JPS61124679A - 水中生物付着を軽減した有機繊維複合材料 - Google Patents

水中生物付着を軽減した有機繊維複合材料

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JPS61124679A
JPS61124679A JP59247470A JP24747084A JPS61124679A JP S61124679 A JPS61124679 A JP S61124679A JP 59247470 A JP59247470 A JP 59247470A JP 24747084 A JP24747084 A JP 24747084A JP S61124679 A JPS61124679 A JP S61124679A
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sprayed
rope
fibrous structure
thermal spraying
thermal
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井上 猛司
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水中、とくに海洋で使用するローブ、網などの
繊維質構造物として有用な水中生物付着を軽減した有機
繊維複合材料に関する。
水中で使用する繊維質構造物の中には、定置網、定置網
の撃留ロープ、養殖用かと、養殖かどの撃留ローブ、養
殖いかだ用ロープ、海藻養殖用網、種々の浮体構造物の
撃留ロープ、洗堀防止用シート、波蝕防止用、シート、
などのように長期にわたって連続使用されるものが少な
くない。これらの材料には藻類、フジッボなどの貝類そ
の他種々の生物が付着し、経時的にその量が増大するた
め、流水抵抗が増大し、放置すれば破損してしまうので
、これらの付着生物を除去することが、メンテナンス上
不可欠であシ、多大の費用を要している。
このような生物付着を防止するため、水中生物に毒性を
有する金属を線材もしくは箔の形で交撚する方法が提案
されているが、このような交換品。
の中の金属は水中で波浪によって連続的な応力を受け、
応力腐食割れを起こして脱落するため、効果が永続せず
、繊維質構造物の寿命に達するはるか以前に効果が失な
われる欠点を有する。
また、水中生物に毒性を有する金属もしくはその化合物
を混入したプラスチックで繊維質構造物の表面を被覆す
る方法や、水中生物に毒性を有する金属を接着剤を用い
て繊維質構造物に#′iシつける方法も検討されている
が、繊維よシも概してプラスチックの方が耐光性や耐波
浪性において劣っているため、選択できる範囲がせまく
現在までのところ好ましい材料は見出されていない。
このような問題点を解決する方法として、繊維と金属と
の間に有機物の眉を介在させないこと、可能ならば使用
中の構造物に対し再加工が可能な加工法を採用すること
が考えられる。
有機繊維材料と金属が直接接触している複合材料の製法
としては、メッキ、蒸着が知られているが、これらの金
属膜は一般にきわめて薄く、有機繊維材料に対する保護
作用は概して乏しく、薄いことが原因で、これらの金i
膜は概して強さ耐久性が小さい。またメッキ、蒸着は時
間がかがシ、消費エネルギーが大きいために、概してコ
ストが高く、水中生物の付着防止には使用できないよう
に思われる。
本発明は亜鉛50〜99重@チ、アルミニウム50〜1
重ffi%含有する合金を主成分とする溶射成形物と、
有機繊維を主成分とする繊維質構造物とから成ることを
特徴とする水中生物付着を軽減した有機繊維複合材料で
、1)、その目的とするところは金属材料と繊維材料の
間のノ(インダ一層を省略可能とすること、および金属
材料の成形コストを重量当シで低減することである。
従来から無機物をコートする高能皐の技術として、コー
トする物質を融“着可能な高温微粒子とし、被加工材に
高温流体と共に吹きつけて成形物を作る溶射法が知られ
ており、とくに金属材料の表面加工技術として広く行な
われている。最近ではセラミックスなどの表面加工にも
用いられるようになって来ているが、有機繊維材料のよ
うな熱伝導率の小さい、しかも耐熱性の低い材料に対し
ては加工時に熱移動が起きにくいため、溶射材料の持ち
込む熱によって被溶射物の温度が上がシ、繊維の劣化が
生じてうまく接合しないと言われて来た0またこれを避
けようとして溶射流体の温度を下げたり、遠くから溶射
するようにした場合、溶射粒子が一体化しなくなシ繊維
材料と接合しないと言われて来た。そのため、繊維材料
の軟化点あるいは熱分解温度よりも低い融点を持つ溶射
材料でないと加工できないということが定説になってい
る。
有機繊維に対する溶射加工の例としては、木綿の布の上
に鉛を溶射して放射線遮蔽作業服とした例が知られてい
る。また特開昭52−66798号公、1.     
