JPS6334133A - 静電気障害の発生を軽減した有機繊維複合材料 - Google Patents

静電気障害の発生を軽減した有機繊維複合材料

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JPS6334133A
JPS6334133A JP26932184A JP26932184A JPS6334133A JP S6334133 A JPS6334133 A JP S6334133A JP 26932184 A JP26932184 A JP 26932184A JP 26932184 A JP26932184 A JP 26932184A JP S6334133 A JPS6334133 A JP S6334133A
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thermal spraying
sprayed
spraying
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井上 猛司
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は静電気による火花の発生、感電、皮ふ刺戟、引
火爆発、粉塵の吸引および放散など静電気障害の発生を
軽減した有機繊維複合材料に関し、さらに具体的には訓
電作業服、制電手袋、訓電フィルター、制tカーペット
、制電椅子張シ地、防欺作業服等に好適な静電気障害の
発生を軽減した有機繊維複合材料である。
作業服、−通商、カーペット、はき物、家具類などは特
に低湿度で使用する場合、帯電による障害を生じやすい
。とくに合成線維を用いた物品の場合顕著に帯電しやす
い。
従来から繊維製品に起因する静電障害を軽減するために
、界面活性剤の塗布あるいは混合紡糸が行なわれて来た
。この方法は簡便ではあるが、湿度が極度に下った場合
効果が乏しい欠点を有している。別の静電障害防止方法
として導電繊維を交織又編する方法がある。この方法の
利点は極端な低湿下でも静電気障害防止効果があること
であるが、概して高価である上微少な帯電は除去できな
い欠点を有する。微少な帯電は人体には感知できない程
度のものであるがIC単体程度は破壊し得るエネルギー
を有しており、また通常の有機物蒸気と酸素の混合気に
対する着火能は有していない程度のものであるが二硫化
炭素やアセチレンのようなものは爆発させ得るエネルギ
ーを有している。
繊維製品上の微少な帯電を少なくするためには、導電繊
維の交織・交編比率を大きくすることが有効でらるが、
導1!線維の密度の増大は全体的な電気抵抗の減少をひ
き起こし、放電時の集電範囲が拡がるため放電エネルギ
ーが、Sまり小さくならない問題を有している。
本発明の複合材料は導電層が薄片状の累層構造物となっ
ているため、コロナ放電が容易に発生し微少な帯電を防
止する能力を有している。本発明に金属もしくは合金を
含有する溶射成形物と該金属もしくは合金よりも低融点
の有機繊維を主成分とする繊維質構造物とから成ること
を特徴とする静電気障害の発生を軽減した有機繊維複合
材料である。
従来から有機繊維に導電層である金属の被棟を行なう方
法としてメツキ法、蒸着法が知られている。これらの方
法は均一膜を繊維に密着する方法としてはすぐれている
が、コロナ放電を促進するような尖鋭端の形成には向い
ていない。また概して被採の強度は低く、高コストであ
る。
一方溶射成形物は若干不均一になり易いが粒子は薄片状
に成形される傾向があり、尖鋭端を生じ易く、またコス
トも概して低い傾向にある。
従来から金属材料をコートする高能率の技術として、コ
ートする材料を融着可能な高温微粒子とし、被加工材に
高温流体と共に吹きつけて成形物を作る溶射法が知られ
ており、とくに金属材料の表面加工技術として広く行な
われている。最近ではセラはノクスなどの表面加工にも
用いられるようになって来ているが、有機繊維材料のよ
うな熱伝導率の小さい、しか本耐熱性の低い材料に対し
ては加工時に熱移動が起きにくいため、溶射材料の持ち
込む熱によって被溶射物の温度が上がり、繊維の劣化が
