JPS6112768Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本体の下部に昇降させることにより取出口を開
閉させるシヤツター筒を設けた穀粒タンクにおい
て、満杯となつた穀粒袋を空の穀粒袋に交換すべ
くシヤツター筒を上昇させた時、シヤツター筒が
上昇した状態を保つよう係止する手段はその構成
が複雑でコスト高となることは勿論のこと、その
操作がきわめて面倒であり、穀粒袋の交換を迅速
にかつ的確に行うことができなかつた。

本考案は前述の諸欠点を改善することを目的と
するものであつて、本体の下部に昇降することに
より取出口を開閉すると共に下部が穀粒袋に出入
するシヤツター筒を装着した穀粒タンクにおい
て、前記シヤツター筒に連繋した一対の支持腕
に、一端が一方の支持腕から突出するように弾機
により付勢された把杆をその軸芯方向に移動可能
に貫挿して装着し、前記把杆の突出側に下向傾斜
面と上端受面とを有するガイド体を設けてシヤツ
ター筒を上昇させると前記把杆の突出端がガイド
体の下向傾斜面に摺接して押し込まれ、上記突出
端がガイド体の上端を通過すると弾機により把杆
を突出せしめて、該把杆の突出端がガイド体の上
端受面で支承されるように構成したことを特徴と
するものである。

以下図面に示す実施例について本考案を更に詳
細に説明すると、１はコンバインの機台上の一側
寄りに装着した脱穀装置１ａの揚穀筒であつて、
その吐出口は機台の他側寄上部に設けた穀粒タン
ク２の後上部内に開口しており、該穀粒タンク２
の本体の下部には内外一対の漏斗状の取出部３，
３が前後に３対設けてあり、各取出部の下端に連
設されている角筒状の取出口４，４には、外側上
端部に板体５ａを立設してなるシヤツター筒５が
上下動自在に挿入されている。

６は両側板６ａ，６ａと傾斜部６ｂとからなる
覆体であつて、シヤツター筒５を上昇させるとそ
の上端が嵌合して穀粒の流下路を閉じる。

そして、前記取出部３の外側壁には、シヤツタ
ー筒５の外側面に突設したコ字状の金具７を突出
さしめて案内する切欠窓８が設けてあり、前記金
具７に穿設されている長孔７ａ，７ａに遊嵌した
横杆９の両端には一対の支持腕１０，１０の基部
を固定し、それらの先端部には一端が一方の支持
腕１０から突出し、他端が割ピンで止着された把
握部１１ａが弾機１２により突出端側へ弾圧付勢
された把杆１１がその軸芯方向に移動し得るよう
に貫挿されている。

また、取出部３の外側面には、前記把杆１１の
突出部と対向すると共に下向傾斜面と上端受面と
を有するガイド体１３を装着し、このガイド体１
３の下向案内はシヤツター筒５を上昇させると、
把杆１１の突出部に摺接し、弾機１２に抗してそ
れを押込み、該把杆１１の突出部がガイド体１３
の上端を通過すると把杆１１は弾機１２によつて
押し出され、その突出端はガイド体１３の上端受
面上に係止される。

更に取出部３の背部の斜面３′に中間折曲部を
回動自在に支持すると共に巻スプリング１４，１
４により外端が上昇回動するように付勢されたＳ
字状の揺動アーム１５，１５の外端は前記横杆９
の両端にそれぞれ嵌合せしめてあり、内側の取出
部３と外側の取出部３とに装着されている前記揺
動アーム１５，１５内端部はそれぞれ連杆１６で
連動連結されているので外側のシヤツター筒５を
昇降させると内側のシヤツター筒５もそれに連動
して昇降する。

また、シヤツター筒５，５を上昇させる時各揺
動アーム１５，１５の折曲部は前述のように巻ス
プリング１４，１４により外端が上昇するように
付勢されているので軽快に上昇せしめることがで
きる。

更にまた、前記覆体６の傾斜部６ｂの下面（内
側）には断面コ字状をなす規制体２２がねじ２
３，２３によつて上下移動調節可能に装着してあ
り、その先端部と取出部３の外壁との間は前記シ
ヤツター筒５の上部に立設した板体５ａが通過し
得る規制間隙に形成されており、この規制間隙は
規制体２２を傾斜に沿つて上下移動調節すること
により広狭に調節することができ、板体５ａの厚
さに適合せしめてシヤツター筒５が穀粒袋の吊杆
１９の長さ方向に傾動することを防止しながら円
滑に昇降させることができる。

