JPS6114981Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ボトルにラベルを自動的かつ連続的
に貼付するためのラベル貼付機構に関するもので
ある。

従来のラベル貼付機構は、第１図に示すよう
に、供給ローラ１にラベルＬが貼付された台紙８
を巻き付け、この台紙８をテンシヨンローラ２を
通過させてデイスペンサー３の個所へ送り、ラベ
ル貼付機構６の作動によりデイスペンサー３で剥
がされたラベルＬをボトル７に貼付し、ラベルＬ
が剥がされた台紙８は、フイードローラ４を通過
して巻取ローラ５で巻き取られるようになつてい
る。供給ローラ１は回転可能に支承されていて、
フイードローラ４がモータにより回転させられ、
この回転により供給ローラ１に巻回された台紙８
は引き出されるようになつている。ラベル貼付機
構６は、デイスペンサー３により台紙８から剥が
されたラベルＬ（第２図、第３図参照）を吸引
し、次いでボトル７がこの機構６内の定位置にき
たとき吹出しエアを出してラベルＸをボトル７の
キヤツプ天面に貼付するというものである。さら
に詳しく説明すると、ボトル７を検知したときに
フイードローラ４が回転し、この回転により台紙
８をデイスペンサー３の個所へ引き出し、引き出
された台紙８は光電管（図示せず）でキヤツプさ
れ、１枚分のラベルＬの引き出し長さ分で停止す
る。これと同時に、引き出された台紙８上のラベ
ルＬはデイスペンサー３により剥がされ（第３図
参照）、ラベル貼付機構６により吸引される。ラ
ベル貼付機構６がデイスペンサー３で剥がされた
ラベルＬを吸引すると同時に台紙は巻取ローラ５
により巻き取られ、吸引されたラベルＬは前述の
如く吹出しエアによりボトル７に貼付される。

このように構成された従来のラベル繰り出し装
置は、構造が簡単であるという長所はあるものの
フイードローラ４で供給ローラ１に巻回された台
紙８（ラベルＬが所定間隔をあけて剥離可能に貼
付されている）を引つ張り出しているため、台紙
８の供給ローラ１の巻数が少なくなつて軽くなる
と、フイードローラ４の引張力とのバランスがく
ずれ、ラベルＬのデイスペンサー３の個所での停
止位置が不安定となり不良が発生するという欠点
があつた。また、引張力とのバランスのみなら
ず、供給ローラ１への巻き付けは、どの巻回個所
でも一定の力で巻き付けられるということは不可
能であり、或る個所ではきつく巻かれ、また或る
個所では緩く巻かれているので、テンシヨンロー
ラ２のテンシヨンのみでは緩く巻かれた個所を引
きだすときに生ずる台紙８のたるみを吸収できな
いおそれもあつた。

さらに別の従来例としては、実公昭53−42480
号公報や特開昭54−146118号公報に記載のものが
知られている。前者は、台紙を引き出すとき瞬間
的に台紙の張力が増大するが、ダンパーレバーが
その張力を弱める方向に移動することにより台紙
の切断事故を防止できるようにしたものである。
また、台紙が引き出された直後にはスプリングの
力によりブレーキレバーがスプールへの制動力を
高める方向に移動するように機成してあるため、
ラベルを剥離するに充分な張力を台紙に与えるこ
とができるようにしたものであり、台紙が巻回さ
れたスプール自体には回転駆動機構は設けられて
いない。したがつて、スプールに巻回された台紙
はスプールから送り出されるのではなく引き出さ
れる。このため、台紙が多いときと少ないときの
引張強さの相違や引張強さの相違によつて生ずる
位置づれをダンパーレバーやブレーキレバーのみ
の作動で調整することは難しい。また、台紙を引
き出したりブレーキレバーやダンパレバーを作動
させることにより生ずる騒音や振動等を十分に抑
止することは困難であつた。後者の従来例も紙を
引き出すタイプのものであり、前者の従来例と同
様の欠点があつた。また、両従来例ともにダンパ
ー装置やブレーキ装置を泌要とするため機構が複
雑にならざるを得なくなつている。

