JPS6112199Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンバイン等の籾受部における籾袋支
持装置に関する。

すなわち、籾受棒により吊持する籾袋の開口内
に筒形ブーツを挿入するようにし、該ブーツの上
方における籾出口部にシヤツターを開閉自在にし
て装設し構成するコンバイン等の籾受部において
シヤツターを閉じて満量の籾袋を取外す場合に籾
受棒から容易に取外すことができ、しかもブーツ
の内方にまではいつている籾を従来のように手で
かき出さないでも良好に籾袋内に流出させて取外
すことができ、その籾袋を取外すと籾受棒を自動
的に水平状態に復帰させて籾袋の取換えを迅速容
易に行なうことができ好適に実施できるよう提供
するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインの側面図を示し、クローラ
５により支持する機体の前部に刈取部６を、その
後方に脱穀部７、排藁部８をそれぞれ装設し、機
体の右側前部に操縦コラム９および座席１０を装
設し、その後方における下方の籾受台１１の外側
には補助籾受台１１ａを装設し、籾受台１１の上
方における籾タンク１２には脱穀部７側から延出
する揚穀筒１３により籾を給送するように装設
し、籾受台１１の後方にはエンジン部１４を装設
して従来構造同様に構成する。

前記籾タンク１２の下部には漏斗部１２ａ，１
２ａを並設し両漏斗部１２ａの下部にそれぞれ形
成した出口筒１５の下端部にはゴム製の筒形ブー
ツ３の上端部を連設し、出口筒１５には横方向に
板製シヤツター４を嵌挿して摺動自在に装設し、
シヤツター４の一端側に形成した握り４ａを握つ
て引くとシヤツター４の開口４ｂが出口筒１５内
にのぞんで開口状態となり、シヤツター４を押し
て握り４ａがガイド１６に衝合すると４ｂが出口
筒１５の外方に出て出口筒１５を閉じ操作できる
ように構成する。

１，１は平行にした籾受棒で、それぞれの先端
には上向きの屈曲部１ａ，１ａを形成し、上方に
開閉自在の開口２ａを有する公知の籾袋２の上辺
両端側に籾受棒１，１を出し入れ自在に挿通し
て、水平状態の籾受棒１，１により吊持する籾袋
２の下底を籾受台１１上に載置し、開口２ａから
内方にブーツ３を挿入して従来同様に籾受けがで
きるように構成する。

両籾受棒１，１はその基部を横杆１ｂに連ねて
一体に形成し、支柱１６により支持する両パイプ
１７，１７に横杆１ｂの両側部を回動自由に嵌挿
して上下動可能に枢支し水平状態と傾斜状態とに
変位し得るように構成し、間隔をおいた両パイプ
１７，１７の内端部から支持板１８，１８をそれ
ぞれ立設し、両パイプ１７，１７の間における横
杆１ｂの中央部上方には籾受棒１，１に対し側面
直交する支持片１９を突設し、支持片１９の背面
におけるピン２０と支持板１８内面のピン２１と
の間に引張スプリング２２を張架するが、空の籾
袋２を吊持する状態で引張スプリング２２の引張
力により籾受棒１，１が水平状態となるように引
張スプリング２２の張力を設定して取付ける。

また、前記支持板１８に取付けた支軸２３には
筒金２４を回動自在に嵌装し、該筒金２４から前
方側下方に向け屈折延長するフツク杆２５を前記
支持片１９の前面側に係合できるように装設して
係止部材Ｆを構成し、筒金２４から上方側に向け
延出する作動杆２６を、前記シヤツター４の終端
側に形成した孔部２７に突入させて係合できるよ
うに装設するが、シヤツター４の開時に作動杆２
６が孔部２７の一方端縁２７ａに係合してフツク
杆２５が下がり、シヤツター４の閉時に作動杆２
６が孔部２７の他方端縁２７ｂに係合してフツク
杆２５が上がるように装設し構成する。

しかして、籾受け状態では第２図ないし第４図
に示すように、シヤツター４が開状態となつて、
作動杆２６が孔部２７の端縁２７ａに係合して係
止部材Ｆのフツク杆２５が下がつている状態で支
持片１９に係合し、籾袋２を吊持する籾受棒１，
１がロツク状態となり、籾袋２の開口２ａ内に挿
入されるブーツ３から籾袋２内に籾が送給され
る。

