JPS6342339A - 光線の熱変換効率のすぐれた有機繊維複合材料 - Google Patents

光線の熱変換効率のすぐれた有機繊維複合材料

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JPS6342339A
JPS6342339A JP26932084A JP26932084A JPS6342339A JP S6342339 A JPS6342339 A JP S6342339A JP 26932084 A JP26932084 A JP 26932084A JP 26932084 A JP26932084 A JP 26932084A JP S6342339 A JPS6342339 A JP S6342339A
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organic fiber
thermal
black
thermal spraying
composite material
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JP26932084A
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Takeshi Inoue
井上 猛司
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は太陽光線等の光線を効率良く熱に変換する能力
を有する有機繊維複合材料に関する。
太陽光線等の光線とくに赤外線および可睨光を熱に変換
する材料は太陽エネルギーの資源化にとつて重要な資材
である。用途としては太陽熱温水器、太陽熱暖房装置、
太陽熱冷房装置の吸熱板、農業用のマルチングシートの
材料、温床や温室の吸熱材料、ソーラーボンドの床材料
、太陽熱発電用ボイラーの吸熱装置などである。
光線を熱に変換する材料としては、従来から多くのもの
が仰られている。しかし、安価で長寿命のものはめまり
刊られていない。太陽光のエネルギーは密層が小さい上
昇量しか利用できないため、設備がかなり安価でないと
利用が回避である開明があり、極めて限定嘔れた用途の
みに利用されているのが現状である。本発明は比較的安
価な材料を用い、簡便な加工法により得られる光線を熱
に変換する材料である。
本発明は炭素、黒鉛、黒色の金属化合物、黒色の顔料の
群よりえらばれた一種もしくは二種以上の物質を含有す
る溶射成形物と該炭素、黒鉛、黒色の金属化合物、黒色
の顔料の群からえらばれた物質:り低融点の有機繊維を
主成分とする繊維質構造物とから成ることを特徴とする
光線の熱変換効率のすぐれた有機繊維複合材料である。
従来から有機繊維材料を基体とする光線の熱変換全行な
う材1−+あるいは装置は多く使用されて来た。これら
の材料は光を吸収する材料を有機ポリマー系のバインダ
ーで固めて基体に被jするものであるため耐候性が低く
、安価ではあるが寿命が他の方式のものにくらべてはる
かに短かい欠点を有しているため近年他の方式のものに
対する競争力を失ないつつある。本発明はバインダーr
vIを省略することが可能な材料であり、また金属など
耐候性のすぐれた材料をバインダーとして用いることが
可能な材料であるため、寿命としては他の方式のものに
劣らぬことが期待できる。またコストも従来の有機線維
材料を基体とする拐料に対してそれほど高くならないこ
とがJcI]待される。
従来から無機物をコートする高能率の技術として、コー
トする吻質を融着可能な高温微粒子とし、被加工材に高
温流体と共に吹きつけて成形物を作る溶射法が知られ1
ており、とくに全域材料の表面加工技術として広く行な
われている。最近ではセラミックスなどの表面加工にも
用いられるようになって米ているが、有機繊維材料のよ
うな熱伝導率の小さい、しかも耐熱性の低い材料に対し
