JPS61173138A - 光強度ゆらぎによる免疫反応測定方法 - Google Patents

光強度ゆらぎによる免疫反応測定方法

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JPS61173138A
JPS61173138A JP1392285A JP1392285A JPS61173138A JP S61173138 A JPS61173138 A JP S61173138A JP 1392285 A JP1392285 A JP 1392285A JP 1392285 A JP1392285 A JP 1392285A JP S61173138 A JPS61173138 A JP S61173138A
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scattered light
light
antibody
reaction
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JP1392285A
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Akihiro Nanba
昭宏 南波
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Olympus Corp
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/47Scattering, i.e. diffuse reflection

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、抗原−抗体反応に基づく免疫反応を、微粒子
による散乱光の強度ゆらぎを利用して測定する方法に関
するものである。
(従来技術) 免疫物質、ホルモン、医薬品、免疫調節等生体内微量成
分の測定法として免疫反応の特異的選択反応を利用した
免疫分析法があり、大別すると酵素や放射性アイソトー
プを標識物質として用いる標識免疫分析法と、抗原・抗
体複合体を直接測定す非標識免疫分析法との2つの方法
がよく知られている。
前者の標識免疫分析法としてはラジオイムノアッセイ(
RIA)、酵素免疫分析(EIA)、螢光免疫分析(F
IA)等がよく知られており、高感度であるがアイソト
ープの取り扱い、廃棄物処理等の種々の制限があり、ま
た測定に長時間をようするうえに標識試薬が高価である
ため検査コストが高い等の欠点がある。
後者の非標識免疫分析法には免疫電気泳動法、免疫拡散
法、沈降法等があり、簡便な分析法であるが感度、定量
性、再現性の点で精密測定としては不充分であるととも
に測定時間が長くなる欠点がある。このような免疫分析
法に関しては「臨床検査法提要」 (金井泉原著、金井
正光編著、金庫出版)や、「臨床検査J Vol、 2
2. No、5 (1978) 、第471〜487頁
に詳しく説明されている。
また、rIrnmunochemistry J、VO
l、12.  No、  4(1975)、第349〜
351頁には、抗体または抗原を表面に担持させた粒子
を被測定液中の抗原または抗体と反応させ、凝集粒子の
大きさに比例して減少するブラウン運動の指標となる平
均拡散定数を、レーザ光の散乱光のスペクトル幅の変化
から求めることにより抗原または抗体を定量分析する方
法が開示されている。この分析方法では標識試薬を用い
ない利点はあるが、粒子のブラウン運動によるドツプラ
効果によって入射光のスペクトルが広がるのを分光計を
用いて検出しているため、装置が大形で高価となる欠点
があると共に分光計を機械的に駆動するさい誤差が生じ
、精度および再現性が悪くなる欠点がある。また、この
方法では光のスペクトル幅から平均拡散定数を求めてい
るだけであり、情報量が少ないという欠点もある。
上述したように従来の免疫分析方法では、高価な標識試
薬を用いるため分析のランニングコストが高価となると
共に液体の取扱いおよび処理が面倒となったり、処理時
