JPS6112036B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は導電性素地上に銅を電着する為のめ
つき浴組成物及びその使用方法に関し、さらに詳
しくは、光沢剤の貴重な組み合わせから成る水
性・酸性改良銅めつき浴に関し、特に低電流密度
の凹部領域において延性があり平滑で輝いた銅め
つきを生成せしめるための改良浴に関する。

〔従来の技術〕

光輝性・平滑性・延性のある銅皮膜の電着用に
はこれまで、各種の浴組成及び方法が用いられ、
かつ提案されてきた。かかる先行技術の代表的な
ものは米国特許第2707166号公報；同第2707167号
公報；同第2738318号公報；同第2882209号公報；
同第3267010号公報；同第3328273号公報；同第
3770598号公報；同第4110176号公報及び同第
4272335号公報に記載されている。米国特許第
4272335号公報には、光沢剤としてフタロシアニ
ン誘導体を含有する水性・酸性銅めつき浴が開示
されていて、好ましい実施態様では、ポリ硫化
物、硫化物及び／又はポリエーテル化合物のよう
な補助的２次光沢剤をさらに含有している。この
米国特許による水性・酸性めつき浴によれば、あ
る範囲の操業パラメータと組成範囲内では銅めつ
きの光輝性、平滑性及び延性において改良がみら
れるが、めつき物品の低電流密度凹部領域では銅
めつきの光輝性について未だ最善のものが得られ
ていない。

一方で、アポサフラニン化合物光沢剤を単独又
はさらにポリ硫化物、有機硫化物及び／又はポリ
エーテル化合物と共に用いても、ある条件下では
低電流密度領域におけるめつき膜の光輝性と平滑
性について満足できるものが得られていない。こ
の低電流密度領域の問題点を解決するために、こ
のアポサフラニン光沢剤の濃度を高めると、低電
流密度領域において暗色の縞が発生して、満足し
うるめつき膜が得られない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

したがつて、めつき物品の低電流密度凹所領域
における銅皮膜に対しても著しい光輝性を付与し
うるように、水性・酸性銅めつき浴をさらに改善
する余地が残されていて、浴組成及び操作条件が
広範に変つても常に良好な改善結果が得られるよ
うにする必要が残されている。この発明の水性・
酸性めつき浴は相乗光沢効果を示す光沢剤の組み
合わせを伴つていて、比較的広範囲の濃度及び浴
操業条件下に亘つて、特に低電流密度の凹所領域
において相乗光沢効果を示す。

〔発明の構成〕

〔問題点を解決するための手段〕 この発明の利益と進歩性は、一定量の浴可溶性
フタロシアニン誘導体と一定量のアポサフラニン
化合物とを組み合わせた光沢剤を、その光沢量に
おいて含有する酸性めつき水性浴から銅を電着さ
せる方法及び該めつき浴組成物を用いることによ
つて達成される。

さらに詳しくは、この酸性めつき水性浴は硫酸
銅又はフツ化ホウ素酸銅型のものが好ましく、銅
析出に十分な量の銅と、一般式(a) Pc−（Ｘ）_o …………(a) 〔式中、Pcはフタロシアニン； Ｘは−SO₂NR₂、−SO₃M、−CH₂SC（NR₂）₂＋
Ｙ−； Ｒは炭素数１〜６のアルキル、炭素数６のアリ
ール、アリール位に炭素数６及びアルキル位に炭
素数１〜６を有するアラルキル、炭素数２〜５で
少なくとも１個の窒素、酸素、硫黄又はりん原子
を含む異節環、並びに１〜５のアミノ基、水酸
基、スルホン基又はホスホン基を含む上記のアル
キル、アリール、アラルキル及び異節環であり； ｎは１〜６； Ｙは水素又はアルキル位に１〜４の炭素原子を
含むアルキル硫酸であり； ＭはＨ、Li、Na、Ｋ又はMgである〕 で示されるフタロシアニン誘導体の光沢量を、一
般式(b) 〔式中、Ｒは同種もしくは異種であつて、−CH₃、
−C₂H₅及び−C₃H₇を示し、Ｘは塩素、臭素、
ヨウ素、フツ素、硫酸、重硫酸及び硝酸イオンか
ら成る群から選択されたアニオンである〕 にて示される一つの化合物との組み合わせにおい
て含んでいるようなめつき浴である。

