JP3061109U - 化粧箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡スチロール製の箱表面を化粧し、小物入
れとして、手持ち箱として、又は室内のインテリアの一
つとして利用することが出来る化粧箱の提供。 【解決手段】発泡スチロール製の箱の表面にはクロスな
どの表面材１２、１６、１９、２０を接着剤によって貼
り合わせ、そして表面材の縁を箱のコーナーや表面に形
成したスリット溝８、９、１０、２４に差し込んで止着
している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は発泡スチロール製の箱であって、その表面にクロス等の表面材を貼り 付けた化粧箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一口に箱と言ってもその大きさ、形状は色々あり、又その材質も紙製、木製、 プラスチック製等、多種多様化し、用途に応じて使い分けされている。本発明が 対象とする箱は発泡スチロール製の箱であり、この発泡スチロール製箱は非常に 軽くて比較的丈夫であることから、あらゆる用途に多用されている。特に、断熱 性に優れていることもあり、保温性を応用したホットボックス並びに冷蔵ボック スとしての利用価値が高い。

【０００３】 そして発泡スチロール製箱はその製造が容易であると共にコストは低く、寸法 精度は高い。従って組み合わされる蓋がガタ付くといったこともない。このよう に発泡スチロール製箱は機能面において優れている為に、搬送用又は収納ボック スとして利用するには何ら問題はないが、身の回りにおける小物入れや手持ち箱 として、時には室内のインテリアとしてそのままで使用するには、その概観が余 りにも殺風景である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このように発泡スチロール製箱の外観は余りにも殺風景である為に、小物入れ や手持ち箱として使用するには外観的に抵抗がある。本考案が解決しようとする 課題はこの問題点であり、発泡スチロール製箱の機能を備えた上で外観を良くし 、小物入れとして又常に持ち歩くことが出来る手持ち箱として利用することが出 来る化粧箱を提供する。

【０００５】

【課題を解決する為の手段】 本考案の化粧箱は発泡スチロール製の箱を化粧した箱であり、外面及び内面に クロス等の表面材を貼り合わせた箱である。表面材の貼着には接着剤が使用され るが、この表面材は連続した１枚で全体表面を貼ることは出来ない為に、複数枚 が繋ぎ合わされる。その繋ぎ部の位置は一般に面の境界部（コーナー）が選ばれ 、角部及び隅部にスリット溝を形成してこのスリット溝に表面材の縁を押し込ん で止着する。

【０００６】 勿論、全てのコーナーにスリット溝を作って表面材を繋ぐ訳ではなく、箱の外 観を考慮した上で適当な個所にて繋ぎ合わせる。従って、表面材の材質は同じで はなく、これも箱の外観を考慮して色彩並びに模様を選択することが出来る。そ してスリット溝に嵌めて繋ぎ合わせたコーナー部には、必要に応じて紐を接着し て沿設することもある。以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明 する。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の化粧箱を示している実施例である。この箱は本体１と蓋２から なり、本体１には蓋２がガタ付くことなく被覆される。そしてこの本体１及び蓋 ２は発泡スチロール材から成り、その表面には表面材が貼り合わされている。こ こで表面材は接着剤を介して貼着されることになるが、１枚の表面材で全体表面 を貼ることは出来ない為に、適当な大きさ形状に裁断された複数枚の表面材に分 割されている。

【０００８】 又、外表面と内表面とでは貼着する表面材の材質は一般に異なり、しかも貼着 される表面材にシワが残らないようにしている。本体１の上端部は蓋２が嵌るよ うに嵌合凸部３を沿設し、その為に段差面を形成している。同じく底面にも僅か な段を設けていて、その為に１枚の表面材では貼り付けることは出来ず、適度な 枚数に分離し、そして貼り付けた各表面材の縁はコーナー部に沿設したスリット 溝内に嵌めこんで止着している。

【０００９】 図２は本体１のＡ−Ａ断面拡大図を表している。同図から明らかなように、外 側面４と本体上面５及び底の一部を被覆する表面材６が貼着されている。この場 合、本体上面５と凸部側面７とのコーナーにはスリット溝８が沿設されていて、 本体上面５を被覆した残り縁はこのスリット溝８に差し込まれて止着している。 同じく底の一部を被覆した残り縁は底の外側面に沿って設けているスリット溝８ に差し込まれて止着している。

【００１０】 そして、４面から成る外側面４、４・・に貼着した１枚の表面材６両端は何れ か一ヶ所のコーナーに設けたスリット溝９に差し込まれ、又本体上面５，５・・ のコーナー部に位置する個所では表面材６に切り込みを入れて、その縁を上記コ ーナーに設けたスリット溝１０，１０・・に差し込む。底のコーナー部において も、シワが残らないように切り込みを入れて、その縁はスリット溝に差し込んで 止着している。ここで、外側面４に貼られる表面材６の両端を止着する為のスリ ット溝の位置は、何も隣り合う外側面４、４同士のコーナーではなくて、外側面 ４に設けることもある。

【００１１】 一方、本体１の内側面１１にも表面材１２が貼着されているが、この表面材１ ２は外側面１２に貼り付けているものとは違っている。外側面４には化粧箱とし ての外観を考慮して見栄えの良い生地質が用いられ、時には模様を形成すること もあるのに対して、内側面１１に貼り付けられる表面材１２は発泡スチロール面 を隠す為であり、無地であってもよい。そこで、底面１３にも内側面１１と同じ 表面材１２が貼着されている。

