JPS6120623B2 - - Google Patents
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- JPS6120623B2 JPS6120623B2 JP7587678A JP7587678A JPS6120623B2 JP S6120623 B2 JPS6120623 B2 JP S6120623B2 JP 7587678 A JP7587678 A JP 7587678A JP 7587678 A JP7587678 A JP 7587678A JP S6120623 B2 JPS6120623 B2 JP S6120623B2
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- Japan
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- steel
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- creep rupture
- austenite
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は高Mn耐熱鋼に関するもので、特に650
〜750℃ですぐれたクリープ破断強度を特徴とす
る高Mnオーステナイト耐熱鋼である。 従来、内燃機関、ガスタービン、化学工業等で
650〜750℃の温度範囲に用いられている耐熱鋼に
は、オーステナイト系のNi−Crステンレス、高
Mn耐熱鋼、超耐熱合金などがある。オーステナ
イト系ステンレス鋼のSUH310(0.2C−1Si−
1.5Mn−20Ni−25Cr)、SUH309(0.15C−0.5Si−
1.5Mn−13Ni−23Cr)、SUH330、インコロイ800
(0.07C−0.3Si−Mn−32Ni−20Cr−0.4Ti−
0.4Al)などは耐食耐酸化性は良好であるが、高
温強度が比較的弱いため負荷の小さいところに使
用される。高Mn耐熱鋼として知られている21−
4N鋼(0.55C−0.2Si−9Mn−4Ni−21Cr−0.4N)
は常温および高温の引張強さも高く安価ですぐれ
た材料であるが、クリープ破断強度が十分でなく
長時間使用される部品用としては問題がある。ま
たFe基、Ni基の超耐熱合金である例えばA286
(0.05C−0.2Si−0.3Mn−26Ni−15Cr−1.3Mo−
2.2Ti−0.25Al−0.3V)、インコネルX0.04C−
15Cr−1Nb−2.5Ti−0.9Al−7Fe−残Ni)などは
耐食耐酸化性、高温強度など極めてすぐれている
がNi含有量が多いため高価であり、更に活性な
Ti,Alなどを含むため真空溶解などの特殊な製
法が必要であるため高価な材料になる。 上述したように650〜750℃で使用される耐熱鋼
の場合、オーステナイト系ステンレス鋼は強度不
足、Fe基およびNi基の超耐熱合金は特性的には
極めてすぐれているが非常に高価であり、安価で
耐食耐酸化性が良く高温強度の高い材料の開発が
要望されている。 本発明の目的は高価なCo,Wを含まず、製造
が容易な材料で650〜750℃で高いクリープ破断強
度を有する鋼を得ることにあり、鋼を構成する各
成分を調整することにより、各成分間の相乗効果
をうまく組合わせることによつて安価な材料で高
い高温強度と良好な耐食耐酸化性のある鋼を得た
ものである。 高CrのMn鋼の場合、比較的Ni量が少ないため
フエライト相が現われやすくなり、このフエライ
トが現われると高温強度の低下、σ相による脆化
が生じるため好ましくなく、地としてはオーステ
ナイト単相にすることが必要で、このため本発明
鋼は前記したように各成分の組合せ調整、各成分
間の相乗効果の組合せによりオーステナイト単相
で高い高温強度と良好な耐食耐酸化性を有する鋼
を開発したのである。 次に成分限定理由について説明する。 Cは極めて強いオーステナイト生成元素で地を
オーステナイトにし、強度を上げるために必要な
元素であるが、0.15%以下だと本発明鋼の場合、
フエライトの析出が起り、0.5%を起えると常温
の強度を強くするが、クリープ破断強度を低くす
るため0.15〜0.50%とした。他成分との調整も必
要であるが、最も好ましくは0.2〜0.3%である。 Siは通常の鋼の脱酸に必要な量1%以下で十分
である。 Mnは本発明鋼において非常に重要な元素で、
Nとの組合せで強度向上、溶融塩(pbo,V2O5な
ど)に対する耐食性の改善に顕著な効果を与え
る。しかし4.5%未満だと、これらの効果はあま
り期待できない。またMnもオーステナイト生成
元素であるが、高Cr鋼のMn含有量を高くすると
σ相を析出しやすくなる。このためMnは4.5〜15
%とした。 Crは高温で使われる材料の場合、耐酸化性を
