JPS6121237B2 - - Google Patents

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JPS6121237B2
JPS6121237B2 JP13442877A JP13442877A JPS6121237B2 JP S6121237 B2 JPS6121237 B2 JP S6121237B2 JP 13442877 A JP13442877 A JP 13442877A JP 13442877 A JP13442877 A JP 13442877A JP S6121237 B2 JPS6121237 B2 JP S6121237B2
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JP
Japan
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tylosin
acetyl
sulfonyl
present
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JP13442877A
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JPS5466692A (en
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Toshiaki Mori
Rokuro Okamoto
Taiji Inui
Tomio Takeuchi
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SANRAKU KK
Original Assignee
SANRAKU KK
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Publication date
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Priority to US05/954,055 priority patent/US4205163A/en
Priority to EP78101304A priority patent/EP0001841B1/en
Priority to DE7878101304T priority patent/DE2862111D1/de
Publication of JPS5466692A publication Critical patent/JPS5466692A/ja
Publication of JPS6121237B2 publication Critical patent/JPS6121237B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、抗生物質タイロシンの新規な誘導体
並びにそれらの製造法及びそれらを活性成分とす
るヒト及び動物のグラム陽性菌及びマイコプラズ
マ感染症治療用剤に関する。 更に詳しくは、本発明は次の一般式 式中、R1は水素原子あるいはアセチル基を表
わし、R2はアリール、アラルキル又はアリール
チオ低級アルキル基を表わす。 で示されるタイロシンの新規なスルホニル誘導体
又はその塩、並びにそれらの化学的製造法及びそ
れらを主たる有効成分とする抗菌剤に関する。 本発明者らは、マクロライド系抗生物質タイロ
シンのアシル化の研究の過程で以下に述べられる
如く、タイロシンの特定の位置の水酸基を選択的
にアシル化する方法を見い出し、タイロシンの新
規なアシル誘導体を提供した。 すなわち、(1)タイロシンの3及び4″位の水酸基
の生化学的アシル化研究の一環として、タイロシ
ンの3及び4″位をアシル化する微生物を検索した
結果、ストレプトマイセス属に属する微生物がタ
イロシン、アンゴラマイシン、スピラマイシン等
のマクロライド系抗生物質に対し3位及び/又は
4″位の水酸基を選択的にアシル化する能力を有す
ることを発見し、その発見にもとづき、タイロシ
ン群及びその他のマクロライド系抗生物質の3位
及び/又は4″位が選択的にアシル化された新規抗
生物質の製造法を提供した。 (特開昭52−18889,52−18890,52−34983,