間が長くなる欠点があったり、高価で大形な分光計を必
要とすると共に精度や・再現性も悪く、得られる情報量
も少ないという欠点があった。
このような欠点を克服するために、微粒子による散乱光
の強度ゆらぎが抗原−抗体反応と密接な関係にあること
を利用して抗原−抗体反応を測定することにより、高価
な標識試薬や高価でかつ大形な分光計を用いずに、高い
精度および再現圧を以て測定を行うことができ、しかも
測定時間の短縮、抗原−抗体反応測定の自動化が可能で
あると共に抗原−抗体反応について多くの有用な情報を
得ることができる免疫反応測定方法が特願昭59−14
8878号に沿いて提案されている。
この免疫反応測定方法は、少なくとも抗原および抗体を
含む抗原−抗体反応液にコヒーレントまたはインコヒー
レントな輻射線を投射し、抗原−抗体反応にり生成さる
微粒子による散乱光または反応液に加えた抗体または抗
原を固定した微粒子の抗原−抗体反応によって生ずる散
乱光をホモダイン的にまたはへテロダイン的に検知し、
この検知出力の強度ゆらぎのパワースペクトル密度に基
づいて抗原−抗体反応を測定するものである。
このような免疫反応測定方法においては、抗原−抗体反
応の結果として生成される微粒子による散乱光または抗
体または抗原を表面に固定した微粒子の抗原−抗体反応
によって生ずる散乱光の強度が、光の干渉によりゆらぐ
ため、この強度ゆらぎのパワースペクトル密度に粒子の
形状や大きさの依存性があることに着目し、強度ゆらぎ
のパワースペクトル密度を検知することにより抗原−抗
体反応の有無、抗原または抗体の定量、抗原−抗体反応
による微粒子の凝集状態(粒径分布)などの多くの有用
な情報をえることができる。また、散乱光を光検出器で
受光し、その出力信号強度のゆらぎを検知するものであ
るから1.標識試薬を用いる必要はないと共に散乱光の
スペクトル分析を行うものではないので分光計を用いる
必要もない。
具体的に抗体または抗原濃度を検出する方法としては、
散乱光をホモダイン的に検知し、その強度ゆらぎのパワ
ースペクトル密度の緩和周波数が粒子の大きさに依存す
ることを利用して、抗原−抗体反応の前後における緩和
周波数の比を求め、この比の値から抗原−抗体反応を測
定する方法が提案されている。
上述した光強度ゆらぎによる免疫反応の測定方法では、
一方向の散乱光だけから強度ゆらぎのパワースペクトル
密度を検知している。しかしながら、散乱光はもともと
微弱であるとともに散乱は三次元的に生ずるため、一方
向だけからの散乱光を受光してパワースペクトル密度を
検知する構成では散乱光の強度ゆらぎを高精度に検知で
きず、測定値の信頼性が劣る欠点があった。また、散乱
光は微弱であり、光検出器のノイズ等の影響を受は易い
ため、1個の光検出器を用い1チヤンネルでパワースペ
クトルを検知する構成ではノイズ成分による影響により
測定精度が悪くなる欠点もあった。
(発明の目的) 本発明の目的は上述した欠点を除去し、抗原−抗体反応
による散乱光の強度ゆらぎを正確に検知でき、信頼性の
高い測定値が得られる光強度ゆらぎにる免疫反応測定方
法を提供するものである。
(発明の概要) 本発明は、抗原および抗体を含む反応液に輻射線を投射
し、反応液中の微粒子による散乱光を検知し、この検知
出力の強度ゆらぎのパワースペクトル密度に基づいて抗
原−抗体反応を測定するに当たり、 散乱光を検知する複数の検知手段を設け、これら検知手
段より同時に複数方向の散乱光を検知し、これら検知手
段の検知出力に基づいてパーワスペクトル密度をそれぞ
れ求め、これらのパワースペクトル密度に基づいて抗原
−抗体反応を測定することを特徴とするものである。
(実施例) 第1図は本発明の免疫反応測定方法を実施する装置の一
実施例の構成を示す図である。本例においては、コヒー
レント光を放出する光源として波長632.8nmのH
e −N eガスレーザ1を設ける。コヒーレント光を
放射する光源としては、このようなガスレーザの他に半
導体レーザのような固体レーザを用いることもできる。
また、本発明の方法ではインコヒーレントな光を放射す