ては加工時に熱移動が起きにくいため、溶射材料の持ち
込む熱によって被溶射物の温度が上がり、繊維の劣化が
生じてうまく接合しないと言われて来た。
またこれを避けようとして溶射流体の温度を下げたり、
遠くから溶射するようにした場合、溶射粒子が一体化し
なくなり繊維材料と接合しないと言われて来た。そのた
め、繊維材料の軟化点あるいは熱分解温度よりも低い融
点を持つ溶射材料でないと加工できないということが定
説になっている。
有機繊維に対する溶射加工の例としては、木綿の布の上
に鉛を溶射して放射線遮蔽作業服とした例が知られてい
る。また特開昭52−66798号公報にはプラズマジ
ェットによる溶射により、ビニロン布および綿布の上に
エポキシ樹脂プレポリマー、ポリエチレン、ポリフロピ
レン、ナイロン11を溶射用粉体として溶射加工する例
が開示されている。これらの例はすべて有機繊維の融点
が溶射材料の融点よりも高い例であってプラズマの最高
温度は10000℃前後の高温になっているものの、実
質的な溶射加工温度は有機繊維の融点または熱分解温度
より少し低温であると考えられて来た。
本発明者は溶射技術の研究中に偶然この定説が誤まりで
あることを見出し本発明に到達したものである。また特
開昭48−52644号公報には硬質塩化ビニル板の上
に直接鋼を溶射した場合、接合力の弱い溶射皮膜が得ら
れるが、硬質塩化ビニル板の上に熱硬化樹脂をコートし
てギ硬化状態の時に銅を溶射すると接合力が強い溶射皮
膜が得られると述べられている。この方法はプラスチッ
ク板と金属の接合に対しては有利な方法と考えられるが
布はく類と金属の接合に対しては、布はく類と金属フィ
ルムのうばネート加工と比較すると工種の融通性が大き
いうεネート加工のほうが概して有利と考えられる。し
かし熱硬化性樹脂よりも@熱性耐薬品性のすぐれた中間
IMを設ければ中間層の存在による布はく中の有MAR
維に対する保1俸作用が大きいので新規なものが得られ
ると考えられる。
たとえば中間層として有機繊維より少し融点の低い余端
(合金〕を用いた場合、高融点の金属を1容射した時、
融解の潜熱によって溶射材料の持ち込む熱を吸収して保
護作用を示す。このような中間層を用いた溶射の検討中
に、実験操作上のずスから中間層のない部分に有機繊維
よりも高毀点の金PAを溶射し、その部分が、中間層が
存在する部分よりも剥離強度が大きいことがわかり、こ
のことから従来からの定説が誤tbであることを知った
本発明者は凍々検討した結果、溶射て用いる高温流体と
の1(ロ)当りの接触時間を短かくすること。
接触後にできるだけ急冷することにより、主として有機
繊維からなる懺維質構造物の上に、該有機繊維の融点よ
りもはるかに高融点の金塊やセラミックス等の無機物を
溶射し、糸状、綱状、布はく状、膜状あるいは薄板状の
複合材料が得られることがわかった。溶射によって生成
する成形物の厚さが不足する場合にはこの操作を反復す
ればよい。
繊維實構遺物に溶射加工するに当っては該構造物をシー
ト状に成形した状態で行なう。シート状とは織物、編物
、不織布、紙のようなものおよび繊維、糸、網、綱の類
を事実上平行な状態でひきそろえたものおよびこれらを
圧力により平面的に圧縮17たものである。(以後この
ような碑造物をシート状物と称することにする)溶射加
工を終ったノート状物はそのままあるいは通常に用いら
れる繊維加エエ穆を通した後使用されるが、シート状物
のひきそろえ状態を解き糸綱るどを一本づつ使用するこ
とができる。また−木の糸、綱をローラー等に平行的に
らせん状に巻きつけて溶射加工し巻きもどすことも可能
である。−の場合には目の方向だひき伸ばして平面状に
して加工することができる。またシート状物に溶射加工
したものをスリットしてテープ状とし加熱もしくは製紐
して綱状とすることもできる。シート状物は溶射加工の
前後もしくは同時に通常のfJl、維質材料に実施でき
る種々の加工を実施することが可能である。
