JPS6121939B2 - - Google Patents

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JPS6121939B2
JPS6121939B2 JP12817184A JP12817184A JPS6121939B2 JP S6121939 B2 JPS6121939 B2 JP S6121939B2 JP 12817184 A JP12817184 A JP 12817184A JP 12817184 A JP12817184 A JP 12817184A JP S6121939 B2 JPS6121939 B2 JP S6121939B2
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JP
Japan
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chlorprenaline
acid
water
crystals
optical resolution
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JP12817184A
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JPS617238A (ja
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Shoichi Kimoto
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KONGO CHEMICAL
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KONGO CHEMICAL
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、下記式で示される dl−クロルプレナリンの工業的に有利な光学分割
法に関するものである。
〔従来の技術〕
dl−クロルプレナリンは気管支攣縮物質の遊離
抑制作用を有し、気管支筋を特異的に緩解するの
で、気管支喘息等の呼吸器系疾患に使用されてい
る。光学活性体のl−クロルプレナリンは、更に
優れた薬理作用を有する事が知られているにも拘
わらず、その光学活性体の分離方法についての報
告は見当らない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、安価な原料を用いて容易な操作で効
率良く光学分割を行う事が出来、高品質の光学活
性体を得る事が出来ると共に、これに使用する光
学分割剤の回収率も高くて、工業生産業上有利な
方法を見出そうとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、反応溶媒として水、メタノール、
エタノール等を用い、光学分割剤としては安価で
しかも大量入手が容易なd−酒石酸、L−グルタ
ミン酸、L−アスパラギン酸等を選び、更にこれ
らアミノ酸のアセチル、ベンゾイル、クロルベン
ゾイル、ニトロベンゾイル等のアシル誘導体や、
d−酒石酸のアシル誘導体やアミド或はアニリド
誘導体等の比較的簡単な化合物を合成し、dl−ク
ロルプレナリンとの塩の生成について種々検討し
た。
殆どの場合、ジアステレオマー塩の結晶が析出
しないで飴状となつたり、ラセミ体のまま結晶化
したりして光学分割の目的を果す事が出来なかつ
たが、これらの中でただニトロタルトラニル酸と
l−クロルプレナリンとからなるジアステレオマ
ー塩のみが特異的に水に殆ど溶けない結晶を生成
し、d−クロルプレナリンの塩は結晶しない事を
発見した。
更に本発明者はこの事実に基き、水を溶媒とし
て用いて、1モルのdl−クロルプレナリンに1/2
モルのニトロタルトラニル酸と1/2モルの塩酸と
を同時に作用させ、l−クロルプレナリンとニト
ロタルトラニル酸からなるジアステレオマー塩の
二水和物を結晶として析出させ、d−クロルプレ
ナリンは水に易溶性の塩酸塩にして両者を効率良
く分離する事に成功し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、下記式で示されるdl−ク
ロルプレナリンに、 該dl−クロルプレナリンの1/2当量の下記一般式
で示されるニトロタルトラニル酸と 無機酸或は有機酸とを水中で反応させて水に難溶
性のl−クロルプレナリン・ニトロタルトラニル
酸塩の結晶を生成し、該l−クロルプレナリン・
ニトロタルトラニル酸塩の結晶と水に溶けたd−
クロルプレナリンの無機酸又は有機酸との塩を分
離することを特徴とするdl−クロルプレナリンの
光学分割法にかかるものである。
ここで、光学分割用に使用する前記一般式で
示されるニトロタルトラニル酸は、メタニトロ体
及びパラニトロ体が使用出来る。これらはd−酒
石酸に無水酢酸を反応させて得られるジアセチル
酒石酸無水物を、クロロホルム中でメタニトロア
ニリン或はパラニトロアニリンと加温反応させ、
冷後水酸化ナトリウム水溶液を加えてクロロホル
ム溶液から抽出すると同時に加水分解を行つてア
セチル基を脱し、液を塩酸で酸性にすることによ
り容易に結晶を得る事が出来る。このニトロタル
トラニル酸は塩酸酸性の水及びアンモニア水には
比較的安定で、取り扱いも容易であり、又水には
溶け難いのでその回収率も非常に良く、光学分割
剤として優れている。
l−クロルプレナリン・ニトロタルトラニル酸
塩を形成させる際に使用する無機酸としては塩
酸、硫酸、リン酸等、又有機酸としては酢酸、マ
レイン酸等が挙げられるが、d−クロルプレナリ
ンを水に溶け易い塩にしてl体ジアステレオマー
塩を分離可能とするものであれば使用可能であ
る。
〔作用〕
l−クロルプレナリンのニトロタルトラニル酸
塩は、新規なジアステレオマー塩で比較的安定な
化合物であり、その二水和物は非常に結晶化し易
く水には殆ど溶けないから、光学分割に際し殆ど
定量的に結晶となつて析出し、又d−クロルプレ
ナリンはニトロタルトラニル酸とは塩を形成せ
ず、塩酸塩のままであり、このd−クロルプレナ
リン塩酸塩は水に非常によく溶けるので、過す
る事により両者を容易に分離する事が出来る。結
晶は水洗によりl体を損失する事無く、d体を完
全に除去する事が出来る。
ジアステレオマー塩結晶に希塩酸を加えてかき
混ぜれば、簡単にニトロタルトテニル酸が脱れて
結晶となつて析出し、l−クロルプレナリンは塩
酸塩となつて水に溶ける。このl−クロルプレナ
リン塩酸塩水溶液及び前記d−クロルプロレナリ
ン塩酸塩含有液をアルカリ性にしてやれば、そ
れぞれl体とd体に分割された高品質の光学活性
クロルプレナリンを得る事が出来、その操作も容
易である。
本発明の方法は、l体のみのジアステレオマー
塩を生成させればよいので、一般に行われている
ジアステレオマー塩による光学分割法に比し、効
果を損う事無く分割剤の使用量を半分に減らす事
が出来るので優れており、又この為に分割剤の回
収作業を一段と容易にしている。
〔実施例〕
以下、実施例に基づき本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
実施例 1 2.0の水に粉末状のパラニトロタルトラニル
酸〔〔α〕20 =+106.2゜(c=0.3、ジメチルホル
ムアミド)、m.p.216.5℃〕135g及び濃塩酸45ml
を加え、40℃に加温し、撹拌しながらdl−クロル
プレナリン213.5gを加えると結晶形が変化し、
l−クロルプレナリンのパラニトロタルトラニル
酸塩の結晶が析出した。40℃で2時間撹拌を続け
た後、室温にし、過、水洗、乾燥し、l−クロ
ルプレナリン・パラニトロタルトラニル酸塩二水
和物の白色結晶259gを得た〔含量100.3%(非水
滴定法、無水物換算)、〔α〕20 =+24.0゜(c=
1.0、ジメチルホルムアミド)、m.p.101.0℃(分
解)、水分6.9%(カールフイツシヤー法)〕。収率
はほぼ定量的であつた。元素分析値は次の通りで
あつた。
元素分析 C21H26ClN3O8・2H2Oとして 計算値(%);C:48.51、H:5.82、N:8.08 実測値(%);C:48.21、H:5.84、N:8.03 この結晶を水1.5に懸濁し、濃塩酸100mlを加
え、室温で撹拌し続けると、結晶は一旦溶解し、
代つてパラニトロタルトラニル酸の白色針状結晶
が析出した。2時間撹拌した後、過、水洗、乾
燥し、パラニトロタルトラニル酸130gを回収し
た〔含量100.1%(アルカリ滴定法)、〔α〕20