このフタロシアニン光沢剤は金属を伴わないも
のでもよく、コバルト、ニツケル、クロム、鉄又
は銅並びにこれらの混合物のような安定な２価又
は３価金属を含んでいるものでもよく、これらの
中では銅が好ましく金属である。この発明におい
て好適なフタロシアニン光沢剤は少なくとも約
0.1mg/の浴溶解度を有するものである。

この発明の好ましい実施態様では、このフタロ
シアニン光沢剤とアポサフラニン光沢剤とに対し
て、脂肪族ポリ硫化物、有機硫化物及び／又はポ
リエーテルのような２次光沢剤を加えて補強し
て、銅めつきの光輝性と物性とをさらに強化して
やる。

〔浴の操作条件〕

この発明の提案では、浴温は約15゜〜約50℃、
電流密度は約0.5〜400ASF（0.05〜43A/Dm²）の
範囲で操作する。

〔好ましい実施態様の説明〕

本発明の実施に際しては、約180〜約250ｇ/
の硫酸及び約30〜80ｇ/の硫酸を含んでいるよ
うな、典型的な硫酸塩型の水性・酸性浴を用い
る。変形として、約200〜約600ｇ/のフツ化ホ
ウ素酸銅と約60ｇ/のフツ化ホウ素酸を含有す
る代表的なフツ化ホウ素酸塩浴を用いてもよい。
また硝酸銅塩を硫酸銅の約当量だけ用いて、りん
酸、硝酸又は硫酸の当量で浴を酸性化したもので
もよい。この発明の好ましい実施例では硫酸塩型
銅浴を用いた。

この水性めつき浴は、塩素及び／又は臭素イオ
ンのようなハロゲンイオンを約0.5ｇ/以下の量
で含んでいる。

フタロシアニン誘導体光沢剤とアポサフラニン
光沢剤とを一定濃度及び一定比率で組み合わせて
用いると相乗光沢効果が現われて低電流密度凹部
領域において、ことのほか優れた光輝性が得られ
るが、この際に補助有機光沢剤をさらに組み合わ
せてやることが好ましい。

フタロシアニン誘導体は金属を含まないもので
もよく、またコバルト、ニツケル、クロム、鉄、
銅並びにこれらの混合物から成る群から選択され
た金属であつて、分子のイソインドール窒素原子
の配位によつて結合しているような安定な２価又
は３価金属を含むものでもよいが、金属としては
なかでも銅が典型的な好ましい金属である。本発
明に使用するのに好適なフタロシアニン化合物
は、浴溶解度が少なくとも約0.1mg/のものであ
つて、一般式 〔式中、 Ｘは前記したもの； ＺはNi、Co、Cr、Fe又はCu； ａは０〜１；そして ｂは０〜２、但しＸ置換分の合計が１〜６であ
るとする〕 に相当するものである。

本発明の実施に際して使用するのに好適なフタ
ロシアニン化合物には、さらに米国特許第
4272335号公報に開示のようなものが包含され
る。特に好ましいフタロシアニン化合物はアルシ
アンブルー（Alcian Blue）である。

一般式(b)とフタロシアニン光沢剤との組み合わ
せ光沢剤は約0.0005ｇ/〜約１ｇ/、好ましく
は約0.002ｇ/〜約0.01ｇ/の浴濃度で使用す
る。このフタロシアニン光沢剤は、２種の光沢剤
の合計量に対して約35〜約80重量％を占める必要
がある。特に好ましい組み合わせは置換フタロシ
アニン光沢剤としての３mg/の「Methic
Turquoise」を一般式(b)で示されるアポサフラニ
ン光沢剤３mg/と組み合わせて使用することで
あつて、ここでのＲはエチルの場合である。

フタロシアニン誘導体及びアポサフラニン光沢
剤に加えて、本発明の実施に際しては少なくとも
一種類の公知の補助光沢剤を添加して電着銅の光
輝と平滑性及び延性をさらに向上させてやること
が有利であることが判明した。かかる補助光沢剤
にはポリエーテル化合物、有機硫化物及びジ硫化
物が包含される。