溶射に用いる高温流体と主として有機繊維からなるシー
ト状物との接触時間は1回当り1秒以下、好ましくは1
/10〜1/10000秒とする。具体的には溶射ガン
、7−ト状物またはその両方を移動させ、その相対速度
すなわちシート状物の送り速度と溶射用高温流体中心軸
の相対速度を0.1m/秒以上100rr+/秒以下と
する。具体的な装置としては布をゆっくり送りながら、
溶射ガンをシートとほぼ直交する方向にかなり高速で往
復させて溶射する装置、7−トをエンドレスベルト状に
つないで環状に筒速で走行させながら、溶射ガンをゆっ
くり移動させて溶射する装置、あるいは逆転可能な巻取
装置と巻出装置の間にシートを往復させておきゆっくり
移動する溶射ガンを用いて溶射する装置、糸もしくは綱
をローラーにらせん状に平行に巻きつけたものを高速回
転させ、溶射ガンを糸もしくは綱とほぼ直交する方向に
ゆっくり移動場せながら溶射する装置、糸もしくは綱を
ネルソンローラーに掛けておきローラーを高速回転させ
一台もしくは複数台の溶射ガンを固定状態もしくは移動
させながら溶射する装置々どが使用できる。
本発明の実施に際しては溶射されるシート状物と溶射に
用いる高温流体とが離れた後できる限り短時間で急激に
冷却する。冷却は溶射された成形物上へ気体または気体
に櫨々の液体、固体を分散させたものを吹きつけて行な
うことが好ましい。
好ましくは空気または不活性気体を吹きつける。
流速はin/n/上、好ましくは10m/抄以上音速以
下である。冷却はさらにシート状物の表面から本行なう
ことが好ましい。裏面からの冷却は回転ローラー、種々
の形の板状冷却装fitなど内部に除熱機構を設けた固
体の冷却装置を用いることが好ましい。これは固体の冷
却装置に密着させることによって、シート状物が溶射お
よび冷却のための流体流によって波打って溶射が不均一
になることが防止できるためである。
本発明において溶射されるシート状物は多孔性であるの
で、溶射材料が一部シート状物を通過して裏まで出てし
まうことがある。溶射されるシート状物を裏面から冷却
する装置は、溶射材料が付着しない条件に保持する必要
があり、そのためKは光沢がある程度に表面に平滑化す
るとともに。
表面温度を200℃以下、好ましくは100°C以下に
保持する。該冷却装置には、溶射されるシート状物を密
着させるための補助装置を付属させることが好ましく、
さらに溶射材料が付着し走時にそれをかき取る装置を付
属させることが好ましい。
本発明の複合材料の特徴は、主として有機繊維からなる
繊維′1![構造吻と欠素、黒鉛、黒色の金属化合物、
黒色の顔料の群よりえもばれた−1もしくは二種以上の
物質を含有する溶射成形物とが多層状に一体化している
ことであり、画成分間の接合力は有機繊維表面の接合力
および両成分の界面における絡み合い構造によるものと
見られる。このような構造は炭素、黒鉛、黒色の金属化
合物、黒色の顔料の群からえらばれた一橢もしくは二種
以上の物質を含有する成形物にかなりの不連続性が存在
する条件でも形成可能であり、そのような不連続性の存
在によって非常に可呻性にすぐれた耐久性の良い複合材
料が形成される。
本発明の複合材料を製造する際の溶射加工は、原材料を
火焔や放′五等によって生じたプラズマの中で溶融もし
くは焼結ciJ能な温几の微粒を形成させた後プラズマ
流または高温気流に乗せて前記シート状物に衝突させる
。そして該シート状物と溶射に用いる高温流体の中心軸
の相対速度が0.1m/秒以上Zoom/秒以下とし、
該ソート状物が該高温流体から離れたM後に急冷する。
これにより、前記シート状物は熱による劣化が進まない
うちに溶射に用いる高温流体中から取出される。シート
状物の冷却は高温流体に接触する前の段階に付加するこ
とも可能である。この冷却により、シート状物の熟蚕す
が増加し劣化が抑制される。そして、溶射蒲が希望の値
になるまでこの操作をくり返えし、溶射材料をシート状