107.0゜(c=0.3、ジメチルホルムアミド)、m.
p.216.2℃〕。次いで液と洗浄水とを合し、活性
炭処理して得られた無色液にクロロホルムを加
え、更にアンモニア水を加えてアルカリ性とな
し、分液した。クロロホルム溶液を水洗、乾燥、
濃縮し、l−クロルプレナリン塩基の白色結晶
106gを得た〔含量100.1%(非水滴定法)、〔α〕
20 =−71.3゜(c=1.0、ジメチルホルムアミ
ド)、m.p.90.2℃〕。収率はほぼ定量的であつた。
l−クロルプレナリン・パラニトロタルトラニ
ル酸塩の結晶取後の液には、d−クロルプレ
ナリン塩酸塩が含まれている。l−クロルプレナ
リン塩基を得た時と同様な処理を行い、d−クロ
ルプレナリン塩基の白色結晶104gを得た〔収率
97.4%、含量99.9%(非水滴定法)、〔α〕20 =+
66.6゜(c=1.0、ジメチルホルムアミド)、m.
p.90.8℃〕。
前述のl−クロルプレナリン塩基に当量の塩化
水素をアルコール中で反応させて得られた結晶を
アルコールより再結晶し、l−クロルプレナリン
塩酸塩の白色砂状結晶を得た〔含量100.0%(非
水滴定法)、〔α〕20 =−64.5゜(c=1.0、ジメ

