JPS6322638A - 耐火性の有機繊維複合材料およびそれを用いた耐火性被服ならびに耐火性の可撓性資材 - Google Patents

耐火性の有機繊維複合材料およびそれを用いた耐火性被服ならびに耐火性の可撓性資材

Info

Publication number
JPS6322638A
JPS6322638A JP59268096A JP26809684A JPS6322638A JP S6322638 A JPS6322638 A JP S6322638A JP 59268096 A JP59268096 A JP 59268096A JP 26809684 A JP26809684 A JP 26809684A JP S6322638 A JPS6322638 A JP S6322638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cloth
refractory
thermal
thermal spraying
spray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP59268096A
Other languages
English (en)
Inventor
井上 猛司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP59268096A priority Critical patent/JPS6322638A/ja
Publication of JPS6322638A publication Critical patent/JPS6322638A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ときどき火の粉をかぶるような作業に用いる
被服または可撓性資材あるいは短時間火焔に接触する危
険のある作業に用いる被服または可焼性資材として有用
な耐火性の有機繊維複合材料に関する。
耐火性が要求される繊維質構造物の中には、熱負荷が比
較的軽度のものも少なくない。ときどき火の粉をかぶる
作業ろるいは短時間火焔に接触する作業では瞬間的には
高度な加熱を受けるが平均には大した熱負荷になってい
ないことが多い。具体的にはときどき火の粉をかぶるよ
うな作業に用いる被服または可焼性資材としては、炉前
作業服。
火の粉よけカーテン、火の粉よけ手袋、火の粉よけ靴、
火の粉を含んだ気体用r過布、溶接作業服。
溶接用前掛、溶接用腕ぬき、消防作業服、消防ホース、
研摩作業服、研摩用前掛、研摩用腕ぬき。
研摩用防塵カバーなどがある。短時間火炎に接触する危
険性のある作業に用いる作業服または可視性資材として
は、防炎カーテン、自動車レーサー服1戦車乗りの服、
火炎放射器用作業服などがある。このような用途には従
来から石綿布あるいはガラス繊維布が用いられて来たが
、石綿には発癌性、ガラスは折れて激しい皮ふ刺戟を起
こす問題があり、最近では難燃化した有機繊維の布の上
に金属をメッキ、蒸着あるいはラミネートしたものが多
く用いられるようになっている。有機繊維の布に金属メ
ッキ、蒸着あるいはラミネートしたものは可視性に乏し
く、固く重いため作業しにくいのが欠点でおった。また
金属と繊維を固着するため接着剤などの中間層を必要と
し、コスト高であるとともに熱による変質を促進すると
いう問題を有していた。
有機繊維材料と金属が直接接触している複合材料の製法
としては、メッキ、蒸着が知られているが、これらの金
属膜は一般にきわめて薄く、有機繊維材料に対する保護
作業は概して乏しく、薄いことが原因で、こnらの金属
膜は概して強さ耐久性が小さい。またメッキ、蒸着は時
間がかかり、消費エネルギーが大きいために、概してコ
ストが高い。金属膜の+Im久性全土げるために有機ポ
リマーによるアンダーコート、オーバーコートは欠かせ
ないように思われる。
本発明は無機物の溶射成形物と、該無機物よりも低融点
の有機繊維を主成分とする繊m貿構造物とから成ること
を特徴とする耐久性の有機繊維複合材料であシ、その目
的とするところは無機ゲ料と繊維材料の間のバインダー
層を省略可能とすること、および無機材料の成形コスト
