JPS6118508Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカメラの筐体、特にカメラ側面が大き
な面を有し、しかも側面部に固定部材を用いない
カメラ筐体の固定構造に関するものである。

従来この種のカメラ筐体は詳しくは後述するが
第１図示のようにカメラ筐体側面に於てカメラ本
体に対しねじ等の締結部材でもつて固定され、更
にレザー、銘板等により締結部材を蔽う構造にな
つていた。しかしこの様な構造にすると部品点数
が増すと共に筐体を取りはずす際一々遮蔽部材を
取りはずさなければならない欠点があつた。また
遮蔽部材を用いず締結部材を直接露出させる構造
の筐体においては部品点数は減るものの外観とし
ての品位をはなはだ落す結果になるものであつて
本考案はかかる従来技術の問題に鑑みてなされた
ものであつてデザイン的にも品位を保ちつつシン
プルで修理、調整時の取りはずしも容易にできる
カメラ筐体を提供する事を目的としたものであ
る。

以下図面に基づき本考案の詳細な説明を行な
う。

第１図は従来のカメラ筐体の取り付け構造を示
す図であり、図中１は一体形成された支持部材で
あり、筐体側板２，３をカメラ内部から支持して
いる。該支持部材１は支持柱１_１，１_２，１_３，
１_４を有している。前記筐体側板２，３は前記支
持柱先端にビス４によつて締結されている。又、
ビス４及びカメラ筐体側面を蔽うべくレザー５，
６がその上に貼付されている。

この様な構成ではビス４がカメラ側面の目立つ
位置に使われている為、レザーで蔽わなければ見
苦しくなる欠点があり部品数も増えデザイン上も
制約され、又分解にも手間がかかるという多くの
難点を有する。

これに対し第２図は本考案のカメラ筐体の構成
実施例を示す図である。図中７は支持部材であつ
て支持柱７_５，７_６を有する。又支持柱７_５，７
_６の先端には係合用台形突起７′_５，７′_６が夫々
設けられており、又支持部材７の上面の一部には
係合用台形突起７_１，７_２が形成されている。

尚係合部は台形突起の代りに円柱突記でも良い
が円柱突起ではがたつきが生じる可能性がある。

又支持部材７の底面には筐体側板８，９を締結
する為のねじ穴が設けてあると共に、筐体側板と
の当接面は傾斜面になつている。

筐体側板８，９はカメラ本体側面を蔽い得るも
のであると共に、その上端部及び下端部は前記支
持部材と共に夫々カメラの上面、底面を形成すべ
く折れ曲がつている。

又、筐体側板８，９の夫々の下端部にはピン１
０が嵌入し得る小孔が設けてあると共に、支持部
材側の傾斜面に対応する傾斜面が形成されてい
る。又、側板８，９の側面内側には前記台形突起
と係合し得る本考案に係る位置決めの為の凹部が
形成されている。

又、側板８，９の上端部には支持部材側の突起
７_１，７_２と係合し得る凹部が形成されている。

この様に構成されているので、筐体側板８，９
を夫々支持部材の上面の台形突起７_１，７_２に引
掛けた後該支持部材の側面方向に延びた支持柱７
_５，７_６の突起７′_５，７′_６側板の凹部を係合さ
せれば支持部材７及び側板８，９の下部に設けた
穴が一致するのでこれをビスで締結すれば良い。

本考案の上述の様な構成にすればビスはカメラ
本体底面に来るので外観を損ねる事がなく、又筐
体側板は完全に位置決めされるのでガタが来る事
もない。

又構成上も極めて簡単なのでコスト面でも従来
のものに比べて有利となるばかりか、必要に応じ
て簡単に分解する事もできる。

次に第３図は本考案の異なる実施例を示す図で
係合用突起７_５により位置を決めながら側板８を
矢印Ａ方向に押す事により支持部材に対して側板
を容易に固定するものである。

図に於てはビス等を用いていないがビスをカメ
ラ本体底面部に於て用いても良い事は言う迄もな
い。

第４図は第３図示実施例の支持部材上部に於け
る係合用段部７_７の形状を説明する斜視図であ
る。

第５図は本考案に係る更に他の実施例を説明す
る図で本実施例では筐体側板８は支持部材の側面
方向に延びた支持柱７_５によつて係合されつつカ
メラ本体外方に押圧される如く為されている。

その為に支持柱７_５は本来の長さより若干ΔＸ
だけ長く形成したものである。この様に為す事に
よつて側板８のがたが完全に無くなるものであ
る。

以上詳述した如く本考案によれば (1) 筐体側板をカメラ本体の底面に於て固定して
いるので外観上の難点が発生しない。

(2) その為余分なレザー等の部品を用いる必要が
なくなりコスト、工程数等に於て有利になるば
かりか、分解修理に手数がかからなくなる。

(3) 筐体側板はカメラ内部の支持体に対し複数箇
所で係合される様構成しているので正確に位置
決めされる。

(4) 而もカメラ内部の支持柱が筐体側板を外方に
押す様為されていれば、側板は更にガタを生じ
難くなる。

等多くの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来カメラ筐体構造図、第２図は本考
案のカメラ筐体の一実施例の構造図、第３図は本
考案のカメラ筐体の第２の実施例の構造図、第４
図は第３図示実施例の要部拡大図、第５図は本考
案のカメラ筐体の第３の実施例の要部拡大図であ
る。 ７……支持部材、８，９……筐体側板、７_１，
７_２，７′_５，７′_６，７_７……係合突起、１０…
…ビス。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) カメラ本体側面外穀を形成する筐体側板と、
   該筐体側板をカメラ内部から支持する支持部材
   とを有するカメラに於て、 前記筐体側板の下部はカメラ本体底面にまわ
   り込み、前記支持部材の一部とカメラ本体底面
   に於てねじによつて締結される様構成されてい
   ると共に、前記筐体側板の他の一部には前記支
   持体の他の一部と係合し得る係合段部が形成さ
   れている事を特徴とするカメラ筐体。 (2) 前記筐体側板はカメラ本体側面位置に於て前
   記支持部材と係合する係合段部を有している事
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項記
   載のカメラ筐体。 (3) 前記筐体側板はカメラ本体側面位置に於て前
   記支持部材によりカメラ本体外方に撓む様押圧
   されている事を特徴とする実用新案登録請求の
   範囲第(1)項又は(2)項記載のカメラ筐体。 (4) 前記筐体側板はカメラ本体上面にその一部が
   まわり込み、カメラ本体上面に於て前記支持部
   材と係合している事を特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第(1)項記載のカメラ筐体。