 報にはプラズマジェットによる溶射により、ビニロン
布訃よび綿布の上にエポキシ樹脂プレポリマー、ポリエ
チレン、ポリプロとVン、ナイロン11を溶射用粉体と
して溶射加工する例が開示されている。これらの例はす
べて有機繊維の融点が溶射材料の融点よシも高い例であ
ってプラズマの最高温度は10000℃前後の高温にな
っているものの、実質的な溶射加工温度は有機繊維の融
点または熱分解温度よシ少し低温であると考えられて来
た。
本発明者は溶射技術の研究中に偶然この定説が誤まシで
あることを見出し本発明に到達したものである。また特
開昭48−52644号公報には硬質塩化ビニル板の上
べ直接銅を溶射した場合、接合力の弱い溶射皮膜が得ら
れるが、硬質塩化ビニル板の上に熱硬化樹脂をコートし
て半硬化状態の時に銅を溶射すると接合力が強い溶射皮
膜が得られると述べられている。この方法はプラスチッ
ク板と金属の接合に対しては有利な方法と考えられるが
布はく類と金属の接合に対しては、布はく類と金属フィ
ルムのラミネート加工と比較すると工程の融通性が大き
いラミネート加工のほうが概して有利と考えられる。し
かし熱硬化性樹脂よシも耐熱性耐薬品性のすぐれた中間
層を設ければ中間層の存在による布はく中の有機繊維に
対する保護作用が大きいので新規なものが得られると考
えられる0たとえば中間層として有機繊維よシ少し融点
の低い金属(合金)を用いた場合、高融点の金属を溶射
した時、融解の潜熱によって溶射材料の持ち込む熱を吸
収して保護作用を示す。このような中間層を用いた溶射
の検討中に、実験操作上のミスから中間層のない部分に
有機繊維よシも高融点の金属を溶射し、その部分が、中
間層が存在する部分よりも剥離強度が大きいことがわか
シ、このことから従来からの定説が誤まシであることを
知った。
本発明者は種々検討した結果、溶射に用いる高温流体と
の1回当シの接触時間を短かくすること、接触後にでき
るだけ急冷することによシ、主として有機繊維からなる
繊維質構造物の上に、該有機繊維の融点よりもはるかに
高融点の金属やセラミックス等の無機物を溶射し、糸状
、綱状、布はく状、膜状あるいは薄板状の複合材料が得
られることがわかった。溶射によって生成する成形物の
厚さが不足する場合にはこの操作を反復すればよい。
繊維質構造物に溶射加工するに当って好ましくは該構造
物をシート状に成形した状態で行なう。
シート状とは織物、編物、不織布、紙のようなものおよ
び繊維、糸、網、綱の類を事実上平行な状態でひきそろ
えたものおよびこれらを圧力によシ平面的に圧縮したも
のである。(以後このような構造物をシート状物と称す
ることにする)溶射加工を終ったシート状物はそのまま
あるいは通常に用いられる繊維加工工程を通した後使用
されるが、シート状物のひきそろえ状態を解き先組など
を一本づつ使用することができる。また一本の糸、綱を
ローラー等に平行的にらせん状に巻・きつけて溶射加工
し巻きもどすことも可能であろう網の場合には目の方向
にひき伸ばして平面状にして加工することができる。ま
たシート状物に溶射加工したものをスリットしてテープ
状とし加熱もしくは製紐して綱状とすることもできる。
シート状物は溶射加工の前後もしくは同時に通常の繊維
質材料に実施できる種々の加工を実施することが可能で
らる0 溶射に用いる高温流体と主として有機繊維からなる繊維
質構造物との接触時間は1回当91秒以下、好ましくは
1/10〜1/10000秒とする。具体的には溶射ガ
ン、繊維質構造物またはその両方を移動させ、その相対
速度すなわち繊維質構造物の送シ速度と溶射用高温流体
中心軸の相対速度を0.11’/秒以上1001+1/
秒以下とする。具体的な装置としては布をゆりくシ送シ
ながら、溶射ガンを繊維質構造物とほぼ直交する方向に
かなシ高速で往復させて溶射する装置、繊維質構造物を
エンドレスベルト状につないで環状に高速で走行させな