好適な有機ポリエーテル化合物は少なくとも４
個のエーテル性酸素原子を含む平均分子量約180
〜1000000の浴可溶性・相溶性ポリエーテルであ
る。平均分子量約600〜約6000のポリプロピレン
グリコール及びポリエチレングリコール並びにこ
れらの混合物、平均分子量約300〜2500の芳香族
アルコールアルコキシレートを用いると特に満足
な結果が得られる。好適な結果を生むポリエーテ
ル光沢剤の例としては、平均分子量約400〜約
1000000のポリエチレングリコール；エチレンオ
キシド基５〜45モルを含むナフトールエトキシレ
ート；プロピレンオキシド基５〜15モルを含むナ
フトールプロポキシレート；エチレンオキシド基
５〜30モルを含むノニルフエノールエトキシレー
ト；平均分子量約350〜約1000のプロピレングリ
コール；平均分子量約350〜250000のポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレングリコールブロ
ツクポリマー；エチレンオキシド基５〜100モル
含有のフエノールエトキシレート；プロピレンオ
キシド基５〜15モル含有のフエノールプロポキシ
レート及び平均分子量約1600〜約30000のエチレ
ンジアミンブロツクポリマーが挙げられる。その
他のポリエーテル化合物としては、米国特許第
4272335号公報に開示のようなものがあり、これ
らも有用である。

ポリエーテル光沢剤の使用量は約0.001〜約５
ｇ/の範囲であつて、分子量が高い程、低濃度
で使用するのが一般的である。

本発明の浴に用いて有効な有機硫化物光沢剤に
は、米国特許第3267010号公報に記載のような
種々のスルホネート系有機化合物が包含される
が、特に同公報明細書第１表に挙げられているも
の；米国特許第4181582号公報の第表に挙げら
れているような有機硫黄化合物；及び米国特許第
3328273号の第１表の有機ポリ硫化物が包含され
る。

スルホン基又はホスホン基を有する有機硫化物
はまた、その分子中、特にその芳香族及び異節環
硫化物−スルホン酸又はホスホン酸上にメチル、
クロル、ブロム、メトキシ、エトキシ、カルボキ
シ又はヒドロキシのような各種の置換基が含まれ
ていてもよい。これらの化合物は遊離酸、アルカ
リ金属塩、有機アミン塩又はその他の形で使用さ
れる。

好適な他の有機２価硫黄化合物中には、HO₃P
−（CH₂）₃−Ｓ−Ｓ−（CH₂）₃−PO₃H、並びにメル
カプタン、チオカルバメート、チオールカルバメ
ート、チオゼンセート及び少なくともスルホン基
又はホスホン基を１個有するチオカーボネートが
包含される。

米国特許第3328273号公報に記載されていて、
特に好ましい有機２価硫黄化合物群は、一般式
XR₁−（Ｓ）_oR₂SO₃H又はXR₁−（Ｓ）_oR₂PO₃H〔こ
こでR₁及びR₂は炭素数１〜６の同種又は異種の
アルキレン基、Ｘは水素、SO₃H又はPO₃Hであ
り、ｎは約２〜５の数である〕で示される有機ポ
リ硫化物である。これらの有機２価硫黄化合物
は、少なくとも２個の２価硫黄原子が隣接してい
て、分子中に１個又は２個のスルホン酸基又はホ
スホン酸基を有する脂肪族ポリ硫化物である。分
子のアルキレン部分は、メチル、エチル、クロ
ル、ブロム、エトキシ、ヒドロキシ及びその他の
基で置換されていてもよい。これらの化合物は遊
離酸又はアルカリ金属塩又はアミン塩として添加
できる。

この有機硫化物光沢剤又はこれらの混合物は浴
中で約0.0005〜約１ｇ/の濃度範囲で含まれて
いる。

この発明の方法の提案では、前記組成の水性・
酸性銅めつき浴中に導電性素地を浸漬して、これ
をカソードとして所望膜厚の銅が素地上に析出す
るまで電解を行なう。操作中、浴温は約15〜約50
℃、カソード電流密度は約0.5〜約400ASF（0.05
〜43A/Dm²）、好ましくは約10〜約100ASF（1.1
〜11A/Dm²）に制御する。浴温約20゜〜約36℃、
電流密度約10〜50ASF（1.1〜5.4A/Dm²）におい
て特に満足な結果が得られる。

実施例 次に実施例により、本発明を詳しく説明する
が、本発明の要旨を逸脱しない限り、これらの実
施例に限定されるものではない。

実施例 １ 硫酸銅・５水和物を約165〜約225ｇ/、硫酸
を約42〜約75ｇ/及び塩素イオンを約0.04〜約
0.1ｇ/含有する水性・酸性銅めつき浴を調製し
た。この水溶液に、フタロシアニン光沢剤である
「Methic Turquoise」３mg/を、ジエチルアポ
サフラニン３mg/と共に添加した。この浴は補
助光沢剤としてさらに、平均分子量700のポリプ
ロピレングリコール50mg/及び20mg/のビス
（３−スルホプロピルジ硫化物・ジNa塩）を含ん
でいた。