籾袋２内の籾面がブーツ３の内方にまで上がつ
てきて満量となると、シヤツター４を閉じて籾袋
２を交換することになるが、シヤツター４を押し
て閉じ操作を行なうと、孔部２７の端縁２７ｂが
作動杆２６を後方へ押すことになつて、前記のフ
ツク杆２５が上方へ上がり、そこで、フツク杆２
５が支持片１９から外れて籾受棒１，１のロツク
が解除され、第６図および第７図に示すように、
満量となつた籾袋２の重量により、横杆１ｂを中
心にして籾受棒１，１が自動的に回動しながら傾
斜する状態となり、そこで、開口２ａが下がりブ
ーツ３内の籾は籾袋２内に流れ込み、下がつた籾
受棒１，１から、籾袋２を持上げないでもそのま
ま引出して外すことができる。

また、空の籾袋２を籾受棒１，１に挿通して取
付けると、引張スプリング２２の引張力により籾
袋２を持上げて自動的に水平状態に復帰し、その
状態からシヤツター４を開き操作するとフツク杆
２５が支持片１９に係合して籾受棒１，１は水平
状態でロツクされる。

このように本考案は籾受棒１，１により吊持す
る籾袋２の開口２ａ内に筒形のブーツ３を挿入し
該ブーツ３の上方における籾出口部にシヤツター
４を開閉自在に装設するコンバイン等の籾受部に
おいて、前記籾受棒１，１を上下動可能に枢支し
て水平状態と傾斜状態とに変位し得る構成にし、
前記シヤツター４と籾受棒１，１との間に係脱自
在の係止部材Ｆを設けて該係止部材Ｆの係合によ
り籾受棒１，１を水平状態にロツク可能に装設
し、且つ前記シヤツター４の閉じ操作に連動して
前記のロツクを解除させる構成にするとともに籾
受棒１，１を籾を収容せる籾袋２の吊持・不吊持
により自動的に傾斜状態と水平状態とになり得る
構成にしたのであるから、シヤツター４を開いて
籾受けをする状態では籾受棒１，１を水平状態で
ロツクして籾袋２を正常に吊持しながら良好に籾
受けができ、シヤツター４を閉じ操作するとその
ロツクを解除し籾を収容せる籾袋２を吊持する籾
受棒１，１をその籾袋２の重量によつて自動的に
傾斜状態にして籾袋２を下げる状態にして持上げ
ることなくそのまま楽に籾受棒１から取外すこと
ができ、しかもブーツ３の内方にまではいつてい
る籾を従来のように手でかき出さないでも自然に
籾袋２内に流出させることができ、その上籾を収
容した籾袋２を籾受棒１，１から取外すと傾斜状
態の籾受棒１，１は自動的に水平状態に復帰して
籾受けする状態となり、その状態からシヤツター
４の開き操作を行なうようになつてこの操作によ
つて籾受棒１，１は水平状態でロツクされるか
ら、籾袋２への受け始めにおいて籾は受けようと
する空の籾袋２外にこぼれるようなことがなく、
もつて、籾袋２の取換えを迅速容易に行なうこと
ができ、好適に実施できる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバ
インの側面図、第２図は要部の側面図、第３図は
その一部の平面図、第４図は側断面図、第５図は
第４図の一部の平面図、第６図および第７図は第
２図および第４図のそれぞれの作動説明図を示
す。 １……籾受棒、２……籾袋、２ａ……開口、３
……ブーツ、４……シヤツター、Ｆ……係止部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 籾受棒１，１により吊持する籾袋２の開口２ａ
   内に筒形のブーツ３を挿入し該ブーツ３の上方に
   おける籾出口部にシヤツター４を開閉自在に装設
   するコンバイン等の籾受部において、前記籾受棒
   １，１を上下動可能に枢支して水平状態と傾斜状
   態とに変位し得る構成にし、前記シヤツター４と
   籾受棒１，１との間に係脱自在の係止部材Ｆを設
   けて該係止部材Ｆの係合により籾受棒１，１を水
   平状態にロツク可能に装設し、且つ前記シヤツタ
   ー４の閉じ操作に連動して前記のロツクを解除さ
   せる構成にするとともに籾受棒１，１を籾を収容
   せる籾袋２の吊持・不吊持により自動的に傾斜状
   態と水平状態とになり得る構成にしたことを特徴
   とするコンバイン等の籾受部における籾袋支持装
   置。