JPS61127672A - マグネシア質流し込み耐火物 - Google Patents

マグネシア質流し込み耐火物

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JPS61127672A
JPS61127672A JP59247675A JP24767584A JPS61127672A JP S61127672 A JPS61127672 A JP S61127672A JP 59247675 A JP59247675 A JP 59247675A JP 24767584 A JP24767584 A JP 24767584A JP S61127672 A JPS61127672 A JP S61127672A
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JP
Japan
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slag
refractory
magnesia
amount
cast
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JP59247675A
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榮造 前田
良治 内村
征男 小口
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶鋼取鍋などの溶融金属容器の内張り用塩基
性流し込み耐火物に関する。
〔従来の技術〕
溶鋼取鍋の内張りれんかには、ろう石質またはジルコン
質などの定形れんがが使用されてきた。
れんがの場合、一定厚さの損耗を受けると、残厚があっ
ても取り替えなければならないため、れんが廃棄量が多
くなる。そのため、最近では、内張りを流し込みによる
不定形耐火物で施工し、損耗を受けた分だけ補充施工す
る、いわゆる継足し施工により、れんが廃棄量を減少さ
せ、材料を有効に利用する方法が用いられるようになっ
た。このような方法によれば、材料の有効利用のみでな
く、施工に要する作業請負費も軽減されるといった利点
を持つ。
溶鋼取鍋の内張りに使用する流し込み耐火物には、従来
一般にろう石質またはジルコン質耐火物が使用されてい
た。例えば特開昭53−66917、特公昭5g−49
511、特開昭58−199770がある。
このような耐火物は、 ■ 高温出鋼された溶鋼に対する耐食性に劣る。
■ 高塩基度スラグおよび高FeOスラグに対する耐食
性に劣る。
■ 耐火物中の5i02と溶鋼との反応により、溶鋼中
へSiが溶出し、クリーンスチール化へのニーズに対応
できない。
などの問題点がある。このため耐火度が高く、高塩基度
スラグおよび高FeOスラグに対する耐食性が大きく、
溶鋼中への溶出成分の少ないマグネシア質流し込み耐火
物の開発が進められている。
(例えば、特開昭55−121975、特開昭56−5
4277、特開昭57−118067)マグネシア質流
し込み耐火物は溶鋼および溶融スラグ、特に転炉スラグ
のように高Fe01高塩基度スラグに対する耐食性に優
れるという利点を有するが、使用時にそれらスラグの浸
透が起こり易く、それに伴いスラグ浸透層と未浸透層と
の物性に相・違が現われ、亀裂を発生する。いわゆる構
造スポーリングが起こり易いという欠点を有する。
この構造スポーリングは、加圧成形した焼成マグネシア
れんがでも容易に発生するもので、特に不定形耐火物の
場合、焼成れんかに比べ密充填が得難く、そのため前述
のようなスラグ浸透が起こり易かった。
一方、耐火物を溶融金属容器の内張り材として使用する
ときは、耐火物の容積安定性が要求される。もし、加熱
によって焼結収縮するような材料を使用した場合、収縮
により発生した亀裂から侵食が起こり耐火物の寿命低下
を引き起こす。そのため、残存膨張性を有することが必
要とされる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、かかるマグネシア質耐火物の利点を維持しつ
つ、かつ容積安定性に優れ、ざらにスラグ浸透量が少な