る光源を用いることもできる。光源1から放射されるレ
ーザ光束2を半透鏡3により光束4と光束5とに分離す
る。
一方の光束4を集光レンズ6により集光して、透明なセ
ルフに放射し、その内部の1点に集束させる。他方の光
束5をシリコンフォトダイオードより成る光検出器8に
入射させ、光源1の出力光強度の変動を表わすモニタ信
号に変換する。
セルフの中には、表面に抗体または抗原を結合した微粒
子9を分散させた緩衝液と、抗原または抗体を含む被検
液との混合物である抗原−抗体反応液を収容する。した
がってセルフ中で抗原−抗体反応が起こり、微粒子間に
相互作用が生ずると、微粒子が相互に付着するため、ブ
ラウン運動の状態が変化することになる。
本例ではセルフ中の微粒子9によって散乱された散乱光
を2方向から同時に受光し、それぞれの出力信号を2チ
ヤンネルの信号処理回路を経て信号処理を行い、抗原−
抗体反応の測定結果を出力する。光束4の入射光方向と
直交する方向iごセルフをはさんで一対のピンホールを
有する第1及び第2のコリメータ10及び11を対向し
て配置し、第1及び第2のコリメータ10及び11を経
て光電子増倍管より成る光検出器12及び13にそれぞ
れ散乱光を入射させる。尚、第1及び第2のコリメータ
10及び11と第1及び第2の光検出器12及び13を
それぞれ同一構造とする。
第1及び第2のコリメータ10及び11は空洞構造とな
っており、外光の影響を除くために暗箱構造となってお
り、その内面は反射防止処理が施されている。空洞の前
後にはピンホールを形成する。
光検出器8の出力モニタ信号は低雑音増幅器14を経て
データ処理装置15に供給する。また、第1の光検出器
12の出力信号を低雑音増幅器16及び低域通過フィル
タ17を経てデータ処理装置15に供給すると共に、第
2の光検出器13の出力信号も低雑音増幅器18及び低
域通過フィルタ19を経てデータ処理装置15に供給す
る。
データ処理装置15には第1の光検出器12の出力信号
を処理するA/D変換器20、高速フーリエ変換部21
及び演算処理部22を設けると共に第2の光検出器13
の出力信号を処理するA/D変換器23、高速フーリエ
変換部24及び演算処理部25を設け、それぞれ後述す
るような信号処理を行って抗原−抗体反応の測定結果を
求める。そして、2個の測定結果を演算処理回路26に
供給して平均値を求め、この平均値を表示装置27に表
示する。
セルフからの散乱光強度は、光検出器8からの光源強度
モニタ信号の短時間平均値出力によって規格化され、光
源から放射されるレーザ光強度の変動を除去した後、高
速フーリエ変換部18に供給され、散乱光の強度ゆらぎ
のパワースペクトル密度が求められ、後述するようにこ
のパワースペクトル密度の緩和周波数を求め、これに基
づいてセルア中での微粒子9の凝集状態、したがって抗
原−抗体反応の進行状態の測定を行う。
本発明では、上述したように散乱光の強度ゆらぎのパワ
ースペクトル密度を検出するが、このパワースペクトル
密度は、微粒子が波長程度の距離を拡散してゆくことに
よる干渉成分のゆらぎによる項と、散乱体積への微粒子
の出入りによって生ずる粒子数のゆらぎよる項とから成
っている。この内、干渉による散乱光のゆらぎはスペッ
クルパターンの空間的なゆらぎとして観測されるが、こ
れをそのまま広い受光面を持った光検出器12及び13
に入射させると、受光面の面積に亘って空間的な平滑化
が行われるので、検出されるゆらぎは小さくなってしま
う。そこで所定の寸法のピンホールを有するコリメータ
10及び11を用いて光検出器12及びI3の視野を限
定することより、ゆらぎを高感度で検出することができ
るようになる。
上述した実施例においては、セルフに入射する光束4の
方向と、コリメータ10の光軸方向とを90゜としたが
、第2図に示すように断面が直角二等辺三角形の角柱体
のセル用い、直角二等辺三角形の底辺をなす面7aに垂
直に光束4を入射させ、面7aと45°の角度をなす2
個の面7b及び7cの垂直方向にコリメータ10及び1
1を配置する構成とすることもできる。微粒子9からの
散乱光はMie散乱であり、光束4の入射方向と45°