本考案は、上記事状に鑑みて考案されたもので
あり、ラベル繰り出しを安定させ、貼付精度を向
上させたラベル繰り出し装置を提供することを目
的とするものである。

以下、本考案の好適な実施例を第４図以下の図
面を参照して説明する。

第４図において供給ローラ１にラベルＬが貼付
された台紙８を巻き付けてあり、この供給ローラ
１から引出された台紙８を上下差動ローラ９に巻
き付けて下面を半周させ上方のテンシヨンローラ
２に巻き付けて上面を半周させ、次いでラベル貼
付機構６の個所まで下方へ移動させ、デイスペン
サー３の個所で図面上左右方へターンさせてフイ
ードローラ４、巻取ローラ５へと送り出すように
なつている。デイスペンサー３、ラベル貼付機構
６の作動は第１図ないし第３図に示す従来例と同
様であり、デイスペンサー３の個所で剥がされる
ラベルＬをラベル貼付機構６が吸引し、吹出エア
によりボトル７のキヤツプ天面に貼付するように
なつている。

前記供給ローラ１は、従来例と構成を異にし、
第５図に示すように、回転軸１１にリール１２を
固着し、回転軸１１の基端をモータＭの出力軸連
結してある。回転軸１１は支柱１３の軸受１４に
回転可能に支えられ、モータＭは支柱１３に固定
された取付板１５に取付けてある。台紙８はリー
ル１２に巻回してある。モータＭのコード１６
は、第４図に示すスイツチ機構１０に接続してあ
る。このスイツチ機構１０は、上下差動ローラ９
の上下動によりオン，オフ動作するように上下差
動ローラ９の下方に設置してあり、例えばリミツ
トスイツチ等を使用する。上下差動ローラ９が、
供給ローラ１から引出される台紙８のたるみ等に
より下降するスイツチ機構１０は、オフ作動して
モータＭの回転を停止させ、上下差動ローラ９が
上昇するとスイツチ機構１０は、オン作動してモ
ータＭを回転させる。

前記上下差動ローラ９は、第６図に示すように
軸１７に回転可能に取付けてあり、この軸１７の
基端は、案内ロツド１８が挿通された上下動プレ
ート１９に固着してあり、この上下動プレート１
９の案内ロツド１８（２本使用）の軸長に沿つた
移動に伴つて上下動するようになつている。２本
の案内ロツド１８は、その下端をアングル状のフ
レーム２０に取付けてあり、スイツチ機構１０も
このフレーム２０の下面に取付けてある。スイツ
チ機構１０のオン，オフは、直接的には前記上下
動プレート１９が行なう。

前記フイードローラ４、巻取ローラ５にも図示
しないが、モータを取付けてあることは、従来例
と同様である。また、第４図中、テンシヨンロー
ラ２とデイスペンサー３との間に中間ローラ群２
１を設け、この中間ローラ群２１と供給ローラ１
との間の台紙８はたるませ（第７図参照）、上下
差動ローラ９は下降してスイツチ機構１０をオフ
状態としてモータＭを停止させている。中間ロー
ラ群２１とフイードローラ４との間の台紙８は緊
張状態にある。このような状態において、まずフ
イードローラ４が回転してデイスペンサー３の個
所ラベルＬを１枚宛繰り出してラベルＬを剥が
し、剥がされたラベルＬはラベル貼付機構６によ
りボトル７に貼り付けられる。前記フイードロー
ラ４の多数回の回転により、中間ローラ群２１と
供給ローラ１との間の台紙８のたるみをとり上下
差動ローラ９が上昇させられ、これによりスイツ
チ機構１０はオンしモータＭを回転させる。モー
タＭが回転すると供給ローラ１が回転して台紙８
を送り出すので、再び中間ローラ群２１と供給ロ
ーラ１との間の台紙８はたるみ、モータＭの回転
は停止する。次いで、先に述べたと同様の作動を
繰り返し、ボトル７に次々とラベルＬを貼り付け
てゆく。