く、構造スポーリングの発生・し難いマグネシア質流し
込み耐火物を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らはマグネシア質流し込み耐火物中へのスラグ
の浸透機構を検討した結果、以下の知見を得た。すなわ
ち、 (1)  マグネシア質耐火物中へ浸透したスラグには
骨材のマグネシアがすぐに溶は込み飽和するため、スラ
グの粘性は1500℃で数センチポアズと小さい。耐火
物がスラグに濡れる場合には浸透が起こるが、スラグの
粘性が小さいため浸透速度は大きく、浸透の深さは、ス
ラグの共融点の温度で決まり、その温度となっている部
分までに達する。従って、スラグ侵透を防止するために
は、少なくとも耐火物がスラグに対し濡れないことが必
要である。
(2)耐火物を取鍋のような溶融金属容器の内張り材と
して使用したとき、耐火物に付着している溶融スラグは
、溶融金属の静圧によって耐火物に浸透する方向へ押さ
れる。もし、耐火物がスラグに対して濡れないとしても
、溶融金属の静圧によって、それに応じた気孔径をもつ
気孔に対してはスラグ浸透が起こる。
例えば溶鋼取鍋の底付近では溶鋼ヘッドが約3mに達し
溶鋼静圧は約2気圧である。このとき、耐火物がスラグ
に対し濡れない条件でも、半径約1gm以上の気孔では
スラグ浸透が起こる。従って、スラグ浸透量を減少させ
るためには、半径lILm以上の気孔量を減少させる必
要がある。
半径1gm以上の気孔量を減少させるには、成形時にお
ける半径1pm以上の気孔量を減少させるとともに、加
熱後の気孔径を小さく抑さえることが重要である。加熱
後の耐火物の気孔径分布を調べたところ、ある特定の半
径を持つ気孔量の増減と残存膨張量とは密接な関係があ
り、固相−固相反応により残存膨張があるときは半径1
gm以上の気孔量が増大することが分った。固相−固相
反応で体積膨張が起こるとき、粒子−粒子間距離が延び
るため気孔が押し広げられる。この結果特に半径1pL
m以上の気孔量が増加するのである。
従ってスラグの浸透する気孔量を小さくするためには、
残存膨張量の制御が重要な因子となる。
他方、発明者らは適切な残存膨張量について検討を行い
、使用中における亀裂の発生を防止するためには、残存
膨張量が余り大きくないことが必要であることを見出し
た。
すなわち残存膨張によって、耐火物内部に応力が引き起
こされ、その応力は条件によっては熱変形によって引き
起こされる応力(熱応力)と同等かそれ以上になること
を見出した。
第1図にキーノー(Kienow)の示した熱応力のモ
デル図[Berichte der Deutsche
n KeramischenGesellchaft、
  47 、426−30 (1970)]を示すが、
第1図(a)のような温度分布が与えられたとき、熱変
形により耐火物内部に第1図(b)のような引張応力が
発生し、これが耐火物の強度より大きくなると亀裂が発
生し、さらに剥離に至る。もし残存膨張による変形量が
第2図(a)のように与えられたとすると、この変形に
よっても第1図(b)と同様第2図(b)のように耐火
物内部に引張り応力が発生する。
キーノー(Kienow)はこの第1図(b)で示され
る応力の式を与えており、応力σ’z (z)は、次式
(1)のように与えられる。
また、残存膨張による応力σ’z (z)もその膨張量
から次の(2)式のように求めることができる。
ここで α:熱膨張係数 E:弾性率 T(z、t):表面からの深さ2、時間tにおける温度 a:耐火物の横幅 である。
一方、残存膨張による応力σ’z (z)もその膨張量
から見掛けの ことができる。
溶鋼取鍋用内張り耐火物として流し込み材を使用したと
きの熱条件を受けたとき、のσ’z (z)は1300
’CX5時間焼成後の残存膨張率が0.35%のとき熱
応力σz (z)の約半分、残存膨張率が1.6%のと
き、約3.5倍となる。従って、残存膨張を小さく押さ
えることが必要である。残存膨張量は1300°OX5
時間焼成後で0.05%から1%の範囲に押さえること
が望ましく、好ましい残存膨張量は0.2〜0.4%で
ある。残存膨張量が1%より大きくなると残存膨張によ
る応力が大きくなり亀裂、剥離が起こり易くなる。0.