を重量当りで低減することである。溶射加工は#&a貿
構造物全シート状に形成して行なう。要すればシート状
物を原形に復する加工をさらに実施する。
従来から無機物をコートする高能率の技術として、コー
トする物質を融着可能な高温微粒子とし、被加工材に高
温流体と共に吹きつけて成形物を作る溶射法が知られて
おり、とくに金属材料の表面加工技術として広く行なわ
れている。最近ではセラミックスなどの表面加工にも用
いられるようになって来ているが、有機繊維材料のよう
な熱伝導率の小さい、しかも耐熱性の低い材料に対して
は加工時に熱移動が起きにくいため、溶射材料の持ち込
む熱によって被溶射物の温度が上が9、繊維の劣化が生
じてうまく接合しないとぎわれて来た。
またこれを避けようとして溶射流体の温度をドげたり、
遠くから溶射するようにした場合、溶射粒子が一体化し
なくなり繊維材料と接合しないと言われて来た。そのた
め、繊維材料の軟化点あるいは熱分解温度よりも低い融
点を持つ溶射材料でないと加工できないということが定
説になっている。
有機繊維に対する溶射加工の例としては、木綿の布の上
に鉛を溶射して放射線遮蔽作業服とした例が知らnでい
る。また特開昭52−66798号公報にはプラズマジ
ェットにょる溶射により、ビニロン布および綿布の上に
エポキシ樹脂プレポリマー、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ナイロン11を溶射用粉体として溶射加工する例
が開示されている。これらの例はすべて有機繊維の融点
が溶射材料の融点よりも高い例であってプラズマの最高
温度は10000℃前後の高温になっているものの、実
質的な溶射加工温度は有機繊維の融点または熱分解温度
よシ少し低温であると考えらnて来た。
本発明者は溶射技術の研究中に偶然この定説が誤まりで
あることを見出し本発明に到達したものである。また特
開昭48−52644号公報には硬質塩化ビニル板の上
に直接鋼を溶射した場合、接合力の弱い溶射皮膜が得ら
れるが、硬質塩化ビニル板の上に熱硬化m脂をコートし
て半硬化状ルの時に銅を溶射すると接合力が強い溶射皮
膜が得られると述べられている。この方法はプラスチッ
ク板と金属の接合に対しては有利な方法と考えらnるが
布はく頬と金属の接合に対しては、布はく頬と金属フィ
ルムのラミネート加工と比較すると工程の融通性が大き
いラミネート加工のほうが概して有利と考えられる。し
かし熱硬化性樹脂よジも1耐熱性耐薬品注のすぐれた中
間層を設ければ中間層の存在による布はく中の有載繊維
に対する保護作用が大きいので新規なものが得られると
考えられる。
たとえば中間層として有機繊維より少し融点の低い金属
(合金)を用いた場合、高融点の金属を溶射した時、融
解の潜熱によって溶射材料の持ち込む熱を吸収して保護
作用を示す。このような中間層を用いた溶射の検討中に
、実験操作上のミスから中間層のない部分に有機繊維よ
りも高融点の金属を溶射し、その部分が、中間層が存在
する部分よりも剥離強度が大きいことがわかり、このこ
とから従来からの定説が誤まりであることを知った。
本発明者は備々検討した結果、溶射に用いる高温流体と
の1回当りの接触時間を短かくすること。
投触後にでさる疋は急冷することにより、主として有機
m維からなるItc維貿構盾物の上に、該有機繊維の融
点よりもはるかに高融点の金属やセラミックス等の無機
物を溶射し、糸状、綱状、布はぐ状、膜状あるいは薄板
状の複含材料が得らnることがわかった。溶射によって
生成する成形物の厚さが不足する場合にはこの操作を反
復すnばよい。
俄a質構造物に溶射加工するに当っては該構造物をシー
ト状に成形した伏級で行なう。シート状とは織物、編物
、不織布、紙のようなものおよび繊維、糸、網、綱の類
を事実上平行な状態でひさそろえたものおよびこれらを
圧力により平面的に圧縮したものである。(以後このよ
うな構造物をシート状物と称することにする)溶射加工
を終ったシート状物はそのままあるいは通常lこ用いら
れる繊am工工程を通した後使用さnるが、シート状物
のひきそろえ状態を解き糸栖などを一本づつ使用するこ
とができる。また−本の糸、栖をローラー等に平行的に