生じてうまく接合しないと言われて来た。またこれを避
けようとして溶射流体の温度を下げたシ、遠くから溶射
するようにした場合。
溶射粒子が一体化しなくなり繊維材料と接合しないと言
われて来た。そのため、繊維材料の軟化点あるいは熱分
解温度よりも低い融点を持つ溶射材料でないと加工でき
ないといつことが定説になっている。
有機繊維に対する溶射加工の例としては、木綿の布の上
に鉛を溶射して放射線遮蔽作業服とした例が知られてい
る。また特開昭52−66798号公報にはプラズマジ
ェットによる溶射により、と二〇ン布および綿布の上に
エポキシ樹脂プレポリマー、ポリエチレン、ボリプaピ
レン、ナイロン11を溶射用粉体として溶射加工する例
が開示されている。これらの例はすべて有機繊維の融点
が溶射材料の融点よりも高い例であってプラズマの最高
温度は10000℃前後の高温圧なっているものの、実
質的な溶射加工温度は有機繊維の融点または熱分解m度
よυ少し低温であると考えられて来た。
本発明者は溶射技術の研究中に偶然この定説が誤まりで
あることを見出し本発明に到達したものである。また特
開昭48−52644号公報には硬質塩化ビニル板の上
に直接鋼を溶射した場合、接合力の弱い溶tJ′1皮膜
が得られるが、硬質塩化ビニル板の上に熱硬化樹脂をコ
ートして半硬化状態の時に銅を溶射すると接合力が強い
溶射皮膜が得られると述べられている。この方法はプラ
スチック板と金属の接合に対しては有利な方法と考えら
れるが布はく類と金属の接合に対しては、布はく類と金
属フィルムの2ミネート加工と比較すると工程の融通性
が大きいラミネート加工のほうが概して有利と考えられ
る。しかし熱硬化性樹脂よりも耐熱性耐薬品性のすぐれ
た中間層を設けれは中間層の存在による布はく中の有機
繊維に対する保護作用が大きいので新規なものが得られ
ると考えられる。
たとえば中間層として有機繊維より少し融点の低い金属
(合金)を用いた場合、高融点の金属を溶射した時、融
解の潜熱によって溶射材料の持ち込む熱を吸収して保護
作用を示す。このような中間層を用いた溶射の検討中に
、実験操作上のミスから中間層のない部分に有機繊維よ
りも高融点の金属を溶射し、その部分が、中間層が存在
する部分よりも剥離強度が大きいことがわかり、このこ
とから従来からの定説が誤まりであることを知った。
本発明者は糧々検討した結果、溶射に用いる高温流体と
の1回当りの接触時間を短かぐすること、接触後にでき
るだけ急冷することKより、主として有機繊維からなる
繊維質構造物の上に、該有機繊維の融点よりもはるかに
高融点の金属やセラミックス等の無機物を溶射し、糸状
、綱状、布はく状、膜状あるいは薄板状の複合材料が得
られることがわかった。溶射によって生成する成形物の
厚さが不足する場合にはこの操作を反復すればよい。
繊維質構造物に溶射加工するに当っては該構造物をシー
ト状に成形した状態で行なう。シート状とは織物、編物
、不織布、紙のようなもの訃よび繊維、糸、網、綱の類
を事実上平行な状態でひきそろえたものおよびこれらを
圧力により平面的に圧縮したものである。(以後このよ
うな構造物をシート状物と称することにする)溶射加工
を終ったシート状物はそのままあるいは通常に用いられ
る繊維加工工程を通した後使用されるが、シート状物の
ひきそろえ状態を解き糸綱などを一本づつ使用すること
ができる。また一本の糸、綱をローラー等に平行的にら
せん状に巻きつけて溶射加工し巻きもどすことも可能で
ある。網の場合には目の方向にひき伸ばして平面状にし
て加工することができる。またシート状物に溶射加工し
たものをスリットしてテープ状とし加熱もしくは製紐し
て綱状とすることもできる。シート状物は溶射加工の前
後もしくは同時に通常の繊維質材料に実施できる種々の
加工を実施することが可能である〇溶射に用いる高温流
体と主として有機繊維からなるシート状物との接触時間
は1回通シ1秒以下、好ましくは1/10〜1/100
00秒とする。具体的には溶射ガン、シート状物または
その両方を移動させ、その相対速度すなわちシート状物
の送シ速度と溶射用高温流体中心軸の相対速度を0.1
m/秒以上10071/秒以下とする。具体的な装置と
