JPS61168774A - 真空断熱パネルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、例えば冷蔵庫の断熱壁体を形成する場合に好
適する真空断熱パネルの製造方法に関する。

［発明の技術的背景とその問題点］ 従来より、例えば冷蔵庫における断熱壁は、外殻内にウ
レタン樹脂を発泡充填する構成になすことが最も一般的
であるが、このものにあっても発泡充填時において熱伝
導率の大なる炭酸ガスがウレタン樹脂の気泡内に閉じ込
められるため、断熱性能が十分とは言えないものであっ
た。

そこで、近年において、断熱性能をさらに向上させるた
めに真空断熱パネルが実用化されつつある。即ち、第４
図には従来における真空断熱パネルの一例が示されてお
り、この第４図において、１は例えば金属蒸着加工を施
した熱可塑性樹脂フィルムの周縁部を溶着することによ
り袋状に形成した外殻、２はこの外殻１内に収容された
例えば樹脂の粉状体或は粒状体より成る充填物であり、
上記外殻１の内部は、これを袋状に形成する前の段階で
真空引き工程を行なうことによって真空状態になされて
いる。、ところが、斯かる従来構成の真空断熱パネル３
では、熱可塑性樹脂フィルムの周縁部を溶着して封止す
ることにより外殻１を気密な袋状に形成する構成であっ
て、その封止が不完全になることが往々にしてあり、こ
のような事態が若起された場合にはその部分から外殻１
内に空気が侵入して真空断熱パネル３そのものの機能を
喪失するという重大な不具合を招くものであり、しかも
、斯様に外殻１をフィルムから形成する結果、その外殻
１の形状が一定の形状に限定される不具合もあった。ま
た、外殻１を形成する際に第３図に示すようなひれ部１
ａが左右に突出した状態で生ずることが避けられず、こ
のため真空所熱パネル３を実際に取付ける際にそのひれ
部１ａが邪魔になり、前述のように外殻１の形状が限定
されることとあいまって、真空断熱パネル３の取付は状
態に制約が生ずる問題点があるばかりが、そのひれ部１
ａが組立て工程時等において破損する事態（即ちその破
損部分がら外殻１内に空気が侵入し以てその機能を喪失
する事態）を招く虞すらあった。さらに、従来構成の真
空断熱パネル３では、外殻１用及び充填物２用に夫々別
種類の材料が必要になるため、その分コスト高になると
いう問題点もあった。その上、従来構成の真空断熱パネ
ルでは、これにパイプ（例えば冷蔵庫の冷凍サイクル用
のパイプ）を添設する場合に、そのパイプを真空断熱パ
ネルの側面に突出した状態で設けねばならず、このため
真空断熱パネルを実際に冷蔵庫等に適用する際にこれと
冷蔵庫用外箱等の外壁との間に無駄な隙間が生ずる不具
合があり、斯かる隙間を無くすための構造が複雑化する
ばかりかその組立て作業が行ない辛くなる等の問題点も
あった。

［発明の目的］ 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目
的は、真空断熱パネルの内部に空気が侵入する箇所が発
生する事態を極力抑制することができると共に、その真
空断熱パネルの形状を自由に設定することができて取付
は状態に制約が生ずる虞がなく、その上１種類の材料に
て製造することが可能になってコスト安になし得ると共
に、真空断熱パネルに対してパイプを極めて簡単に埋設
状に添設することができてその真空断熱パネルの組立て
構造の複雑化を招く虞がない等の効果を奏する真空断熱
パネルの製造方法を提供するにある。

［発明の概要１ 本発明は上記目的を達成するために、所定温度以上に加
熱されたときに溶融する粉状体或は粒状体より成る充填
物を所定形状の型内に収納すると共にその型内の所定位
置に該型の内面に沿うようにしてパイプをセットする工
程行なった後に、前記型内を真空引きする工程、及び前
記充填物における前記型との接触面を加熱して溶融させ
る工程、並びに前記充填物における上記接触面を冷却し
て固化させる工程を順次行なうようにしたものであり、
上述のようにして充填物の表面を溶融・固化させること
によってその表面を内部の真空状態を保つための外殻と
して構成すると共に、斯かる真空断熱パネルの製造過程
においてその真空断熱パネル内にパイプが埋め込まれた
状態となるようにしたものである。

