JPS6120432Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空気調和機に装着される電気品ボツク
スに関するものである。

従来の空気調和機に装着される電気品ボツクス
は、ケース本体に着脱式の蓋を取付けてボツクス
ケーシングを構成し、そのボツクスケーシング内
に収容される各種の電気部品は全てケース本体側
に装着されている。

しかしながら、この従来の電気品ボツクスで
は、開蓋時にその蓋がケース本体から分離するた
めに電気部品の保守点検の際には蓋を別の場所に
置いて行い又保守点検終了後はその蓋を元に戻さ
なければならず、この蓋脱着作素が面倒であつ
た。又、この従来の電気品ボツクスでは、その内
部に収容される各種の電気部品が全てケース本体
側に高密度で詰め込まれているので保守点検及び
部品交換時に作業がし難いという問題があつた。

本考案は上記した従来の空気調和機に装着され
る電気品ボツクスの問題点に鑑みてなされたもの
であつて、蓋をケース本体にヒンジ結合するとと
もに蓋の裏面にも電気部品の一部を装着させるこ
とによつて電気部品の保守点検作業を容易に行う
ことができるようにした電気品ボツクスを提供す
ることで目的とするのである。

又、本考案は、上記電気品ボツクスにおけるケ
ース本体と蓋のための簡易なヒンジ構造を提供す
ることを他の目的とするものである。

以下図示の実施例に基づいて本考案の空気調和
機の電気品ボツクスを説明すると、第１図には第
２図ないし第４図に示す本考案実施例の電気品ボ
ツクスを装着した空気調和機が示されている。

この空気調和機は床置型となつており、電気品
ボツクス８は機体ケーシング１の前面板３の後方
に取付けられている。尚第１図において符号２は
機体ケーシング１の上板、４は該上板２の前面側
に形成した傾斜枠、５は前面板３に形成した吸込
口、６は傾斜枠４に形成した吹出口を示してお
り、前面板３と傾斜枠４は電気品ボツクス８の点
検時には取外すことができるようになつている。

電気品ボツクス８は、第２図ないし第４図に示
すようにケース本体１１と蓋２１とをヒンジ１
０，１０で開閉自在に結合してボツクスケーシン
グ９を形成し、該ボツクスケーシング９内に各種
の電気部品１２，１２……、２２，２２……を収
容して構成している。

ケース本体１１は奥板１１ａの両側にそれぞれ
側板１１ｂ，１１ｂを一体的に折曲して形成され
ている。一方の側板１１ｂにはその先端寄りにヒ
ンジ１０，１０の受部側となる上下２つの縦長の
爪受穴１４，１４が形成されている。又、他方の
側板１１ｂの先端部には蓋２１をロツクするため
のネジ２５受け用のネジ穴１５が形成されてい
る。

蓋２１の一側部には前記爪受穴１４，１４に係
合するヒンジ爪２４，２４が形成されている。こ
のヒンジ爪２４，２４はその水平断面形状がＬ形
となるように形成されており、しかも蓋２１の裏
面側に向けて突設されている。又、このヒンジ爪
２４，２４の先端側には、下方に向けて突出する
細長片状の係止部２４ａ，２４ａが形成されてい
る。各ヒンジ爪２４，２４はその全高さ寸法がそ
れぞれケース本体１１側の爪受穴１４，１４の高
さ寸法よりも小さくなるように形成されていて、
それらのヒンジ爪２４，２４を各爪受穴１４，１
４に対して容易に挿脱できるようにしている。

このヒンジ１０，１０は、ヒンジ爪２４，２４
の各係止部２４ａ，２４ａを爪受穴１４，１４に
その外側から通した後に、蓋２１をケース本体１
１に対して下方にずらせることによつて結合され
る（第３図参照）。ヒンジ１０，１０が結合され
た状態では、蓋２１はケース本体１１に対してヒ
ンジ部を軸として枢動自在に開閉することができ
る。尚ヒンジ爪２４と爪受穴１４とは係脱自在に
係合されるようになつており、必要に応じて蓋２
１をケース本体１１から取外すことができるよう
になつている。