しては布をゆっくり送りながら、溶射ガンをシートとほ
ぼ直交する方向にかなシ高速で往復させて溶射する装置
、シートをエンドレスベルト状につないで環状に高速で
走行させながら、溶射ガンをゆっくり移動させて溶射す
る装置、あるいは逆転可能な巻取装置と巻出装置の間に
シートを往復させておきゆつくシ移動する溶射ガyを用
いて溶射する装置、糸も′シ<は綱をローラーにらせん
状に平行に巻きつけたものを高速回転させ、溶射ガンを
糸もしくは綱とほぼ直交する方向にゆつくシ移動させな
がら溶射する装置、糸もしくは綱をネルソンローラーに
掛けておきローラーを高速回転させ一台もしくは複数台
の溶射ガンを固定状態もしくは移動させながら溶射する
装置などが使用できる。
本発明の実施に際しては溶射されるシート状物と溶射に
用いる高温流体とが離れた後できる限シ短時間で急激に
冷却する。冷却に溶射された成形物上へ気体または気体
に種々の液体、固体を分散させたものを吹きつけて行な
うことが好ましい。
好ましくは空気または不活性気体を吹きつける。
流速は1m/秒以上、好ましくは10Tn/秒以上音速
以下である。冷却はさらにシート状物の裏面からも行な
うことが好ましい。裏面からの冷却は回転ローラー、種
々の形の板状冷却装置など内部に除熱機構を設けた固体
の冷却装置を用いることが好ましい。これは固体の冷却
装置に密着させることによって、シート状物が溶射およ
び冷却のための流体流によって波打って溶射が不均一に
なることが防止できる念めでるる。
不発明において溶射さnるシート状物は多孔性であるの
で、溶射材料が一部シート状物を通過して裏まで出てし
まうことがある。溶射されるシート状物を裏面から冷却
する装置は、溶射材料が付着しない条件に保持する必要
があり、そのためには光沢がある程度に表面を平滑化す
るとともに、表面1度を200℃以下、好ましくは10
0℃以下に保持する。該冷却装置には、溶射嘔れるシー
ト状物を密着させるための補助装置を付属させることが
好ましく、さらに溶射材料が付着した時にそれをかき取
る装置を付属させることが好ましい。
本発明の複合材料の特徴は、主として有機繊維からなる
繊維質構造物と金PRヲ主体とする溶射成形物とが多濁
状に一体化していることであり、画成分間の接合力は有
機繊維表面の接合力および両成分の界面における絡み合
い構造によるものと見られる。このような構造は金属を
生体とする成形物にかなりの不連続性が存在する条件で
も形成可能でろシ、そのような不連続性の存在によって
非常に可撓性にすぐれた耐久性の良い複合材料が形成さ
れる。
本発明の複合材料を製造する際の金属材料の溶射加工は
、原材料を火焔や放電等によって生じたプラズマの中で
溶融もしくは焼結可能な温度の微粒を形成ざぜた後プラ
ズマ流または高温気流に乗せて前記シート状物に衝突さ
せる。そして該シート状物と溶射に用いる高a流体の中
心軸の相対速度がQ4m/秒以上100117秒以下と
し、該シート状物が該高@流体から離れた直後に急冷す
る。
これにより、前記シート状物は熱による劣化が進′!な
いうちに溶射に用いる高温流体中から取出される。シー
ト状物の冷却は高温流体に接触する前の段階に付加する
ことも可能である。この冷却により、シート状物の熱容
量が増加し劣化が抑制される。そして、溶射量が希望の
値になるまでこの操作をくり返えし、金属材料をシート
状物の上に膜状、スポンジ状あるいは鱗片状等に成形す
る。
ここで、プラズマ流ま念は高温気流に乗った金属微粒子
は、全体または粒子の表層部あるいはそのバインダー成
分が溶融され、音速に近い速度あるいは超音速に加速さ
れてシート状物に衝突する。
粒子はそれ自身の運動量によって繊維表面に圧着されて
皮膜状になるとともに、一部は繊維表面に突き刺さって
固着する。また一部は[#t1の間隙からシート状物の
内部に貫通し、後続の粒子と融着して網状構造を形成す
る。有機繊維の表面に圧着された粒子は、持ってい゛る
熱量によって有機繊維の表面付近を軟化、溶融させるが
、これを十分な速度で冷却することによって、R維の芯
部まで軟化することなく金y4fIi射皮膜層を成形す
ることが可能でめることを見出した。金属粒子は溶射条
件を選ぶことによって、連続的な膜状物、断続した膜状