らせん状に巻きつりすて溶射加工し巻きもどすことも可
能である。網の場合には目の方向にひき伸ばして平面状
にして加工することができる。またシート状物に溶射加
工し念ものをスリットしてテープ状とし加熱もしくは製
紐して綱状とすることもできる。シート状物は溶射加工
の前後もしくは同時に通常の繊維質材@に実施できる種
々の加工を実施することが可能である。′溶射に用いる
高温流体と主として有機繊維刀)らなるシート状物との
接触時間は1回当り1秒以下、好ましくは1/10〜1
/10000秒とする。具体的には溶射ガン、シート状
物またはその両方を移動させ、その相対速度すなわちシ
ート状物の送り速度と溶射用高温流体中心軸の相対速度
を0.1m/秒以上1007F!/秒以下とする。具体
的な装置としては布をゆっくり送りながら、溶射ガンを
シートとほぼ直交する方向にかなり高速で往復させて溶
射する装置、シートをエンドレスベルl−状につないで
環状に高速で走行させながら、溶射ガンをゆっくり移動
させて溶射する装置、あるいは逆転可能な巻取装置と巻
出装置の間にシートを往復させておきゆっくり移動する
溶射ガンを用いて溶射する装置、糸もしくは綱をローラ
ーにらせん状に平行に巻きつけたものを間遠回転させ、
溶射ガンを糸もしくは綱とほぼ(直交する方向にゆつく
9移動させながり溶射する装置、糸もしくは#I4’i
ネIレソンローラーに掛けておきローラーを高速回転さ
せ一台もしくは複数台の溶射ガンを固定状態もしくは移
動させながら溶射する装置などが使用できる0 本発明の実施に際しては溶射されるシート状物と溶射に
用いる高温流体とが離れた後できる限り短時間で急激に
冷却する。冷却は溶射された成形物上へ気体または気体
に種々の液体、固体を分散させたものを吹きつけて行な
うことが好ましい。
好ましくは空気または不活性気体を吹きつける。
流速はIM/抄以上、好ましくは101n/抄以上音速
以下である。冷却はさらにシート状物の裏面からも行な
うことが好ましい。裏面からの冷却は回転ローラー、檎
4の形の板状冷却装置など内部に除熱機構を設けた固体
の冷却装置を用いることが好ましい。これは固体の冷却
装置に缶石させることによって、シート状物が溶射2よ
び冷却のための流体流によって波打って溶射が不均一に
なることが防止できるためである。
本発明において溶射されるシート状物は多孔性であるの
で、溶射材料が一部シート状物を通過して裏まで出てし
まうことがある。M、Hされるシート状物を裏面から冷
却する装置は、溶射材料が付着しない条件に保持する必
要があり、そのためには光沢がある程度に表面を平滑化
するとともに、表面温度を200℃以丁、好普しくけ1
00℃以下に保持する。該冷却装置には、溶射されるシ
ート状物を密着させるための補助装置を付属させること
が好ましく、さらに溶射材料が付層した時にそれをかき
取る装置を付属させることが好ましい。
本発明の複合材料の特徴は、主として有機繊維からなる
繊維質構造物と無機物の溶射成形物とが多層状に一体化
していることであり、画成分間の接合力は有機繊維表面
の接合力および両成分の界面における絡み合い構造によ
るものと見られる。
このような構造は無機物の溶射成形物にかなりの不連続
性が存在する条件でも形成可能であり、そのような不連
続性の存在によって非常に可撓性にすぐれた耐久性の良
い複合材料が形成される。
本発明の複合材料を製造する際の無機材料の溶射加工は
、原材料を火焔や放電等によって生じたプラズマの中で
溶融もしくは焼結可能な温度の微粒を形成させた後プラ
ズマ流または高温気流に乗せて前記シート状物に衝突さ
せる。そして該シート状物と溶射に用いる高温流体の中
心軸の相対速度が0.1FF1/秒以上1007N/秒
以下とし、該シート状物が該高温流体から離れた直後に
急冷する。
こnにより、前記シート状物は熱による劣化が進まない
うちに溶射に用いる高温流体中から取出される。シート
状物の冷却は高温流体に接触する前の段階に付加するこ
とも可能である。この冷却により、シート状物の熱容量
が増加し劣化が抑制される。そして、溶射量が希望の値
になるまでこの操作をくり返えし、無機材料をシート状
物の上に膜状、スポンジ状あるいは鱗片状等に成形する
