JPS6112643Y2

JPS6112643Y2 -

Info

Publication number: JPS6112643Y2
Application number: JP1980170472U
Authority: JP
Priority date: 1980-11-28
Filing date: 1980-11-28
Publication date: 1986-04-19
Also published as: JPS5793113U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は例えば変成器等のコイル用ボビン、特
にコアの位置決め固定およびリード取出しを容易
にした例えば通信機用フエライトコアのボビンの
形状に関する。

従来から通信装置の変成器などに用いられるコ
アとして、Ｅ形コアの端子処理の容易さとつぼ形
コア（心棒付カツプ形コア）のシールド効果を取
り入れた第１図ａのような半角形つぼ形コアが知
られている。これは背側壁１のほぼ中央にスラグ
すなわち中央脚と称する中丸棒２を立設し、この
中丸棒２を囲むように左右側部３，４および上側
部（中央側部）５を背側壁１の内側に形成し、こ
の背側壁１に対向する部分６を半円形に開口した
ような形状を有する。上側部５に対向した下側部
１０も開口している。このコアを２個、第１図ｂ
に示すつば付巻枠（ボビン）７にその両側から該
ボビンの穴８に該コアの中丸棒２を挿入するよう
にして取付け、ボビンに巻線を行つて通信機用変
成器を構成する。ボビン７は図示のように円筒の
両端につば１２，１２′が形成され、該つばの下
部に基台部分１１が形成されれている。９は基台
部分１１に取付けられた端子である。このような
構造では、ボビン７の巻線部分の上方および側方
がコアで覆われる形となるので、巻線部分からリ
ード線を端子９に導く場合に、変成器の底部、即
ち半角形つぼ形コアの下側部開口部分からリード
線を取出さなければならず。変成器の組立製造上
きわめて不便である。また、コアをボビンに装着
した状態で該コアの前記下側部１０がボビン７の
基台部分１１に当接しかつ該ボビンのつば１２が
該コアの中空部分６に挿入されるようになつてい
るが、このつば１２の外周部と前記コアの中空部
内壁との間、およびボビン７の穴８と該コアの中
丸棒２との間には、組付け作業性の点から或る程
度の間隙があり、該コアはボビン７に対してゆる
い公差で遊嵌される状態となつている。したがつ
て前記コアの位置決めが確実でなく、コアはボビ
ン７からその軸線方向に容易に抜出てしまうこと
もある。ボビンのつば１２あるいはコアの中丸棒
２はともに、それぞれ相手方のコア中空部６ある
いはボビン穴８に対して挿入による嵌合となるの
で、この間の公差をきつくしたのでは組立上きわ
めてやつかいとなる。特につば１２の部分は薄肉
でかつ径が大きいので、コアに対してきつい嵌合
装着では組立作業がむずかしく、無理をすると薄
いつばを破損してしまつたりする。

本考案は、このような問題に鑑みてなされたも
のであつて、リード線の取出しが容易でかつ位置
決め固定でき、しかもコア組付けが容易なコイル
用ボビンを提供することを目的とする。

この目的のために、本考案に係るボビンは、円
筒の両端部につばと基台部分とを設け、前記つば
の上部に外側へ突出した半円形突出部を形成した
ものである。

本考案のボビンを実施して構成した通信機用の
例えば変成器は、半角形状のつぼ形コアの側部を
開口し、背側壁の縁にほぼ半円形の凹部を形成し
て成るコアと、円筒の両端部につばと基台部分と
を設けかつ該つばの上部に外側へ突出した半円形
突出部を形成したボビンとを有し、前記ボビンの
円筒部に前記コアの中丸棒を挿入して該コアの下
側部と背側壁上縁の半円形凹部とを、該ボビンの
前記基台部分と前記半円形突出部とによつてはめ
あわせまたははさみつけるようにしたものであ
る。

