JPS6120188Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、屋根の雪降し装置に関する。

降雪地方における屋根の雪降しは肉体的には大
変な作業であり、また危険を伴なう作業でもあ
る。そこで、種々の雪降し装置が考え出されてお
り、それ等を大きく分類すると、屋根に熱線等を
配線して雪をとかしながら降す方法と、雪をとか
しながら降す方法と、雪を除雪板等によつて上か
ら下にかき降す方法とがある。

本考案は後者の方法に属するものであり、後者
の従来技術の欠点は、除雪板が上から下に雪をか
き降して上に戻る際に、除雪板の裏面にかき残し
た屋根の雪が付着して上の方に運び上げてしまう
欠点を有している。

本考案は、上記の欠点を解決すると共に、寒冷
地に於て確実に操作し得ることを目的とし、除雪
板が上に戻る際に上方にはね上つて、屋根表面と
の間に充分な間隙をもつて戻ることによりかき残
した雪を上に運ばない様にしたことを特徴とす
る。

以下に本考案の一実施例を図面に従つて説明す
ると、第１図は本考案の一実施例を示す全体平面
図である。１は案内レールであり、適宜な間隔を
あけて二本平行に上枠Ａに取付けてあり、屋根の
上から下に向けて設置しておく。２は移動体であ
り、上記案内レール１間に亘してあり、該レール
１に沿つて動き、その動力手段はどの様でもよ
く、例えば本体２にスプロケツトを付けておき、
モーター等で回転する案内レール１に沿つて設け
た駆動チエーンに噛み合わせて動かす。３は除雪
板であり上記案内レール１に沿つて動く移動体２
に回動自在に固定されており、該除雪板３の高さ
は下端が屋根表面とわずかな間隙があく程度の高
さとなつており、また、除雪板３の両側端裏面に
はローラー４がそれぞれ設けてある。５はローラ
ー４の走行部であり、案内レール１の一部若しく
はそれに沿つて形成され、下端に回動可能な反転
用受板６が連接しており、該反転用受板６の下端
はストツパー７によつてある角度で支持されてい
る。８は反転用受板６の起立防止用ストツパーで
ある。

次に、作用を第２図〜第７図に従つて説明する
と、駆動源の駆動により除雪板３が移動体２と共
に屋根の上方から案内レール１に沿つて降りて来
ると、屋根上の除雪板３によつて下に降ろされて
来る。そこで第２図に示す如く移動体２が案内レ
ール１の下端付近まで来て、第３図に示す如く更
に進むと、除雪板３の側端に設けたローラー４が
反転用受板６を上げる様にして通過する。通過し
た除雪板３は第４図に示す如く雪降しを終えて上
方に戻るが、そのとき反転用受板６が元の位置に
落ちている為に第５図に示す如くローラー４が反
転用受板６上を上つて行く。それに従つて除雪板
３は上方に反転し、第６図に示す如く除雪板３を
上方に上げた状態でローラー４は走行部５上を走
行して上に戻り、上端付近で走行部５は無くなつ
ているので、第７図に示す如くその無くなつた処
で除雪板３は元の垂直状態に落ちて次の雪降しに
そなえる。

起立防止用ストツパー８は、除雪板３が雪を降
して来たときに、その雪によつて反転用受板６が
極端に上方に起立するのを防ぐ働きをする。

以上の構成、作用を有する本考案にようと、除
雪板が雪降しを行なつた後、上に戻る際に上方に
反転して上つた状態で戻る為に、屋根と除雪板と
は充分に隙間があき屋根の上に残つた雪を上に運
び上げることが無く、確実な雪降しができるもの
である。また、除雪板の反転作用が機械的動作で
行なえる為に、寒冷地に於ても確実に作動して故
障が無く、耐久性にもすぐれるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体平面図、
第２図〜第７図は作動状態を示す説明的側面図で
ある。 ２……移動体、３……除雪板、５……走行部、
６……反転用受板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上枠に一端を支持して案内レールを平行に設
   け、この案内レールに沿つてその上端が案内レー
   ルの上端より下方に位置する長さとなるように走
   行部を取付け、この走行部の下端に反転用受板を
   上下方向に回動可能に連結し、案内レール上には
   移動体を移動可能にわたし、この移動体に除雪板
   を上下方向に回動可能に取付け、この除雪板の下
   面にローラーを設け、このローラーを上記走行部
   上にのせて移動させて案内レールの上端において
   このローラーが走行部より外れて除雪板が下方に
   落ちて除雪可能な状態となり、走行部の下端にお
   いて除雪しながら落下して来た除雪板を上記反転
   用受板によつて上方に反転させて走行部上にロー
   ラーを載せて移動可能にすることを特徴とする雪
   降し装置。