がら、溶射ガンをゆつくシ移動させて溶射する装置、あ
るいは逆転可能な巻取装置と巻出装置の間に繊維質構造
物を往復させておきゆつくシ移動する溶射ガンを用いて
溶射する装置、糸もしくは綱をa−ラーにらせん状に平
行に巻きつけたものを高速回転させ、溶射ガンを糸もし
くは綱とほぼ直交する方向にゆつく夛移動させながら溶
射する装置、糸もしくは綱をネルソンローラーに掛けて
おきローラーを高速回転させ一台もしくは複数台の溶射
ガンを固定状態もしくは移動させながら溶射する装置な
どが使用できる。
本発明の実施に際しては溶射される繊維質構造物と溶射
に用いる高温流体とが離れた後できる限シ短時間で急激
に冷却する。冷却は溶射された成形物上へ気体または気
体に種々の液体、固体を分散させたものを吹きつけて行
なうことが好ましい。
好ましくは空気または不活性気体を吹きつける。
流速は1wL/秒以上、好ましくは10扉/秒以上音速
以下である。冷却はさらに繊維質構造物の裏面からも行
なうことが好ましい。裏面からの冷却は回転ローラー、
種々の形の板状冷却装置など内部に除熱機構を設けた固
体の冷却装置を用いることが好ましい。これは固体の冷
却装置に密着させることによって、繊維質構造物が溶射
訃よび冷却のための流体流によって波打って溶射が不均
一になることが防止できるためである。
本発明において溶射される繊維質構造物は多孔性である
ので、溶射材料が一部繊維質構造物を通過して裏まで出
てしまうことがある。溶射される繊維質構造物を裏面か
ら冷却する装置は1゛溶射材料が付着しない条件に保持
する必要があプ、そのためには光沢がある程度に表面を
平滑化するとともに、表面温度を200℃以下、好まし
くは100℃以下に保持する。該冷却装置には、溶射さ
れる繊維質構造物を密着させるための補助装置を付属さ
せることが好ましく、さらに溶射材料が付着した時にそ
れをかき取る装置を付属させることが好ましい。
本発明の複合材料の特徴は、主として有機繊維からなる
繊維質構造物と金属を主体とする溶射成形物とが多層状
に一体化していることでアシ、画成分間の接合力は有機
繊維表面の接合力および両成分の界面における絡み合い
構造によるものと見られる。このような構造は亜鉛、ア
ルミニウム合金を主体とする成形物にかなシの不連続性
が存在する条件でも形成可能であり、そのような不連続
性の存在によって非常に可撓性にすぐれた耐久性の良い
複合材料が形成される。また、亜鉛、アルミニウム合金
を主体とする成形物の連続性を変化させることにより水
中への溶出性、化学反応性を変更することができ水中生
物付着防止効果の持続性を変更することが可能である。
本発明の複合材料を製造する際の亜鉛、アルミニウム合
金の溶射加工は、原材料を火焔や放電等によって生じた
プラズマの中で溶融もしくは焼結可能な温度の微粒を形
成させた後プラズマ流または高温気流に乗せて前記繊維
質構造物に衝突させる。そして該繊維質構造物と溶射に
用いる高温流体の中心軸の相対速度が0.IL/秒以上
100 m1秒以下とし、該繊維質構造物が該高温流体
から離れた直後に急冷する。これKより、前記繊維質構
造物は熱による劣化が進まないうちに溶射に用いる高温
流体中から取出される。繊維質構造物の冷却は高温流体
に接触する前の段階に付加することも可能である。この
冷却によシ、繊維質構造物の熱容量が増加し劣化が抑制
される。そして、溶射量が希望の値になるまでこの操作
をくシ返えし、亜鉛、アルミニウム合金を繊維質構造物
の上に膜状、スポンジ状あるいは鱗片状等に成形する。
ここで、プラズマ流または高温気流に乗った合金微粒子
は、全体または粒子の表層部あるいはそのバイングー成
分が溶融され、音速に近い速度わるいは超音速に加速さ
れて繊維質構造物に衝突する。粒子はそれ自身の運動量
によって繊維表面に圧着されて皮膜状になるとともに1