の角度をなす方向に最大強度の散乱光が放射されるから
、効率よく散乱光を受光できS/N比の高い検知出力信
号を得ることができる。
また、コリメータ10及び11も上述した構成に限定さ
れるものではなく、光検出器12及び13の視野を1ス
ペツクルパターン以下に制限できるものであれば任意の
構成とすることができる。
上述した装置を用い、光検出器12及び13の出力信号
をそれぞれ低域通過フィルタ17及び19を経てデータ
処理装置15へ供給し、光検出器12及び13からのモ
ニタ信号と共に処理をして散乱光の強度ゆらぎのパワー
スペクトル密度を求めた結果を次に説明する。ここで定
常確立過程x(t)のパワースペクトル密度5(f)は
、次のように表すことができる。
この式をもとに高速フーリエ変換を用いてパワースペク
トル密度の計算を行う。すなわち、光検出器12及び1
3からの出力信号を低雑音増幅器16及び18により、
データ処理装置15にふけるA/D変換の量子化レベル
を信号の値域ができるだけ広くおおうように増幅し、こ
の量子化したデータをマイクロプロセッサによって演算
処理してパワースペクトル密度を求めた。本例ではこの
ようにして求めた二方向の散乱光に基づく2個のパワー
スペクトル密度から統計学的手法により緩和周波数をそ
れぞれ求め、これらの2個の緩和周波数を演算処理回路
26により平均値を求め検体の緩和周波数とし、免疫反
応の前後における緩和周波数の比を求め、この比により
抗体または抗原濃度を求め、これを表示装置27で数値
的に表示する。
第3図は、粒径が0.1μmの抗体感作ラテックス粒子
を分散させた液に5 X 1(1” g/ rn j!
の抗原(CRP )を加える前後におけるパワースペク
トル密度の変化を示すものである。両曲線ともローレン
ツ型パワースペクトル密度を表すものであり、散乱光の
強度ゆらぎのパワースペクトル密度の内、干渉効果によ
るものである。免疫反応前後におけるパワースペクトル
密度の緩和周波数fr+およびfr2は微粒子の直径に
反比例することがわかる。
すなわち、散乱光の強度ゆらぎは上述したように微粒子
の運動に基づくコヒーレント光の干渉による成分と、散
乱3体積内の粒子数の変動による成分との合成されたも
のとなるが、本実施例では干渉成分が主として検出され
ており、パワースペクトル密度の緩和周波数は粒子が光
の波長の距離を移動する時間の逆数となるので、免疫反
応による凝集が進んで粒径が等価的に大きくなると移動
時間は長くなり、緩和周波数fr2が減少することにな
る。
第3図から明らかなようにパワースペクトル密度はロー
レンツ型となっていることがわかる。上述したように、
散乱光の強度ゆらぎは粒子のブラウン運動による干渉性
成分と、散乱体積内の粒子数の変化による非干渉性成分
との和になるが、散乱体積内の粒子数が少なくなり、干
渉性成分が少なくなって、非干渉性成分と同程度となる
と、粒子のブラウン運動による散乱光強度変化以外の成
分も検出してしまい、抗原−抗体反応を精度よく検出す
ることはできなくなる。したがって、粒子の濃度は、散
乱体積内での入射光強度が十分得られる程度に低く、か
つ干渉性成分が非干渉性成分よりも大きくなるような範
囲に選ぶ必要がある。
第4図および第5図は、直径0.3μmのラテックス粒
子の表面に免疫グロブリンGの抗体を固定したものを、
Tris−HCj?でPH7に調整した緩衝液に分離さ
せたものに、抗原として10−’g/mβおよび10−
9g/mlの濃度の免疫グロブリンGを加えた抗原−抗
体反応液をセルに収容し、抗原−抗体反応の開始前と開
始後(15分後)のパワースペクトル密度を示すもので
ある。第4図に示す抗原濃度10−’ g/mAの場合
には、反応前の緩和周波数が約50 Hzであるのに対
し、反応15分後の緩和周波数が10 Hzに変化して
いる。これに対し、抗原濃度が10−9g/mI!の場
合には、反応開始前の緩和周波数は約95 Hzで、反
応後の緩和周波数は約40 Hzとなっている。したが
って、抗原−抗体反応前後の緩和周波数の比Fを、 と定義し、この値を幾つかの抗原濃度について求めてグ