05%以下であると、使用中の加熱冷却の繰返しによっ
て発生する稼動面に垂直な亀裂が拡大し、その部分の亀
裂拡大が起こり易くなる。
以上の知見をまとめると以下のようになる。すなわち、
マグネシア質耐火物の利点を維持しつつ、かつ容積安定
性に優れ、さらにスラグ浸透量が少なく構造スポーリン
グの発生し難いマグネシア質流し込み耐火物を得るため
には、 (1)  流し込み材が溶融スラグに対し濡れ難いこと
(2)半径IJLm以上の気孔量を低減させること、そ
のためには成形時におけるこの量を小さく押さえるとと
もに、加熱によるこの気孔量を増加させないか、もしく
は減少させること。
(3)  残存膨張性は付与させるが、その量が余り大
きくないこと、が必要である。
このような知見を基に、発明者らは木発明を完成させる
に至った。木発明は次の構成を有する。
第1に、マグネシア質を主成分とする耐火骨材に、加熱
によって流動化し高温でコークス化する炭素含有粉末材
料、炭化珪素、表面コーティングした金属粉末および成
形用バインダーを添加配合してなるマグネシア質流し込
み耐火物である。
第2にアルミナ質を含有する耐火骨材においては、該ア
ルミナ質の含有率が5wt%以下であること。
第3にさらに固体カーボン質材料を添加すること。
マグネシアを主成分とするマグネシア系耐火材としては
海水マグネシアクリンカ−1焼成マグネサイトタリンカ
ー、合成マグドロクリンカー、電融マグネシアなどがあ
る。また、その他耐火材の一部にアルミナ、シリカ、マ
グネシウムφアルミニウム・スピネル、フォルステライ
ト、粘土等を使用することもできる6 スラグに濡れにくい材料とするには、カーボン質原料を
添加することが有効であるが、少量の添加で効率的に濡
れを防止するには、加熱によって流動化し、かつさらに
高温でコークス化する炭素含有粉末材料を添加すること
が有効である。この材料を添加配合すると、加熱中に一
度溶融し、流し込み材の気孔中に浸透して拡がり、その
後さらに高温でコークス化する。そうすると、気孔の内
面がこの材料がコークス化した物質で覆われることにな
り、スラグに対し、濡れにくいものとなる。
カーボン材料でも溶融流動しない固体のカーボンでは、
流し込み材*31を成形したときに分散した位置に留ま
るため、スラグに対し濡れにくくはなるものの、先に挙
げた加熱による一度流動する炭素含有材料に比べるとそ
の効果は余り大きくない。流し込み材に添加するものと
して、これらの炭素含有材料は、成形時に粉体または粒
状体でなげればならない。
このような材料としては、粉状ピッチ、粒子状ピッチ、
粉末レジンなどが用いられるが、残炭率の多いものが、
より好ましい。添加量は2〜10%が望ましい。
添加量が2%未満では効果が余り認められず、10%を
越えると耐食性に劣る。望ましくは3〜6%である。
炭化珪素の添加配合は、上述のコークス化したカーボン
の酸化の防止、残存膨張性の付与および半径1g、m以
上の気孔径の減少に対し有用である。これらの効果につ
いては下記の(1)(2)式の反応によって起こるもの
と推定される。
2C+02→2CO・・・(1) S i C+2CC)+S i02 +、、3C・・・
(2)すなわち、空気が侵入すると、(1)式の反応に
よりCが酸化されるが、ここで発生したCOによって(
2)式の反応によりSiCが酸化されて5i02が生成
され、また同時にCが析出する。
(1)(2)式を合わせると、次の(3)式となる。
SiC+02 →5i02+C・・・ (3)換言すれ
ば、SiCはCに比べて酸化し易いために、優先的に酸
化され、一方SiCが酸化されるとCが析出するという
ことになる。
上記(3)式の反応により、約170%の体積増加があ
り、この体積増の一部が残存膨張性の付与に働く。体積
増加分の多くはCの析出による寄与であるが、Cの析出
は気相を介した反応であるために気孔中にCが析出する
Cの析出の多くは半径1#Lm以上の気孔中で起こるた
め、この反応により半径IBm以上の気孔量の減少を図
ることができるのである。
SiCの配合量は2〜10%が望ましい。2%未満では
効果が余り認められず、10%を越えると残存膨張が大
きくなり過ぎ、亀裂、表面剥離等が起こり易くなる。好
ましくは4〜6%である。
また、金属粉末の添加によって加熱後の強度の向上を図
ることができる。スラグ浸透防止のために添加した、前
述の加熱により流動しその後コークス化する炭素含有材
料は、耐火骨材の表面に濡れ拡がるため、セラミックポ
ンドの形成を阻害する。そのため、強度が弱くなり、剥
離し易く、また耐食性に劣るようになる。
