JPS6121300B2 - - Google Patents

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JPS6121300B2
JPS6121300B2 JP18317680A JP18317680A JPS6121300B2 JP S6121300 B2 JPS6121300 B2 JP S6121300B2 JP 18317680 A JP18317680 A JP 18317680A JP 18317680 A JP18317680 A JP 18317680A JP S6121300 B2 JPS6121300 B2 JP S6121300B2
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JP
Japan
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less
steel
hardness
wear resistance
rolls
Prior art date
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Application number
JP18317680A
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English (en)
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JPS57108248A (en
Inventor
Shigeki Shimizu
Toshihiro Kudo
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Kanto Special Steel Works Ltd
Original Assignee
Kanto Special Steel Works Ltd
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Publication of JPS6121300B2 publication Critical patent/JPS6121300B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、金属の冷間圧延用ロール材に係わる
ものであり、特に250mmφ以上の大径の作業ロー
ルまたは中間ロールとして使用され、耐摩耗性及
び耐クラツク性に優れかつ耐折損性を具えたロー
ル材に関するものである。 近年、鋼帯等金属の冷間圧延の動向としては、
高速・高圧下操業により圧延能率の向上を図ろう
としている傾向がある。 このような圧延に対し従来タイプの冷延用ロー
ルでは、ロールの摩耗の点で限界にきており、摩
耗により組替が頻繁となり圧延能率の低下をもら
している。従つて最近では特に耐摩耗性に優れた
ロールが望まれてきている。 従来、大径の冷間圧延ロール用鋼としては、重
量比でC0.75〜0.90%,Cr2〜5%,Mo0.20〜
0.50%、V<1%,Ni<1.5%を含有しシヨア硬
さ(以下Hs)90以上の合金工具鋼が多く使用さ
れている。(例:特公昭47−9897号、特公昭53−
6614号、JIS SUJ−2等)。その組織としては、
低温焼戻しマルテインサイトの基地中に、少量
(10%以下)の微細かつ分散したCr炭化物主体の
残留炭化物からなつている。この為Hs90以上の
高硬度を有しながらマトリツクスに依存したもの
であるので耐摩耗性に特に優れているとはいえな
かつた。 また耐摩耗性向上のため、C及びCrを多量に
添加し残留炭化物を増量させても耐クラツク性ま
たは耐肌荒性の点で必ずしも好結果は得られなか
つた。 また特公昭38−12156号には多段式圧延機即ち
センジミア用のロール材として
【表】 の高合金工具鋼が示されている。しかして上記特
許の成分組成範囲と本発明の組成範囲自体とでは
一部重複している部分もあるが両者は次の点で異
なつている。 一般にセンジミア圧延機はW.R、一中間ロール
(又は二中間ロール)、バツクアツプベアリングか
らなる12段または20段の多段型である。このよう
にバツク アツプベアリングで補強されているた
め耐折損性は全く考慮する必要がないことから50
mmφ〜240mmφの小径とし、耐摩耗性のみを重点
とした高C、高Cr等の高合金鋼が用いられ、表
面から中心部まで略同一なHs78〜90のロールが
使用されている。 これに対して本発明は、2段または4段の作業
ロール及び6段の作業ロールと中間ロール用を目
的としたものであり特にセンジミアのような多段
型用ではない為、耐折損性について十分に考慮す
る必要がありよつて軸部及び胴中心部は靭性を持
たせる為硬さは低目(Hs50以下)に抑えられ