ルホルムアミド)、m.p.198.2℃〕。又、d−クロ
ルプレナリン塩基も同様に処理し、d−クロルプ
レナリン塩酸塩の白色砂状結晶を得た〔含量
100.2%、〔α〕20 =+64.2゜(c=1.0、ジメチル
ホルムアミド)、m.p.198.0℃〕。
精製したl−及びd−クロルプレナリン塩酸塩
より生成した各塩基を更にノルマルヘキサンより
再結晶して得た白色針状結晶の比旋光度は次の通
りであつた。
l−クロルプレナリン塩基: 〔α〕20 =−72.2゜(c=1.0、ジメチルホルム
アミド) d−クロルプレナリン塩基: 〔α〕20 =+72.0゜(c=1.0、ジメチルホルム
アミド) 実施例 2 メタニトロタルトラニル酸〔〔α〕20 =84.9゜
(c=0.3、ジメチルホルムアミド)、m.p.203.0
℃〕を用い、実施例1と同様な操作を行ない、l
−クロルプレナリン・メタニトロタルトラニル酸
塩二水和物の白色結晶258gを得た〔含量100.2%
(非水滴定法、無水物換算)、〔α〕20 =+17.1゜
(c=1.0、ジメチルホルムアミド)、m.p.103.8
℃、水分7.0%(カールフイツシヤー法)〕。収率
はほぼ定量的であつた。元素分析値は次の通りで
あつた。
元素分析C21H26ClN3O8・2H2Oとして 計算値(%);C:48.51、H:5.82、N:8.08 実測値(%);C:48.33、H:5.93、N:8.01 この結晶及び液を実施例1と同様に処理し、
l−及びd−クロルプレナリン塩基の白色結晶を
夫々得た。l−塩基:含量100.2%(非水滴定
法)、〔α〕20 =−71.9゜(c=1.0、ジメチルホ

ムアミド)、m.p.90.6℃;d−塩基:含量100.4%
(非水滴定法)、〔α〕20 =+68.3゜(c=1.0、
ジメ
チルホルムアミド)、m.p.90.7℃ 又、メタニトロタルトラニル酸もほぼ定量的に
回収された。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明のdl−クロルプレナリ
ンの光学分割法によれば、下記の如き種々の優れ
た効果を発揮する。
() ニトロタルトラニル酸を光学分割剤として
使用するので、l−クロルプレナリンはニトロ
タルトラニル酸と水に不溶性のジアステレオマ
ー塩を生成し結晶化するが、d−クロルプレナ
リンはジアステレオマー塩を形成せず、水に易
溶性の無機又は有機酸塩のまま存在するので、
l−体とd−体の分離が容易であり、光学分割
を容易に行える。
() l−クロルプレナリン・ニトロタルトラニ
ル酸塩を酸処理することにより簡単にl−クロ
ルプレナリン塩酸塩が得られ、薬理活性の高い
l−クロルプレナリンが容易に得られる。
() ニトロタルトラニル酸は比較的安定で取り
扱いも容易であり、水に溶け難いので、l−ク
ロルプレナリンとの分離が容易であり且つ回収
率も高い。従つて、光学分割剤として優れてい
る。
() 光学分割剤ニトロタルトラニル酸はl−ク
ロルプレナリンとのみジアステレオマー塩を形
成し結晶化するので、使用量がdl−クロルプレ
ナリンの1/2当量でよいため、経済的である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式で示されるdl−クロルプレナリン
    に、 該dl−クロルプレナリンの1/2当量の下記一般式
    で示されるニトロタルトラニル酸と 無機酸或は有機酸とを水中で反応させて水に難溶
    性のl−クロルプレナリン・ニトロタルトラニル
    酸塩の結晶を生成し、該l−クロルプレナリン・
    ニトロタルトラニル酸塩の結晶と水に溶けたd−
    クロルプレナリンの無機酸又は有機酸との塩を分
    離することを特徴とするdl−クロルプレナリンの
    光学分割法。
JP12817184A 1984-06-21 1984-06-21 dl−クロルプレナリンの光学分割法 Granted JPS617238A (ja)

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JPS617238A JPS617238A (ja) 1986-01-13
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE69739561D1 (de) 1996-06-13 2009-10-15 Sumitomo Chemical Co Piperidin Derivative als Zwischenprodukte zur Herstellung von Paroxetine und Verfahren zu ihrer Herstellung
ES2431844T3 (es) * 2006-08-02 2013-11-28 Aarti Healthcare Limited Procedimiento para la preparación de (R)-(-)-salbutamol ópticamente puro y sus sales farmacéuticamente aceptables
CN106045865B (zh) * 2016-05-25 2018-11-27 陕西科技大学 一种基于手性液相色谱制备氯丙那林光学异构体的方法

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