以下、本考案を、図面を参照しながら、実施例
について説明する。

第２図ａは本考案に適用されるフエライトコア
１３の斜視図であり、また第２図ｂは第２図ａに
示したコア１３を取付けるための本考案の実施例
に係るボビン１４の斜視図である。コア１３は、
第１図ａに示した半角形状のつぼ形コアの中央側
部即ち側部を水平に、かつ或る深さに、切除して
該側部を開口させ、この開口部分につながる背側
壁１の縁中央にほぼ半円形の凹部１５を形成した
ような形状を有する。３，４は左右の側部であ
り、第１図ａのコアの上側部５につながる部分で
切除されている。第２図ｂに示すボビン１４は、
第１図ｂに示したような両つば付のボビン７のつ
ば１２，１２′に、上側に凹となつた半円形の突
出部１７を設けたものである。突出部１７は図示
のように両端のつば１２，１２′の上部中央から
外方へ突出して形成してある。そのほかの形状は
第１図ｂのボビン７とほぼ同じである。この実施
例のコア１３を第２図ｂに示すボビン１４に取付
けるには、コア１３の背側壁１の下側部１０をボ
ビン１４の基台部分１１に載せるようにして該コ
ア１３の中丸棒２をボビン１４穴８に挿入する。
同時につば１２もコア１３の中空部内壁にゆるく
嵌合されるが、このときコア13とボビン１４とを
相互に完全に挿入したとき、ボビン１４のつばの
突出部１７はコア背側壁１の半円形凹部１５に係
合する。第３図はこのようにしてコア１３をボビ
ン１４に装着した状態をコアの背面からみた図で
ある。コア１３の背側壁１はボビン１４の基台部
分１１と突出部１７とによつて固定される。この
場合、一般の穴部軸体との嵌合ではなく、上下２
つの係合部（突出部１７と基台部分１１）との間
にコア１３をはさみ込む形となるので、突出部１
７と基台部分１１ととの間隔をコア背側壁１の凹
部１５と下側部１０との上下巾寸法よりわずかに
大きくまたは小さくしておいても、いずれでもそ
の嵌合は容易である。これによつてコア１３はほ
とんどガタなく安定してボビンに装着され、従来
のようにコアがボビンから抜出してしまうことは
ないようにできる。上述のように本考案は、略角
形状のコアの側壁に略半円形の凹部を形成すると
ともに中丸棒を設けたフエライトコアの前記中丸
棒を挿入しうるような円筒状のボビンにおいて、
前記ボビンの両端部には略平板状のつば１２，１
２′が設けられており、前記つばの各々には端子
を設けた基台部分１１，１１を設けるとともに、
前記基台部分に対向する前記ボビンの周面側に前
記ボビンの外側へのびる突出部１７を形成し、前
記突出部１７は前記フエライトコアの略半円形の
凹部１５に係合しうるような円弧状にまげた板部
分を有するように構成したものであつて、以下の
ような効果がもたらされる。

本考案においては、コア１３の上側部が開口
し、この部分からボビンの円筒部（線輪巻付部
分）およびすば上部が露出し、しかもつばの上部
には前述した上側に凹となつた半円形突出部１７
がついているので、リード線をこのコア上部開口
部分から該突出部１７の凹部を通して基台部分の
端子に接続することができるので、トランスの高
さを低く形成することができ、従来のようにリー
ド線をボビンの底側から取出す場合と比較して絶
縁は優れており、リード線を他の部分に直接配線
接続することができる等加工作業がはるかに容易
となり、例えば、スインチング電源装置のコイル
として100KHzの駆動時で30〜75W程度の出力が
得られるフエライトコアができる等実用性の多大
な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは従来の半角形つぼ形コアの斜視図、
第１図ｂは第１図ａのコアを取付けるための従来
のボビンの斜視図、第２図ａは本考案に適用され
る通信機用コアの１例を示した斜視図、第２図ｂ
は第２図ａに示すコアを取付けるための本考案の
実施例に係るボビンの斜視図、第３図は本考案に
係るボビンにコアを取付けた状態のコア背面側か
らみた図である。１……背側壁、２……中丸棒、５……上側部、
６……中空部、８……穴、１０……下側部、１１
……基台部分、１２，１２′……つば、１３……
コア、１４……ボビン、１５……半円形凹部、１
７……突出部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

略角形状のコアの側壁に略半円形の凹部を形成
するとともに中丸棒を設けたフエライトコアの前
記中丸棒を挿入しうるような円筒状のボビンにお
いて、前記ボビンの両端部には略平板状のつばが
設けられており、前記つばの各々には端子を設け
た基台部分を設けるとともに、前記基台部分に対
向する前記ボビンの周囲側に前記ボビンの外側へ
のびる突出部を形成し、前記突出部は前記フエラ
イトコアの略半円形の凹部に係合しうるような円
弧状にまげた板部分を有することを特徴とするコ
イル用ボビン。