52−82790,及び特願昭51−55626) (2)タイロシンの4″位水酸基の化学的アシル化研
究の一環として、4″位水酸基の選択的アシル化の
ための重要な中間体である2′及び4位水酸基が
アシル基で保護された新規な化合物2′,4−ジ
アシルタイロシン及び2′,4−ジアシル−3−
アセチルタイロシンを見い出した。又、これらを
原料として4″位水酸基を所望のアシル基でアシル
化したのち、2′及び4位のアシル基を選択的に
除去して得られるタイロシンの新規な4″.アシル
誘導体及びその製造法を提供した。(特願昭52−
52605)特願昭51−55626及び特願昭52−52605に
記載されている如くタイロシンアシル誘導体は主
としてグラム陽性菌に対してタイロシンと同等の
抗菌力を示し、特に4″位の水酸基がアシル化され
た誘導体は各種薬剤耐性菌に対して顕著な抗菌性
を示した。 また、これらの化合物をマウスに経口投与する
とき、タイロシンに比較して、著るしく高い血中
濃度を示すことからこれらのアシル誘導体が経口
投与で効果のすぐれたグラム陽性菌感染症治療剤
として有用であることが明らかにされた。 本発明者らは、上記の知見に基づき、2′,4
−ジアシルタイロシンおよび2′,4″−ジアシル−
3−アセチルタイロシンを原料として、4″位水酸
基に、マクロライド系抗生物質ではあまり取り扱
われていないスルホニル化剤を用い選択的にスル
ホニルエステル化した結果、更に有用なタイロシ
ンの新規スルホニル誘導体を見い出し、本発明を
完成するに至つた。 本発明の4″位水酸基がスルホニルエステル化さ
れたタイロシンの新規なスルホニル誘導体は、各
種病源性微生物に対していずれもタイロシンと同
程度の最小発育阻止濃度(MIC)を維持してお
り、特に薬剤耐性菌に対して強い抗菌性を示し、
しかも経口投与での消化管吸収性にすぐれた、化
学療法剤として有用な化合物である。 (1) 化学合成法 本発明において使用される出発物質は次の一般
式中、R1は水素原子あるいはアセチル基を表
わす。R3は低級アルカノイル又はハロ低級アル
カノイル基を表わし、R4はハロ低級アルカノイ
ル、低級アルコキシカルボニル又はアリールオキ
シアルカノイル基を表わす。 で示されるタイロシンの誘導体で、その製造法を
特願昭52−52605で提供した。一般式で示され
る化合物は、概ね次の如く製造される。タイロシ
ン又は3−アセチルタイロシンの2′位の水酸基を
通常のアシル化の方法で、例えばアセトン等の溶
媒中、炭酸水素カリウム等の塩基共存下で一般式
のR3で示されるアシル基のアシルハライドを
作用せしめることにより、2′位水酸基のみがアシ
ル基で保護された2′−アシルタイロシン又は2′−
アシル−3−アセチルタイロシンを得る。 次に、本発明者らによつて検索選定された加水
分解によつて容易に脱アシル化することのできる
特定のアシル基で4位の水酸基を選択的にアシ
ル化する方法で、例えば、塩化メチレン等の溶媒
中、ピリジン等の弱塩基性試薬共存下で一般式
のR4で示されるアシル基のアシルハライドを作
用せしめ、4位水酸基のみをアシル化すること
により一般式で示される2′−4″−ジアシルタイ
ロシン、又は2′,4−ジアシル−3−アセチル
タイロシンが製造される。 本発明者らにより見い出された一般式で示さ
れる化合物は、タイロシンおよび3−アセチルタ
イロシンの4″位水酸基のアシル誘導体の製造およ
びスルホニル誘導体の製造における極めて重要な
原料である。 本発明の一般式で示されるタイロシンの新規
スルホニル誘導体は次の如く製造される。すなわ
ち、一般式で示されるタイロシン及び3−アセ
チルタイロシンの2′及び4位水酸基がアシル基
で保護された化合物と、 一般式 R2SO2Cl () 但し、式中、R2は上記で規定したものと同じ
意味を表わす。 で示されるスルホニルクロライドとの反応によつ
て、 次の一般式 但し、式中、R1,R2,R3及びR4は上記で規定
したものと同じ意味を表わす。 で示される化合物を得たのち、更にこの化合物の
R3及びR4を加水分解またはアルコリシスによつ
て選択的に脱アシル化することによつて製造され
る。 スルホニル化剤として上記一般式で示される
スルホニルクロライドを用いる場合、反応は塩基
性試薬の存在下に行なわれる。塩基性試薬として
は、好ましくは、ピリジン、ピコリン、ピペリジ