物の上に瞭状、スポンジ状あるいは鱗片状等に成形する
。ここで、プラズマ流または高温気流【乗った溶射材料
微粒子は、全体または粒子の表層部あるいはそのバイン
ダー成分が浴融され、音速に近い速度あるいは超音速に
加速されてシート状物に衝突する。粒子はそれ自身の運
@量によって憶f4I表面に圧着されて皮膜状になると
ともに、一部は繊維表面に突き刺石って固着する。また
一部は繊維の間隙からシート状物の内部に質通し、後続
の粒子と融着して網状構造を形成する。有機繊維の表面
に圧着された粒子は、持っている熱量によって有機繊維
の表面付近を軟化、溶融させるが、これを十分な速度で
冷却することによって、線維の芯部まで軟化することな
く溶射皮膜層を成形することが可能であることを見出し
た。溶射材料粒子は溶射条件を選ぶことによって、連続
的な膜状物、断続した膜状物、膜状物の累層物として成
形される。また溶射時に、黒鉛のように溶融しない粒子
の含有により焼結体様の成形物やスポンジ状の成形物を
得ることができる。
溶射は主として有機繊維からなるシート状物に対し片面
から行なっても、また両面から行なってもよA0両内面
ら行なう場合、溶射材料は同一であっても異なっていて
もよい。各射材料は一種類である場合がもつとも簡便で
コスト的にも有利であるが、一種類では十分な機能を得
られない場合があり、二種以上を用いることが好ましい
場合がある。二種以上の材料の溶射に対しては順次多層
状に溶射してもよく、二種の材料の境界付近で混合物を
溶射することにより組成が漸次、一方から他方へ移り實
わるように成形することも可能である0 シート状物が糸または横をひきそろえたような形のもの
である場合には、ひきそろえ方を変えることにより3方
向以上から溶射することも可能である。綱のようなもの
では溶射粒子のまわりこみが十分に行なわれないので、
均一な溶射成形物を得るためてはかなり多くの方向から
溶射する必要がある。
本発明における溶射方法上しては、従来から知られてい
るいずれの方法も適用できるが、火焔またはプラズマジ
ェットの中に粉体状で溶射材料を導入して溶射する方法
と火焔またはアーク放電の中に棒状の溶射材料を導入し
て破砕溶融して溶射する方法が本発明の複合材料の製造
に対し好ましい0 本発明の複合材料を製造するに当ってはシート状物と溶
射ガンの相対速度はいずれの場合でも0.1〜100 
m1秒に保つ必要がある00.1m/秒以下の場合には
溶射条件をどのように変えても冷却不足になり、有機繊
維の劣化は避けることができない。一方1002Fl/
秒に近い速度では溶射ガンの移動が難かしく、シート状
物をのせた冷却ローラーを高速で回転させる方法のみが
実施OT能であるが、相対速度が100 m/秒を越す
と遠心力のために溶射粒子が固着しにくくなる。シート
状物と溶射ガンとの相対速度は0.5〜20 m /秒
が好ましい。相対速If 0.5 m /秒以下の場合
には溶射する材料および溶射条件の限定が強く、コスト
的に不利である。20?FI/秒以上の場合には装置の
スタートアップ時の増速過程でシート状物が走行する長
さが著しく長くなり、この部分の溶射成形物の均一性を
保つために、甑めて複雑な溶射肴制#全行なう必要が生
じ装置価格が著しく高くなる欠点を生じる。シート状物
と溶射ガンとの相対速度はさらに好ましくは1〜5m/
秒である。
1m/秒以上になると、多くのタイプの溶射用材料で溶
射ガンの能力が最高になる条件で溶射可能になシ、これ
以上相対速度を上げても溶射材料の重量ペースでの生産
速度は上らなくなる。5m/秒までは溶射ガンの移動が
可能であり、これ以下の速度では、非常に多くのタイプ
の溶射加工装置が使用可能となり、生産が極めて容易と
なる。とくに布帛、紙類への溶射の場合シート状物の供
給の切替え時を除いて無停止で加工が可能であるため、
非常に低いコストとなる。
多層状に溶射する場合、順次高融点のものを溶射する方
法によってきわめて高融点の溶射材料を高能率で溶射す