ここで、プラズマ流または高温気流に乗った微粒子は、
全体または粒子の表層部あるいはそのバインダー成分が
溶融され、音速に近い速度あるいは超音速に加速されて
ノート状物に衝突する。粒子はそれ自身の運動量によっ
て繊維表面に圧着ざnて皮膜状になるとともに、一部は
繊維表面に突き刺さって固着する。また一部は繊維の間
隙かりシート状物の内部に貫通し、後続の粒子と融着し
て網状構造を形成する。有機繊維の表面に圧着された粒
子は、持っている熱量によって有機繊維の表面付近を軟
化、溶融させるが、これを十分な速度で冷却することに
よって、繊維の芯部まで軟化することなく溶射皮膜層を
成形することが可能であることを見出した。無機物粒子
は溶射条件を選ぶことによって、連続的な膜状物、lf
r続した膜状物。
膜状物の累層物として成形さnる。また溶射時に溶融−
しない粒子を含有させることにより焼結体様の成形物や
スポンジ状の成形物を得ることができる。
溶射は主として有機繊維刀λらなるシート状物Vこ対し
片面から行なっても、また両面から行なってもよい。両
面から行なう場合、溶射材料は同一であっても異なって
いてもよい。溶射材料は一種類である場合がもつとも簡
便でコスト的にも有利でめるが、一種類では必要な機能
を調足させら几ない場合がわり、二種以上を用いること
が好ましい場合がある。二種以上の材料の溶射に対して
は順次多層状に溶射してもよく、二種の材料の境界付近
で混合物を溶射することにより組成が漸次、−方から他
方へ移り変わるように成形することも可能である。
、 多層状に溶射する場合、順次高融点のものを溶射す
る方法によってきわめて高融点の溶射材料を高能率で溶
射することができる。とくに金属を溶射した場合、溶射
皮膜が厚くなるにつれて急速に冷却が容易になる′結果
、その後の溶射が高能率化する傾向がある。また、多層
状にl弁封する場合。
順次硬度の高いものを溶射することによって溶射皮膜に
ひび割れを生じる現象を抑制することが可能である。セ
ラミックスのように伸びの少ない材料を溶射する場合に
は、まずアルミニウム等のやわらかい金属を溶射し、そ
の上に硬い金属を溶射し、さらにその上にセラミックス
を溶射することによってセラミックス層のひび割れを大
幅に少なくすることができる。さらに、多層状に溶射す
る際に、最外層に赤外線反射率の高い金属を溶射して主
として赤外線の反射によって放射伝熱に対する断熱効果
を発揮させることもできる。この目的に好ましい金属と
してはアルミニウム、銀などがある。
本発明の、有機繊維と無機物の複合材料の−成分である
、主として有機繊維からなるシート状物とは、天然およ
び人造の有機繊維の織物、編物、不織布、組みもの、紙
などの平面的形状の物であり、起毛、植毛、フロック加
工、樹脂コーティング等を行なっているものを含んでい
る。この中には若干の無機繊維、接着性d脂、フィラー
、糊剤、種々の仕上加工剤を含有していることが可能で
ある。
本発明の、有機繊維と無機物の複合材料の一成分でろる
、無機物の溶射成形物は、他成分である有機繊維の融点
または熱分解温度より高い融点の溶射可能な無機物の溶
射成形物である。ここで、無機物とは、金属、セラミッ
クスおよび金属とセラミックスの複合材料でおるサーメ
ットである。
さらに具体的には金属、合金、炭素、ホウ素、ケイ素、
酸化物1次化物、窒化物、ホウ化物およびこnらの群か
らえらばnた二種以上の物質の混合物である。
本発明に2ける溶射方法としては、従来から知られてい
るいずれの方法も適用できるが、火焔またはプラズマジ
ェットの中に粉体状で溶射材料を導入して溶射する方法
と火焔またはアーク放電の中に棒状の溶射材料を゛導入
して破@浴融して浴射する方法が本発明の複合材料の製
造に対し好筐しい。
本発明の複合材料を製造するに当ってはシート状物と溶
射ガンの相対速度はいす1の場合でも0.1〜100#
I/秒に保つ必要がある。0.1m/秒以下の場合には
溶射条件をどのように変えても冷却不足になり、有機繊
維の劣化は避けることができない。一方toom/抄に
近い速度では溶射ガンの移動が難かしく、シート状物を
のせた冷却ローラーを高速で回転させる方法のみが実施