このような作動中、中間ローラ群２１と供給ロ
ーラ１との間の台紙８のたるみは、フイードロー
ラ４の回転によつて完全に解消されるわけではな
く、フイードローラ４の複数回転のうち１回ない
し数回の割でたるみがなくなり供給ローラ１が回
転するものである。すなわち、フイードローラ４
の回転と供給ローラ１の回転とは同期するもので
はなく、全く別個であり、中間ローラ群２１と供
給ローラ１との間の台紙８のたるみが、フイード
ローラ４の複数回転によりなくなつたときに初め
て供給ローラ１が回転して再び台紙８にたるみを
生じさせるものである。したがつて、フイードロ
ーラ４は、例えば１分間に200枚のラベルＬをデ
イスペンサー３の個所へ繰り出し得るように一定
の回転に設定するが、供給ローラ１は、諸々の条
件下で台紙８のたるみがなくなつたときに回転す
る。

以上説明したように、本考案は、供給ローラに
モータを接続し、供給ローラとテンシヨンローラ
との間に上下作動ローラを台紙８で吊り下げるよ
うに設け、この上下差動ローラの下方にモータの
回転，停止を図るためのスイツチ機構を設け、上
下差動ローラが下降した供給ローラと中間ローラ
群との間の台紙をたるませた状態でスイツチ機構
に作動してモータを停止させるとともに、中間ロ
ーラ群と供給ローラとの間の台紙のたるみがとれ
て緊張状態となると台紙により上下差動ローラが
上昇しスイツチ機構をオンしモータを回転させ台
紙を送り出して再び台紙をたるませ、中間ローラ
群とフイードローラとの間の台紙は常に緊張状態
になるように構成したので、次のような作用効果
を奏する。

すなわち、フイードローラを回転させるモータ
に供給ローラに巻回された台紙の重量が作用せ
ず、従来のように台紙巻数の変化に伴つてフイー
ドローラの引張力に変化をきたし貼付精度を悪く
するというようなことがない。また、供給ローラ
に巻回された台紙の重量のみならず、巻締力の違
う個所の存在によつてもフイードローラの繰り出
し精度は影響されず、ラベルは所定の個所で台紙
から剥がされる。

さらにダンパー装置やブレーキ装置を使用して
いないので、これら装置の作動に伴う振動や騒音
の発生がなく、しかも機構も簡単となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例のラベル繰り出し装置を示す全
体概略図、第２図及び第３図はデイスペンサーの
作用を説明する図、第４図は本考案の好適な実施
例を示す全体概略図、第５図は第４図−線断
面図、第６図は上下差動ローラ個所の側面図、第
７図は供給ローラの回転停止時における台紙の張
り具合を示す全体概略図である。 １……供給ローラ、２……テンシヨンローラ、
４……フイードローラ、５……巻取ローラ、６…
…ラベル貼付機構、７……ボトル、８……台紙、
９……上下差動ローラ、１０……スイツチ機構、
２１……中間ローラ群、Ｌ……ラベル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 供給ローラからテンシヨンローラ及び中間ロー
   ラ群を経てラベル貼付機構の個所へ引き出されて
   きた台紙からラベルを剥がしてボトルに貼付し、
   ラベルの剥がされた台紙をヒイードローラを経て
   巻取りローラで巻取り、その間フイードローラの
   回転によりラベルを１枚宛ラベル貼付機構の個所
   へ繰り出し装置において、 モータにより回転せしめられ台紙を送り出す供
   給ローラとテンシヨンローラとの間に上下差動ロ
   ーラを台紙で吊り下げるように設け、供給ローラ
   と中間ローラ群との間の台紙をたるませ、中間ロ
   ーラ群とフイードローラとの間に台紙を緊張状態
   に保ち、 上記上下差動ローラの下方に、このローラ下降
   時に供給ローラに接続されたモータを停止させ、
   中間ローラ群と供給ローラとの間の台紙が緊張し
   て上下差動ローラが上昇した時に前記モータを回
   転させるスイツチ機構を設けたことを特徴とする
   ラベル繰り出し装置。