JPS6113331Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は貼込部の各片側の表面略々全域に粘
着剤の平行条を密接な間隔で設け、透明な二つ折
りしたプラスチツクフイルムの各半面を粘着剤の
平行条で各片側の表面に反覆剥離可能に粘着し、
フイルムの各半面と貼込部の表面の間に写真を貼
込む様にしたアルバム用台紙の改良に関する。

この様なアルバム台紙は分厚なので製本したり
綴じたりしてアルバムにした場合、頁をめくり易
くする貼込部の綴込側に綴代部を強靭しなやかな
連結片を介し、連結片で曲げて頁をめくる様にし
てある。第１，２図はその従来例で、Ａは貼込
部、Ｂは連結片、Ｃは綴代部を示す。

綴代部Ｃは貼込部Ａと略々同厚の板紙からな
り、連結片Ｂは幅が綴代部の幅の２倍以上、３〜
５倍程度ある強靭で撓やかな紙、例えば晒クラフ
ト紙を二つ折りしてなる。強靭Ｃは二つ折りした
連結片Ｂの間に入れ、綴代部の縦方向の一方の縁
C′を連結片の折返縁りの内側に沿わせ、その状
態に挾んで接着剤で接着する。従つて、連結片Ｂ
は二つ折りした内面同志で相互に接着し、綴代部
の縦方向の他方の縁C″を越えて突出する延長部
分B′を有する。そして、貼込部Ａは一般に薄いノ
ンコート紙１の裏に板紙２を貼合せた二枚の紙
ａ，ａを、板紙２，２同志で背中合せに貼合わせ
るが、その際に綴代側の間に連結片の延長部分
B′の一部を挾んで一緒に接着する。綴代部Ｃと、
その両面に接着されて重なつている連結片の部分
には、貼込部に取付ける前或いは後に綴込用の孔
３をあける。

この従来の作りかたの場合、幅広な連結片Ｂを
二つに折り、その間に綴代部を挾んで接着し、そ
れから連結片の延長部分を貼込部の綴代側の間に
挾み込まねばならず、非常に手数がかゝる。又、
従来のものは、貼込部Ａの各片面のノンコート紙
１の表面に、上縁部及び下縁部沿いに或る幅を残
して密接な間隔で粘着剤の横方向の平行条４を設
け、二つ折りした透明なプラスチツクフイルム
（通常はポリエチレンフイルム）５の折目５′の内
側に貼込部の自由縁a′を沿わせ、フイルムの各半
面を粘着剤の平行条４でノンコート紙の表面上に
反復剥離可能に粘着している。フイルム５の幅は
貼込部Ａの片面の約２倍あり、粘着して取付けた
状態でフイルムの各半面の自由縁５″は貼込部Ａ
の綴代側の縁a″に正しく揃えてある。従つてフイ
ルム５とノンコート紙１の各片面の間に写真を貼
込んだり、或いはその間に貼込んだ写真を取出す
には粘着剤の平行条４を設けていない上縁部、下
縁部沿いの非粘着領域６でフイルムをめくつてノ
ンコート紙１から剥さねばならない。このため、
貼込部の上縁部や下縁部はフイルムをめくるため
に指で汚される。

本考案は上記した従来の問題点、貼込部の上下
縁部がきたなく汚れる使用上の不具合と、連結片
Ｂを二つ折りし、その間に綴代部Ｃを挾んで接着
してからでなければ連結片を貼込部に取付けるこ
とができないと言う製造上の不具合を解消したの
である。

第３，４図は本考案の一実施例を示すもので、
綴代部Ｃは合計厚さが貼込部Ａに略々等しい二枚
の板紙１１，１１からなり、又、連結片Ｂは二つ
折りにした一枚の例えば晒クラフト紙を内面で貼
合わせるか、或いは二枚の略々同幅な晒クラフト
紙を重ねて貼合せてある。

そして、この連結片Ｂの長手方向の一辺側１２
を板紙１１と１１の間に挾み込んで接着する。そ
して連結片は中間部を残し、長手方向の他辺側１
３を従来例と同様に貼込部Ａを構成する二枚の紙
ａ（表層はノンコート紙１、裏層は板紙２）を板
紙同志で背中合せに貼合わせる際にその綴代側に
挾み込んで接着する。

この第３，４図の実施例では連結片Ｂの一辺側
１２は板紙１１と１１の間に部分的に挾み込んで
接着してあるが、これは第５図の実施例の様に板
紙１１と１１の全幅にわたつて挾み込んでで接着
してもよい。そして、この貼合わせた板紙１１，
１１には綴込用の孔３をあける。連結片Ｂの一辺
側を板紙１１，１１の全幅に挾み込んだとき或い
は板紙間に部分的に挾み込んでも、挾み込み量が
多いときは孔３は連結片Ｂを貫通し、挾み込み量
を少くしたときは連結片Ｂは孔３に届かないが勿
論それでもよい。

