JPS6114437Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は肉、魚等の食品を収納する紙製トレイ
に係り、更に詳しくはポリエチレン、ポリプロピ
レン等のプラスチツクフイルムの表裏面夫々に紙
を積層してなる原紙を用いてプレス成形或は貼着
構成したことを特徴とした紙製トレイに関するも
のである。

従来量販店等で利用されている肉、魚等を収納
するトレイは殆んどが発泡ポリスチレンを始めと
するプラスチツク製トレイであり、使用後の廃棄
処理、ドリツプによる外観等の点から問題があつ
た。

又最近になつてこの欠点を改善する為にポリオ
レフイン繊維等の合成パルプと木材パルプとを混
抄した原紙でトレイを成形したものを一部に使用
されているが、このものは例えば肉を入れてスト
レツチ包装した状態で数日経過すると、トレイに
ドリツプが浸透し柔らかくなつてしまう欠点があ
り、耐水性、耐油性の点で満足出来ない欠点があ
る。

本願に係るトレイは従来の之等の欠点を根本的
に改善した全く新規な技術に関するものである。

図により本考案に係るトレイを説明すると、第
１図に於けるＡは本考案のトレイであつて、第２
図に示す如き原紙を熱プレスすることによつて構
成されている。

即ち本願のトレイＡに使用される原紙は第２図
にその拡大断面図を示す如く、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のプラスチツクフイルム１の表面
に薄目の耐油紙２（住友スリーエム社製のスコツ
チバン、旭硝子のアサヒガード等を加工した紙）
を一体的に積層し、更にフイルム１の裏面には強
サイブ等耐水加工による厚紙３を一体的に積層す
ることによつて構成され、かつトレイＡの内面に
耐油紙２が来るように成形されている。

上記実施例に於ける原紙はフイルム１の裏面に
耐水加工厚紙３を積層したが、第３図に示す如
く、フイルム１の裏面に一般の厚紙４とポリプロ
ピレンフイルム等のプラスチツク層５とを順に積
層して構成することも可能であり、これ等の選択
は経済性と性能とを考慮することによつて適宜決
定することが出来る。

本考案に係るトレイは上述の如く、壁面の中間
層にプラスチツクフイルムが積層されているの
で、収納した肉のドリツプ等をこれによつて遮断
してトレイ全体が吸湿して柔かくなることを防止
することが出来、かつ裏面は厚紙が積層されてい
るのでトレイ全体の腰が強く、丈夫にして持ち易
く取扱いに便利であり、更にこの厚紙に美麗な印
刷を容易に施すことが出来、又トレイの構成に当
つても熱プレス方式のみならず、原紙の両面が紙
で構成されている為に四隅を接着剤で貼着して深
さの大きいトレイを構成することも出来、しかも
使用後は焼却が可能であると共に全体として極め
て体裁が良い等の特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はトレイの斜視図、第２図はその一部断
面拡大図、第３図は他例の説明図である。 Ａ：トレイ、１：フイルム、２：耐油性、３，
４：厚紙、５：プラスチツク層。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) プラスチツク製フイルムの表面に耐油紙を積
   層し、裏面に耐水性を有する部材を積層してな
   る原紙を用い、プレス成形或いは貼着により構
   成したことを特徴とした紙製トレイ。 (2) 耐水性を有する部材、耐水加工した厚紙或い
   は厚紙とプラスチツク層とを夫々順に積層して
   構成したことを特徴とした実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の紙製トレイ。