JPS6114400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は電気アイロンを立位状態にして収納す
る縦形のアイロン収納ケースに関する。

〔考案の技術的背景〕

従来の縦形アイロン収納ケースは第１図に示さ
れている。このものは、アイロンを収納するケー
ス本体ａの開口一側縁にヒンジｂを介してケース
蓋ｃを枢着した構成である。そして、ケース蓋ｃ
の下部内側にはコード等の収納空所ｄを形成する
仕切板ｅが取付けられ、この仕切板ｅには収納さ
れたアイロンのハンドル部を逃げる溝部ｆが形成
されている。

〔背景技術の問題点〕

ところで、ケース本体ａ内に収納される自立形
アイロンは、その収納位置が規制されないので、
アイロンが十分な深さまで、正しく収納されてい
ない状態で、ケース蓋ｃを急激に閉じると、アイ
ロンのハンドル部が仕切板ｅ又はケース蓋ｃに当
つて、これらおよびヒンジｂが破損することがあ
つた。また、持ち運びの際にケース全体を誤つて
傾むけたりすると、アイロンがケース蓋ｃに向け
て倒れ、その勢いで破損を生じたり、不用意にケ
ース蓋ｃが開いてアイロンが落下するおそれもあ
つた。

〔考案の目的〕

したがつて、本考案の目的とするところは、ケ
ース蓋等の破損や不用意なケース蓋の開放を防止
することができるようにした縦形アイロン収納ケ
ースを提供することにある。

〔考案の概要〕

すなわち、本考案に係る縦形アイロン収納ケー
ケは、ケース本体の一側面開口を開閉するケース
蓋の施蓋操作に先立つて、ケース本体側に設置さ
れるアイロン位置決め体を設けて、これによりケ
ース本体に収納されたアイロンを定位置に位置決
めするとともに、アイロンのケース蓋方向への倒
れを防げて、上記目的を達成できるようにした構
成を特徴とする。

〔考案の実施例〕

以下本考案の一実施例を第２図から第５図を参
照して説明する。

図中１は一側面が開口された合成樹脂製のケー
ス本体で、この内部には、耐熱性合成樹脂製の遮
熱体２および金属板製アイロンスタンド３が内装
されている。遮熱体２内には上記開口を通して自
立形の電気アイロンＡが出し入れ自在に収納さ
れ、収納されたアイロンＡはアイロンスタンド３
上に自立載置されるようになつている。なお、第
３図および第４図中１ａはケース本体１に設けた
ねじ受、４は遮熱体固定用のねじである。そし
て、ケース本体１の開口側縁には、一側面が開口
されたケース蓋５がヒンジ６，７を介して取付け
られている。また、例えば下側のヒンジ７にはア
イロン位置決め体８が枢支されている。なお、ヒ
ンジ７は、第５図に示したようにアイロン位置決
め体８の一端に一体に設けた筒部８ａと、ケース
本体１に一体に設けた筒部１ｂと、ケース蓋５に
一体に設けた筒部５ａとを互に重ね合せて、これ
らをヒンジ軸７ａで連結して、形成されている。
アイロン位置決め体８は例えば合成樹脂製で帯板
状をなし、水平方向に回動自在であり、ケース蓋
５の施蓋操作に先立つてケース本体１側に設置さ
れるようになつている。そして、この設置状態を
保持するため、アイロン位置決め体８の反ヒンジ
側端に係合部８ｂを設けるとともに、ケース本体
１の他側縁に係合部受１ｃを設けてある。係合部
８ｂの係合部受１ｃへの係脱は、アイロン位置決
め体８およびケース本体１の弾性変形を利用して
可能となつている。さらに、アイロン位置決め体
８の略中央部には凹部９が形成されている。この
凹部９はケース本体１に収納されたアイロンＡの
ハンドル部Ｂに嵌合して、収納されたアイロンＡ
の左右方向に沿う動揺を防止するために本実施例
では設けてあるが、これは省略しても差支えな
い。なお、図中１０は把手である。さらに１１は
ケース本体１に設けたクランプ受、１２はケース
蓋５に設けられクランプ受１１に掛脱自在なクラ
ンプで、これらの掛合で蓋５を施蓋状態に保持す
るようになつている。

上記一実施例は以上のように構成したが、アイ
ロン位置決め体８はヒンジ７に枢支させず、ケー
ス本体１又はケース蓋５に枢支させて設けてもよ
く、これらの場合枢支手段は薄肉部からなるセル
フヒンジとしてもよい。

また、ケース本体１の開口部両側縁に突起や溝
等の係合部受を設け、これらに係脱する係合部を
アイロン位置決め体の両端に設ける等の構成によ
り、ケース本体に対してアイロン位置決め体８を
着脱自在に設けてもよい。

さらに、ケース蓋の内面には小物類やコードの
収納空所を形成してもよい。

その他、本考案の実施の当つては、考案の要旨
に反しない限り、ケース本体、ケース蓋、ヒンジ
およびアイロン位置決め体等の具体的な構造，形
状，位置，材質等は、上記一実施例に制約される
ことなく、種々の態様に構成して実施し得ること
は勿戻である。

〔考案の効果〕

以上説明した本考案は、上記実用新案登録請求
の範囲に記載の構成を要旨とする。したがつて、
本考案によれば、ケース蓋の施蓋に先立つてケー
ス本体側に設置されるアイロン位置決め体を設け
たから、この位置決め体をケース本体側に設置す
ることで、ケース本体内にアイロンが十分深く納
つていない場合でも、そのアイロンを定位置まで
押込むことができる。このため、ケース蓋を急激
に閉じた場合にも、これとアイロンとの衝突がな
くなり、よつてケース蓋やヒンジ等が破損される
ことを防止できる。そして、アイロン位置決め体
のケース本体側への設置により、この位置決め体
が立位状態にあるアイロンのケース蓋方向への倒
れ止めとなる。このため、ケース全体を誤つて傾
むけた場合にもアイロンのケース蓋への衝突、な
らびに、このことに伴うケース蓋等の破損を防止
できるとともに、ケース蓋の不用意な開きも防止
できる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す斜視図、第２図から第５
図は本考案の一実施例を示し、第２図は開蓋状態
の斜視図、第３図は閉蓋状態の縦断側面図、第４
図は第３図中−線に沿う断面図、第５図は第
２図中−線に沿う断面図である。 １……ケース本体、５……ケース蓋、６，７…
…ヒンジ、８……アイロン位置決め体、９……溝
部、Ａ……アイロン、Ｂ……ハンドル部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 一側面が開口され、かつこの開口を通して自
   立形アイロンが出し入れ自在に収納されるケー
   ス本体と、このケース本体の一側にヒンジを介
   して取付けたケース蓋と、このケース蓋の施蓋
   操作に先立つてケース本体側に設置されて、収
   納されたアイロンを定位置に位置決めするアイ
   ロン位置決め体とを具備してなることを特徴と
   する縦形アイロン収納ケース。 (2) 上記アイロン位置決め体はアイロンのハンド
   ル部に嵌合する溝部を有していること特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項に記載の縦形
   アイロン収納ケース。