JPS6120444Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ガス器具と連動して換気運転する
換気装置に関するものである。

湯沸器やガスレンジなどのガス器具にガスが供
給されていると換気運転をする換気装置は、従来
例えば第１図に示すような回路構成のものがあ
る。図面でも明らかなように、この換気装置は、
ガス器具にガスが供給されていると制御スイツチ
１０１の圧力スイツチ１０２が閉成動作し、リレ
ー１０３を励磁させて速度切替スイツチ１０４の
状態に無関係にモーター１０５の高速運転回路を
繋ぎ、通常は閉じている速度切替スイツチ１０４
の電源端子と電源との間を開くものである。しか
しながら、こうした構成による換気装置は、ガス
器具との関連の基にモーター１０５の運転を支配
する制御スイツチ１０１に対する依存度が著しく
高く、制御スイツチ１０１自体のトラブルでその
機能が著しく阻害されることになる。すなわち、
制御スイツチ１０１のトラブルで制御スイツチ１
０１が動作しない場合には、換気量を増す必要が
ある状況であつても、速度切替スイツチ１０４に
よらない限りモーター１０５が弱運転を続け、換
気量の不足をまねくことにもなるのである。さら
に、こうした状況で速度切替スイツチ１０４が停
止領域におかれていると、換気運転は全く起き
ず、事故をまねくこともある。

本考案は、上記した従来の問題点を解消するこ
とを目的とする、信頼性と安全性が高い換気装置
を提供するものである。

次に本考案の構成を図面に示す実施例に基づい
て具体的に説明する。

本考案の適用例としての換気扇は、換気に関す
る主体となるフアンを回転させるモーター１への
電源供給回路が第２図に示すように構成されてい
る。すなわち、モーター１は停止のニユートラル
領域を持ち、かつ強弱二段階の切替えができる速
度切替スイツチ２を介して電源３に接続され、速
度切替スイツチ２と電源との間にはさらに制御ス
イツチ４が組込まれているのである。速度切替ス
イツチ２は電源側端子２Ａと、モーター１側の端
子である強ノツチ端子２Ｂと弱ノツチ端子２Ｃと
を備えている。制御スイツチ４は、ガス器具（図
示しない）へのガスの供給があるや否やを検知
し、この検知結果に基づいて動作する切替スイツ
チ部５を含み、ガスの供給がある場合には非動作
で、ガスの供給がない場合に動作する。制御スイ
ツチ４の非動作状態とは切替スイツチ部５の切替
接点５Ａが速度切替スイツチ２の強ノツチ端子２
Ｂに接続された切替スイツチ部５の第１接点５Ｂ
に繋がつていることであり、予じめ速度切替スイ
ツチ２の特定のノツチが接続開係となるように設
定されているのである。又、制御スイツチ４の動
作状態とは、切替スイツチ部５の切替接点５Ａが
速度切替スイツチ２の電源側端子２Ａの接続され
た切替スイツチ部５の第２接点５Ｃに切替り、第
１接点５Ｂが開放して電源と速度切替スイツチ２
の電源側端子２Ａとが繋がつた状態である。従つ
て、ガス器具が使用されガスの供給が行なわれて
いる時、又はガス器具は使用されていないがガス
の供給が行なわれている危険な時には、制御スイ
ツチ４は非動作で、その切替接点５Ａは速度切替
スイツチ２の特定の設定された強ノツチ端子２Ｂ
と繋がり、これによつてモーター１は設定された
速度で回転し、換気を計ることになる。又、ガス
器具が使用されていないときで、ガスの供給がな
い時には、制御スイツチ４が動作し、切替接点５
Ａが第１接点５Ｂから第２接点５Ｃに切替り、こ
れによつてモーター１の回転速度は速度切替スイ
ツチ２に停止も含め完全に支配されることになる
のである。前者の場合は、一般に換気量を増加さ
せる必要のある状況であり、そのように速度切替
スイツチ２のノツチが指定されているのである
が、問題となるのは、制御スイツチ４自体の信頼
性で、制御スイツチ４に断線その他のトラブルが
起き得ることである。そして、従来のように制御
スイツチ４に対する依存が回路として著しく高い
と、ガス漏れがあつても制御スイツチ４のトラブ
ルにより換気が十分に行なわれなかつたり、最悪
の場合には換気運転がなされないことになるので
ある。しかし、この点、本例の換気扇は、制御ス
イツチ４にトラブルが起き、その動作が不能にな
ると、常に強ノツチ端子２Ｂを経て電源３の供給
が実施されることになるため、換気扇は強ノツチ
で十分な換気を行なうため安全である。