物、膜状物の累層物として成形される。膜状物の端部は
従来の導電繊維よりもはるかに小はい曲率半径を有して
おり、低い電圧でコロナ放電を発生する能力を有する。
溶射は王として有機繊維からなるシート状物に対し片面
から行なっても、また両面から行なってもよい。両面か
ら行なう場合、溶射材料は同一でめっても異なっていて
屯よい。溶射材料は一種類である場合がもつとも簡便で
コスト的にも有利であるが、一種類では十分な機能を得
られない場合がるり、二種以上を用いることが好ましい
場合がある。二種以上の材料の溶射に対しては並列して
溶射してもよくまた順次多層状に溶射してもよく、二種
の材料の境界付近で混合物を溶射することにより組成が
漸次、一方から他方へ移り変わるように成形することも
可能である。
ノート状物が糸または綱をひきそろえたよりな形のもの
ごめる場合には、ひきそろえ方を変えることにより3方
向以上から溶射することも可能でるる。綱のようなもの
では溶射粒子のまわりこみが十分に行なわれないので、
均一な溶射成形物を得るためにはかなり多くの方向から
溶射する必要がある。
本発明における溶射方法としては、従来から知られてい
るいずれの方法も適用できるが、火焔またはプラズマジ
ェットの中に粉体状で溶射材料を導入して溶射する方法
と火焔またはアーク放′9の中に棒状の溶射材料を導入
して破砕、@1独して溶射する方法が本発明の複合材料
の1製造に対し好ましい0 本発明の複合材料を製造するに当ってはシート状物と溶
射ガンの相対速度はいずれの場合でも0.1〜1001
1/秒に保つ必要があるoO−1’/秒以下の場合には
溶射条件をどのよりに変えても冷却不足になり、有機繊
維の劣化は避けることができない。一方1001+1/
秒に近い速度では溶射ガンの移動が難かしく、シート状
物をのせた冷却ローラーを高速で回転させる方法のみが
実施可能であるが、相対速度が10071/秒を越すと
遠心力のために溶射粒子が固着しにくくなる。シート状
物と溶射ガンとの相対速度は05〜20m/秒が好まし
い。相対速度0.57fi /秒゛以下の場合には溶射
する金属材料および溶射条件の限度が強く、コスト的に
不利である。20ffl/秒以下の場合には装置のスタ
ートアップ時の増速過程でシート状物が走行する長さが
著しく長くなり、この部分の溶射成形物の均一性を保つ
罠めに、極めて複雑な溶射量制闘を行なう必要が生じ装
置価格が著しく高くなる欠点を生じる。シート状物と溶
射ガンとの相対速度はさらに好ましくは1〜5111/
秒でめる。1m/秒以上になると、多くのタイプの溶射
用金属材料で溶射ガンの能力が最高になる条件で溶射可
能になり、これ以上相対速度を上げても溶射材料のxi
ベースでの生産速度は上らなくなる05m/秒までは溶
射ガンの移動が可能であり、これ以下の速度では、非常
に多くのタイプの溶射加工装置が使用可能となり、生産
が極めて容易となる。とくに布帛、紙類への溶射の場合
シート状物の供給の切替え時を除いて無停止で加工が可
能であるため非常に低いコストとなる。
多層状に溶射する場合、順次高融点のものを溶射する方
法によってきわめて高融点の溶射材料を高能率で溶射す
ることができる。とくに金属を溶射した場合、溶射皮膜
が厚くなるにつれて急速に冷却が容易になる結果、その
後の溶射が高能率化する傾向がある。マ念、多層状に溶
射する場合、順次硬度の高いものを溶射することによっ
て溶射皮膜にひび割れを生じる現象を抑制することが可
能でおる。
本発明の、有機繊維と金属の複合材料の一成分である、
主として有機繊維からなるシート状物とは、天然および
人造の有機繊維の織物、編物、不織布、組みもの、紙な
どの平面的形状の物であり、起毛、植毛、フロック加工
、樹脂コーティング等を行なっているものを含んでいる
。この中には若干の無機繊維、接着性樹脂、フィラー、
糊剤、種々の仕上加工剤を含有していることが可能であ
る。
本発明の、有機繊維と金属の複合材料の一成分である、
金Sまたは合金を含有する溶射成形物は、他成分である
有機繊維の融点または熱分解温度より高い融点の溶射可
能な金属を主成分とする溶射成形物でるる。
本発明における溶射方法としては従来から知られている