電流密度0.5〜100ASF（0.05〜11A/Dm²）、浴
温70゜〜80〓（21〜27℃）にて運転したところ、
著しく平滑で、微粒状の銅めつきがなんらの欠陥
部もなく得られた。

実施例 ２ 約165〜約225ｇ/の硫酸銅・５水和物、約42
〜75ｇ/の硫酸及び約0.04〜約0.1ｇ/の塩素
イオンを含む水性・酸性銅めつき浴をを調製し
た。この水溶液に、フタロシアニン光沢剤である
３mg/の「Methic Turquoise」を加えたが、同
時に補助光沢剤として60mg/のエチレンプロピ
レンオキシド・ブロツクポリマー（分子量
3000）、20mg/のビス（３−スルホプロピルジ硫
化物・2Na塩）、並びにポリエチレンイミン（分
子量600）と塩化ベンジルとの反応生成物1.5mg/
とを添加した。

浴温約70゜〜約80〓（21゜〜27℃）、電流密度
約20〜約80ASF（2.1〜8.6A/Dm²）の条件下で浴
を操作することによつて、光つて平滑な銅めつき
が得られた。この浴中にさらに３mg/のジエチ
ルアポサフラニンを追加したところ、めつき膜の
平滑性が驚くほど改善されると同時に、同じめつ
きパラメータを用いたときの試験片の低電流密度
部分における光輝が実質的に改善された。

実施例 ３ 約165〜約225ｇ/の硫酸銅・５水和物、約42
〜約75ｇ/の硫酸及び約0.04〜約0.1ｇ/の塩
素イオンを包む水性・酸性銅めつき浴を調製し
た。このめつき浴に、２mg/のジエチルアポサ
フラニンを、20mg/のビス（３−スルホプロピ
ルジ硫化物・2Na塩）、200mg/のポリエチレン
オキシド（分子量6000）、並びにポリエチレンイ
ミン（分子量600）と塩化ベンゾイルとの反応生
成物1.5mg/から成る補助光沢剤と共に添加し
た。平均電流密度約50ASF（5.4A/Dm²）にて15
分間、Ｊ形試験片をめつきしたところ、光つて平
滑な銅めつきが析出したが、低電流密度領域には
縞が発生した。フタロシアニン誘導体光沢剤から
成る３mg/の「Methic Turquoise」を浴中に添
加すると同一条件下でめつきしたＪ形試験片の低
電流密度領域における縞は、光輝性及び平滑性を
そこなうことなく消失した。

