JPS6117304Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は配管を家屋壁面に沿わせて固定被覆する
配管カバーに関するものである。

従来分離型空気調和機の室内外両ユニツトを連
絡するユニツト間冷媒配管及び電気制御用コード
は一括してテープで巻き付けられ、適所をＵ状金
具で室内家屋壁面へ沿わせて固定しているのが一
般であり、テープを巻き付ける手間を要すると共
に壁面への固定状態も決して見栄えの良いもので
はなかつた。

本案は斯かる点に鑑みてなされたもので、以下
一実施例を図面に基づいて説明すると、第１図に
於いて１は下部に圧縮機２を内蔵し、室内床面３
に据付けられた縦細長形状の室内ユニツトで、前
面及び側面に面して内蔵されたＬ字状熱交換器４
を通して実線矢印の如く室内空気を吸入して縦長
なクロスフローフアン５で前面側方から送出し、
室内を冷暖房するものである。

６は外気と送風機（図示せず）で強制熱交換さ
れる熱交換器（図示せず）を内蔵した室外ユニツ
トで、室内ユニツト１と第３図に示すユニツト間
高温冷媒配管７、断熱筒８で被覆された低温冷媒
配管９及び電気制御用コード１０を介して連絡接
続されている。

而してこの両冷媒配管７，９及び制御用コード
１０を被覆する本案配管カバーは一実施例として
４個の合成樹脂製直体カバー１１ａ，１１ｂ，１
１ｃ，１１ｄと３個の合成樹脂製曲体カバー１２
ａ，１２ｂ，１２ｃとから構成されており、第２
図、第３図の如く両端に接続用開口１３を有する
と共に家屋壁面１４への取付面を開放部１５とし
た断面略正方形状にし、且つ曲体カバー１２の開
口には夫々直体カバー１１の開口１３と嵌着され
る接続用フランジ１６が一体に突出形成されてい
る。

又、直体カバー１１には夫々開放部１５を除く
他三面１７，１７，１７に半丸形状の小径溝１８
ａ，１８ｂ，１８ｃが設けられ、且つ曲体カバー
１２の接続用フランジ１６には小径溝１８ａと嵌
合される半丸形状の大径溝１９が設けられ、しか
も第３図の如く接続用フランジ１６の両端縁２
０，２０が他の小径溝１８ｂ，１８ｃの内縁角部
２１ｂ，２１ｃと嵌合されるようになつている。

尚、第４図の如く後述するように直体カバー１
１と曲体カバー１２との接続向きが90度変わつた
場合でも接続用フランジ１６の大径溝１９が小径
溝１８ｃと、又、一方の端縁２０が一方の小径溝
１８ａの内縁角部２１ａと夫々嵌合することによ
り直体、曲体両カバーは接合されるようになつて
いる。

２２は丸皿螺子２３で室内家屋壁面１４へ予め
固着される合成樹脂製取付具で、両冷媒配管７，
９及び制御用コード１０を接着テープもしくは針
金等の締付バンド２４でこの取付具２２に仮止め
固定した後、直体カバー１１ａ，１１ｂ，１１
ｃ，１１ｄの開放部１５端縁２５，２５を幾分広
げながら取付具２２の段部２６，２６に嵌着する
と、この直体カバーは合成樹脂の復元力で簡単に
取付けられるようになつている。

以上の如く構成されており、次に家屋内構造を
一例に説明する。第１図に示すように家屋壁の一
面に窓２７があり、且つ室外ユニツト６をこの壁
外面２８に据付けるスペースがなく、しかも室内
コーナー部に押入収納室２９がある場合、室内床
面３上に据付けられた室内ユニツト１と、該ユニ
ツトと離れた家屋外壁箇所に固定の室外ユニツト
６とを連絡接続する両冷媒配管７，９及び制御用
コード１０は室内家屋壁面１４に沿つて取付ける
ことになる。

この時、室内家屋壁面１４が塗り壁で、しかも
押入収納室２９が合板製薄壁３０で建造されてい
ると、塗り壁に丸皿螺子１４で取付具２２を螺着
できず、又、合板製薄壁３０に対しては丸皿螺子
２３の螺着力が弱い為に角柱３１，３２に螺着し
なければならない等、螺着箇所が限定されること
になるが、この点をも本案配管カバーにて対処す
ることができるようになつている。