一部は繊維表面に突き刺さって固着する。また一部は繊
維の間隙からシート状物の内部に貫通し、後続の粒子と
融着して網状構造を形成する。有機繊維の表面に圧着さ
れた粒子は、持っている熱量くよって有機繊維の表面付
近を軟化、溶融させるが、これを十分な速度で冷却する
ことによって、繊維の芯部まで軟化することなく合金溶
射皮膜層を成形することが可能であることを見出した。
合金粒子は溶射条件を選ぶことによって、連続的な膜状
物、断続した膜状物、膜状物の累層物として成形される
。また溶射時に1溶融しない粒子を含有させることによ
シ焼結体様の成形物やスポンジ状の成形物を得ることが
できる。
溶射は主として有機繊維からなる繊維質構造物に対し片
面から行なっても、また両面から行なってもよい。両面
から行なう場合、溶射材料は同一であっても異なってい
てもよい。溶射材料は一種類である場合がもつとも簡便
でコスト的にも有利であるが、金、属の毒性は生物穏に
よシ著しく異なるため、一種類では十分な付着防止機能
を得られない場合があり、本発明の合金以外の金属を併
用することが好ましい場合がある。二種以上の材料の溶
射に対しては並列して溶射してもよくまた順次多層状に
溶射してもよく、二浬の材料の境界付近で混合物を溶射
することにより組成が漸次、一方から他方へ移り変わる
ように成形することも可能である。
繊維質構造物が糸または綱をひきそろえたような形のも
のである場合には、ひきそろえ方−を変・えることによ
シ3方向以上から溶射することも可能である。綱のよう
なものでは溶射粒子のまわシこみが十分に行なわれない
ので、均一な溶射成形物を得るためにはかな9多くの方
向から溶射する必要がある。
本発明における溶射方法としては、従来から知られてい
るいずれの方法も適用できるが、火焔またはプラズマジ
ェットの中に粉体状で溶射材料を導入して溶射する方法
と火焔またはアーク放電の中に棒状の溶射材料を導入し
て破砕溶融ルて溶射する方法が本発明の複合材料の製造
に対し好ましい○ 本発明の複合材料を製造するに当っては繊維質構造物と
溶射ガンの相対速度はいずれの場合でも0、1〜100
 m1秒に保つ必要がある。Ol】1rL/秒以下の場
合には溶射条件を−どのように変えても冷却不足になり
、有機繊維の劣化は避けることができ゛ ない。一方1
00 m7秒に近い速度では溶射ガンの移動が難かしく
、繊維質構造物をのせた冷却ローラーを高速で回転させ
る方法のみが実施可能であるが、相対速度が100 m
7秒を越すと遠心力のために溶射粒子が固着しK<くな
る。繊維質構造物と溶射ガンとの相対速度fi0.5〜
20扉/秒が好ましい。相対速度0.5m/秒以下の場
合には溶射する金属材料および溶射条件の限度が強く、
コスト的忙不利である。20 m7秒以上の場合には装
置のスタートアップ時の増速過程で繊維質構造物が走行
する長さが著しく長くなり、この部分の溶射成形物の均
一性を保つためK、極めて複雑な溶射量制御を行なう必
要が生じ装置価格が著しく高くなる欠点を生じる。繊維
質構造物と溶射ガンとの相対速度はさらに好ましくは1
〜5m/秒である。
1寓/秒以上になると、多くのタイプの亜鉛、アルミニ
ウム合金で溶射ガンの能力が最高になる条件で溶射可能
になり、これ以上相対速度を上げても溶射材料の重量ベ
ースでの生産速度は上らなくなる。5m/抄までは溶射
ガンの移動が可能であり、これ以下の速度では、非常に
多くのタイプの溶射加工装置が使用可能となシ、生産が
極めて容易となる。とくに布帛、紙類への溶射0場今供
給の切替え時を除いて無停止で加工が可能であるため、
非常に低いコストとなる。
本発明の複合材料に用いられる、亜鉛、アルミニウム合
金は、水中構造物に付着する水中生物に対して有毒でお
るが、魚類に対する毒性が極めて小さく、環境蓄積性が
少ない利点を有する。亜鉛50〜99重量%、アルミニ
ウム50−111%の合金は亜鉛と比較して溶出速度が
