JPS6113895Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は開口部を形成した門構えを一側に配設し
た断熱箱体に関し、その目的とする処は開口部の
端面となる内板の端壁部の剥離を防止するととも
に補強板による熱伝導を小さくすることにある。

以下図面により本案の実施例を説明すると、第
１図１は複数枚の断熱板２，２…を相互に連結接
続することにより箱形に構成されるプレハブ冷蔵
庫等大型の断熱箱体で、一側には搬入者の出入口
となる開口部４を形成した門構え３と、前記開口
部を開閉自在に閉塞する断熱扉５とを設け、庫内
に配設した冷却装置（図示しない）にて収納貯蔵
品を冷却するものである。

前記門構えは第２図に示す如く不銹鉄板等から
なる内外両板６，７と、一側面に配設された金属
製の補強板８と、前記内外両板及び補強板間に充
填された硬質ポリウレタン等の発泡断熱材９とに
より主体を構成され、開口部側端面以外の各端面
には天、底、側の各壁を構成する各断熱板２，２
の端面に形成された凹又は凸形状をなす接続部２
ａと対応する凸又は凹形状の接続部３ａを形成し
ている。尚、１０Ａ，１０Ｂは対をなす連結装置
で、その一方は各断熱板２，２の接続部２ａに、
他方は門構え３の接続部３ａに設けられている。
前記内板は庫内側に面する庫内壁部６ａと、この
庫内壁部から直角に前方に折曲され開口部４の端
面となる端壁部６ｂと、この端壁部から直角に反
開口部側に折曲された前壁部６ｃと、この前壁部
から直角に前方に折曲されたフランジ部６ｄとを
有し、又前記外板は庫外側に面する庫外壁部７ａ
と、この庫外壁部から直角に後方に折曲された側
壁部７ｂと、この側壁部から直角に開口部側に折
曲されたフランジ部７ｃとを有している。更に、
前記補強板は内板６の庫内壁部６ａ端壁部６ｂ、
前壁部６ｃ外板７のフランジ部７ｃ、側壁部７ｂ
及び庫外壁部７ａが夫々接する後壁８ａ、後側壁
８ｂ、段差壁８ｃ前側壁８ｄ及び前壁８ｅを有し
ており、後側壁８ｂには発泡断熱材９が充填され
る複数の大きな穴１１を形成している。１２は前
記補強板の段差壁８ｃの略中央に止着される間隔
子兼用の金属製取付部材で、基部１２ａから前方
に延びる二本の脚部１２ｂ，１２ｃには結露防止
ヒータ１３，１３を嵌合する長孔１２ｄ，１２ｄ
を、一方の脚部１２ｂには後方から前記内板のフ
ランジ部６ｄを嵌合する嵌合溝１２ｅ、補強板８
とともに前記内板の前壁部６ｃ及び後述する扉当
り板の一方のフランジ部を係止する係止部１２ｆ
を形成している。１４は前壁１４ａ、両側壁１４
ｂ，１４ｃ及び開口部側に位置し後壁となるフラ
ンジ部１４ｄとよりなる金属製扉当り板で、前壁
１４ａの中央に後方に凹むネジ挿入孔１５を有
し、内外両板６，７のフランジ部６ｄ，７ｃ及び
取付部材１２を被覆し且つ前壁１４ａが外板７の
庫外壁部７ａと、又側壁１４ｂが端壁部６ｂと同
一平面になる如く取付部材１２を介して補強板８
にネジ１６止めされる。

斯る構成によれば、開口部側に配設した補強板
８により、門構えの強度の向上が図れ、又補強板
８に形成した複数の大きな穴１１により、門構え
３の強度を損なうことなく重量を軽くすることが
できるとともに、補強板８自身において庫内側か
ら庫外側への熱伝導を小さくすることができ、し
かも開口部４の端面となる内板６の端壁部６ｂで
もつて補強板８を被覆するため、複数の大きな穴
１１に充填された発泡断熱材９に端壁部６ｂが接
着固着され、貯蔵品の出入時運搬台車等が開口部
４の端面に衝突した際の衝撃で端壁部６ｂが補強
板８から剥離することはなくなる。更に、内外両
板６，７のフランジ部６ｄ，７ｃを被覆する如く
扉当り板１４を補強板８に止着することにより、
両フランジ６ｄ，７ｃを扉当り板１４と同時に補
強板８に取付けることができ、しかも意匠的に好
ましいものとなる。又、金属製取付部材１２は結
露防止ヒータ１３の取付部材になるのは勿論、補
強板８の段差壁８Ｃと金属製扉当り板１４の前壁
１４ａとの間に設けられ、間隔子として作用する
ため、金属製扉当り板１４は前記取付部材１２に
より支持補強され運搬台車が衝突して衝撃が発生
した際に、金属製扉当り板１４が破損しにくくで
きる。又、金属製取付部材１２の嵌合溝１２ｅと
内板６のフランジ部６ｄとの嵌合により、前記運
搬台車の衝突による衝撃が発生した際に、内板６
の端壁部６ｂが補強板８から剥離して外れること
を防止できると共に、内外両板６，７間に発泡断
熱材を充填発泡させるときの、発泡圧による内板
端壁６の剥離をなくし、門構え３の製造不良を回
避することができる。