ラフに示すと第6図に示すようになる。すなわち、第6
図にふいて横軸は抗原濃度をとり、縦軸は緩和周波数の
比Fの値をとって示すものであるが、緩和周波数の比F
を求めることにより抗原濃度を検出することができる。
一方、第4図および第5図において、抗原−抗体反応の
前後における相対ゆらぎの比(R)が抗原濃度と一定の
関係を有することもわかる。次にこのことについて説明
する。第1図において、光検出器12及び13によって
散乱光を変換した電気信号を以下に示すような伝達関数
を有する低域通過フィルタに通す。
f。
ここにfcは低域通過フィルタのカットオフ周波数で、
あり、緩和周波数f、よりも十分低い周波数とする。こ
のとき、低域通過フィルタの出力として得られる電流I
のゆらぎのパリアンスは、〈δI”> =x2<N>+
に2<N>  fo/fr −−−−−−(4)となる
。ただしKは定数、(N>は散乱体積中の平均粒子数で
ある。したがって、低域通過フィルタの出力電流の相対
ゆうぎとして次式(5)が成゛立する。
ここでTは比例定数である。ここで散乱体積中の粒子数
は十分に大きいとすると、(5)式は次のように書き直
すことができる。
したがって、パワースペクトル密度のグラフから緩和周
波数f、を求めることにより相対ゆらぎを算出すること
ができる。このとき相対ゆらぎ比Rは次式で表すことが
できる。
この(7)式により相対ゆらぎ比Rを求め、これと抗原
濃度との関係をグラフにして求めたのが第7図である。
このグラフより明らかなように、抗原−抗体反応前後に
おける相対ゆらぎの比Rを求めることにより未知の抗原
濃度を知ることができる。すなわち、測定に先立って既
知の異なる抗原濃度の標準サンプルについて相対ゆらぎ
比Rを求めて第7図のように検量線を求めてふき、未知
の抗原濃度の被検体について相対ゆらぎ比Rを求め、先
に求めた検量線に基づいて抗原濃度を知ることができる
一方、(7)式による相対ゆらぎ比Rは第4図および第
5図に示すパワースペクトル密度の低周波数帯域におけ
る積分値の変化の比としても求めることができる。すな
わち、 に基づいて相対ゆらぎ比Rを求めることができる。
ここで抗原−抗体反応前のパワースペクトル密度の積分
値Aおよび反応後の積分値Bは、10−1〜10’Hz
の低周波帯域における積分値である。したがって低域通
過フィルタは10’Hz以下の周波数を通過するものと
する。
上述した例では第4図および第5図に示すようにパワー
スペクトル密度の低周波数における積分値AおよびBの
比として相対ゆらぎ比Rを求めるようにしたが、低周波
領域に右ける特定の周波数、例えば10 Hzにおける
パワースペクトル密度のレベルの比から相対ゆらぎ比を
求めるようにしてもよい。このように周波数を特定する
ときには、高速フーリエ変換器の代わりにディジタルフ
ィルタを用いることができ、構成が簡単となると共に処
理時間も短くなる。
粒径が一定の場合にはパワースペクトル密度はローレン
ツ型であり、緩和周波数より大きい周波数においては周
波数の自乗に反比例して減少する。
ところが、粒径が分布している場合には、それぞれの粒
径に対応した緩和周波数を持ったローレンツ型スペクト
ルを重ね合わせたものが観測されるので高周波部分にお
けるパワースペクトル密度は最早や周波数の自乗に反比
例しなくなる。したがってこの部分の形状から逆に反応
によって凝集した粒子の粒径分布を知ることができる。
このようなデータは従来は得られなかったものであり、
抗原−抗体反応の状態を解析する上で有用な情報である
本発明は上述した実施例にのみ限定されるものではなく
、幾多の変形や変更が可能である。上述した説明は免疫
グロブリンG(IgG)について例示したが、免疫グロ
ブリンA(IgA)、Ig M、Ig D、Ig E、
オーストラリア抗原、梅毒抗原、イン251Jンなど抗
原−抗体反応によって凝集を生ずるすべての物質の測定
に適用することができる。また、上述した実施例゛では
、微粒子の表面に抗体を固定して、被検体中の抗原を検
出するようにしたが、微粒子の表面に抗原を固定し、被
