を黒くするため適当な黒色容器例えば箱型、円
筒、袋状の容器、カプセルなどに収納する。
〔参考例〕
α−ブロムシンナムアルデヒド 30重量部 リン酸水素カルシウム 68重量部 ステアリン酸マグネシウム 2重量部 カーボンブラック 30重量部 を秤量して混合粉砕した後、慣用的な打錠機を用いて直
径10mm×中心厚4mmの寸法を有するタブレット状の黒色
防カビ剤(錠剤)1を製造した。
〔実施例〕
市販のポリエチレンテレフタレート黒色シートを入手
し、これをプレス成形することにより第1図に示す容器
2を作成した。中心部には、蒸散のための小さな窓2aを
設けた。
次に容器2の窪みに実施例の錠剤1を収め、容器2の
つば部2bに市販の両面接着テープ3を張りつけ、その上
に離型紙4を張りつけ、第2図に示す防カビ部材を作成
した。
なお、第1〜2図には、1個の例を示したが、実際に
は第2図に示す長さ※の延長方向に長い帯状のシートに
多数の容器2が連続してつながっており、各容器にはそ
れぞれ錠剤1が収納されている。この連続物は、適当な
長さのところで切断することにより所望の薬剤量を持つ
防カビ部材を1個物として取り扱える便利さがある。
本実施例の防カビ部材は、使用に際して離型紙4を剥
がせば、粘着性を有する接着テープ3が露出するので、
そのまま光学機器の内部の適当な個所に押しつければ、
配置、固定が非常に容易であるし、また交換も容易であ
る。
〔考案の効果〕
以上のとおり、本考案によれば、防カビ部材の外観を
黒色にしたので、光学機器の内部に配置しても、結像し
た像にフレヤーやゴーストが生じ、像の鮮鋭度が劣化す
るという問題点がない。
また、配置前の取り扱う段階で、外観が黒色であるこ
とから異様な感じがするので、人が薬と間違えて飲食に
及ぶという危険がない。
さらに、光学機器の内部に配置する際に手で取り扱う
ことから、防カビ部材の表面に手垢がつき、そこが光学
機器よりも先にカビが生えるが、その場合、防カビ部材
が黒色を呈しているので、カビが見え易く、そのため防
カビ剤の失効、交換の時期を容易に知り得るという利点
がある。
防カビ薬剤を容器内に収納しているので、薬剤が直接
に機器に接触することがないことから機器が錆たり、変
質する恐れが少ない利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例にかかる防カビ部材の概略垂
直断面図である。 第2図は、同じく実施例で使用した容器の概略斜視図で
ある。 〔主要部分の符号の説明〕 1……実施例の防カビ剤(錠剤) 2……黒色の容器 3……両面接着テープ 4……離型紙

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】底面に開口窓を有する凹部が複数形成され
    た黒色シートの前記凹部に蒸散性防カビ剤が充填され、
    前記黒色シート上に粘着剤及び離型紙が積層されてなる
    防カビ部材。
JP1988026414U 1988-02-29 1988-02-29 光学機器内部配置用防カビ剤 Expired - Lifetime JP2503418Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5920202A (ja) * 1982-07-23 1984-02-01 Minolta Camera Co Ltd 蒸散性防黴材料

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