この発明の精神と範囲に反することなしに、広
範に異る実施態様を構成することができることは
明らかなので、この発明は前記の特許請求の範囲
において限定した以外は、その特定の実施態様に
制約されるものではない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 素地上に銅めつきを生成せしめるのに十分な
   量の銅成分を含有する酸性めつき水性浴であつ
   て、 一般式(a) Pc−（Ｘ）_o …………(a) 〔式中、Pcはフタロシアニン； Ｘは−SO₂NR₂、−SO₃M、−CH₂SC（NR₂）₂＋
   Ｙ−； ＲはＨ、炭素数１〜６のアルキル、炭素数６の
   アリール、アリール位に炭素数６及びアルキル位
   に炭素数１〜６を有するアラルキル、炭素数２〜
   ５で少なくとも１個の窒素、酸素、硫黄又はりん
   原子を含む異節環、並びに１〜５のアミノ基、水
   酸基、スルホン基又はホスホン基を含む上記のア
   ルキル、アリール、アラルキル及び異節環であ
   り； ｎは１〜６； Ｙは水素又はアルキル位に１〜４の炭素原子を
   含むアルキル硫酸であり； ＭはＨ、Li、Na、Ｋ又はMgである〕 によつて示されるフタロシアニン誘導体及び 一般式(b) 〔式中、Ｒは同種もしくは異種であつて、−CH₃、
   −C₂H₅及び−C₃H₇から成り、Ｘは塩素、臭
   素、ヨウ素、フツ素、硫酸、重硫酸及び硝酸イオ
   ンから成る群から選択されたアニオンである〕 で示されるアポサフラニン化合物 から成る複合光沢剤を、光輝を有し平滑で延性の
   ある銅めつきを析出せしめるのに十分な量で浴中
   に含むことから成る改良浴。 ２ 該フタロシアニン光沢剤が、浴中に存在する
   光沢剤(a)及び(b)の合計量の35〜80重量％の範囲で
   含まれることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載のめつき浴。 ３ 光沢剤(a)及び(b)の合計量が0.0005〜１ｇ/
   の範囲にあることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のめつき浴。 ４ 光沢剤(a)及び(b)の合計量が0.002〜0.01ｇ/
   の範囲にあることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のめつき浴。 ５ さらに0.001〜５ｇ/の浴可溶性・相溶性ポ
   リエーテル化合物から成る補助光沢剤を含有する
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のめ
   つき浴。 ６ さらに0.0005〜１ｇ/の浴可溶性・相溶性
   有機硫化物から成る補助光沢剤を含有することを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載のめつき
   浴。 ７ 該フタロシアニン光沢剤が「Methic
   Turquoise」から成ることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のめつき浴。 ８ 該アポサフラニン光沢剤がジエチルアポサフ
   ラニンから成ることを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載のめつき浴。 ９ 該フタロシアニン光沢剤が「Methic
   Turquoise」であり、かつ該アポサフラニン光沢
   剤がジエチルアポサフラニンであることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のめつき浴。 １０ さらに0.5ｇ/のハロゲンイオンを含有す
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   めつき浴。 １１ 素地上に銅めつきを生成せしめるのに十分
   な量の銅成分を含有する酸性めつき水性浴であつ
   て、 一般式(a) Pc−（Ｘ）_o …………(a) 〔式中、Pcはフタロシアニン； Ｘは−SO₂NR₂、−SO₃M、−CH₂SC（NR₂）₂＋
   Ｙ−； ＲはＨ、炭素数１〜６のアルキル、炭素数６の
   アリール、アリール位に炭素数６及びアルキル位
   に炭素数１〜６を有するアラルキル、炭素数２〜
   ５で少なくとも１個の窒素、酸素、硫黄又はりん
   原子を含む異節環、並びに１〜５のアミノ基、水
   酸基、スルホン基又はホスホン基を含む上記のア
   ルキル、アリール、アラルキル及び異節環であ
   り； ｎは１〜６； Ｙは水素又はアルキル位に１〜４の炭素原子を
   含むアルキル硫酸であり； ＭはＨ、Li、Na、Ｋ又はMgである〕 によつて示されるフタロシアニン誘導体及び 一般式(b) 〔式中、Ｒは同種もしくは異種であつて、−CH₃、
   −C₂H₅及び−C₃H₇から成り、Ｘは塩素、臭
   素、ヨウ素、フツ素、硫酸、重硫酸及び硫酸イオ
   ンから成る群から選択されたアニオンである〕 で示されるアポサフラニン化合物から成る複合光
   沢剤を、光輝を有し平滑で延性のある銅めつきを
   析出せしめるのに十分な量で浴中に含むことから
   成る改良浴中に導電性素地をカソードとして浸漬
   し、次いで該素地上に所望の厚さまで銅めつきを
   析出させる工程から成る導電性素地上えの光輝あ
   る、平滑な銅めつき膜の電着方法。 １２ めつき浴温を15°〜50℃の範囲以内に制御
   する工程をさらに包含することを特徴とする特許
   請求の範囲第１１項に記載の方法。 １３ めつき浴温を20〜36℃の範囲以内に制御す
   る工程をさらに包含することを特徴とする特許請
   求の範囲第１１項に記載の方法。 １４ 該素地上に銅を電着する工程の間、電流密
   度を0.5〜400ASF（0.05〜43A/Dm²）の範囲以内
   に制御する工程をさらに包含することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１１項に記載の方法。 １５ 該素地上に銅を電着する工程の間、電流密
   度を10〜100ASF（1.1〜11A/Dm²）の範囲以内に
   制御する工程をさらに包含することを特徴とする
   特許請求の範囲第１１項に記載の方法。 １６ 素地上に銅めつきを電着する間、浴温を20
   〜36℃の範囲以内に、電流密度を10〜50ASF
   （1.1〜5.4A/Dm²）の範囲以内に制御する工程を
   さらに包含することを特徴とする特許請求の範囲
   第１１項に記載の方法。