［発明の実施例１ 以下、本発明の一実施例について第１図及び第２図を参
照しながら説明する。

第１図において、４は真空断熱パネルで、これは例えば
横断面六角形状をなし且つ全体として略矩形状をなすよ
うに形成されており、その外殻５内には後述する充填物
６が収容されていると共に、外殻５の外側面にはパイプ
７が埋設状に添設されている。また、斯かる真空断熱パ
ネル４は、後述する工程を経ることによって外殻５内が
真空状態に保持されており、以て十分なる断熱効果を発
揮するように構成されている。

しかして、斯かる真空断熱パネル４は第２図に示す各工
程を経て製造されるものであり、以下その製造方法につ
いて説明する。

即ち、第２図（ａ）に示す材料充填及びパイプセット工
程では、前記真空断熱パネル４の形状に対応したキャビ
ティ形状を有する下型８及び上型９間に、所定温度以上
に加熱されたときに溶融すると共にこの慢冷却されたと
きに固化する粉状体或は粒状体たる例えば熱可塑性樹脂
より成る樹脂粉体Ａを収納し、同時にこのとき例えば上
型９内の所定位置に該上型９の内面に沿うようにして前
記パイプ７をセットする。尚、この工程において、下型
８に微震動を与えれば、樹脂粉体Ａをより密に収納する
ことができる。斯かる材料充填及びパイプセット工程に
引続く加圧及び真空引き工程（第２図（ｂ）参照）では
、前記樹脂粉体Ａを下型８及び上型９により押し固める
と共に、キャビティ内の空気を下型８及び上型９に夫々
設けた複数個の通気用小孔８ａ及び９ａ（第２図では各
１個ずつのみ示す）を介して外部に排出し、以てキャビ
ティ内の真空引きを行なう。尚、この場合、下型８及び
上型９を収納した空間全体を真空引きすることによって
その真空引きの効率を上げることができる。また、第２
図中８ｂ、９ｂは真空引き用の小孔８ａ、９ａに設けら
れたフィルタである。

この後には、第２図（Ｃ）に示す加熱工程及び第２図（
ｄ）に示す冷却工程を順次実行する。上記加熱工程では
、下型８及び上型９を加熱して内部の樹脂粉体Ａの表面
（下型８及び上型９との接触面）を溶融させ、これに引
続く冷却工程では、下型８及び上型９を冷却してその樹
脂粉体Ａの表面を固化させる。このような各工程を経た
結果、樹脂粉体Ａの表面即ち一旦溶融した後に固化した
部分によって前記外殻５が形成されると共に、樹脂粉体
Ａにおける非溶融部分が前記充填物６として構成される
ものであり、これと同時にパイプ７が充填物６内に埋め
込まれた状態になされ、斯様にしてパイプ７を埋設状に
添設して成る前記真空断熱パネル４が形成される。尚、
上記加熱工程において、内部の樹脂粉体Ａに対して下型
８及び上型９により圧力を継続的に加えるようにしても
良く、またパイプ７を同時に加熱するようにしても良い
。そして、上記冷却工程が終了した債に第２図（ｅ）に
示す型開き工程を行なっ工真空断熱パネル４を取出す。

上記した本実施例によれば、真空断熱パネル４の外殻５
を、下型８及び上型９間に充填して所定形状に押し固め
た樹脂粉体Ａの表面を溶融・固化させることによって形
成する構成としたから、その外殻５を継目なしに形成で
き、従って真空断熱パネル４の内部に空気が侵入する箇
所ができてしまう可能性が従来の真空断熱パネル３に比
べて少なくなる。しかも、本実施例による真空断熱パネ
ル４には、従来の真空断熱パネル３のひれ部１ａの如き
破損する虞が大なる部分が生じないから、この面からも
真空断熱パネル４内に空気が侵入する虞がある箇所を少
なくできると共に、真空断熱　。