る。 このようなことから胴径250mm以上の大径ロー
ルに適用され、しかも初硬度がHs90以上(好ま
しくはHs93以上)の非常に硬い表面を持つロー
ル用として用いられるものである。 以上のような相違点があり前記のような高合金
工具鋼は実験例に記載されているように
【表】 のCr,Mo,V,Wで高合金化されるため焼入層
が深くなりすぎ焼割れを発生する。特に本発明の
如く250mmφ以上の大径ロール用としては、Hs90
以上の高硬度とした場合、残留応力が過大となり
工業的には製造ができなかつた。 また軸部及び中心部に強靭性を保つことはでき
ずセンジミア圧延機以外の通常のバツクアツプロ
ールを有する冷間圧延機用としては使用できなか
つた。 本発明の目的は、上述の欠点を解決するため、
焼戻マルテンサイトの基地中に分散する炭化物を
積極的に増量するとともに、その炭化物の組成も
特殊炭化物から成る高硬度の炭化物とし均一、微
細に分散させることにより特に耐摩耗性に優れ、
耐クラツク性を併せ持つとともに耐折損性をも十
分に考慮した250mmφ以上の冷間圧延用作業ロー
ル及び中間ロールを提供することにある。 本発明の特徴は従来鋼種に比べ、C及びV等の
炭化物形成元素を積極的に添加し、高硬度の特殊
炭化物(複炭化物)を多量に形成させて耐摩耗性
を向上させるとともに耐折損性を付与した点にあ
る。 即ち、重量比で
【表】 の元素を含有(但しNi,Ti,Nbは1種または2
種以上添加)し、残部Fe及び不純物から成るこ
とを特徴とする耐摩耗性に優れた胴径250mm以上
の冷間圧延用ロール材である。 従来の大径圧冷ロール用鋼種としては前述した
如く、通常C量0.75〜0.90%のものが専ら使用さ
れている。その理由としては、通常の炭素鋼にお
いて、C量が約0.80%までは焼入硬さはC量とと
もに上昇するが(「鋼の熱処理」第5版第26頁参
照)、0.85%を越えるとC量を増しても残留オー
ステナイトが多くなり、炭化物が多くなつても硬
さの上昇は認められなくなる。従つて、硬さに大
きく依存する耐摩耗性についてもC量を0.9%以
上とすることに大きな期待をもてないということ
にあつた。 この対策として本発明者等は、C量を1%以上
添加することにより炭化物を増量するとともに、
オーステナイト相に溶け込みにくいようなMC型
炭化物を形成する合金元素の中でも特にVを多量
に添加することにより特殊炭化物(複炭化物)に
よる硬さの上昇をはかるとともにオーステナイト
の生成を抑制し、基地中の残留オーステナイトに
よる硬さの低下を防止し、耐摩耗性を向上させる
ことを目標とし次の実験を行なつた。 即ち、CとVの効果を具体的に得るため、3%
Cr系鋼においてCとVを変化させた。その化学
組成を第1表に示す。試料のNo.1は従来鋼種であ
り、No.2〜5は本発明に係わる鋼種である。これ
等の試料は造塊後、鍛造し、焼入及び焼戻しを施
こし各種の試験を行なつた。 試料を890℃で油焼入した後、100℃〜200℃で
焼戻しを行なつた後の硬さを第2表に示す。
【表】
【表】
【表】 第2表の如く、本発明鋼No.2〜No.5は従来鋼No.
1と大差のない焼入焼戻硬さを有していることが
判る。 また第3表には、焼入後の残留オーステナイト
量と残留炭化物量を示した。残留オーステナイト
は従来鋼に比べやや増加しているが、残留炭化物
は従来鋼に比べ1.7倍以上と非常に多くなつてお
り、目的とした炭化物量が得られた。 次に耐摩耗性について120メツシユコランダル
布による研摩摩耗試験で比較した。第4表は試験
片の各々の硬さと本発明鋼の摩耗量を従来鋼No.1
を100とした場合の比摩耗減量で示したものであ
るが、本発明鋼は従来鋼に比し12〜26%の摩耗減
量であり、格段に優れた耐摩耗性を有しているこ
とが裏付けられた。
【表】 次に本発明鋼の各々の成分範囲の限定理由を述
べる。 C:CはCr,Mo,V、等の炭化物形成元素と相
関関係を持つているが、1%未満では10%以
上(面積比)の残留炭化物を得ることができ
ず、耐摩耗性の向上が期待できない。また高
含有量になると巨大な共晶炭化物を形成し、
肌荒、亀裂、チルヘゲ等の問題が生じ易くな
るので2%以下好ましくは1.5以下とする。 Si:Siは脱酸剤として必要であると同時に転動疲
労強度を高めるのに有効である。しかし多量
に添加すると鋼の清浄性を害し、また脆くな
るので2%以下とする。 Mn:MnもSiと同じく脱酸元素として使用される
が、焼入性を向上させるのに有効である。し
かし多量に添加すると残留オーステナイトが
多くなり硬さを低下させるので2%以下にす
ることが望ましい。 Cr:Crは炭素と結合して複炭化物を形成し耐摩
耗性を向上させるのに有効であり、複炭化物
を球状化する効果も有している。 また一部は、オーステナイト中に固溶し、
焼入性を向上させるため特に有効な元素であ
る。2%未満ではそれらの効果が不足であり