ン、トリエチルアミン等が挙げられる。上記の
4″位水酸基のスルホニルエステル化反応におい
て、次の様な特徴を有する。すなわち、2′及び4
位の水酸基がアシル化されたタイロシン誘導体
の4″位水酸基は一般に3位水酸基に比べスルホニ
ル化され易い傾向を示すが、本発明の方法によつ
て4″をスルホニル化する場合スルホニル化剤の種
類によつては若干の3,4″−ジスルホニルエステ
ル体を副生する場合がある。 一方、2′及び4位がアシル化された3−アセ
チルタイロシン誘導体は4″のスルホニル化におい
ては3位が既にアシル化されているため選択的に
4″位スルホニルエステル体が生成するため高収率
で目的の3−アセチル−4″−スルホニル誘導体が
得られる。 上記反応は、通常ベンゼン、トルエン、クロロ
ホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン等及
びそれらの混合物のような非活性有機溶媒中で行
なわれるが、塩基性試薬はそれ自身反応溶媒とし
て使用することも出来る。 反応温度は−20〜50℃の範囲が許容されるが、
高温になる程、副反応物が生成し易いので通常−
15℃乃至室温付近が好適である。 上記反応において、スルホニル化剤としてスル
ホニルクロライドを用いる場合は一般に式で示
される原料化合物に対し、3〜20倍モルが使用さ
れる。この際塩基性試薬の量はスルホニル化剤の
種類により変動する。例えば反応性の低いスルホ
ニル化剤を使用する場合は適宜その添加量を増加
する必要があるが通常4〜10倍モル程度が好適で
ある。 本発明の一般式で示される化合物で4″位に導
入されるスルホニル基(R2SO2)の具体例とし
て、例えば次の如きスルホニル基が挙げられる。
ベンゼンスルホニル 4−ニトロベンゼンスルホニル ベンジルスルホニル β−フエニルエタンスルホニル β−フエニルチオエタンスルホニル α−ナフタレンスルホニル 上記の反応によつて得られる一般式で示され
る化合物を反応化合物から分離するためには反応
液にベンゼン、トルエン又は酢酸エチル等の溶媒
を加え、この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム及び
飽和食塩水並びに、更に必要ならばPH5〜6の緩
衝液で洗浄した後、溶媒を減圧留去するか、ある
いは更にアルミナ、シリカゲル等を用いるカラム
クロマトグラフイー又は向流分配法等の公知の方
法で精製することにより、目的の2′,4−ジア
シル−4″−スルホニルタイロシン又は2′−4−
ジアシル−4″−スルホニル−3−アセチルタイロ
シンを単離できる。 更に、上記の方法によつて得られる式で示さ
れる化合物の部分加水分解はそれらをメタノー
ル、エタノール等の低級アルコール又は含水有機
溶媒に溶解するか、あるいは含水有機溶媒にアン
モニア又はアルカリを添加して室温乃至該溶媒の
沸点迄の範囲の温度で5時間乃至3日間処理する
ことにより、2′及び4位のアシル基のみが選択
的に加水分解されて式で示される本発明の目的
物である4″−スルホニル誘導体が生成する。 該分解反応に用いる含水溶媒としてはメタノー
ル、エタノール、アセトン、テトラヒドロフラン
等の概ね5〜20%(/)程度の水を加えたも
のが好適に用いられる。またアルカリとしては例
えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが
挙げられる。 生成した4″−スルホニル誘導体は反応液中の溶
媒の大部分を減圧留去したのちベンゼン、トルエ
ン、酢酸エチル等を加えて溶解し、飽和炭酸水素
ナトリウムで常法により洗浄したのち、溶媒を減
圧下で留去するか更に必要であればカラムクロマ
トグラフイー等の分離手段を用いて精製すること
ができ、本発明の目的化合物である式で示され
る、それぞれのスルホニル化剤に対応する新規な
4″−スルホニルタイロシン及び4″−スルホニル−
3−アセチルタイロシンの純品を製造できる。 また、本発明に関する式で示される新規タイ
ロシン誘導体の好適な塩は、製剤上許容し得る有
機及び無機酸による化合物の塩である。この目的
に使用し得る酸は薬剤化学特に抗生物質の化学に
通常用いられる全ての酸であり、好適には次のよ
うな酸、酒石酸、酢酸、プロピオン酸、クエン
酸、コハク酸等の有機塩、塩酸、リン酸等の無機
