JPS6115169Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は引戸のコーナーピースに関し、詳しく
は主としてアルミニウム型材よりなる引戸の堅框
上端に取付けることによつて、引戸を移動する際
の上レールと引戸の堅框上端及び上框とのスレを
防止して円滑な走行を図るとともに、引戸を閉じ
た際に気密性を良好にすることならびにサツシ堅
枠に対する衝撃を緩和するコーナーピースに関す
る。

従来引戸のスレ止めと戸当りは別々の器具を用
い、それぞれ所要位置に取付けていた。そのため
製造も取付けも別個に行わなければならなかつ
た。

そこで本考案者は別々に製造、取付ける煩雑さ
を解消すべく工夫を重ね、スレ止めと戸当りの機
能を併有する本考案のコーナーピースを完成する
に至つた。

第１図は本考案のコーナーピースの正面図、第
２図は同平面図、第３図は同左側面図、第４図は
同右側面図、第５図は同底面図、第６図は第１図
−線断面図である。図面に基いて本考案のコ
ーナーピースを説明すれば次の如くである。

すなわち本考案は、一方の短辺に向かつてその
先端部を漸次幅広に形成した略長方形状の基板４
に、該基板４のほぼ中央から前記短辺に向かつて
漸次幅広に切欠き溝１を形成するとともに、前記
基板４を上下方向に移動可能に引戸に取付けるた
めのビス１１を挿入する長孔２を、該長孔２に挿
入される前記ビス１１の押圧により前記切欠溝１
の両側の基板部分が互いに平行となる位置であつ
て長辺にほぼ平行に穿設し、かつ前記基板４の一
方の長辺に沿つて該基板４から直角方向に断面略
Ｌ字状となるように取付用補助片５を突設すると
ともに、前記長孔２の下方の位置の基板４から前
記取付用補助片５に向つて傾斜面１５を有する突
起３を形成してなる引戸のコーナーピースを提供
するものである。

本考案のコーナーピースの基板４は第１図に示
すごとく、一方の短辺に向かつてその先端部が漸
次幅広に形成された略長方形をなしている。そし
てこの略長方形の基板４に、該基板４のほぼ中央
部から前記短辺に向かつて、これも漸次幅広に、
換言すれば拡開して形成された切欠き溝１が設け
られている。つまり、一方の短辺に向かつてその
先端部を漸次幅広に形成した略長方形状の基板４
の、その漸次幅広に形成された部分に、前記短辺
に向かつて漸次幅広に切欠き溝１が形成されてい
る。また、前記基板４を上下方向に移動可能に引
戸に取付けるためのビス１１を挿入する長孔２が
長辺にほぼ平行に穿設されている。ここで長孔２
の穿設位置は、基板４の略中央部であり、該長孔
２に挿入されるビス１１によつて基板４を引戸に
取付ける際の押圧により切欠き溝１の両側の基板
部分が互いに平行となる位置とされている。さら
に基板４の一方の長辺に沿つて、該基板４から直
角方向に、全体の形状が断面略Ｌ字状となるよう
に取付用補助片５が突設されている。この取付用
補助片５は上記の如く基板４の一方の長辺に沿つ
て突設されている。したがつて、取付用補助片５
の上部は基板４の切欠溝１の拡開状態に合せて拡
開している。また、長孔２の下方の位置の基板４
から取付用補助片５に向かつて傾斜面１５を有す
る突起３が形成されている。この傾斜面１５は、
基板４から取付用補助片５に向かつて形成されて
いればよく、第２図ではこの傾斜面１５が取付用
補助片５の最突出部分に向かつて形成されたもの
を示している。

本考案は叙上の如き構成を有するものである。
したがつて、コーナーピースを引戸に取付ける際
に長孔に嵌め込んだビスを締めるとわずかではあ
るがコーナーピースにみずみが生じて上部の幅が
狭まり、切欠き溝の幅も同時に狭くなり、そのま
まの状態で引戸をサツシの上レールにはめるとス
ムーズに移動できないことがあるが、本考案のよ
うにコーナーピースの基板４および切欠き溝１の
上部の形状をひずみによつて狭まる分だけ予め上
方に向けて漸次幅広に形成しておくことにより、
上記トラブルを解消することができる。

本考案のコーナーピース６は第８図〜第11図に
示すごとく戸の堅框７の上部に、堅框７のウエブ
９とフランジ１０に接して上下方向移動可能に嵌
め込まれており、長孔２を貫いて上框８のビス受
孔１２にビス１１が螺着している。この状態で戸
は窓枠に建込まれる。建込み後ビス１１を緩め長
孔２を利用してコーナーピース６を第１２図の如
く上方に移動させると上レール１３は切欠き溝１
に深く入り込み、戸の上下動は抑制され外れ止め
として効果的に作用する。従つて防犯対策上極め
て有効なものである。また切欠き溝１の上端は上
レール１３と接触することにより、堅框、上框、
さらに上框に取付けられた気密材１４と上レール
１３との接触によるスレを防止することができ、
いわゆるスレ止めとしても効果的に作用する。一
方引戸を閉めてサツシ堅枠に当接する状態を第９
図に基づいて説明すると、引戸が右から左方向へ
移動して、まず引戸の堅框７に固定されているコ
ーナーピース６下部の突起３が堅枠の突条１６に
ぶつかる。ここでさらに引戸を左方向へ押しつけ
ると、前記突条１６と突起３は傾斜面１５に沿つ
て摺動し、その結果引戸は下方へ移動し、堅框７
内の気密材１４が突条１６に密着する。従つて本
考案のコーナーピースを取付けた引戸を閉める場
合、引戸の堅框とサツシ堅枠とが直接ぶつから
ず、コーナーピースが介在するため衝撃が緩和さ
れ、また引戸が下方（室内側）に移動するため気
密性が極めて良好となり、いわゆる戸当りとして
も有効に機能する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のコーナーピースの正面図、第
２図は同平面図、第３図は同左側面図、第４図は
同右側面図、第５図は同底面図、第６図は第１図
−線断面図、第７図は引違い戸におけるコー
ナーピースの取付け位置を示す概略図、第８図は
第７図の引戸をＡ方向から見た拡大図であり一部
堅框を切欠いてコーナーピースを示す。第９図は
第７図をＢ方向から見た引戸と堅枠の当接状態を
示す説明図である。第１０図は第９図のＣ−Ｃ断
面図、第１１図は第８図のＤ−Ｄ断面図、第１２
図は長孔を利用してコーナーピースを上方に固定
した状態を示す。 図中１は切欠き溝、２は長孔、３は突起、４は
基板、５は補助片、６はコーナーピース、７は堅
框、８は上框、９はウエブ、１０はフランジ、１
１はビス、１２はビス受孔、１３は上レール、１
４は気密材、１５は傾斜面、１６は堅枠突条を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の短辺に向かつてその先端部を漸次幅広に
   形成した略長方形状の基板４に、該基板４のほぼ
   中央部から前記短辺に向つて漸次幅広に切欠き溝
   １を形成するとともに、前記基板４を上下方向に
   移動可能に引戸に取付けるためのビス１１を挿入
   する長孔２を、該長孔２に挿入される前記ビス１
   １の押圧により前記切欠溝１の両側の基板部分が
   互いに平行となる位置であつて長辺にほぼ平行に
   穿設し、かつ前記基板４の一方の長辺に沿つて該
   基板４から直角方向に断面略Ｌ字状となるように
   取付用補助片５を突設するとともに、前記長孔２
   の下方の位置の基板４から前記取付用補助片５に
   向つて傾斜面１５を有する突起３を形成してなる
   引戸のコーナーピース。