２４は上下方向に遍位した部位に一対の孔を有
する短形状の調節板であつて、前記シヤツター筒
５の金具７が取付けられている下方に着脱自在に
螺着してあり、シヤツター筒５を下降させた時調
節板２４の下端は切欠窓８の下側縁上に当接す
る。

従つて、小麦又は濡れた籾のように比重の大な
る穀粒を一袋の重量が略一定になるよう少なめに
充填せんとする場合は第６図ｂに示すように調節
板２４を螺着すると、シヤツター筒５は穀粒袋１
８内に深く入り、良く乾燥した籾のように比重の
比較的小さな穀粒を充填する場合は第６図ａに示
すように螺着部より下側が長くるようにするとシ
ヤツター筒５が穀粒袋１８内へ浅く挿入され比較
的多量のの穀粒を充填することができる。

また、調節板２４を取り外すとシヤツター筒５
を更に深く挿入することができる。

なお図面中１７はシヤツター筒５の下端の昇降
ストロークより短かい可撓筒、１８は吊杆１９，
１９に吊り下げられていて取出口４，４の直下に
開口して臨む穀粒袋、２０は穀粒充填量を感知す
る検出器、２１，２１は移送螺旋である。

なお調節板２４は長孔等で上下移動調節して螺
着しても良く、要は調節板２４をシヤツター筒５
に対して上下移動調節してシヤツター筒５の挿入
長さを調節すれば良い。

本考案は前述のように本体の下部に昇降するこ
とにより取出口を開閉すると共に下部が穀粒袋に
出入するシヤツター筒を装着した穀粒タンクにお
いて、前記シヤツター筒に連繋した一対の支持腕
に、一端が一方の支持腕から突出するように弾機
により付勢された把杆をその軸芯方向に移動可能
に貫挿して装着し、前記把杆の突出側に下向傾斜
面と上端受面とを有するガイド体を設けたので、
把杆を引き上げてシヤツター筒を上昇させると、
把杆の突出端がガイド体の下向傾斜面に摺接する
ことにより押し込まれ、前記突出端がガイド体の
上端を過ぎると、弾機が把杆を突出させてガイド
体の上端受面上に係止させることとなり、結局把
杆を単に引きあげるだけでシヤツター筒を上昇さ
せて穀粒の流出通路を閉鎖することと、シヤツタ
ー筒の上昇状態を維持せしめるべく係止すること
をワンタツチでしかも同時に達成することができ
ると共に把杆の突出部をガイド体の上端受面で支
承することにより、昇降自在でかつ穀粒袋に出入
するように構成されているシヤツター筒の大なる
重量が支持腕を介して全て上記突出部に負荷され
ているにも拘らず、機体が振動してもそれを確実
に支承することができる。

また、シヤツター筒を下降させる際は把杆を弾
機に抗して引張るだけで前記係止を解除し、その
まま下降させることができ、シヤツターの開閉並
びに穀粒袋の交換をきわめて容易にかつ迅速に行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであつて、
第１図はコンバインの穀粒タンクの側面図、第２
図は同上背面図、第３図はシヤツターの斜視図、
第４図は要部の断面図、第５図はシヤツターの斜
視図、第６図ａ，ｂは取出部の断面図である。 ２……穀粒タンク、３……取出部、４……取出
口、６……覆体、７……金具、１０……支持腕、
１１……把杆、１２……弾機、１３……ガイド
体、１４……巻スプリング、１５……揺動アー
ム、２２……規制体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体の下部に昇降することにより取出口を開閉
   すると共に下部が穀粒袋に出入するシヤツター筒
   を装着した穀粒タンクにおいて、前記シヤツター
   筒に連繋した一対の支持腕に、一端が一方の支持
   腕から突出するように弾機により付勢された把杆
   をその軸芯方向に移動可能に貫通して装着し、前
   記把杆の突出側に下向傾斜面と上端受面とを有す
   るガイド体を設けてシヤツター筒を上昇させると
   前記把杆の突出端がガイド体の下向傾斜面により
   押し込まれ、上記突出端がガイド体の上端を通過
   すると弾機により把杆を突出せしめて、該把杆の
   突出端がガイド体の上端受面で支承されるように
   構成したことを特徴とする穀粒タンク。