即ち、取付具２２ａは角柱３１に取付具２２
ｂ，２２ｂ及び２２ｄは合板製薄壁３０を介して
角柱３２に、取付具２２ｃは図示していないが天
井板に夫々丸皿螺子２３で螺着した後、両冷媒配
管７，９及び制御用コード１０を各取付具２２に
沿わせて締付バンド２４で夫々仮止め固定し、寸
法に合わせて切断した直体カバー１１ａ，１１
ｂ，１１ｃ，１１ｄと曲体カバー１２ａ，１２
ｂ，１２ｃとを夫々フランジ１６で組付接続させ
て各直体カバーを夫々取付具２２に前方より嵌着
すると両冷媒配管７，９及び制御用コード１０は
固定被覆された状態で取付終了され、斯かる取付
状態時、第２図からわかるように曲体カバー１２
ａを境にして直体カバー１１ａと１１ｂの取付面
開放部１５は90度、又、曲体カバー１２ｂを境に
直体カバー１１ｂに対して直体カバー１１ｃの取
付面開放部１５は90度、又、曲体カバー１２ｃを
境に直体カバー１１ｃに対して直体カバー１１ｄ
の取付面開放部１５は90度夫々向きが変わつてお
り、丁度、各直体カバー１１ａ，１１ｂ，１１
ｃ，１１ｄは個々に90度捩じられた状態で壁面１
４、薄壁３０及び天井壁に取付けられているが、
各直体カバー１１は断面略正方形状を有し、且つ
各曲体カバー１２のフランジ１６付き開口も同一
の略正方形状となつているのでこれらカバーの継
手部は段付きが生じることなく、各三面１７，１
７，１７は曲体カバーの三面と面一状態となり見
栄え良く仕上げることができる。

以上の如く本案配管カバーは四側面を同一幅寸
法で形成するとともにこのうちの一側面を開放し
てこの開放部より配管を覆う断面略正方形状の直
体カバーと、一側面の開放部より配管の曲がり部
を覆う曲体カバーとから構成し、直体カバーは前
記開放部を家屋壁面に固着された配管固定用の取
付具に嵌着させて取り付けられるとともに、曲体
カバーは直体カバーの接続端開口に嵌合する接続
用フランジを有し家屋壁面への取付向きに応じて
接続向きが変えられると共に直体カバーの四側面
と面一に組み付けられるようにしたので、配管を
取付具に予め固定すると共にこの配管の寸法に合
わせて直体カバーと曲体カバーとを接続用フラン
ジで組付けて配管カバーを一体に形成した後、直
体カバーを取付具に嵌着すれば配管カバーで配管
が容易に被覆される。しかも、家屋壁面への取付
向きが異なつても常に直体、曲体両カバーは段付
きが生じない一連の見栄えの良い組付仕上がり状
態となり、又、取付寸法により適宜切断される直
体カバーと異なり、寸法が設定された曲体カバー
側の両端開口に接続用フランジを形成したので曲
体カバーを室内家屋壁面に螺着しなくても直体カ
バーとの組付結合で壁面へ確実に固着でき、取付
け作業を極めて容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本案一実施例を示したもので第１図は配
管カバーの取付状態を示す家屋内部斜視図、第２
図は第１図の配管カバーの分解斜視図、第３図は
第１図の−′断面図、第４図は第２図に於け
る配管カバー組付状態時の−′断面図であ
る。 １１……直体カバー、１２……曲体カバー、１
３……接続用開口、１４……家屋壁面、１５……
取付面開放部、１６……接続用フランジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 四側面を同一幅寸法で形成するとともにこのう
   ちの一側面を開放してこの開放部より配管を覆う
   断面略正方形状の直体カバーと、一側面の開放部
   より配管の曲がり部を覆う曲体カバーとから構成
   し、直体カバーは前記開放部を家屋壁面に固着さ
   れた配管固定用の取付具に嵌着させて取り付けら
   れるとともに、曲体カバーは直体カバーの接続端
   開口に嵌合する接続用フランジを有し家屋壁面へ
   の取付向きに応じて接続向きが変えられると共に
   直体カバーの四側面と面一に組み付けられること
   を特徴とする配管カバー。