小さく、応力腐食割れの発生も少ない利点があ、る。ま
たアルミニウム50重量−以上の合金にくらべて毒性が
強く水中生物付着防止効果が大きい。本発明の複合材料
く用いられる亜鉛、アルミニウム合金には凱鉄、錫、マ
ンガン、モリブデン、カドミウム、鉛、アンチモン、ニ
ッケルのような第3成分を含有することができる。この
ような成分の混合によシ水中生物の付着防止効果が改良
されるが、有用な水産資源に対する毒性の増大という欠
点もある。金属の水中生物に対する付着防止効果は溶出
量の多い条件あるいは溶出速度を抑制し九条件を使用す
ることくよシ、ある程度変更することが可能である0 溶出量の多い条件とは、圧延した箔や細線よシもずっと
比表面積の大きい状態、たとえば溶射成形品のように瓦
を積み上げたよりな構造に成形するとか、あるいはイオ
ン化傾向の小さい金属と接触するような形で配置し、電
池を形成して溶出を促進するとかあるいは合金組成を変
えて溶出速度を大きくするといったものなどである。
溶出速度を抑制した条件とは、表面を合成樹脂。
ガラス、セラミック等によって被覆したり、イオン化傾
向の大きい金属と接触させて、イオン化傾向の大きい金
属を電池を形成させた状態で優先的に溶出させて目的と
する金属の溶出を抑制するあるいは合金組成を変えて溶
出速度を小さくするといったものなどである。表面被覆
による溶出速度の抑制には波浪による劣化の少ない合成
樹脂、タール、ピッチ、あるいはこれらの混合物の効果
がすぐれている。合成樹脂としてはポリウレタン、ポリ
アクリルアミド、シリコーン、エポキシ、ポリビニルア
ルコール、アクリル酸、アクリル酸エステル、iレイン
酸系の樹脂が使い易い。これらは共重合物として使用す
ることが好ましく、また濃い色に着色して使用すること
が好ましい。これらの樹脂による被覆は金属の溶出を抑
制するだけでなく、波浪によって金属の溶射成形物膜が
損傷、剥離し脱落するのを防止する効果がある。
亜鉛、アルミニウム合金溶射成形物の海水中に   ゛
おける応力腐食割れは、亜鉛80〜93重量%、アルミ
ニウム20〜7重量−の範囲が特に少ないようで、この
範囲の組成が特に好ましいと思われる0 次に本発明を実施例によう説明する。
実施例1 ビニロン紡績糸のロープ(直径32−1重さ760f/
m、3本訴ち撚シロープ)を直径50crn長さ6mの
鉄製ローラー(表面を焼面仕上げしたもの)の上にらせ
ん状に巻きつけ、実質的に隣接する巻きロープを密着さ
せた状態で両端をしばυ固定した。このローラーを表面
速度140fi/分で回転させ酸素アセチレン炎式の溶
射ガンを用いて亜鉛95重量%、アルミニウム5%の合
金を溶射し丸。酸素流量1.3Nm”/時アセチレン流
i11.2Nm’/時、圧縮空気流91.6 Nm’/
時、銅線の供給量10.5kf/時、溶射ガンの走行速
度0.81+1/分であった。冷却風は溶射炎の中心か
ら1α譚離した所へ流速8WL/aeCで吹きつけ溶射
直後のロープを?1Ni9した溶射ガンとロープの最短
距離は約100−であった。
溶射ガンをり!うの軸と平行に一往復させて溶射を行っ
た後ロープを巻き直してさらに溶射を行ない、これをく
シ返して相互に90’ずつ異なる方向から4回溶射加工
を行ない、ロープ1m当シ25tの溶射成形物膜を形成
させた。
溶射成形物膜とロープとの密着性は良好で、粘着テープ
を貼シつけてはがすことをくシ返してもほとんど剥離し
て来ない。またナイフで切シ開いて溶射成形物膜を引き
離そうとしても繊維が切れて膜の方に残留する。
溶射後のロープを海神に浸漬したところ、1年間でも海
藻などの付着は少なく、とくにフジッボ等貝類の付着は
ほとんど見られなかった。一方溶射前のロープを海中に
浸漬すると2ケ月はどでロープの撚シも見えなくなる程
多量の藻類が付着した0 実施例2 実施例1と同じビ=aンa−ブを実施例1と同様の金!