以上述べた如く本案は、庫内側の内板と、庫外
側の外板と、この内外両板間に充填された発泡断
熱材とにより構成され、貯蔵品の出入口となる開
口部を形成し、この開口部の前周囲に扉当り板を
設けた門構えを一側に配設した断熱箱体におい
て、開口部内周に沿い且つ庫外側に面する段差壁
とこの段差壁の一端から後方へ延び前記開口部の
後周囲に面する前記内板の端壁部にて被覆される
複数の大きな穴を形成した後側壁と前記段差壁の
他端から前方へ延びた前壁とを備え、前記内外両
板の端面に接する如く門構えの開口部側に配設さ
れた金属製補強板と、前記外板と面一になる前壁
を備え、この前壁と前記金属製補強板の段差壁と
の間に空間を形成して前記金属製補強板に止着さ
れた扉当り板と、前記空間に設けられて前記金属
製補強板の段差壁と前記扉当り板の前壁との間隔
子になると共に、結露防止用ヒータが挿入される
長孔を形成し、前記金属製補強板の段差壁側に前
記内板のフランジと嵌合する嵌合溝を形成し、前
記扉当り板に被覆される金属製取付部材とを備え
たことを特徴とする断熱箱体であるから、金属製
補強板により門構えの強度の向上を図ることがで
き、又、複数の穴により門構えの強度を低下させ
ることなく重量を軽くでき、さらに庫内側から庫
外側への熱伝導を小さくできると共に、開口部端
面となる内面の端壁部の剥離を防止できるのは勿
論、補強板と金属製扉当り板との間に取り付けら
れた金属製取付部材は前記扉当り板の補強部材と
して作用して、運搬台車の衝突等により衝撃が発
生した際に前記扉当り板を破損しにくくできると
共に、前記金属製取付部材の嵌合溝は内板のフラ
ンジと嵌合して該内板の係止部材として作用する
ため、運搬台車の衝突による衝撃が発生した際に
も内板の前記補強部材からの剥離を一層防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案断熱箱体の実施例を示す斜視図、
第２図は第１図Ａ−A′断面図である。 ３……門構え、６……内板、６ｂ……端壁部、
６ｄ……フランジ部、７……外板、８……補強
板、１１……穴、１４……扉当り板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 庫内側の内板と、庫外側の外板と、この内外両
   板間に充填された発泡断熱材とにより構成され、
   貯蔵品の出入口となる開口部を形成し、この開口
   部の前周囲に扉当り板を設けた門構えを一側に配
   設した断熱箱体において、開口部内周に沿い且つ
   庫外側に面する段差壁とこの段差壁の一端から後
   方へ延び前記開口部の後周囲に面する前記内板の
   端壁部にて被覆される複数の大きな穴を形成した
   後側壁と前記段差壁の他端から前方へ延びた前壁
   とを備え、前記内外両板の端面に接する如く門構
   えの開口部側に配設された金属製補強板と、前記
   外板と面一になる前壁を備え、この前壁と前記金
   属製補強板の段差壁との間に空間を形成して前記
   金属製補強板に止着された扉当り板と、前記空間
   に設けられて前記金属製補強板の段差壁と前記扉
   当り板の前壁との間隔子になると共に、結露防止
   用ヒータが挿入される長孔を形成し、前記金属製
   補強板の段差壁側に前記内板のフランジと嵌合す
   る嵌合溝を形成し前記扉当り板に被覆される金属
   製取付部材とを備えたことを特徴とする断熱箱
   体。