これを防ぐには、金属粉の添加が有効である。
金属粉の働きとしては、 (1)炭化物を生成、もしくは (2)酸化物を生成して結合に寄与する、ものと考えら
れる。
このよな金属粉としてはシリコン、アルミニウム、マグ
ネシウム等の1種または2種以上が使用でき、特にシリ
コン、アルミニウムが有効である。使用量は0.5〜5
%、好ましくは1〜3%である。0.5%未満では添加
の効果が得られず、1 へ また5%より多いと、残存膨張が多くなり過ぎる。
また、これらの金属粉を添加した流し込み材では、成形
養生時に添加した水分と金属とが反応して水素が発生し
、発泡または成形体の膨れが発生することがある。この
発泡膜れが起こると耐食性の著しい劣化が起こるのでこ
れは防止しなければならない。
この防止方法としては、 (1)金属粉末表面を有機質塗料でコーティングする方
法、 (2)金属表面をカップリング材で処理後、樹脂または
耐火物の有機バインダーでコーティングする方法、 が有効かつ効果的である。
さらに本発明において、耐火物成形用バインダーとして
アルミナセメント等を用いることができるが、特にシリ
カゾル系バインダーを用いることで、高強度で、かつ爆
裂が発生しにくい流し込み材を得ることが可能となる。
シリカゾル系バインダーは多価の金属イオンの存在によ
ってゲル化するもので、これを加えた本発明の流し込み
耐火物は混練後、耐火材のMgOが水に溶は出し、ゾル
をゲル化し、初期硬化を起こす。
乾燥加熱過程では、100℃までに遊離水が蒸発し、そ
の後ゲル中に取り込まれた水分が徐々に蒸発するため、
加熱中の特定の温度での急激な水蒸気発生は殆どない。
そのため爆裂が起こりにくいのである。さらに高温でゲ
ルは脱水によりガラス化し、またより高温でMgOとの
反応によりフォルステライトを生成し、セラミックポン
ドを形成する。
シリカゾル系バインダーの添加量は、耐火原料坏土の合
計100重量部に対して、5i02換算で0.2ないし
2重量部の範囲となるようにすることが必要であり、ま
た、バインダーは施工性に優れた濃度に調整することが
必要である。シリカゾル系バインダーの5i02の換算
量が耐火物坏土100重量部に対して0.2重量部未満
の場合、ポンドの発現効果が少なく、また2重量部を越
えて添加してもポンドの発現効果に差がなく、他方、高
温で融液生成量が多くなり、耐食性が低下する。
さて、マグネシア質を主体とする耐火骨材にアルミナ質
を含むと、約1000℃以上においてMgOとAl10
3の反応が起こり次式によってMgA文204が生成す
る。
M g O+ A文203→MgA見204・・・(4
) この反応によって約7%の体積膨張が起こる。
この反応は前述の固相−固相反応であり、この反応によ
って残存膨張が付与されるとともに、気孔径の拡大が引
き起こされる。
Al103を多量に含む場合、残存膨張が大きくなり、
それによる応力が大きくなり、また半径IILm以上の
気孔の気孔量が焼成により増加するためスラグ浸透が起
こり易くなる。そのため、耐構造スポーリング性に劣る
AIL203の量は5%以下が望ましい、さらには全く
含まれないことが好ましい、ただし、ここでいうA又2
03とは、α−A文2o3.γ−Ai203等のアルミ
ナ鉱物をいい、スピネル(MgA文204)、  ムラ
イト(A文B5120 +s )等すでに化合物になっ
ているAu203はその限りではない。これは例えば、
スピネル(MgAu204 )を含んでいても残存膨張
を起こすようなMgOとの反応は起こらないからである
また、さらにこの材料に固体のカーボン質材料を添加す
ると、耐酸化性を増すことができる。これはこの固体カ
ーボンも同時に酸化するためである。固体のカーボン質
材料としては、黒鉛、コークス粉、黒鉛電極くず、カー
ボンブラックなどがある。この添加量は5%より多くな
いことが好ましい。5%より多くなると成形性が悪くな
る。固体カーボン質材料のうち黒鉛の添加により耐食性
の向上も図れる。この目的のためには、1〜3%の添加
量が好ましい。
本発明の耐火物の成形方法としては、 (1)水分を加えて混練した坏土を型枠に流し込み、養
生して施工体を得る。いわゆる流し込み施工法、 (2)水分、バインダーを加えて混練した混練物を型枠
内に投入し、振動装置によって振動を与えて緻密化した
施工体を得るいわゆる流し込み振動施工法、 等の方法を選ぶことができる。
また施工性向上のために、粘土、シリカ、解膠剤等を添
加混合することもできる。
しかして、本発明によりマグネシア質耐火物の利点を維