4%を越えて添加すると炭化物が過多となり
耐クラツク性が劣る。よつて2%以上4%以
下とする。 またコスト及び製造上の見地からは2.5%
〜3.5%が望ましい。 V:Vは凝固時の炭化物形成元素よりも先行して
炭化物(MC型バナジウム炭化物)を生成
し、硬さも高いので耐摩耗性を著しく向上さ
せる為本発明においてはCrと共に特に重要
な元素である。1%未満ではその効果が顕著
でなく2%を越えると研削性を害するので1
%を超え2%以下とする。 Ni:Niはオーステナイトに固溶して焼入性を向
上させ基地を強化するが1%を越えて添加す
るとオーステナイトの生成量が多くなり硬さ
を低下させるので1%未満とする。 Mo:Moはオーステナイトに固溶し焼入性を向上
させるとともに、硬い炭化物を形成する。し
かし0.5%以上の添加ではその効果の向上が
認められず経済的にも不利となるために上限
を0.5%未満とする。 Ti及びNb:Ti及びNbは高硬度の特殊炭化物を形
成する為耐摩耗性を向上させるのでVについ
で有効である。 しかし0.5%を越えて添加してもその効果
はさほど向上せず研削性、光輝性を害すると
ともに経済性の点でも不利となるので0.5%
以下とする。 尚Ni,Ti,Nbは必要に応じて単独あるいは2
種以上を組合せて添加することができる。 次に実施例によつて具体的に説明する。 実施例 本発明によるロールを鋼帯の冷間圧延用作業ロ
ール(胴径435mm×胴長1450mm)として製造し
た。 化学組成は第5表に示したとおりである。
【表】 鋳塊後鍛造して、荒削りを行なつた後、表面部
のみ焼入を行ない140℃でテンパーした。 その結果表面硬さHs95〜97のロールを製作す
ることができた。 上記ロールから試験片を切出し摩耗試験したと
ころ従来鋼に比べいずれも約3倍の耐摩耗性を示
した。 また、上記組成に代え、第1表No.2〜No.5の合
金を用いて同様に試験したところ所期の成積をあ
げることができた。 よつて本鋼種は十分な耐摩耗性を有することが
確認できた。 本ロールのミクロ組織を従来鋼種第3図イと比
較し第3図ロに示す。 本発明は、上記実施例のような作業ロールの
他、2重用作業ロール及び6重用の中間ロール
(軸方向移動可能な圧延機の高圧下用を含む)に
適用し十分その効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は合金のミクロ組織を説明する顕微鏡写
真であつて、イは従来鋼、ロは本発明鋼である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比で、C1〜2%、Si2%以下、Mn2%以
    下、Cr2〜4%、Mo0.5%未満、V1%超〜2%、
    残部Fe及び不純元素からなることを特徴とする
    耐摩耗性にすぐれた胴径250mm以上の冷間圧延用
    ロール材。 2 重量比で、C1〜2%、Si2%以下、Mn2%以
    下、Cr2〜4%、Mo0.5%未満、V1%超〜2%、
    及びNi1%未満、残部Fe及び不純元素からなるこ
    とを特徴とする耐摩耗性にすぐれた胴径250mm以
    上の冷間圧延用ロール材。 3 重量比で、C1〜2%、Si2%以下、Mn2%以
    下、Cr2〜4%、Mo0.5%未満、V1%超〜2%、
    及びTi0.5%以下、Nb0.5%以下の1種または2
    種、残部Fe及び不純元素からなることを特徴と
    する耐摩耗性にすぐれた胴径250mm以上の冷間圧
    延用ロール材。
JP18317680A 1980-12-24 1980-12-24 Wear-resistant material for roll for cold rolling Granted JPS57108248A (en)

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JP18317680A JPS57108248A (en) 1980-12-24 1980-12-24 Wear-resistant material for roll for cold rolling

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JPS57108248A JPS57108248A (en) 1982-07-06
JPS6121300B2 true JPS6121300B2 (ja) 1986-05-26

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61159552A (ja) * 1985-01-07 1986-07-19 Kawasaki Steel Corp 冷間圧延用ロ−ル
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