与え、しかも地に延性を与える唯一の元素で、本
発明鋼のように高Mn鋼のときには高いCr含有量
にしないと十分な耐酸化性が得られない。このた
め下限を18%とした。Cr量が25%を越えると熱
間加工性を低下させると共にフエライトが析出し
がちになり、σ相もでやすくなるので18〜25%と
した。製造性、特性上からはCr含有量の最も望
ましいのは20〜23%である。 Niは地をオーステナイトにするために必要な
元素で、他成分との調整でオーステナイト地に保
持可能な限り低くするのが望ましい訳であるが、
地、強度、耐食、耐酸化性などとの関係より5%
以上必要である。Ni量が多くなると溶融塩に対
する耐食性が悪くなることと鋼が高価になるため
に15%以下にした。 Moは極めて強いフエライト生成元素で多量添
加するとフエライト、σ相を生成させ、また高価
な元素であるため鋼を高くするが、適量添加の場
合は地に固溶して強化し、使用中析出物を析出し
て高温強度、特にクリープ破断強度の改善に著し
い効果を示す。このためMoは1〜4%とした
が、材料コスト、特性などから好ましいのは1.5
〜2.5%である。 Nb,Vも強いフエライト生成元素で、しかも
高価な元素であるが、微量添加することにより、
C,N,Moなどとの相乗効果でクリープ破断強
度の改善に顕著な影響を示すため各々0.1〜1.0%
とした。 Bは微量添加により結晶粒界に偏析し、クリー
プ破断強度を著しく改善するが、0.005%以下だ
とその効果が少ないので下限を0.005%とし、量
が多くなるほど効果も大きいが、溶接性を悪くす
るため上限を0.10%とした。特に鍛造鋼の場合に
は、0.03%位まででないと熱間加工性を低下させ
るので、0.03%以上は鍛造鋼に使用するのが望ま
しい。 NはCと並ぶ強いオーステナイト生成元素であ
が、Cと違つて粒界析出を起さず均一に地に析出
し、Mnとの組み合せで強度を高くする元素であ
る。特にNiの低いMn鋼の場合、地をオーステナ
イトにする上で極めて重要な元素で本発明鋼の場
合、地をオーステナイトにする上で極めて重要な
元素で本発明鋼の場合、地をオーステナイトにす
る上で極めて重要な元素で本発明鋼の場合、地を
完全なオーステナイトにするために0.20%は必要
であるが、0.60%を越えると衝撃値が低くなり材
料がもろくなるため0.20〜0.60%とした。特性上
最も好ましい添加量は0.3〜0.4%である。 以上述べたように本発明鋼は高価な元素の含有
量を低くし、C,Mn,Ni,Cr,Mo,V,Nb,
N,Bなどを適量配合することによつて、地を完
全なオーステナイトにし、各成分間の相乗効果を
利用して耐食耐酸化性が良く、高いクリープ破断
強度を有する安価な材料を提供するものである。 以下に本発明鋼の特性を実施例で説明する。 第1表に本発明による高Mn耐熱鋼の組成およ
び比較のための従来鋼の組成を示す。試料No.1〜
No.4は本発明鋼の成分ですべての試料とも完全な
オーステナイト組織を示している。試料No.5は21
−4N(商標名)として知られている高Mn耐熱鋼
の成分であり、試料No.6はLCN−155(商標名)
として知られている弱析出型の超耐熱合金であ
る。 第2表は本発明鋼と従来鋼との機械的特性、
PbOに対する耐食試験結果を示す。本発明鋼の常
温引張強度は約100Kg/mm2でNo.5(21−4N)より
低いが、常温の強度は硬さに依存し、この系統の
オーステナイト鋼の硬さはC,Nの含有量によつ
て決まるため、C,N量の低い本発明鋼の常温強
度の低いのは当然である。しかし、C,Nの更に
低いNo.6(LCN−155)に比べると約20Kg/mm2本
発明鋼が高い。高温強度は高温に加熱されたとき
の組織の安定性に関係するため、常温強度の高い
No.5に比べ本発明鋼の高温強度は逆に高くなり、
高温で組織安定であることがわかる。またNi,
Co,Wなど高価な元素を多く含んだNo.6よりも
高い高温強度を本発明鋼は示す。特に高温での組
織安定性を見る方法としてクリープ破断強度があ
る。図は700℃で行なつたクリープ破断試験結果
を示したもので、1000時間での強度をNo.5(21−
4N)と比較すると3〜7Kg/mm2程高く、それだ
け負荷を大きくとれ、高温上使用する材料の場合
極めて有利であり、同じ負荷で使用する場合には
寿命が長くなる。或は材料の節約が可能になり工
業上の利点が大きい。またNi,Co,Wなど高価
な原料を多量に含むNo.6と比較しても本発明鋼の
クリープ破断強度は高く、安価な原料を主体と
し、高価な原料を少量添加し、各成分間の相乗作
用により高温強度の著しい改善をはかつた本発明
鋼は650〜750℃の温度用の耐熱鋼として非常に有
用である。 第2表に溶融PbOに対する耐食試験結果も示し
てあるが、PbOに対する耐食性が最もすぐれてい
るとして自動車の弁用鋼として多量に使われてNo.