なお、制御スイツチ４の具体的構成は例えば第
３図に示すとおりである。図において６は圧力ス
イツチで、ガス器具にガスが供給されていると非
動作の開状態で、ガスが供給されていないと閉動
作する。又７は、制御部で、圧力スイツチ６の閉
成でリレー８を励磁させる、そして、この図例の
場合、切替スイツチ部５はリレー８の常閉接点と
常開接点であり、常閉接点は、速度切替スイツチ
２の電源側端子２Ａに直列に、又常開接点は速度
切替スイツチ２の強ノツチ端子２Ｂに直列にそれ
ぞれ接続されているのである。

以上、実施例による説明からも明らかなように
本考案の換気装置は、羽根を回転させるモーター
を、停止を含む多段階に切替えてモーターの回転
速度を切替える速度切替スイツチを介して電源に
接続し、この速度切替スイツチの電源側には、上
記モーターに並列に接続されガス器具にガスが供
給されているか否かを検知してスイツチ部を動作
させる制御スイツチの上記スイツチ部を直列に介
在させてなり、上記スイツチ部は、ガス器具にガ
スが供給されている状態では非作動の開成状態に
あり、ガスが非供給の状態では閉成動作し、その
開成時には速度切替スイツチを介さずにモーター
の特定のノツチに接続関係を固定し、その閉成時
には上記速度切替スイツチの電源側端子と電源と
を接続関係にする構成としたものであるから、ガ
ス器具にガスが供給されているときには強制的に
設定された回転速度で換気運転を実施でき、ガス
器具にガスが供給されないときには切替スイツチ
により自由性のある換気運転を実施できる。そし
て、制御スイツチにおけるスイツチ部以外のトラ
ブル（ガスを検知する部分等の構成要素の作動不
良や内部の結線の断線など）に際しては、ガス器
具にガスが供給されている時と同様の換気運転を
実施し得る。従つて、制御スイツチの全面的な支
配が除去され、装置全体としての信頼性と安全性
とが向上するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例としての換気装置の回路図、第
２図は本考案の適用例としての換気扇の電気回路
図、第３図は制御スイツチの構成の一例を示す配
線図である。なお、図中同一符号は同一又は相当
部分を示す。 １……モーター、２……速度切替スイツチ、２
Ａ……電源側端子、２Ｂ……強ノツチ端子、２Ｃ
……弱ノツチ端子、３……電源、４……制御スイ
ツチ、５……切替スイツチ部、５Ａ……切替接
点、５Ｂ……第１接点、５Ｃ……第２接点、６…
…圧力スイツチ、７……制御部、８……リレー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 羽根を回転させるモーターを、停止を含む多
   段階に切替えてモーターの回転速度を切替える
   速度切替スイツチを介して電源に接続し、この
   速度切替スイツチの電源側には、上記モーター
   に並列に接続されガス器具にガスが供給されて
   いるか否かを検知してスイツチ部を動作させる
   制御スイツチの上記スイツチ部を直列に介在さ
   せてなり、上記スイツチ部は、ガス器具にガス
   が供給されている状態では非作動の開成状態に
   あり、ガスが非供給の状態では閉成動作し、そ
   の開成時には速度切替スイツチを介さずにモー
   ターの特定のノツチに接続関係を固定し、その
   閉成時には上記速度切替スイツチの電源側端子
   と電源とを接続関係にする構成であることを特
   徴とする換気装置。 (2) 制御スイツチが、ガス器具へのガスの供給が
   有るとき開いていて、ガスの供給が無いとき閉
   じる圧力スイツチと、この圧力スイツチに応動
   するリレーとを主体として構成され、このリレ
   ーの接点が制御スイツチのスイツチ部を構成し
   ていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の換気装置。