可能であるが、相対速度がxoo+a/抄′に越すと遠
、U力のために溶射粒子が固着しにくくなる。シート状
物と溶射ガンとの相対速度は0.5〜20F!/秒が好
ましい。相対速度Q、5m1秒以下の場合には溶射する
材料および溶射条件の限定が強く、コスト的に不利であ
る。20m/秒以上の場合には装置のスタートアップ時
の増速過程で7−ト状物が走行する長さが著しく長くな
り、この部分の溶射成形物の均一性を保つために、極め
て複雑な溶射量制御を行なう必要が生じ装置価格が著し
くイくなる欠点を生じる。シート状物と溶射ガンとの相
対速度はさらに好ましくは1〜5nt/抄である。
1m/秒以上になると、多くのタイプの溶射用材料で溶
射ガンの能力が最高になる条件で溶射可能になり、これ
以上相対速度を上げても溶射材料の重量ベースでの生産
速度は上がらなくなる。
511/秒1では溶射ガンの移動が可能でめジ、これ以
下の速度では、非常に多くのタイプの溶射加工装置が使
用可能となり、生産が極めて容易となる。とくに布帛、
紙類への溶射の場合シート状物の供給の切替え時を除い
て無停止で加工が町目ヒであるため、非常に低いコスト
となる。
本発明の方法によって得られた溶射成形物の表面は第1
図に示すように凹凸の激しい面でちゃ。
強い光沢を狩たず、いわゆる梨地状の外gを示す。
溶射成形物が長延性を持っている場合には表面の平滑化
を容易に行なうことができる。表面の平滑化により放射
伝熱に対する断熱性は改良され見かけ上耐火性が改善さ
れる。表面の平滑化は平滑な面に強い圧力によって圧着
することで達成できる。
好ましくは平滑な表面を有する硬質材料のローラーには
さんで加圧処理する。有機繊維が劣化しない温度で展延
性のある材料としては、金属および合金の中から選ぶこ
とができる。各層の材料が展延性を持つならば、多層に
溶射した成形物でも平滑化処理が可能である。長延性が
ない材料の場合でも、まず展延性を有する材料を溶射し
て平滑化処理を行なった後に、その上に溶射した場合、
平滑性が改善さnる。ただし、平滑化処理によって溶射
可能な温度条件がせまくなり、浴射しにくくなる点注意
を要する。
溶射成形物の表面の激しい凹凸のため、本発明の複合材
料の耐摩耗性や1耐層曲性は必らずしも十分とは言えな
い。これを改良するために、表面に有機ポリマーを薄く
塗布することが有効である。
有機ポリマーとして種々のものが使用できるが。
ポリウレタン、アクリルアミド、シリコーン、工ボキシ
系樹脂に使い易いものが多い。これらの樹脂は多量に使
うと表面の光沢を改善できるが、通気注が低下し耐火性
が低下する欠点が出てくる。
また、本発明の廖射成彫物は表面の凹凸の他に皮膜を直
通する方向に気孔があり、通気性を有している。これは
本発明の複合材料の通気注に対してはほとんど寄与しな
いが、耐薬品性に対しては悪い影響を及ぼす。このよう
な気孔をうずめるために前述の有機ポリマーのコーティ
ングハ有fJである。その他、プラズマ重合による表面
加工や熱処理によってセラミックスを生じるような無機
化合物によるコーティング、低融点のガラスによるコー
ティングも有効である。しかし、有機繊維の劣化を避け
られる条件で加工する必要があるためきわめて高度の耐
蝕性は得られないようでおる。
本発明の複合材料はシート状物を成形加工したのち無機
物を溶射加工して製造することができる。
とくに被服とする場合、浴射層を針が通りにくいので縫
製後に溶射加工したほうが良い物ができる。
た′だし、溶射加工後の冷却が非常に難かしいため、に
被服のサイズごとに冷却装置を調整する必要があり、コ
スト的には不利である。被服などを縫製した後で溶射加
工する場合、と<vC1討火注を要求される部位に局部
的に行なうことも好ましい。
以下実施例によって本発明を説明する。
実施例1 ビニロン紡績糸の布(日付220 f/♂、平織、密度
42本/インチX42本/インチ)に米国メテコ社製の
プラズマ溶射システム7M装五を用いてアルミナチタニ
ア系セラミックス溶射粉体(メテコ130SF融点1,
840℃)を約25701の厚みに溶射成形した。溶射
条件は電圧50ボルト、電流160アンペア、アルゴン
流量2ノルマp立方メ) )V 7時、布送り速度2.