5(21−4N)と比べて同等以上であり、本発明
鋼は弁用鋼としてもすぐれた鋼である。 以上述べたように、本発明鋼は高価なCo,W
などを含まず、製造が容易で常温および高温の強
度が高く、特に650〜750℃でのクリープ破断強度
が高く、しかも溶融塩に対する耐食性、耐酸化性
にすぐれた鋼であり、650〜750℃用の耐熱鋼とし
て広範囲な用途に使用可能で工業上の効果は非常
に大なるものがある。
〜750℃ですぐれたクリープ破断強度を特徴とす
る高Mnオーステナイト耐熱鋼である。 従来、内燃機関、ガスタービン、化学工業等で
650〜750℃の温度範囲に用いられている耐熱鋼に
は、オーステナイト系のNi−Crステンレス、高
Mn耐熱鋼、超耐熱合金などがある。オーステナ
イト系ステンレス鋼のSUH310(0.2C−1Si−
1.5Mn−20Ni−25Cr)、SUH309(0.15C−0.5Si−
1.5Mn−13Ni−23Cr)、SUH330、インコロイ800
(0.07C−0.3Si−Mn−32Ni−20Cr−0.4Ti−
0.4Al)などは耐食耐酸化性は良好であるが、高
温強度が比較的弱いため負荷の小さいところに使
用される。高Mn耐熱鋼として知られている21−
4N鋼(0.55C−0.2Si−9Mn−4Ni−21Cr−0.4N)
は常温および高温の引張強さも高く安価ですぐれ
た材料であるが、クリープ破断強度が十分でなく
長時間使用される部品用としては問題がある。ま
たFe基、Ni基の超耐熱合金である例えばA286
(0.05C−0.2Si−0.3Mn−26Ni−15Cr−1.3Mo−
2.2Ti−0.25Al−0.3V)、インコネルX0.04C−
15Cr−1Nb−2.5Ti−0.9Al−7Fe−残Ni)などは
耐食耐酸化性、高温強度など極めてすぐれている
がNi含有量が多いため高価であり、更に活性な
Ti,Alなどを含むため真空溶解などの特殊な製
法が必要であるため高価な材料になる。 上述したように650〜750℃で使用される耐熱鋼
の場合、オーステナイト系ステンレス鋼は強度不
足、Fe基およびNi基の超耐熱合金は特性的には
極めてすぐれているが非常に高価であり、安価で
耐食耐酸化性が良く高温強度の高い材料の開発が
要望されている。 本発明の目的は高価なCo,Wを含まず、製造
が容易な材料で650〜750℃で高いクリープ破断強
度を有する鋼を得ることにあり、鋼を構成する各
成分を調整することにより、各成分間の相乗効果
をうまく組合わせることによつて安価な材料で高
い高温強度と良好な耐食耐酸化性のある鋼を得た
ものである。 高CrのMn鋼の場合、比較的Ni量が少ないため
フエライト相が現われやすくなり、このフエライ
トが現われると高温強度の低下、σ相による脆化
が生じるため好ましくなく、地としてはオーステ
ナイト単相にすることが必要で、このため本発明
鋼は前記したように各成分の組合せ調整、各成分
間の相乗効果の組合せによりオーステナイト単相
で高い高温強度と良好な耐食耐酸化性を有する鋼
を開発したのである。 次に成分限定理由について説明する。 Cは極めて強いオーステナイト生成元素で地を
オーステナイトにし、強度を上げるために必要な
元素であるが、0.15%以下だと本発明鋼の場合、
フエライトの析出が起り、0.5%を起えると常温
の強度を強くするが、クリープ破断強度を低くす
るため0.15〜0.50%とした。他成分との調整も必
要であるが、最も好ましくは0.2〜0.3%である。 Siは通常の鋼の脱酸に必要な量1%以下で十分
である。 Mnは本発明鋼において非常に重要な元素で、
Nとの組合せで強度向上、溶融塩(pbo,V2O5な
ど)に対する耐食性の改善に顕著な効果を与え
る。しかし4.5%未満だと、これらの効果はあま
り期待できない。またMnもオーステナイト生成
元素であるが、高Cr鋼のMn含有量を高くすると
σ相を析出しやすくなる。このためMnは4.5〜15
%とした。 Crは高温で使われる材料の場合、耐酸化性を
与え、しかも地に延性を与える唯一の元素で、本
発明鋼のように高Mn鋼のときには高いCr含有量
にしないと十分な耐酸化性が得られない。このた
め下限を18%とした。Cr量が25%を越えると熱
間加工性を低下させると共にフエライトが析出し
がちになり、σ相もでやすくなるので18〜25%と
した。製造性、特性上からはCr含有量の最も望
ましいのは20〜23%である。 Niは地をオーステナイトにするために必要な
元素で、他成分との調整でオーステナイト地に保
持可能な限り低くするのが望ましい訳であるが、