【００１２】 底面１３に貼着される表面材１２は、底面より僅かに大きくし、その縁を内側 面１１と底面１３とのコーナーに沿設しているスリット溝８に差し込まれて止着 している。一方の４面から成る内側面１１，１１・・には、それぞれ１枚の表面 材１２，１２・・が使用され、その両端は各内側面１１，１１・・のコーナーに 沿設したスリット溝に差し込まれ、この表面材１２は嵌合凸部３の凸部上面１４ 及び凸部側面７まで延びて、これらの面を被覆している。そしてこの表面材１２ の下端は底面１３と内側面１１のコーナーに沿設しているスリット溝８に差し込 まれ、上端は凸部側面７と本体上面５のコーナーに沿設しているスリット溝８に 差し込まれて止着している。ここで、内側面１１に貼着される表面材１２は、各 内側面１１，１１・・ごとに分離しないで、１枚を適当な形状に裁断したものを 使用してもよい。

【００１３】 一方、図３は蓋２の表面に表面材を貼着した場合のＢ−Ｂ断面拡大図であるが 、表面材の貼着方法は本体１の場合と同じである。連続した１枚の表面材を貼る ことが出来ない為に、適当な大きさ・形状に分割して貼り付け、その縁はスリッ ト溝に差し込んで止着している。蓋２の上面１５を被覆する表面材１６、外側面 １７から本体１の嵌合凸部３が嵌る嵌合凹部１８にかけての面を被う表面材１９ 、嵌合凹部１８の底に貼着する表面材２０、裏面２１に貼る表面材２２、それに この表面材２２と嵌合凹部底に貼着した表面材２０との間に設けている凸部表面 を被う表面材２３を使用している。そしてこれら各表面材の縁は各面のコーナー に沿設したスリット溝２４，２４・・に差し込まれている。

【００１４】 ここで、表面材１９の上下端の縁はスリット溝２４，２４・・に差し込まれる が、角部のコーナーでは切り込みが形成されて、この切り込み縁も同じように角 部コーナーに設けたスリット溝に差し込まれる。すなわち、本体上面５のコーナ ー部に設けているスリット溝１０に差し込むのと同じように止着される。これは 表面材２０、表面材２３、の場合も同様である。そして同図の２５は紐を示して おり、スリット溝２４に表面材１６，１９の縁を差し込んだ状態で紐２５を接着 している。細幅のスリット溝２４に縁を差し込むならば、表面材１６，１９がこ のコーナー部で繋がれていることは外観上分からないのであるが、蓋２の外観を 良くする為にこの紐２５を沿設・固定している。勿論、他のスリット溝部にも沿 設することは自由である。

【００１５】 そして、この表面材を本体１及び蓋２の表面に貼着する場合、表面材の大きさ や形状は任意であり、上記実施例は単なる具体例に過ぎない。そしてこの表面材 の形状に合わせてその縁が止着出来るようにスリット溝を適当なコーナーに形成 する。以上述べたように、本考案の化粧箱は発泡スチロール製の箱表面にクロス 等の表面材を接着剤にて貼着し、その縁は適当なコーナー又は表面に形成してい るスリット溝に差し込んで止着したものであり、次のような効果を得ることが出 来る。

【００１６】

【考案の効果】

本考案の化粧箱は発泡スチロール製の箱である為に軽くて丈夫であり、しかも 寸法精度は高く、蓋がある場合には本体とガタ付くことなく組み合わされる。そ してこの箱の表面にはクロス等の表面材を貼着している為に、小物入れや手持ち 箱として使用することが出来、室内のインテリアにもなる。表面材は適当な大き さ・形状に裁断されて貼着され、その縁は箱のコーナーに設けているスリット溝 に差し込まれ、縁が剥がれることがないと共にスリット溝に差し込まれることで 、表面材の繋ぎ部も良好となり、外観が損なわれることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の化粧箱を示す外観図。

【図２】図１のＡ−Ａ断面拡大図。

【図３】図１のＢ−Ｂ断面拡大図。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 蓋 ３ 嵌合凸部 ４ 外側面 ５ 本体上面 ６ 表面材 ７ 凸部側面 ８ スリット溝 ９ スリット溝 １０ スリット溝 １１ 内側面 １２ 表面材 １３ 底面 １４ 凸部上面 １５ 上面 １６ 表面材 １７ 外側面 １８ 嵌合凹部 １９ 表面材 ２０ 表面材 ２１ 裏面 ２２ 表面材 ２３ 表面材 ２４ スリット溝 ２５ 紐

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 発泡スチロール製の箱であって、この箱
   の表面にクロス等の表面材を接着剤を介して貼着し、表
   面材の縁を箱のコーナー又は表面に形成したスリット溝
   に差し込んで止着したことを特徴とする化粧箱。
2. 【請求項２】 発泡スチロール製の箱であって、この箱
   の表面にクロス等の表面材を接着材を介して貼着し、上
   記表面材は適当な大きさ・形状に分割されていて、箱の
   コーナーにはスリット溝を沿設し、貼着した表面材の縁
   をこのスリット溝に差し込んで止着した事を特徴とする
   化粧箱。
3. 【請求項３】 上記スリット溝に表面材の縁を差し込無
   と共に、その上に紐を接着した請求項１、又は請求項２
   記載の仮称箱。