JPS6112712Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電池が収納された電源ケースと電子機
器本体が収納された本体ケースとが着脱自在に装
着できるように構成された電子機器に関する。

従来、電池が収納された電源ケースと電子機器
本体が収納された本体ケースとが別体に形成され
ていて、電源ケースと本体ケースとが着脱自在に
装着できるように構成された電子機器がある。か
かる従来の電子機器はたとえば本体ケースの底面
にガイド溝が設けてあり、電源ケースの上面には
前記ガイド溝に嵌合する案内レールが設けてあ
り、該案内レールを前記ガイド溝内に挿入のうえ
本体ケースを摺動させることにより、本体ケース
と電源ケースとは相互に装着されて一体となる。

しかるに、上記した如き従来の本体ケースおよ
び電源ケースを備えた電子機器においてはストツ
パ機構が無く、何回も着脱が繰返された後におい
ては前記ガイド溝と案内レールとの嵌合が甘くな
り、本体ケースに電源ケースを装着した状態にお
いて傾けたりしたとき、本体ケースと電源ケース
との位置が変り、電源ケースに設けた電池の出力
端子と、該出力端子と当接していた本体ケースに
設けた端子との位置がずれて、本体ケース内の電
子機器本体への電池電圧の印加が遮断されてしま
う欠点があつた。

また、極端な場合には本体ケースから電源ケー
スが脱落してしまう欠点があつた。

本考案は上記にかんがみなされたもので、上記
の欠点を解消した電子機器を提供することを目的
とするものである。

以下、本考案を実施例により説明する。

第１図ａ，ｂおよびｃは本考案の一実施例の電
子機器における電源ケースの平面図、正面図およ
び側面図であり、第２図ａおよびｂは本考案の一
実施例の電子機器における本体ケースの一部断面
側面図および底面図である。また第３図は本考案
の一実施例の電子機器における電源ケースと本体
ケースの一部の斜視図である。

１は電池が収納された電源ケースであり、電源
ケース１の上板２から突出して外側が開いた溝４
を形成する断面Ｌ字形の第１のガイド３が電源ケ
ース１と一体に形成してある。また電源ケース１
の上板２には係止板５が固着してある。またさら
に電源ケース１の上板２には電源ケース１に収納
された電池に電気的に接続された該電池の出力端
子６および７が電源ケース１の上板２から一部が
突出して固着してある。

また、第１のガイド３と上板２とで形成される
溝４の終端は閉止してある。

１１は、たとえばトランシーバ等の電子機器本
体が収納された本体ケースであり、本体ケース１
１の底板１２から突出して内側が開いた溝１４を
形成する断面Ｌ字形の第２のガイド１３が本体ケ
ース１１と一体に形成してある。また本体ケース
１１には断面Ｌ字状に形成した係止爪１５が、そ
の一端が本体ケース１１の正面板１８から突出
し、他端が底板１２から突出して設けてある。ま
た底板１２には底板１２を貫通して係止爪１５の
ストツパとして働く板状体１９が固着してある。
また係止爪１５と板状体１９との間にはコイルバ
ネ２０が装入してある。また底板１２には係止爪
１５と板状体１９との間に貫通孔２１を設けて、
係止爪１５の一端をコイルバネ２０に抗して正面
板１８側の方向（矢印Ａの方向）に押圧したとき
係止爪１５の他端側が板状体１９の方向に移動可
能に構成してある。

また、底板１２には出力端子６に対応して端止
１６が、出力端止７に対応して端子１７がそれぞ
れ固着してあり、本体ケース１１に電源ケース１
を完全に装着したとき端子１６と出力端子６とが
当接し、かつ端子１７と出力端子７とが当接して
電池の出力電圧を本体ケース１１内の電子機器に
印加するように構成してある。