検体中の抗体を検出することもできる。さらに、上述し
た実施例では微粒子としてポリスチレンラテックス粒子
を用いたが他の有機物粒子や、ガラスなどの無機物粒子
を用いることもできる。
さらに上述した実施例では抗原−抗体反応液の中には最
初から微粒子を存在させたが、このような微粒子を用い
ずに、抗原−抗体反応の結果として生ずる微粒子状生成
物による散乱光を利用することもできる。このような抗
原−抗体反応の実施例としては、抗原としてヒト絨毛ゴ
ナドトロピン(HCG)を用い、抗体として抗ヒト絨毛
ゴナドトロピン(抗HCG)を用いる反応があり、この
反応により生成される抗原−抗体複合体は微粒子として
扱うことができる。さらに抗原そのものを粒子として用
いることもできる。このような抗原−抗体反応としては
抗原としてカンデイダ・アルビカンス(酵母)を用い、
抗体として抗カンデイダ・アルビカンスを用いる例や、
他に血球、細胞、散生物などを粒子として用いることも
できる。また第1図に示す実施例では抗原−抗体反応液
をセルに収容して測定を行うバッチ方式としたが、抗累
−抗体反応液を連続的に流しながら測定を行うフロ一方
式とすることも勿論可能である。
更に、上述した実施例では二方向の散乱光にもとづいて
それぞれ求めた2個の緩和周波数の平均値を以て検体の
緩和周波数としたが、各光検出器からの出力信号のノイ
ズ成分又はパワースペクトル密度に含まれるノイズ成分
を検出し、ノイズ成分の少ない方の検知信号を優先して
用いる方法とすることもでき、また検出したノイズ成分
の大きさを限界値と比較して検出するように構成しても
よい。さらに検知チャンネルは3個以上設けることもで
きる。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、複数方向の散乱光
に基づいて緩和周波数を求めるように構成しているから
、信頼性の高い測定データを得ることができる。また、
ノイズによる影響を受けにくく、たとえば低濃度の試料
であっても免疫反応を高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による免疫反応測定装置の一実施例の構
成を示す線図、 第2図は本発明の免疫反応測定装置の他の実施例の要部
の構成を示す線図、 第3図は粒径が0.1μmの抗体感作ラテックス粒子を
分散させた液に5 X 10−’ g/m ji!の抗
原を加える前後におけるパワースペクトル密度を示すグ
ラフ、 第4図及び第5図はそれぞれ抗原濃度が10−’ g/
raf!及び10−” g/mlに対する抗原−抗体反
応前及び後のパワースペクトル密度を示すグラフ、第6
図は抗原濃度と緩和周波数の比との関係を示すグラフ、 第7図は抗原濃度と相対ゆらぎ比との関係を示すグラフ
である。 1・・・レーザ光源    2,4.5・・・光束3・
・・半透鏡      6・・・集光レンズ7・・・セ
ル       8・・・光検出器9・・・微粒子  
    10.11・・・コリメータ12.13・・・
光検出器   14.16.18・・・低雑音増幅器1
5・・・データ処理装置  17.19・・・低域通過
フィルタ27・・・表示装置 第2図 第3図 周ぼ教f (To) − 第4図 屑シ隙1−らe(Hzン 第5図 相対ゆ9i!゛几R−

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、抗原および抗体を含む反応液に輻射線を投射し、反
    応液中の微粒子による散乱光を検知し、この検知出力の
    強度ゆらぎのパワースペクトル密度に基づいて抗原−抗
    体反応を測定するに当たり、 散乱光を検知する複数の検知手段を設け、 これら検知手段より同時に複数方向の散乱光を検知し、
    これら検知手段の検知出力に基づいてパーワスペクトル
    密度をそれぞれ求め、これらのパワースペクトル密度に
    基づいて抗原−抗体反応を測定することを特徴とする光
    強度ゆらぎによる免疫反応測定方法。
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