地、強度、耐食、耐酸化性などとの関係より5%
以上必要である。Ni量が多くなると溶融塩に対
する耐食性が悪くなることと鋼が高価になるため
に15%以下にした。 Moは極めて強いフエライト生成元素で多量添
加するとフエライト、σ相を生成させ、また高価
な元素であるため鋼を高くするが、適量添加の場
合は地に固溶して強化し、使用中析出物を析出し
て高温強度、特にクリープ破断強度の改善に著し
い効果を示す。このためMoは1〜4%とした
が、材料コスト、特性などから好ましいのは1.5
〜2.5%である。 Nb,Vも強いフエライト生成元素で、しかも
高価な元素であるが、微量添加することにより、
C,N,Moなどとの相乗効果でクリープ破断強
度の改善に顕著な影響を示すため各々0.1〜1.0%
とした。 Bは微量添加により結晶粒界に偏析し、クリー
プ破断強度を著しく改善するが、0.005%以下だ
とその効果が少ないので下限を0.005%とし、量
が多くなるほど効果も大きいが、溶接性を悪くす
るため上限を0.10%とした。特に鍛造鋼の場合に
は、0.03%位まででないと熱間加工性を低下させ
るので、0.03%以上は鍛造鋼に使用するのが望ま
しい。 NはCと並ぶ強いオーステナイト生成元素であ
が、Cと違つて粒界析出を起さず均一に地に析出
し、Mnとの組み合せで強度を高くする元素であ
る。特にNiの低いMn鋼の場合、地をオーステナ
イトにする上で極めて重要な元素で本発明鋼の場
合、地をオーステナイトにする上で極めて重要な
元素で本発明鋼の場合、地をオーステナイトにす
る上で極めて重要な元素で本発明鋼の場合、地を
完全なオーステナイトにするために0.20%は必要
であるが、0.60%を越えると衝撃値が低くなり材
料がもろくなるため0.20〜0.60%とした。特性上
最も好ましい添加量は0.3〜0.4%である。 以上述べたように本発明鋼は高価な元素の含有
量を低くし、C,Mn,Ni,Cr,Mo,V,Nb,
N,Bなどを適量配合することによつて、地を完
全なオーステナイトにし、各成分間の相乗効果を
利用して耐食耐酸化性が良く、高いクリープ破断
強度を有する安価な材料を提供するものである。 以下に本発明鋼の特性を実施例で説明する。 第1表に本発明による高Mn耐熱鋼の組成およ
び比較のための従来鋼の組成を示す。試料No.1〜
No.4は本発明鋼の成分ですべての試料とも完全な
オーステナイト組織を示している。試料No.5は21
−4N(商標名)として知られている高Mn耐熱鋼
の成分であり、試料No.6はLCN−155(商標名)
として知られている弱析出型の超耐熱合金であ
る。 第2表は本発明鋼と従来鋼との機械的特性、
PbOに対する耐食試験結果を示す。本発明鋼の常
温引張強度は約100Kg/mm2でNo.5(21−4N)より
低いが、常温の強度は硬さに依存し、この系統の
オーステナイト鋼の硬さはC,Nの含有量によつ
て決まるため、C,N量の低い本発明鋼の常温強
度の低いのは当然である。しかし、C,Nの更に
低いNo.6(LCN−155)に比べると約20Kg/mm2本
発明鋼が高い。高温強度は高温に加熱されたとき
の組織の安定性に関係するため、常温強度の高い
No.5に比べ本発明鋼の高温強度は逆に高くなり、
高温で組織安定であることがわかる。またNi,
Co,Wなど高価な元素を多く含んだNo.6よりも
高い高温強度を本発明鋼は示す。特に高温での組
織安定性を見る方法としてクリープ破断強度があ
る。図は700℃で行なつたクリープ破断試験結果
を示したもので、1000時間での強度をNo.5(21−
4N)と比較すると3〜7Kg/mm2程高く、それだ
け負荷を大きくとれ、高温上使用する材料の場合
極めて有利であり、同じ負荷で使用する場合には
寿命が長くなる。或は材料の節約が可能になり工
業上の利点が大きい。またNi,Co,Wなど高価
な原料を多量に含むNo.6と比較しても本発明鋼の
クリープ破断強度は高く、安価な原料を主体と
し、高価な原料を少量添加し、各成分間の相乗作
用により高温強度の著しい改善をはかつた本発明
鋼は650〜750℃の温度用の耐熱鋼として非常に有
用である。 第2表に溶融PbOに対する耐食試験結果も示し
てあるが、PbOに対する耐食性が最もすぐれてい
るとして自動車の弁用鋼として多量に使われてNo.
5(21−4N)と比べて同等以上であり、本発明
鋼は弁用鋼としてもすぐれた鋼である。 以上述べたように、本発明鋼は高価なCo,W
などを含まず、製造が容易で常温および高温の強
度が高く、特に650〜750℃でのクリープ破断強度
が高く、しかも溶融塩に対する耐食性、耐酸化性