2FM/秒(溶射流体炎に対する1回の接触時間0.0
14秒)、溶射ガンの移動速度(布の送り方向と直角)
0.05m/秒、溶射ガンと布の間隔120〜140m
、溶射回数16回であった。浴射流体炎から布が脱出す
る一点へ向けて12m/秒の流速で冷却空気を送り急冷
した。
こうして得られた布の表面状態は良好であり、手ざわり
は原料のビニロン布よりも若干硬いがザラツキは示さな
い。水平に突き出した布が支持台先端から45°斜め下
方にひいた線上筐で垂れ下がる距離によって布の硬さを
表現すると、原料のビニロン布の71に対して10[m
という値が得られ。
溶射によシ少し硬くなっていることがわかった。
しかし、この値は布の特性としてとくに問題とするほど
大きい値ではない。
この布の耐摩耗性をテーパー式摩耗訊験機によって調べ
た。摩耗の終点を布の表面の1/2がビニロン繊維にな
る点として、摩耗輪C8−17゜荷1500yで摩耗試
験を行なったところ、摩耗寿命は300回であった。
セラミックス層の耐剥離性を調べた。セロテープのはり
付け2よび剥離を20回くり返えしたが、実質的な剥離
は認められなかった。
この布の耐洗たく性を調べるため市販電気光m機(日立
製作所PF2500胃窒)により、合成洗剤0.5%溶
液中で1o分間洗定くしたが、実質的な変化はなかった
この布の上に重量4yの鋼球を500℃に加熱して乗せ
たが、実質的な変化は見らnなかった。
また、この布の上にタバコ(ハイライト)を燃やしたま
ま放置したところ、若干の黄変とビニロン繊維の硬化が
生じたが布の変形は生じなかった。
この変化は、同程度の目付のノメックス(デュポン社登
録商標)の布に比べて同程度ないしは若干軽微であると
判定された。
実施例2 実施例1と同様のビニロン布に、米国メテコ社製のフレ
ームスプレーガン12E型を用いて直径4.8Nのアル
ミニウム線を供給して溶射を行なっ之。溶射条件は、酸
素流量2.2ノルマル立方メートル/時、アセチレン流
量1.0ノlレマp立方メートル/時、線材供給速度7
1X9/時、布送り速度2、2 m /秒、溶射ガンの
移動速度9.1m7秒、溶射ガンと布の距離200fi
、溶射回数6回であった。溶射炎から布が脱出する点へ
向けて10m/抄の流速で冷却空気を送り布を冷却した
こうして得られた布上のアルミニウム膜の平均厚さは約
35/j#1、表面は梨地仕上した金属材料のような外
観を示した。手ざわりは原料のビニロン布より若干硬く
少しザラツキがあるが、不快なほどではない。水平に突
き呂した布が支持台先端から45°下方にひいた線上ま
で垂れ下がる距離に、よって布のかたさを表現すると、
lJj料のビニロン布の7備に対し18・1という頃が
得られ、溶射によりかなり硬くなっていることがわかっ
た。しかし、この値は作業服などに用いて右用上間趙v
Cなるほどに大きい値ではない。
この布の耐摩耗性をテーパー式摩耗試験機によって調べ
た。摩耗の終点として、布の表面の1/2がビニロン繊
aになる点として、摩耗輪US−17、荷重500yで
摩耗試験を行なったところ、摩耗寿命は1.000回で
あった。
アルミニウム層の耐剥離性を調べるためにセロテープの
はり付けおよび剥離金20回<!lldえしたが、実質
的な剥離は認めろルなかった。
この布の耐洗濯性を調べるため市販電気洗濯機(日立製
作所E’F2500青空)を用いて合成洗剤0、5%溶
液中で10分間洗濯したが、実質的な変化けなかった。
この布の上に恵%4fの鋼球を500℃に加熱して乗せ
たが、実質的な変化は見らnなかった。
またこの布の上にタバコ(ハイライト)を燃やしたまま
放置したが、実質的な変化は生じなかった。
またこの布に市販ガスライターの炎を炎長2(1に調節
したのち接触させ1分間加熱し之が、ビニロン繊維の硬
化がわずかに認めらnたのみで和の変形は生じなかった
。この変化は同程度の目付のノメックスの布に比べて軽
微であると判定された。
またこの布にグラインダーで炭素w4tl−研摩する時
の火花に#を要点からfJ 20 tilgの所で10
分間さらしたが、実質的な変化は生じなかった。
実施例3 実施例1のビニロン和の代りに、はぼ同じ日付の木綿、
羊毛、ポリエステル、ナイロン、アクリルの紡績糸の布
を用いて実施例1と同様の条件で処理した。溶射ガンと
布の距離を加減して処理したところ、各材料に対して好
適な距離が存在し、その距離で得られた溶射皮膜はいず
れもすぐれた耐摩耗性、耐剥離性を示した。また得られ