貼込部Ａの各片面には粘着剤の横方向平行条を
設け、二つ折りした透明なプラスチツクフイルム
の折目の内側に貼込部の自由縁a′を沿わせ、フイ
ルムの各半面を粘着剤の平行条でノンコート紙１
の表面上に反復剥離可能に粘着する。この場合、
ノンコート紙１上の粘着剤の平行条１４は貼込部
の綴込側の縁a″沿いに或る幅を残して上縁部と下
縁部間に密接に設け、又、二つ折りしたフイルム
１５の各半面の幅は貼込部Ａより少し広くし、折
目１５′の内側を貼込部の自由縁a′に沿わせて粘
着剤の平行条１４で粘着した際にフイルムの自由
縁１５″は貼込部の綴込側の縁a″の外、つまり連
結片Ｂの中間部上に突出する様にする。これによ
り、写真を貼込んだり、貼込んだ写真を取出すた
めにフイルム１５の各半面をめくる際は第６図に
示す様に撓やかな連結片Ｂの中間部を貼込部の綴
込側の縁a″に沿つて曲げ、この縁a″から突出する
フイルムの自由縁部１５″をつまんで剥せばよい
ので操作が行い易い。そして、特に綴込側の縁
a″に沿つて或る幅で粘着剤の平行条１４が設けら
れていない非粘着領域１６があるため、この縁
a″からフイルムの自由縁部１５″が突出している
こゝと相まち指でつまむフイルムの量が多いので
つまみ易く、つまんだフイルムを指の間から逃が
すことがない。

前述の様に本案は綴代部Ｃを合計厚さが貼込部
Ａに略々等しい二枚の板紙１１，１１で構成し、
その間に連結片Ｂの長手方向の一辺側を挾み込ん
で接着し、又、他辺側１３も貼込部Ａの板紙２，
２間に挾み込んで接着してある。このため連結片
Ｂの他辺側１３の貼込部Ａに対する取付けは、一
辺側１２を綴代部Ｃに取付けるのに先立つて行う
ことも、或いは同時に行うこともできる。即ち、
二つ折りした一枚の晒クラフト紙を内面で貼合わ
せるか、或いは二枚の略々同幅な晒クラフト紙を
重ねて貼合わせ、連結片Ｂとしたのち、貼込部Ａ
と綴代部Ｃを同時に取付けるには、その連結片Ｂ
の一辺側を介して板紙１１，１１を、他辺側を介
して紙ａ，ａを夫々同時に貼合わせるか、或いは
一辺側の片面に一枚の板紙、他辺側の片面に一方
の紙ａを貼り、次に一辺側の他面に他の一枚の板
紙１１、他辺側の他面に他の一枚の紙ａを貼つて
合わせればよい。又、更には連結片を二枚の晒ク
ラフト紙などで構成するときは各一枚の晒クラフ
ト紙の一辺側１２を夫々綴代部の片側の板紙１
１、他辺側１３を夫々貼込部の片側のの紙ａの板
脂２の裏側に接着して片側を作り、片側宛の二枚
の背中合せに貼合わせて作ることができる。

従つて、従来の様に二つ折りにした連結片Ｂの
間に綴代部Ｃを挾み込んで接着してからでなけれ
ば連結片を貼込部に取付けることができなかつた
のに較べ作りかたを合理的に改善することがで
き、生産性は著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の台紙の斜面図、第２図は同上の
拡大断面図、第３図は本考案による台紙の一実施
例の斜面図、第４図は同上の拡大断面図、第５図
は本考案の台紙の更に他の一実施例の拡大断面
図、第６図は同上のフイルムをめくる状態の説明
図で、図中、Ａは貼込部、ａは貼込部を構成する
二枚の紙、Ｂは連結片、Ｃは綴代部、１１は綴代
部を構成する二枚の板紙、１２は連結片の綴代部
中に挾み込まれる辺、１３は同じく貼込部中に挾
み込まれる辺を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 写真の貼込部を構成する二枚の紙を背中合せに
   貼合わせる際、その綴込側に強靭で撓やかな連結
   片の一辺を挟んで接着し、貼合わせた二枚の紙の
   夫々表面略々全域に粘着剤の平行条を密接な間隔
   で設け、透明な二つ折いしたプラスチツクフイル
   ムの各半面を表面上に反復剥離可能に粘着したア
   ルバム用台紙において、連結片の他辺を二枚の板
   紙からなる綴代部の間に挟み込んで接着すると共
   に、貼込部の二枚の紙の各表面に綴込側の縁に沿
   つて粘着剤の平行条が無い非粘着領域を設け、且
   つ、二つ折りしたプラスチツクフイルムの各半面
   の自由縁を上記綴込側の縁から突出させたことを
   特徴とするアルバム用台紙。