ることができる。とくに金属を溶射した場合、溶射皮膜
が厚くなるにつれて低速に冷却が容易になる結果、その
後の溶射が高能率化する傾向がある。また、多層状に溶
射する場合、順次硬度の高いものを溶射することによっ
て溶射皮膜にひび割れを生じる現象を抑制することが可
能である。本発明の炭素、黒鉛、黒色の金属化合物、黒
色顔料を含有する溶射成形物のように伸びの少ない材料
を溶射する場合には、まずアルばニウム等のやわらかい
金属を溶射し、その上に硬い金属を溶射し、さらにその
上に炭素、黒鉛、黒色の金属化合物、黒色顔料を含有す
る溶射材料を溶射することによって溶射成形物lfiの
ひび割れを大幅に少なくすることができる。中間層の金
属は光線が繊維質構造物に到達することを妨げ、耐久性
を改善する効果を有する。この目的に好ましい金属とし
てはアルミニウム、銀などがある0本発明の、光線の熱
変換効率のすぐれた有機繊維複合材料の一成分である、
主として有機繊維からなるシート状物とは、天然および
人造の有機繊維の織物、編物、不織布、組みもの、紙な
どの平面的形状の物であり、起毛、植毛、フロック加工
、樹脂コーティング等を行なっているものを含んでいる
。この中には若干の無機繊維、接着性樹脂、フィラー、
糊剤、種々の仕上加工剤を含有していることが可能であ
る。
本発明の、光線の熱変換効率のすぐれた有機繊維複合材
料の一成分である、溶射成形物は、他成分である有機繊
維の融点または熱分解温度より高い融点の溶射可能な炭
素、黒鉛、黒色の金属化合物、黒色顔料の群からえらば
れた一種もしくは二種以上の物質を含有する溶射成形物
である。溶射成形物は単一成分で成形可能なものもある
が多くはバインダー成分を必要とする。バインダーとし
てはニッケル、コバルトなどの金属、ニクロム、ステン
レス綱などの合金、ムライト、アルミナ、チタニア、ス
ピネルなど焼結性の良いセラミックス、メンフェースピ
ッチなどが用いられる。バインダーは混合物としである
いは溶射材料粒子の表面被覆として供給される。
本発明における溶射方法としては従来から知られている
いずれの方法も適用できるが、プラズマジェットの中に
粉体状で溶射材料を導入して溶射する方法と、火焔また
はアーク放電の中へ棒状の溶射材料を導入して破砕溶融
して溶射する方法および火焔の中に粉体状で溶射材料を
導入して溶射する方法が、本発明の光線の熱変換効率の
すぐれた有機繊維複合材料の製造に対して好ましい。
本発明の方法によって得られた溶射成形物の表面は凹凸
の敞しい面であり、強い光沢を持たず、いわゆる梨地状
の外狽を示す。溶射成形物が展延性を持っている場合に
は表面の平滑化を容易に行なうことができる。表面の平
滑化は平滑な面に強い圧力によって圧着することで達成
できる。好ましくは平滑な表UfJを有する硬質材料の
ローラーにはさんで加圧処理する。有機繊維が劣化しな
い温度で展延性のある材料としては、金属および合金の
中から選ぶことができる。各層の材料が展延性を持つな
らば、多層に溶射した成形物でも平滑化処理が可能であ
る。展延性がない材料の場合でも、まず展延性を有する
材料を溶射して平滑化処理を行なった後に、その上に溶
射した場合、平滑性が改善される。念だし、平滑化処理
によって溶射可能な温度条件がせ−まくなり、溶射しに
くくなる点注意を要する。
溶射成形物の表面の激しい凹凸のため、本発明の複合材
料の耐摩耗性や耐屈曲性は必らずしも十分とは言えない
。これを改良するために、表面に有機ポリマーを薄く塗
布することが有効である。
有機ポリマーとして(1々のものが使用できるが、ポリ
ウレタン、アクリルアばド、シリコーン、エポキシ系樹
脂に使い易いものが多い。これらの樹脂は多を走に使う
と表面の光沢を改善できるが、通気性が低下し耐候性が
低下する欠点が出てくる。
また、本発明の溶射成形物は表面の凹凸の他に皮膜を貫
通する方向に気孔があり、通気性を有している。これは