いずれの方法も適用できるが、プラズマジェットの中に
粉体状で溶射材料を導入して溶射する方法と、火焔また
はアーク放電の甲へ棒状の溶射材料を導入して破砕溶融
して溶射する方法および火焔の中に粉体状で溶射材料を
導入して溶射する方法が、本発明の有機繊維と金属の複
合材料の製造に対して好ましい。
本発5ワの一成分である溶射成形物の表面は凹凸の激し
い面であり、強い光沢を持たず、いわゆる梨地状の外観
を示す。溶射成形物が展延性を持っている場合には表面
の平滑化を容易に行なうことができる。表面の平滑化は
平滑な面に強い圧力によって圧着することで達成できる
。好ましくは平滑な表面を有する硬質材料のローラーに
はさんで加圧処理する。有機繊維が劣化しない温度で展
延性のある材料としては、金属および合金の中から選ぶ
ことができる。各層の材料が展延性を持つならば、多層
に溶射した成形物でも平滑化処理が可能でめろ。展延性
がない材料の場合でも、まず展延性を有する材料を溶射
して平滑化処理を行なった後に、その上に溶射した場合
、平滑性が改善される。ただし、平滑化処理によって溶
射可能な温度φ件がせまくなり、溶射しにくくなる点注
意を要する。
溶射成形物の表面の激しい凹凸のため、本発明の複合材
料の耐奉耗性や耐屈曲性は必らずしも十分とは言えない
。これを改良する之めに、表面に有機ポリマーを薄く塗
布することが有効である。
有機ポリマーとして種々のものが使用できるが、ポリウ
レタン、アクリルアミド、シリコーン、エポキシ系樹脂
に使い易いものが多い。これらの樹脂は多量に使うと表
面の光沢を改善できるが、通気性が低下し耐火性が低下
する欠点が出てくる。
また、本発明の溶射成形物は表面の凹凸の他に皮膜を貫
通する方向に気孔があり、通気性を有している。これは
本発明の複合材料の通気性に対してはほとんど寄与しな
いが、耐薬品性に対しては悪い影響を及ぼす。このよう
な気孔をうずめるために前述の有機ポリマーのコーティ
ングは有効である。その他プラズマ重合による表面加工
なども有効でめる。
本発明の複合材料においては溶射成形物は特定の形に断
続して形成させることができる。静電気の抑制に対して
は導電層を複合材料の全面に設ける必要はなく、数のな
いし数10cmの間隔で縞状、格子状またはそれ以外の
パターンで導電層を設ければよい。全面に導電層を設け
るのに対し、特定パターンで局部的に導電層を設ける利
点は材料のat化、柔軟化などである。特定パターンの
形成は特定のパターンに溶射ガンを運かす方法、特定の
形を耐熱性の薄板材料を用いて作成しこれをマスク材と
して溶射しない部分をおおって加工する方法繊維質材料
を折りたたんで、たたんだサイドの方から溶射する方法
などによって実施される。
本41明の複合材料はシート状を成形加工したのち金属
材料を溶射加工して製造することができる。
とくに被服とする場合、溶射層を針が通りにくいので縫
製後Kfi射加工したほうが良い物ができる。
ただt、、flI4@加工後の冷却が非常に難かしいた
めに被服のナイズごとに冷却装置をv4整する必要があ
り、コスト的には不利である。被服などを縫製した後で
溶射加工する場合、とくに耐火性を要求される部位に局
部的に行なうことも好ましい〇以下実施例によって本発
明を説明する。
実施例1 ビニロン紡績糸の布(目付220P/i、  平織、4
!!!1度42本/インチ×42本/インチ)を2.5
箇中で折りたたみ5重なった側面に向かって米国メテコ
社製のプラズマ溶射システム7M装置を用いてアルミニ
ウム溶射粉体(メテコ54)を約25μmの厚みに溶射
成形した。溶射条件は電圧50ボルト。
t[tsoアンペア、アルゴン流量2ノルマル立方メー
トル/時、布送り速度2.2 m 7秒(溶射流体後に
対する1回の接触時間0014秒)、溶射ガンの移動速
度(布の送り方向と直角)0.05711/秒。
溶射ガンと布の間隔120〜140日、溶射回数2回で
あった。溶射流体後から布が脱出する点へ向けて127
11/秒の流速で冷却空気を送り急冷した。
こうして得られた布の表面状態は良好であり、手ざわり
は原料のビニロン布よりも若干硬いがザラツキは示はな
い。
この布は通常の方法で20℃30%RHで評価した摩!