AC+−ラーに巻きつけて溶射加工を行なった。溶射ガ
ンは供給する金属線を消耗電極とする直流アーク放電を
用いたものである。金飄としてはアルミニウム11%亜
鉛89%の合金線を用い、アーク電流100アンペアア
ーク電圧28ボルト、金属線の供給速度14klFZ時
とした。
ロープと溶射ガンとの最短距11i1100sm+、ロ
ーラー表面速度140fi/分ガン走行速度o、sm/
分で一往復させて溶射し、さらにロープを巻き直して相
互に90°異なる4方向から溶射し42?/扉の溶射成
形物を得た。
溶射成形物とロープの密着性は実施例1と同様に良好で
あった。また溶射後のロープを海中に投入し生物付着を
調べたところ生物付着量は極めて少なかった。
実施例3 実施例1と同じビニロンローブを実施例1と同様の金属
ローラーに巻きつけて米国Metco社製プラズマ溶射
システム7M装置を用いて粉末状の亜鉛75部、粉末状
のアルミニウム25部の混合物の溶射を行なった。
溶射条件は電圧50ポルト電流160アンペア。
アルゴン流量2. ONm’/時、ローラ表面速度13
2罵/分(溶射プラズマ炎に対する1回の接触時間0.
014秒)溶射ガンの移動速度3扉/秒、溶射ガン先端
とロープの最小距離120m、溶射ガンはa −’)−
軸に平行方向に8往復させた。
溶射はロー2−上Kc1−プを巻き直して90°ずつ異
なる方向から4回加工した後ロープ1m当シ28fの溶
射成形物膜を形成させた。
溶射成形物とロープの密着性は実開1と同様に良好であ
った。また溶射後のロープを海中に投入し、生物付着を
調べたところ生物付着量は極めて少なかった。
実施例4 実施例1のビニロンロープのかわシに、表層部の繊維を
変更したロープを作シ、同様の伶件で銅を溶射した。表
層部に用いる紡績糸として木綿、羊毛、レーヨン、ポリ
エステル、ナイロン、アクリルのそれぞれ100%のも
のを用いロープの太さがほぼ同じものを作った。
溶射加工性はビニロンと大差なく、加工時の劣化も、若
干の強度低下を生じたポリエステルナ・イロンを除き認
められなかり九。
溶射加工したロープの海中での生物付着は少なく、実施
例1の場合と大差ない値で6つた。
実施例5 実施例2のビニロンロープのかわ夛に表層部の繊維を変
更したロープを作り、同様の条件でアルミニウム15%
亜鉛85%の合金の溶射を行なった。表層部のビニロン
紡績糸のかわシにレーヨン、ポリエステル、ナイロン、
ビニロン、ボリプロピレンのマルチフィラメントおよび
ポリプロピレン、ポリエチレンのスプリット糸を用いそ
れぞれロープの太さがほぼ同じものを作った。
溶射加工時の付着効率はビニロン紡績糸に対し10〜2
0%低かったが、加工時の劣化はほとんどなく、寸法変
化にもわずかであった。
溶射加工したロープの海中での生物付着は少な〈実施例
2の場合と大差ない1直であった。
実施91J6 ビニロン漁網に対し樵々の組成の亜鉛・アルばニウム合
金を溶射した。溶射条件は実施例1とほぼ同様とし、表
裏2回の溶射で、網を構成する綱の1m当930f付着
するよう回数を決めて加工した。この漁網を海中水(瀬
戸内海、4月に投入し1年間観察した)K投入し水中生
物の付着状態を見た。この結果を次表に示す。なお海水
生物付着率とは、網の繊維形態が肉眼で観察できない部
分の面積率である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)亜鉛50〜99重量%、アルミニウム50〜1重
    量%を含有する合金を主成分とする溶射成形物と、有機
    繊維を主成分とする繊維質構造物とから成ることを特徴
    とする水中生物付着を軽減した有機繊維複合材料
  2. (2)前項において、溶射成形物の形成時の有機繊維が
    網、紐、ロープ、シート、格子、かごであることを特徴
    とする水中生物付着を軽減した有機繊維複合材料
JP59247470A 1984-11-22 1984-11-22 水中生物付着を軽減した有機繊維複合材料 Pending JPS61124679A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6443669U (ja) * 1987-09-10 1989-03-15
US5008158A (en) * 1988-11-07 1991-04-16 Aluminum Company Of America Production of metal matrix composites reinforced with polymer fibers
WO2001083842A1 (en) * 2000-05-02 2001-11-08 Power Spray, Inc. System for protection of submerged marine surfaces

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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