た布はくけ衣服として使用可能な範囲の柔軟性、通気性
を示した。得られた布はくはすぐ几た耐熱性、耐炎性を
有していた。
、比較例1 実施例1において布送りを停止し、溶射ガンと布の距離
を加減して処理を行なったが、ビニロン繊維が溶融しな
い距離では溶射皮膜が形成さnず。
溶射皮膜が形成される条件ではビニロン繊維雌の溶融が
起った。
溶射ガンの速度’(0,1m1秒まで上げるとビニロン
繊維が溶融せずに溶射皮膜が形成される条件が出て来る
。この時には溶射材料の飛散する割合が大きく皮膜の成
長が遅かった。
実施例4 実施例2のビニロン布の代りにほぼ同じ日付の木m、 
羊毛、ポリエステル、ナイロン、アクリルの紡績糸の布
を用い実施例2と同様の条件で処理したところ、いずれ
も耐摩耗性、耐剥離性の丁ぐnた溶射皮膜が得られた。
また、得られた布は衣服として使用可能な範囲の柔軟性
、通気性を示し、すぐnた耐燕注、耐炎性を有していた
実施例5 実施例2のビニロン布の代りに目付80〜100y/M
のポリエステル、ナイロン、ビニロン、アクリルの長繊
維の布を用い実施例2と同様の条件で処理したところ、
いずれも1llIt摩耗注、耐剥離性、耐火性のすぐれ
た溶射皮膜が得られた。
実施例6 実施例2のビニロン布の代りに暴冷紗(′5!度8本/
インチ×8本/インチ)を用い、実施例2と同様の条件
で処理したところ、アルミニウムの溶射皮膜は布の背面
まで反覆し、すぐれたm+を火性を示した。
実施例7 実施例1のアルミナチタニア系のセラミックス粉体の代
りに、アルミナ(メテコ1058F)、酸化クロム(メ
テコ106F)、ジルコニア(メテコ201へ8)、モ
リブデン(メチコロ3)、17%コバルト−タングステ
ンカーバイド系サーメット(メチコア 3 k’ M 
S −1)の溶射を行なったところ、いずれの場合にも
均一良好な溶射皮膜が形成され、すぐれた耐火性を有す
る布が得られた。
実施例8 実施例2のアルミニウム線の代りに、亜鉛、銅、ニッケ
Jv、炭素鋼(メテコ社スプラスチー/X/#10)、
ステンレス(SUS304)の溶射を行なったところ、
いすnの場合にも良好な溶射皮膜が形成され、すぐれた
耐火性を有する布が得らnた。
実施例9 実施例2で得られたアルミニウム溶射したビニロン布に
、さらに同じ溶射ガンを用いてステンレス線(8083
o4)を供給して溶射を行なった。
溶射条件はアルミニウムの場合と同一であった。
得られたステンレス膜の厚さは平均10μmであった。
この布はすぐれた耐火性金有しており、表面は梨地仕上
した金属材料のような外観を示すが、手ざわりは粗硬で
やすり状でおった。布は実施例2で得られたものよりも
さらに若干硬くなっていたが衣服に使用できる範囲の柔
軟性を保っていた。
テーパー摩耗試験機によるステンレス皮膜の摩耗寿命は
800回であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)無機物の溶射成形物と該無機物より低融点の有機
    繊維を主成分とする繊維質構造物とからなることを特徴
    とする耐火性の有機繊維複合材料
  2. (2)前項において、溶射成形物の形成時の有機繊維が
    シート状であることを特徴とする耐火性の有機繊維複合
    材料
  3. (3)無機物の溶射成形物と該無機物より低融点の有機
    繊維を主成分とする繊維質構造物とから成る耐火性の有
    機繊維複合材料を用いた火の粉もしくは小規模火炎の接
    触に対し耐久性のある耐火性被服
  4. (4)無機物の溶射成形物と該無機物より低融点の有機
    繊維を主成分とする繊維質構造物とから成る耐火性の有
    機繊維複合材料を用いた火の粉もしくは小規模火炎の接
    触に対し耐久性のある耐火性の可撓性資材
JP59268096A 1984-12-18 1984-12-18 耐火性の有機繊維複合材料およびそれを用いた耐火性被服ならびに耐火性の可撓性資材 Pending JPS6322638A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59268096A JPS6322638A (ja) 1984-12-18 1984-12-18 耐火性の有機繊維複合材料およびそれを用いた耐火性被服ならびに耐火性の可撓性資材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59268096A JPS6322638A (ja) 1984-12-18 1984-12-18 耐火性の有機繊維複合材料およびそれを用いた耐火性被服ならびに耐火性の可撓性資材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS6322638A true JPS6322638A (ja) 1988-01-30