l帯電、はく離帯電のいずれにおいても極めて低い帯電
圧を示しな。
実施例2 実施例1と同様のビニロン布を25嘲巾に折りたたんだ
側面に、米国メテコ社製のフレームスプレーガン12E
型を用いて直径4.8■のアルミニウム線を供給して溶
射を行なった。溶射条件は、酸素流* 2.2ノルマ立
方メートル/時、アセチレン流111. Oノルマル立
方メートル/時、線材供給速度7→/時、布送り速度2
.2!II/秒、溶射ガンの移動速度n、1fi/秒、
溶射ガンと布の距離200日、溶42回数6回であった
。溶射炎から布が脱出する点へ向けて10m/秒の流速
で冷却空気を送り布を冷却し九。
こうして得られた布上のアルミニウム膜の平均厚さは溶
射部位の中心付近で約35μm% 表面は梨地仕上した
金属材料のような外観を示した。手ざわりは原料のビニ
ロン布より若干硬く少しザラツキがあるが、不快なほど
ではない。
この布は常法により摩擦帯電およびはく離帯電を調べた
ところいずれも極めて低い帯電圧を示した。
実施例3 実施例1のビニロン布の代りに、はぼ同じ目付の木綿、
羊毛、ポリエステル、ナイロン、アクリルの紡績糸の布
を用いて実施例1と同様の条件で処理した。溶射ガンと
布の距離を加減して処理したところ、各材料に対して好
適な距離が存在し、その距離で得られた溶射皮膜はいず
れもすぐれた耐摩耗性、耐剥離性を示した。また得られ
た布はくけ衣服として使用可能な範囲の柔軟性1通気性
を示した。得られた布はくけすぐれ電制電性を有してい
た。
比較例1 実施例1において布送りを停止し、溶射ガンと布の距離
を加減して処理を行なったが、ビニロン繊維が溶融しな
い距離では溶射皮膜が形成されず、溶射皮膜が形成場れ
る条件ではビニロン繊維の溶融が起つ念。
溶射ガンの速度をo、tm/秒まで上げるとビ二ロン繊
維が溶融ぜずに溶射皮膜が形成される条件が出て来る。
この時には溶射材料の飛散する割合が犬きく皮膜の成長
が遅かった。
実施例4 実施例2のビニロン布の代りにほぼ同じ目付の木綿、羊
毛、ポリエステル、ナイロン、アクリルの紡績糸の布を
用い実施例2と同様の条件で処理したところ、いずれも
耐摩耗性、耐剥離性のすぐれた溶射皮膜が得られた。ま
た、得られ之布は衣服として使用可能な範囲の柔軟性、
通気性を示し、すぐれ九制電性を有していた。
実施例5 実施例2のビニロン布の代りに目付80〜100?/♂
ノポリエステル、ナイロン、ビニロン、アクリルの長礒
維の布を用い実施例2と同様の条件で処理したところ、
いずれも耐摩耗性、耐剥離性のすぐれた溶射皮膜が得ら
れ、すぐれた制電性を示した。
実施例6 実施例2のビニロン布の代りに寒冷紗(密度8本/イン
チ×8本/インチ)を用い、実施例2と同様の条件で処
理したところ、アルミニ9ムの溶射皮膜は布の背面まで
皮在し、すぐれた耐光性および訓電性を示した。
実施例7 実施例2のアルミニウム線の代りに、亜鉛、鋼、ニッケ
ル、炭素鋼(メテコ社スプラスチール410)、ステン
レス(SUS 304)の溶射を行なったところ、いず
れの場合にも良好な溶射皮膜が形成てれ、すぐれた制電
性を示した。
実施例8 実施例2で得られたアルミニウム溶射したビニロン布に
、さらに同じ溶射ガンを用いてステンレス線(SUS 
304)を供給して溶射を行なった。
溶射条件はアルミニウムの場合と同一であった。
得られたステンレス膜の厚さは平均10μmであった0 表面は梨地仕上した金属材料のような外観を示すが、手
ざわりは粗硬でやすり状でおった。布は実施例2で得ら
れたものよりもさらに若干硬くなってい九が衣服に使用
できる範囲の柔軟性を保っており、すぐれた制電性を有
していた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)金属もしくは合金を含有する溶射成形物と該金属
    もしくは合金より低融点の有機繊維を主成分とする繊維
    質構造物とから成ることを特徴とする静電気障害の発生
    を軽減した有機繊維複合材料
  2. (2)前項において、溶射成形物の形成時の有機繊維が
    シート状であることを特徴とする静電気障害の発生を軽
    減した有機繊維複合材料
JP26932184A 1984-12-19 1984-12-19 静電気障害の発生を軽減した有機繊維複合材料 Pending JPS6334133A (ja)

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JP26932184A JPS6334133A (ja) 1984-12-19 1984-12-19 静電気障害の発生を軽減した有機繊維複合材料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107351480A (zh) * 2017-07-05 2017-11-17 南通梵圣纺织品有限公司 一种防静电纺织面料

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