にすぐれた鋼であり、650〜750℃用の耐熱鋼とし
て広範囲な用途に使用可能で工業上の効果は非常
に大なるものがある。
【表】
【表】
図は700℃のクリープ破断強度を求めた線図で
ある。
ある。
Claims (1)
- 1 C 0.15%、Si 1%以下、Mn 4.5〜15%、
Ni 5〜15%、Cr 18〜25%、Mo 1〜4%、V
0.10〜1.0%、Nb 0.1〜1.0%、N 0.20〜0.60
%、B 0.005〜0.10%を含み、残部Feよりなり
650〜750℃で高いクリープ破断強度を有すること
を特徴とする高Mn耐熱鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7587678A JPS552775A (en) | 1978-06-22 | 1978-06-22 | High manganese heat resistant steel |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7587678A JPS552775A (en) | 1978-06-22 | 1978-06-22 | High manganese heat resistant steel |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS552775A JPS552775A (en) | 1980-01-10 |
JPS6120623B2 true JPS6120623B2 (ja) | 1986-05-23 |
Family
ID=13588907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7587678A Granted JPS552775A (en) | 1978-06-22 | 1978-06-22 | High manganese heat resistant steel |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS552775A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0463703U (ja) * | 1990-10-12 | 1992-05-29 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0672284B2 (ja) * | 1985-08-13 | 1994-09-14 | 関東特殊製銅株式会社 | 銅押出し用ライナー材 |
IT1219414B (it) * | 1986-03-17 | 1990-05-11 | Centro Speriment Metallurg | Acciaio austenitico avente migliorata resistenza meccanica ed agli agenti aggressivi ad alte temperature |
JP3073754B2 (ja) * | 1989-08-02 | 2000-08-07 | 日立金属株式会社 | エンジンバルブ用耐熱鋼 |
JP2543417B2 (ja) * | 1989-12-05 | 1996-10-16 | トヨタ自動車株式会社 | 弁用鋼 |
US5906791A (en) * | 1997-07-28 | 1999-05-25 | General Electric Company | Steel alloys |
US5820817A (en) * | 1997-07-28 | 1998-10-13 | General Electric Company | Steel alloy |
JP5788360B2 (ja) * | 2011-08-24 | 2015-09-30 | 大同特殊鋼株式会社 | 排気バルブ用耐熱鋼 |
-
1978
- 1978-06-22 JP JP7587678A patent/JPS552775A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0463703U (ja) * | 1990-10-12 | 1992-05-29 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS552775A (en) | 1980-01-10 |
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