酸類が挙げられる。 例えば、タイロシン誘導体及びそれと当モル
量の酸をエチルエーテル、アセトンあるいはこれ
らの混合溶媒に各々別々に溶解し、この両者を必
要あれば冷却下に混合することにより塩を形成さ
せ、要すれば濃縮したのち冷却することにより目
的とする塩を析出させ、これを取することによ
り白色(結晶性)粉末として得ることが出来る。
これらの塩はいずれも遊離の化合物よりも水溶性
が増しており、薬剤としての使用形態としてすぐ
れている。 かくして、本発明は、一般式で示されるタイ
ロシン及び3−アセチルタイロシンの2′,4−
ジアシル誘導体を原料として使用し、本発明者ら
が初めて見い出した諸反応の巧妙な組み合せから
成る手段による、一般式で示される新規な4″−
スルホニルタイロシン及び4″−スルホエル−3−
アセチルタイロシン誘導体の製造法並びにそれら
の化合物及び酸付加塩を提供するものである。 (2) 理化学的性質及び構造 以下、本発明の新規抗生物質の理化学的性状を
述べる。本発明の化合物は4″−(4−ニトロベン
センスルホニル)タイロシンを除いていずれも白
色粉末又は結晶性白色粉末であり、メタノール、
エタノール、アセトン、ジエチルエーテル、酢酸
エチル、ベンゼン、トルエン、ジメチルスルホキ
シドに可溶、水、n−ヘキサン、石油エーテル等
に難溶である。 各物質について元素分析、融点、比旋光度、紫
外部吸収スペクトル(メタノール溶液)、赤外線
吸収スペクトル(KBr錠法)、核磁気共鳴スペク
トル(60MHz、重クロロホルム)を測定し、それ
らの結果を表1及び第1図〜第6図に例示した。 これらの化合物のメタノール中における紫外部
吸収スペクトル及びKBr錠法による赤外吸収スペ
クトルは置換されているスルホニル基の種類によ
つて幾分異なつているが、いずれもタイロシンと
類似したパターンを示し、特に、紫外部の極大吸
収はいずれもタイロシンと同様281〜285nm附近
にあり、マクロライド環のケトン及び二重結合構
造に変化がないことを示した。 また、これらの化合物の遊離塩基はいずれもタ
イロシンと同様モーリツシユ反応、濃流酸反応に
対して陽性、ニンヒドリン、ビユーレツト及びミ
ロン反応に陰性を示す。 尚、ここに例示しなかつた本発明のすべての物
質についても同様の分析を行ない、その記載した
通りの構造を支持する結果が得られた。
【表】 (3) 生物活性 抗菌スペクトル 本発明の新規抗生物質の抗菌性を各種病源
性微生物について液体希釈検定法で測定し、
最小発育阻止濃度(MIC,mcg/ml)で記載
したものを表−2に示す。 表−2から明らかな通りこれら新規抗生物
質はほぼタイロシンと同様の抗菌スパクトル
を示し、いずれも主としてグラム陽性菌に対
してすぐれた抗菌性を示すが、これらの化合
物が他の既知抗生物質に対して、特にすぐれ
ている点の1つは既存抗生物質群に対して耐
性を有する各種耐性菌に対して顕著な抗菌性
を示す点にある。表−2において試験菌に*
印を付したものはいずれも患者の体から臨床
的に分離された薬剤耐性菌であり、さらにく
わしくは、スタヒロコツカス・アワレウス
MS−8710株はタイロシン、ペニシリン、テ
トラサイクリン、エリスロマイシン、及びロ
イコマイシン等に耐性を有し、スタヒロコツ
カス・アウレウスMS−9931及びスタヒロコ
ツカス・アウレウスMS−9937株はタイロシ
ン、ペニシリン、エリスロマイシン、テトラ
サイクリン、ロイコマイシン、スピラマイシ
ン、シヨサマイシン等に耐性を有し、ストレ
ピトコツカス・ピオゲネスMH771株はタイ
ロシン、エリスロマイシン、オオレアンドマ
イシン、ロイコマイシン等に耐性を示すもの
である。 更に本発明の新抗生物質はマイコプラズマ
に対しても抗菌性を示し、特にタイロシンに
比べマクロライド耐性マイコプラズマに対す
る抗菌力価が著るしく高いことが注目され
る。 例えば、4″−ベンゼンスルホニルタイロシ
ン、4″−(4−ニトロベンゼンスルホニル)
タイロシン、4″−フエルチオエタンスルホニ
【表】 ルタイロシン、及び3−アセチル−4″−フエニ
ルチオエタンスルホニルタイロシンの各種マイ
コプラスマ・ガリセプチキユウム(Myco
plasma gallisepticum)に対する抗菌力価は表
−3に示す通りである。
【表】 血中濃度 これらの新規抗生物質をマウスにそれぞれ