蓋２１は、閉蓋時には蝶ネジ２５等のロツク部
材をケース本体側のロツク受け用ネジ穴１５に螺
合させることによつてケース本体１１にロツクさ
れる。

ケース本体１１の奥板１１ａの前面及び蓋２１
の裏面にはそれぞれボツクスケーシング９内に収
容される各種電気部品１２，１２……、２２，２
２……が分散されて取付けられている。ケース本
体１１側の電気部品１２と蓋２１の電気部品２２
とは必要に応じてコネクタ１３，２３によつて接
続されている。尚、蓋２１とケース本体１１から
取外すときには該コネクタ１３，２３は分離され
る。

蓋２１の表面にはスイツチツマミ２７等の操作
部材を取付けた銘板２６が装着されている。この
操作部材２７は機体ケーシング１の傾斜枠４に取
付けた蓋板７（第１図）を開いてそれから操作さ
れる。

この電気品ボツクス８内の電気部品１２，２２
を保守点検するときには、機体ケーシング１の前
面板３及び傾斜枠４を取外し、さらに蓋２１を枢
動開放すれば該蓋２１をケース本体１１に支持さ
せたまま行うことができるようになつている。

続いて本考案の効果を説明すると、本考案の空
気調和機の電気品ボツクスは次のような効果があ
る。

(1) 蓋２１をケース本体１１にヒンジ結合してい
るので、蓋２１をケース本体１１から取外すこ
となく枢動開放するだけで内部の電気部品１
２，２２を点検することができ、その点検作業
が容易となる。

(2) ボツクスケーシング９内に収容される各種電
気部品１２，２２の一部２２を蓋２１の裏面に
装着しているので、蓋２１を開いたときに該電
気部品１２，２２が分散され、保守点検及び電
気部品１２，２２の交換作業が容易になる。

(3) 蓋２１をケース本体１１に対して取外し自在
にヒンジ結合しているので、蓋２１側に取付け
られた電気部品２２を一度に全部交換すること
ができ、部品交換の作業能率を向上させること
ができる。

(4) 蓋２１側に設けた水平断面Ｌ形のヒンジ爪２
４，２４とケース本体１１側に形成した爪受穴
１４，１４とによりヒンジ１０，１０を構成し
ているので、一般的な蝶番式のヒンジに比較し
て構造が簡単であり、且つ蓋体２１の着脱に際
しては単にヒンジ爪２４，２４を爪受穴１４，
１４に対して挿脱するだけでよいので蓋体の着
脱作業も簡便である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかる電気品ボツク
スを装着した床置型空気調和機の斜視図、第２図
は本考案の実施例にかかる電気品ボツクスの開蓋
状態における斜視図、第３図は第２図の電気品ボ
ツクスにおけるヒンジ結合部の拡大斜視図、第４
図は第２図の電気品ボツクスの蓋分離状態を示す
斜視図である。 １……機体ケーシング、８……電気品ボツク
ス、９……ボツクスケーシング、１０……ヒン
ジ、１１……ケース本体、１２……電気部品、２
１……蓋、２２……電気部品。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面を開口したケース本体１１の一方の側板１
   １ｂ前面側の上下に縦長の爪受穴１４，１４を複
   数形成するとともに、蓋２１の一方の側部に水平
   断面形状がＬ形である複数のヒンジ爪２４，２４
   を当該蓋２１の裏面側に向けて突設し、しかも該
   各ヒンジ爪２４，２４先端部下端に下方に突出す
   る係止部２４ａ，２４ａを設け、かつ前記ヒンジ
   爪２４上部から係止部２４ａ下端までの高さ寸法
   を前記爪受穴１４の高さ寸法より小さく形成して
   複数のヒンジ１０，１０を構成し、該ヒンジ１
   ０，１０で前記ケース本体１１に蓋２１を相互に
   枢動開閉自在且つ着脱自在に結合したボツクスケ
   ーシング９を形成するとともに、前記ボツクスケ
   ーシング９内に装着される電気部品１２，２２の
   一部２２を前記蓋２１の裏面に装着したことを特
   徴とする空気調和機の電気品ボツクス。