Family

ID=17453832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59268096A Pending JPS6322638A (ja) 1984-12-18 1984-12-18 耐火性の有機繊維複合材料およびそれを用いた耐火性被服ならびに耐火性の可撓性資材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6322638A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023182384A1 (ja) * 2022-03-22 2023-09-28 イビデン株式会社 防炎構造体及びその製造方法、並びに電池モジュール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023182384A1 (ja) * 2022-03-22 2023-09-28 イビデン株式会社 防炎構造体及びその製造方法、並びに電池モジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4357387A (en) Flame resistant insulating fabric compositions prepared by plasma spraying
US5283121A (en) Corrosion and abrasion resistant industrial roll coating with non-sticking properties
US7338574B2 (en) Multilayer composite and method of making same
US4731283A (en) Waterproof cloth and process for production thereof
US3019515A (en) Metal coated glass fibers
JP2003236963A (ja) 積層布帛
WO2002052098A1 (fr) Fibre a revetement metallique et composition electro-conductrice la contenant, son procede de production et son utilisation
AU613584B2 (en) A flexible abrasive coated article and method of making it
US2848390A (en) Method and apparatus for applying metal to glass
US2474273A (en) Fabric reinforcement
JPS6322638A (ja) 耐火性の有機繊維複合材料およびそれを用いた耐火性被服ならびに耐火性の可撓性資材
JPS6341737A (ja) 可とう性の抵抗発熱体
JPS6322639A (ja) 放射断熱材料
JPH0365878B2 (ja)
JPS6311983B2 (ja)
JPS60208467A (ja) フレキシブル複合材料
JPS60149451A (ja) 摩擦発熱による溶融劣化を軽減した有機繊維複合材料
JPS6327249A (ja) 耐候性のすぐれた有機繊維複合材料
JPS6334133A (ja) 静電気障害の発生を軽減した有機繊維複合材料
JPS6333000A (ja) 可とう性の電磁波反射材料
JP2007302917A (ja) 金属部材およびその製造方法
JPS6342339A (ja) 光線の熱変換効率のすぐれた有機繊維複合材料
JPS6046242A (ja) 布はく状複合材料
JPS61124679A (ja) 水中生物付着を軽減した有機繊維複合材料
JPS6094677A (ja) 水中生物付着を軽減した有機繊維複合材料