本発明の複合材料の通気性に対してはほとんど寄与しな
いが、耐薬品性に対しては悪い影響を及ぼす。このよう
な気孔をうずめるために前述の有機ポリマーのコーティ
ングは有効である。その他、プラズマ重合による表面加
工や、熱処理によってセラミックスを生じるような無機
化合物によるコーティング、ガラスによるコーティング
も有効である。
本発明の複合材料はシート状を成形加工したのち溶射加
工して製造することができる。とくに→裏加工を行なう
場合、溶射層を針が通りにくいので縫製後に溶射加工し
たほうが良い物ができる0ただし、溶射加工後の冷却が
非常に惟かしいために加工品のサイズごとに冷却装置を
fA整する必要があり、コスト1Gには不利である。を
庫裏した後で溶射加工する場汁、とくに機能を要求され
る部位に局部的に行、tうことも好ましい。
以丁実施例によって本発明を説明する。
実施例1 ビニロン紡績糸の布(目付2205’/I!1′、千載
、V!!i42本/インチ×42本/インチ)に米国メ
テコ社製のプラズマ溶射システム7M装置を用いて炭化
ホウ素50%アルミニウム50%の混合物粉体を約25
μmの厚みに溶射成形した。溶射条件は電圧50ボルト
、電流160アンペア、アルゴン流t2ノルマル立方メ
ートル/時、布送り速度2、2 m /秒(溶射流体炎
に対する1回の接触時間0.014秒)、溶射ガンの移
動速度(布の送り方向と直角)0.05m/秒、溶射ガ
ンと布の間隔120〜140w5.溶射回数16回であ
った。溶射流体炎から布が脱出する点へ向けて12m/
秒の流速で冷却空気を送り急冷した。
こうして得られた布の表面状態は良好であり、手ざわり
は原料のビニロン布よりも硬いがザラツキは示さない。
水平に突き出した布が支持台先端から45°斜め下方に
ひいた線上まで垂れ下がる距離によって布の硬さを表現
すると、原料のビニロン布の7C凰に対して15備とい
う値が得られ、溶射てより少し硬くなっていることがわ
かった。しかし、この値は布の特性としてとくに問題と
するほど大きい値ではない。
この布の耐摩耗性をテーパ一式摩耗試験機によって調べ
た。摩耗の終点を布の表面の1/2がビニロン繊維にな
る点として、摩耗輪C3−17,荷zsoorで磨耗試
験を行なったところ、摩耗寿命は500回であった。
セラミックス石の耐剥離性を調べた。セロテープのはり
付けおよび剥離を20回くり返えしたが、実質的な剥離
は認められなかった。
この布の:耐洗たく性を調べるため市販電気洗濯機(日
立製作所PF2500青空)によυ、合成洗剤0.5%
弓液中で10分間洗たくしたが、47を的な変化はなか
った。
この布の分光吸光係数を可視光から波長20μmまでの
赤外線までの範囲で求めたところ全範囲で93%以上で
、光線の熱変換機能がすぐれていることがわかった。
この布の耐候性をウェザ−メーターで調べたところ照射
2000時間でも実質的な強度変化を生じなかった。こ
れは県外使用時の寿命が2年以上であることを示唆する
実施例2 実施例1と同様のビニロン布に、米国メテコ社製のサー
モスプレーガン6P型を用いてグラフアイ)50%アル
ばニウム504の溶射粉体(メテコ 31oNS)を供
給して溶射を行なった。溶射条件は、酸素流#2.2ノ
ルマル立方メートル/時、アセチレン流号1.0ノルマ
ル立方メートル/時、粉体供給速度2.5 Kp /時
、布送り速度2.2m/秒、溶射ガンの移動速q0.1
m1秒、溶射ガンと布の甲雉200ffj、溶射回数1
6回であった。
溶射炎から布が脱出する点へ向けて10m/秒の流速で
冷却空気を送り布を冷却した。
こうして得られた布上の溶射成形物膜の平均厚さは約3
5μmsW面は梨地仕上した金属材料のような外観を示
した。手ざわりは原料のビニロン布より若干硬く少しザ
ラツキがあるが、不快なほどではない。水平に突き出し
た布が支持台先端から45下方にひいた線上まで垂れ下
がる距離によって布のかたさを表現すると、原料のビニ
ロン布の7偏に対し18αという値が得られ、溶射によ