100mg/Kg経口投与し、投与後の血中濃度を
タイロシン及び3−アセチルタイロシンと比
較した。 サルシナ・ルテアによる微生物検定法では
最高血中濃度はタイロシンで1mcg/ml以
下、3−アセチルタイロシンで2〜5mcg/
mlであるのに対し、本発明の4″−スルホニル
誘導体は投与後1〜1.5時間においていずれ
も5〜20mcg/mlの高い血中濃度レベルを示
した。 例えば4″−フエニルチオエタンスルホニル
タイロシンはマウスに100mg/Kgで経口投与
するとき1時間後10mcg/ml、3時間後で
5mcg/mlの血中濃度を示した。 本発明における化合物は経口投与でいずれ
もタイロシン及び3−アセチルタイロシンに
比べて高い吸収性を有することが明らかにさ
れた。 毒 性 本発明の新規抗生物質の動物に対する毒性
はマウスに対する腹腔内投与ではL D50
としていずれも500mg/Kg以上であり、経口
投与においてはいずれも2000mg/Kg以上であ
つた。 また、本発明の代表的な化合物として選ん
だ4″−(4−ニトロベンゼンスルホニル)タ
イロシン及び3−アセチル−4″−フエニルチ
オエタンスルホニルタイロシンを各々0.3%
の割合に飼料に混合し鶏に1ケ月間投与した
場合にも全く毒性は認められなかつた。 以上の如く、本発明による新規抗生物質は、各
種病源性微性物及びそれらの薬剤耐性菌に対して
すぐれた抗菌活性を示し、またマウス経口投与に
よる血中濃度試験の結果からタイロシン及び3−
アセチルタイロシンに比較し、顕著な血中濃度の
向上が確認され、毒性の少ない医薬的にすぐれた
抗生物質誘導体であり、人を含む動物の感染症、
特にグラム陽性菌感染症の治療剤として有用であ
り、また動物の呼吸器性マイコプラズマ病
(CRD)、及びブドウ状球菌(Staphylococcus
aureus)等の病源菌との混合感染症(CCRD)に
対してタイロシンに比べて高い治療及び予防効果
をもち飼料添加剤としても有用な化合物であるこ
とが明らかにされた。 次に本発明に関するタイロシン誘導体の製造方
法を実施例によつて具体的に説明する。 実施例 1 4″−フエニルチオエタンスルホニルタイロシ
ン、2′−アセチル−4−トリクロルアセチルタ
イロシン250mgを塩化メチレン6mlに溶解し、ト
リエチルアミン230mg加える。この溶液を−15℃
に冷却し、フエニルチオエタンスルホニルクロラ
イド520mgを加え、この温度で17時間反応せしめ
たあと、反応液をベンゼン100mlに注ぐ。 ベンゼン層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水でそれぞれ2回洗浄する。ベンゼン層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。
得られた残渣をシリカゲル(和光純薬社製C−
200)20gを充填したカラム(外径1.7cm、長さ17
cm)に導き、ベンゼン−アセトン(アセトン含有
10〜15%V/V)を展開溶媒としてカラムクロマ
トグラフイーを行なう。溶出液は2gあて採取
し、得られた各々の溶出フラクシヨンを薄層クロ
マトグラフイーにて検知し、目的物質含有フラク
シヨンを採取する。これを濃縮乾固すれば2′−ア
セチル−4−トリクロルアセチル−4″−フエニ
ルチオエタンスルホニルタイロシンの白色粉末
110mgが得られる。 この白色粉末を10mlの95%メタノール水に溶解
し、22時間加熱還流を行なう。メタノールを減圧
留去すれば、目的物4″−フエニルチオエタンスル
ホニルタイロシンが得られる。これを更にシリカ
ゲル(和光純薬社製C−200)17gを充填したカ
ラム(外径1.7cm、長さ15cm)に導き、ベンゼン
−アセトン(アセトン含有20%V/V)を展開溶
媒としてカラムクロマトグラフイーを行なう。目
的物を含有するフラクシヨンを採取し、これを濃
縮乾固することにより、4″−フエニルチオエタン
スルホニルタイロシンの白色粉末58mgが得られ
る。 実施例 2 4″−ベンゼンスルホニルタイロシン、2′−アセ
チル−4−トリクロルアセチルタイロシン250
mgをピリジン3mlに溶解し、−15℃に冷却したの
ち、ベンゼンスルホニルクロライド0.28mlを加え
る。 この温度で17時間反応せしめ、以下実施例1と
同様に処理すれば、4″−ベンゼンスルホニルタイ