持しつつ、かつ容積安定性に優れ、さらにスラグ浸透量
が少なく構造スポーリングの発生しにくいマグネシア質
流し込み耐火物を得ることができるのである。本発明に
なる流し込み耐火物は、溶鋼取鍋のみならず溶融金属と
スラグとが共に存在する出銑樋、取鍋、タンディツシュ
、混銑車等の溶融金属容器の内張り材として利用できる
。またガス、粉体吹込み用ランス、脱ガス槽浸漬管等の
保護耐火物などとしても利用することができる。
〔実施例〕
以下実施例により具体的に説明する。
実施例工 第1表に示す配合により秤量後、その耐火性粉末100
重量部に対し、シリカゾルの所要量を含む水分7重量部
を添加し、平ミキサーにて混練した。その混線物を金型
に流し込み養生して流し込み材を作成した。
また、同じようにして第2表に示す配合により比較例の
流し込み材を作成した。
得られた流し込み材について、コークスプリーズ中で焼
成後の気孔率、残存膨張率、曲げ強度、気孔径分布、溶
鋼取鍋スラグとの濡れ性などの測定を行った。また、溶
鋼取鍋スラグによるスラグ侵食試験の溶損指数の比較お
よびスラグ浸透スポーリング試験による耐構造スポーリ
ング性の比較を行った。
スラグ侵食テスト溶損指数は、溶鋼取鍋スラグを用いた
1600℃×2時間のスラグ回転侵食試験における溶損
量を実施例1を100として指数で表示したもので、数
字が小さいほど耐食性に優れることを示す。また、スラ
グ浸透スポーリング試験は第3図に示す装置を用いて行
い、耐構造スポーリング性の評価としたものである。第
3図において試験片の上面を加熱し、その上でスラグ4
を溶融浸透させる。その後第4図に示した熱サイクルを
与え、冷却後試験片を中央から切断し、亀裂発生の有無
を調べることで、スラグ浸透による亀裂の発生すなわち
構造スポーリングの発生の評価を行うものである。
実施例の流し込み材についての結果を第3表に、比較例
についての結果を第4表に示す。
本発明になる流し込み材はいずれも耐食性に優れる。ま
た、溶鋼取鍋スラグに対し濡れないという性質を持ち、
残存膨張が認められるが、1300℃焼成後の残存膨張
率は1%以下と大きくなく、かつ、半径1pLm以上の
気孔量が少ないために耐構造スポーリング性に優れると
いう特徴をもつ。
それに対し、比較例1〜3および13は炭素含有粉末、
5iC1黒鉛等のスラグに濡れにくい物質を含まない例
であり、耐食性には優れるが、これはスラグに濡れるた
めスラグの浸透が起こり易く、そのため構造スポーリン
グが発生し易い。
また、比較例4は、加熱によって流動化し、かつさらに
高温でコークス化する炭素含有粉末を含んでいないため
、スラグに濡れにくい黒鉛およびSiCを含んでいても
スラグに濡れる。そのため、スラグ浸透が起こり、構造
スポーリングが発生し易い。
比較例5は加熱によって流動化し、かつさらに高温でコ
ークス化する炭素含有材料を多量含むため、炭素含有材
料の熱分解による気孔率の増加が見られる。この比較例
5はスラグに対しては濡れないためスラグ浸透が起きに
くいが、耐食性に著しく劣る。
比較例6はSiCを含まないため、高温での半径lpL
m以上の気孔率の減少がないので、スラグ浸透が起き易
く、耐構造スポーリング性にやや劣る。
比較例7はSiCを多量に含む場合であるが、気孔量の
減少があるものの、残存膨張が大きすぎ、残存膨張によ
る応力によって耐火物中に亀裂が入るため、好ましくな
い。
比較例8は金属粉末を含まない例であり、強度が小さく
、耐食性が劣る。
比較例9は表面コーティングしないシリコンを添加した
例であるが、施工養生中に水素の発生による発泡膨れが
発生し、そのため高気孔率となり、耐食性に劣り、また
スラグ浸透も多い。
比較例10は多量の黒鉛を含む例であるが、この場合混
練した流し込み材の流動性が悪化し、施工性が良くない
ため、高気孔率となり、スラグ浸透が起こり易い。その
ため耐構造スポーリング性にやや劣る。
一方、比較例11.12は多量のA見203を含む場合
であるが、この場合、残存膨張が大きくなり、それによ
る応力が大きくなる。また、半径IpLm以上の気孔の
気孔量が焼成により増加するためスラグ浸透が起こり易
くなる。そのため、耐構造スポーリング性に劣る。
実施例IT 第1表の実施例1ならびに実施例2、および第2表の比
較例1.2ならびに比較例12と同一の耐火物を用いて
、それぞれ高さ46OmmX幅500 m m X厚さ
150mmのプレキャストブロックを製作し、これらを
それぞれ250を溶鋼鍋のスラグラインおよび敷上50
0mmの位置に張り分け、35チヤージの使用を行った