パネル４の取付は状態に従来の如き制約を受けることが
なくなるものである。また、真空断熱パネル４の形状は
、下型８及び上型９の形状を変更することによって任意
の形状に設定できるから、この面からも真空断熱パネル
４の取付は状態に制約を受けることがなくなる。その上
、真空断熱パネル４は１種類の材料（樹脂粉体Ａ）のみ
で製造できるから、従来に比べてコスト安になし得る。

さらに本実施例によれば、真空断熱パネル４に添設され
るパイプ７がその真空断熱パネル４に埋設された状態と
なるから、真空断熱パネル４を実際に冷蔵庫等に適用す
る際にその真空断熱パネル４と冷蔵庫用外箱等の外壁と
の間に従来のような無駄な空間が生ずることを防止でき
、従って斯かる隙間を無くすための構造が不要となって
、その組立て構造の複雑化を沼くことがなくなると共に
、組立て作業性を向上させることができる。しかも、こ
の場合には、パイ！７を真空断熱パネル４の製造時にお
いて同時に埋設状に添設することができるから、そのパ
イプ７を設けるための構成が極めて簡単になる。

尚、上記実施例において、外殻５の表面に必要に応じて
アルミニウム等の金属を蒸着し、或はその蒸着膜の表面
にさらに他の材料をコーティングすることにより、その
断熱性を一層高めるようにしても良い。また、外殻５の
表面に真空断熱パネル４を実際に取付ける際の取付は用
突起、凹部等を同時に形成する構成としても良い。さら
に、材料充填及びパイプセット工程においては、パイプ
７をマグネット或は他の手段により上型９の内面に沿う
ように保持することが望ましく、或は上記工程において
パイプ７を下型８の内面に載置状に配置するようにして
も良い。

また、本発明の他の実施例を示す第３図のように、上型
９に代えて型兼用の金属板１０（例えば冷蔵庫の外箱を
構成するもの）を設け、この金属板１０によって外箱等
の外壁を構成するようにしても良い。

その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定
されるものではなく、例えば充填物を構成する粉状体或
は粒状体としては、熱可塑性樹脂に限らずガラスの中空
体、粉末或はセラミックス等の他の材料を用いても良く
、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施するこ
とができる。

Ｅ発明の効果］ 本発明によれば以上の説明によって明らかなように、真
空断熱パネルを製造する場合において、その真空断熱パ
ネルの内部に空気が侵入する箇所が発生する事態を極力
抑制することができると共に、その真空断熱パネルの形
状を自由に設定することができて取付は状態に制約が生
ずる虞がなく、その上１種類の材料にて製造することが
可能になってコスト安になし得ると共に、真空断熱パネ
ルに対してパイプを極めて簡単に埋設状に添設すること
ができてその真空断熱パネルの組立て構造の複雑化を招
く虞がない等の数々の優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の一実施例を示すもので、第
１図は真空断熱パネルを一部所面にして示す斜視図、第
２図はその真空断熱パネルの製造工程を示す縦断面図で
あり、第３図は本発明の他の実施例における製造工程の
一部を示す縦断面図である。また、第４図は従来におけ
る真空所熱パネルの一例を示す縦断面図である。 図中、４は真空断熱パネル、５は外殻、６は充填物、７
はパイプ、８は下型、９は上型、１０は金属板（型）、
Ａは樹脂粉体（粉状体或は粒状体）を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、所定温度以上に加熱されたときに溶融する粉状体或
   は粒状体より成る充填物を所定形状の型内に収納すると
   共にその型内の所定位置に該型の内面に沿うようにして
   パイプをセットする工程と、この工程後に前記型内を真
   空引きする工程と、前記充填物における前記型との接触
   面を加熱して溶融させる工程と、前記充填物における上
   記接触面を冷却して固化させる工程を経て成る真空断熱
   パネルの製造方法。