ロシンの白色粉末61mgを得る。 実施例 3 4″−(4−ニトロベンゼンスルホニル)タイロ
シン 2′−アセチル−4−トリクロルアセチルタイ
ロシン250mgをピリジン3.3mlに溶解する。この溶
液を−15℃に冷却し、4−ニトロベンゼンスルホ
ニルクロライド504mgを加え、この温度で1時間
反応させたのち、温度を25℃まであげ、さらに1
時間反応せしめる。以下実施例1と同様に処理す
れば4″−(4−ニトロベンゼンスルホニル)タイ
ロシの淡黄色粉末54mgを得る。 実施例 4 4″−ベンジルスルホニルタイロシン 2′−アセチル−4−モノクロルアセチルタイ
ロシン250mgを塩化メチレン5mlに溶解し、ピリ
ジン80mgを加える。 この溶液を−15℃に冷却し、ベンジルスルホニ
ルクロライド130mgを加え、温度を−5℃まであ
げ、24時間反応せしめる。 以下実施例1と同様に処理すれば、4″−ベンジ
ルスルホニルタイロシンを60mg得る。 実施例 5 3−アセチル−4″−ベンジルスルホニルタイロ
シン 3,2′−ジアセチル−4−トリクロルアセチ
ルタイロシン250mgを塩化メチレン6mlに溶解
し、ピリジン100mg加える。この溶液を−15℃に
冷却し、ベンジルスルホニルクロライド166mgを
加え、この温度で17時間反応せしめる。 以下実施例1と同様に処理すれば、3−アセチ
ル−4″−ベンジルスルホニルタイロシンの白色粉
末72mgを得る。 実施例 6 4″−フエニルエタンスルホニルタイロシン 2′−アセチル−4−トリクロルアセチルタイ
ロシン250mgを塩化メチレン6mlに溶解し、トリ
エチルアミン150mg加える。この溶液を−15℃に
冷却し、フエニルエタンスルホニルクロライド
270mgを加え、この温度で17時間反応せしめる。
以下実施例1と同様に処理すれば、4″−フエニル
エタンスルホニルタイロシンの白色粉末41mgを得
る。 実施例 7 3−アセチル−4″−フエニルチオエタンスルホ
ニルタイロシン 3,2′−ジアセチル−4−トリクロルアセチ
ルタイロシン250mgを塩化メチレン6mlに溶解
し、トリエチルアミン220mgを加える。この溶液
を−5℃に冷却しフエニルチオエタンスルホニル
クロライド420mgを加え、この温度で20分間反応
せしめる。以下実施例1と同様に処理すれば、3
−アセチル−4″フエニルチオエタンスルホニルタ
イロシンを78mg得る。 実施例 8 4″−α−ナフタレンスルホニルタイロシン 2′−アセチル−4−トリクロルアセチルタイ
ロシン250mgをピリジン3.3mlに溶解する。この溶
液を−15℃に冷却し、α−ナフタレンスルホニル
クロライド420mgを加え、この温度で18時間反応
せしめる。 以下実施例1と同様に処理すれば4−α−ナ
フタレンスルホニルタイロシンの白色粉末66mgを
得る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第2図は、4″−フエニルチオエタンス
ルホニルタイロシン及び3−アセチル−4″−フエ
ニルチオエタンスルホニルタイロシン紫外線吸収
スペクトル(メタノール中)、第3図〜第4図は
同じ順序で同物質の赤外線吸収スペクトル(KBr
錠)、第5図〜第6図は同じ順序で同物質の核磁
気共鳴スペクトル(CDCl3中)をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 式中、R1は水素原子又はアセチル基を表わ
    し、R2はニトロ基で核置換されてもよいアリー
    ル基、アラルキル基又はアリールチオ低級アルキ
    ル基を表わす。 で示されるタイロシン誘導体又はその酸付加塩。 2 R1が水素原子であり、R2がフエニル基、4
    −ニトロフエニル基、ベンジル基、β−フエニル
    エチル基、β−フエニルチオエチル基又はナフチ
    ル基である特許請求の範囲第1項記載の化合物又
    はその無毒性酸付加塩。 3 R1がアセチル基であり、R2がフエニル基、
    4−ニトロフエニル基、ベンジル基、β−フエニ
    ルエチル基、β−フエニルチオエチル基又はナフ
    チル基である特許請求の範囲第1項記載の化合物
    又はその無毒性酸付加塩。
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