りかなり硬くなっていることがわかった0この布の耐摩
耗性をテーパ一式摩耗試験機によって調べた。摩耗の終
点として、布の表面の1/2がビニロン繊維になる点と
して、摩耗輪C3−17、荷重5002で摩耗試験を行
なったところ、摩耗寿命は1,000回であった。
アルミニウム層の耐剥離性を調べるためにセロテープの
はり付けおよび剥離を20回くり返えしたが、実質的な
剥離は認められなかった。
この布の耐洗濯性を調べるため市販電気洗濯機(日立製
作所PF2500育!2)を用いて合成洗剤0.5%溶
液中で10分間洗濯したが、実質的な変化はなかった。
この布の分光吸光係数は可視光〜赤外の範囲で92%以
上であり光の熱変換能力が大きいことが推定ちれる。
この布の耐候性をウェザ−メーターで測定した。
照射2000時間後ではまだ実質的な変化は生じなかっ
た。
実施例3 実施例1のビニロン布の代りに、はぼ同じ目付″の木綿
、羊毛、ポリエステル、ナイロン、アクリルの紡績糸の
布を用いて実施例1と同様の条件で処理した。溶射ガン
と布の距離を加減して処理したところ、各材料に対して
好適な距離が存在し、その距離で得られた溶射皮膜はい
ずれもすぐれた耐摩耗性、耐剥離性を示した。また得ら
れた布は柔軟性、通気性を示した。得られた布はくけす
ぐれた光吸収能、耐候性を有していた。
比較り111 実施例1において布速シを停止し、溶射ガンと布の距離
を加減して処理を行なったが、ビニロン繊維が溶融しな
い距離では溶射皮膜が形成されず、溶射皮膜が形成され
る条件ではビニロン繊維の溶融が起った。
溶射ガンの速度を0.1m/秒まで上げるとビニロン繊
維が溶融せずに溶射皮膜が形成される条件が出て来る。
この時には溶射材料の飛散する割合が大きく皮膜の成長
が遅かった0 実施例4 実施例2のビニロン布の代りにほぼ同じ目付の木綿、羊
毛、ポリエステル、ナイロン、アクリルの紡績糸の布を
用い実施例2と同様の条件で処理したところ、いずれも
耐摩耗性、耐剥離性のすぐれた溶射皮膜が得られた。ま
た、得られた布は柔軟性、通気性を示し、すぐれた光吸
収性、耐候性を有していた。
実施例5 実施例2のビニoン布の代りに目付80〜100?/r
lのポリエステル、ナイロン、ビニロン、アクリルの長
繊維の布を用い実施例2と同様の条件で処理したところ
、いずれも耐摩耗性、耐剥離性のすぐ′rLfc溶射皮
膜が得られ、すぐれた光吸収性、耐候性を示し念。
実施例6 実施例1の溶射粉体のかわりにグラファイト75%メン
フェースピッチ25%の混合物粉体、カーボンブランク
75%メソフェースピッチ25チの混合物の粉体、硫化
鉄85%ニッケル15%の混合物の粉体、黒色フェライ
ト60%アルミニウム40%の混合物の粉体の溶射を行
なったところ、いずれの場合にも均一良好な溶射皮膜が
形成され、すぐれた光吸収性、耐喫性を示した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炭素・黒鉛・黒色の金属化合物、黒色の顔料の群
    よりえらばれた一種もしくは二種以上の物質を含有する
    溶射成形物と該炭素、黒鉛、黒色の金属化合物、黒色の
    顔料の群からえらばれた物質より低融点の有機繊維を主
    成分とする繊維質構造物とから成ることを特徴とする光
    線の熱変換効率のすぐれた有機繊維複合材料
  2. (2)前項において、溶射成形物の形成時の有機繊維が
    シート状であることを特徴とする光線の熱変換効率のす
    ぐれた有機繊維複合材料
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JPH02263914A (ja) * 1989-04-05 1990-10-26 Ube Ind Ltd プリプレグシート製造装置

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