なお、第２のガイド１３の先端側には電源ケー
ス１の挿入を容易ならしめるため切欠部２２が設
けてある。

以上の如く構成した本実施例の電子機器におい
て、溝４に第２のガイド１３を、溝１４に第１の
ガイド３を挿入し、溝４，１４内にそれぞれ第２
のガイド１３、第１のガイド３が入つて行く方向
に電源ケース１および本体ケース１１を相対的に
摺動させることによつて本体ケース１１に電源ケ
ース１が装入されて行く。この装入は溝４の終端
閉止面に第２のガイド１３の先端が当接したこと
により終了し、電源ケース１は本体ケース１１に
装着された状態となる。この状態において、出力
端子６と端子１６とが接触し、出力端子７と端子
１７とが接触した状態となる。また係止爪１５は
係止板５の切欠部８に当接し電源ケース１と本体
ケース１１は相互に係止されて、前記摺動と逆方
向への摺動はこのままの状態では行なえない。ま
た本体ケース１１に電源ケース１を装着するため
の摺動途中において係止爪１５は係止板５と当接
するが、係止爪１５は係止板５の傾斜面に当接し
て、本体ケース１１と電池ケース１との装着方向
への摺動によつて係止爪は板状体１９側に順次移
動させられて、係止板５が前記の摺動の障害とな
ることはない。また本体ケース１１に電池ケース
１が完全に装着されたとき、丁度係止爪１５は係
止板５の傾斜部を通過していて、コイルバネ２０
により正面板１８側に移動させられて、係止爪１
５は係止板５の切欠部と当接し、電源ケース１と
本体ケース１１とが前記の如く係止された状態と
なる。

従つて、本体ケース１１に電源ケース１が装着
された状態においては電源ケース１と本体ケース
１１との相対位置は変化することはない。

つぎに電源ケース１を本体ケース１１から離脱
させる場合は、係止爪１５の一端を正面板１８の
方向（矢印Ａの方向）に押圧しつつ、電源ケース
１と本体ケース１１とを前記装着のための摺動方
向と反対の方向に相対的に摺動させる。係止爪１
５は前記した押圧によつてコイルバネ２０の力に
抗して係止爪１５の他端が板状体１９の方向に移
動する。この状態のまま電源ケース１と本体ケー
ス１１とが相対的に摺動させても、係止爪１５は
係止板５に当接せず、本体ケース１１から電源ケ
ース１を離脱させることができる。

以上説明した如く本考案の電子機器によれば、
本体ケースに電源ケースを装着したときは本体ケ
ースと電源ケースとは係止爪と係止板とが係止す
ることによつて係止され、使用中に電源ケースの
本体ケースに対する位置を変えるようなことはな
く、従来の欠点を解消される。

また電源ケースと本体ケースとの係止を解除し
て電源ケースを本体ケースから離脱させることも
容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂおよびｃは本考案の一実施例の電
子機器における電源ケースの平面図、正面図およ
び側面図。第２図ａおよびｂは本考案の一実施例
の電子機器における本体ケースの一部断面側面図
および底面図。第３図は本考案の一実施例の電子
機器における電源ケースおよび本体ケースの一部
の斜視図。 １……電源ケース、２……上板、３……第１の
ガイド、４および１４……溝、５……係止板、６
および７……出力端子、１１……本体ケース、１
２……底板、１３……第２のガイド、１５……係
止爪、１６および１７……端子、１８……正面
板、１９……板状体、２０……コイルバネ、２１
……貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガイド溝が形成されかつ電池が収納された電源
   ケースと前記ガイド溝に対応したガイドが形成さ
   れかつ電子機器本体が収納された本体ケースとを
   有し、前記ガイド溝に前記ガイドを挿入して前記
   本体ケースと前記電源ケースとを相対的に摺動さ
   せて前記本体ケースに前記電源ケースを着脱自在
   に装着させるとともに、前記本体ケースに前記電
   源ケースを装着した状態において前記電池の電圧
   が前記電子機器本体に印加されるように構成した
   電子機器において、前記電源ケースに設けた、傾
   斜部と切欠部を有する係止板と、前記本体ケース
   に設けた、係止爪と該係止爪を付勢する付勢手段
   とを有する係止手段を備え、前記電源ケースの本
   体ケースへの装着時前記係止爪は、前記付勢手段
   の付勢力に抗して前記傾斜部を通過して前記切欠
   部に係止され、前記電源ケースの本体ケースから
   の離脱時、外部から押圧により前記係止板と係止
   手段との係止を解除するように構成したことを特
   徴とする電子機器。