スラグライン部ブロックでの溶鋼ヘッドはO〜約250
mm、敷上500mmでの溶鋼ヘッドは約2500mm
であり溶鋼静圧はそれぞれO〜0.17気圧、1.7気
圧である。
比較例1および2ではスラグライン部、敷上500mm
部ともに、使用中30〜40mm厚さの表面剥離が2回
発生した。使用後試料中には40〜50mmのスラグ浸
透が見られ、スラグ浸透部中に稼動面と平行な亀裂が発
生していた。スラグ浸透は敷上500mm部に張ったも
のの方が大きく、また、比較例2に比べlの方がやや大
きかった。
比較例12では、スラグライン部に張ったブロックでの
表面剥離は1度もなかったが、敷」二50cm部に張っ
たブロックでは20〜30mm厚さの表面剥離が1回発
生した。スラグ浸透を調べるとスラグライン部でのスラ
グの浸透は殆どなかった。しかし、敷上500mm部で
は30〜40mmのスラグ浸透があり、また一部では稼
動面に平行な亀裂の発生が認められた。
それに対し、本発明品である実施例1および2では、ス
ラグライン部はもとより、敷上500mm部においても
表面剥離の発生はなかった。スラグ浸透深さを調べると
、スラグライン部での浸透は殆どなかったが、敷上50
0mm部では30〜40mmのスラグ浸透が認められた
。敷上500mm部ではスラグ浸透があるにもかかわら
ず、表面剥離が発生しなかったものであり、このことが
らも、本発明品が耐構造スポーリング性に優れているこ
とが明らかである。
実施例■ 第2表の比較例2および12および第1表の実施例1の
流し込み材を250を溶鋼取鍋側壁部に流し込み施工し
、養生乾燥後、実使用テストを行った。
比較例2では5チヤージ後から側壁各所で30〜40 
m m厚さの表面剥離が発生し、第3回目の表面剥離が
発生した24チヤージで使用を停止した。また、比較例
12では10チヤージ後敷上約500 m mの位置か
ら剥離が開始し、その剥離が側壁全面へ広がり、第3回
目の剥離が起きた46チヤージで使用を停止した。側壁
全歪りテストが実施例2のブロックテストに比べて使用
回数が少ないのは、流し込み材にかかる応力が全張りテ
ストの方が厳しいためであると推定される。
一方、本発明品である実施例1では36チヤージ後20
〜30mm厚さの表面剥離が開始し、それが徐々に拡が
ったものの、以後表面剥離は発生せず、77チヤージ使
用後残厚が少なくなったため、使用を停止した。以上の
ように本発明品が耐構造スポーリング性に優れることは
明らかである。
〔発明の効果〕
本発明により、耐火度が高く、高塩基度スラグおよび高
FeOスラグに対する耐食性が大きく溶鋼中への溶出成
分の少ないといったマグネシア質耐火物の利点を維持し
つつ、かつ容積安定性に優れ、ざらにスラグ浸透量が少
なく構造スポーリングの発生しにくいマグネシア質流し
込み耐火物を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はキーノー(Kienow)による熱応力のモデ
ル図、第2図は残存膨張によって引き起こされる応力を
説明するモデル図、第3図はスラグ浸透構造スポーリン
グ試験の装置の断面図、第4図はその際の温度スケジュ
ールを示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 マグネシア質を主成分とする耐火骨材に、加熱によ
    って流動し高温でコークス化する炭素含有粉末材料と、 炭化珪素と、 表面コーティングした金属粉末と、 成形用バインダーと、 を添加配合してなることを特徴とするマグネシア質流し
    込み耐火物。 2 マグネシア質を主成分とする耐火骨材の中のアルミ
    ナ質の含有率がアルミナ(Al_2O_3)換算で5w
    t%以下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のマグネシア質流し込み耐火物。 3 マグネシア質を主成分とする耐火骨材に、加熱によ
    って流動し高温でコークス化する炭素含有粉末材料と、 炭化珪素と、 表面コーティングした金属粉末と、 固体カーボン質材料と、 成形用バインダーと、 を添加配合してなることを特徴とするマグネシア質流し
    込み耐火物。 4 マグネシア質を主成分とする耐火骨材の中のアルミ
    ナ質の含有率がアルミナ(Al_2O_3)換算で5w
    t%以下であることを特徴とする特許請求の範囲第3項
    記載のマグネシア質流し込み耐火物。
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