JPS6111278B2 - - Google Patents

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JPS6111278B2
JPS6111278B2 JP52103499A JP10349977A JPS6111278B2 JP S6111278 B2 JPS6111278 B2 JP S6111278B2 JP 52103499 A JP52103499 A JP 52103499A JP 10349977 A JP10349977 A JP 10349977A JP S6111278 B2 JPS6111278 B2 JP S6111278B2
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JP
Japan
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sepiolite
catalyst
hydrogen
hydrogen pressure
oil
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JP52103499A
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Masayoshi Ioka
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Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Publication date
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は金属を含む重質油の2段水素化精製方
法、さらに詳しくは、第1工程においてセピオラ
イト多孔質体触媒を用いて主として脱金属・脱瀝
(以下脱金属と略称する)し、第2工程におい
て、第1工程よりも低められた水素圧下で、水素
化脱硫や水素化分解を行なうことを特徴とする重
質油の改良された2段水素化処理方法に関するも
のである。 原油、タール、ビチユーメン、常圧蒸留残油、
減圧蒸留残油などのいわゆる重質油中には、イオ
ウ分や窒素分の他、金属類が含まれるが、これら
の不純物は重質油の燃料としての利用に大きな障
害を与えるとともに、その水素化脱硫や水素化分
解などの化学処理に対しても大きな障害を与え
る。殊に、重質油中に含まれるバナジウムやニツ
ケル、鉄などの金属類は、重質油を水素化処理す
る場合に、触媒上に堆積して触媒の活性を急激に
低下させてしまう。したがつて、このような金属
を多量含む重質油の水素化処理は極めて困難で、
従来、そのための改良法が種々提案されている。
これらの改良法の1つとして、水素化脱金属から
なる第1工程と、水素化精製工程からなる第2工
程とを結合した2段水素化処理方法が知られてい
る。この方法によれば、金属類は、第1工程にお
いて、金属類の堆積に対する耐毒性の大きい触媒
によつてあらかじめ除去されていることから、第
2段の金属による被毒を受けやすい高価な水素化
精製触媒は、金属類による触媒被毒が回避され、
長期間にわたつて高活性の状態を維持させること
が可能になり、その結果、全体の触媒がコストが
低減されるという利点がある。しかしながら、重
質油の水素化処理においては、単に触媒コストの
低減化を考えただけでは末だ十分であるとはいえ
ず、使用する水素が高価であることから、水素の
消費量の低減も考慮することが必要である。たと
えば、水素に要する費用は、場合によつては触媒
コストの数倍以上になることもある。すなわち、
この重質油の水素化処理の場合、工業的に有効な
方法を得るには、触媒コストの低減化とともに水
素消費量の低減化をいかにして達成するかが重要
な技術上の問題になる。 本発明者は、このような観点から、重質油の水
素化処理法に見られる前記問題点を解消すべく鋭
意研究を重ねた結果、重質油の2段水素化処理方
法において、第1段の水素化脱金属処理をセピオ
ライト多孔質体を触媒として用いるとともに、比
較的高い水素圧下で行なう時には、得られる脱金
属生成油は第2段の水素化処理における触媒を被
毒させることが少なく、しかも、段2段の必要水
素圧を低下させ、水素消費量を著しく減少させ得
ることを見出し、本発明を完成するに到つた。 すなわち、本発明によれば、金属を含む重質油
の水素化処理方法において、 (イ) 重質油を、水素圧60〜350Kg/cm2、温度300〜
480℃の条件下、セピオライト多孔質体を主成
分とする触媒に接媒させる工程。 (ロ) 脱金属工程(イ)よりも少なくとも5Kg/cm2低め
られ、かつ30〜250Kg/cm2の範囲に保持された水
素圧のもと、温度300〜480℃において、脱金属
工程(イ)からの脱金属油を、水素活性化金属を含
有し、有効平均細孔直径140Å以下好ましくは
120Å以下かつ比表面積100m2/g以上の水素精
製触媒と接触させる水素化精製工程、 を含む重質油の2段水素化処理方法が提供され
る。 本発明の2段水素化処理方法においては、第1
段処理工程を、セピオライト多孔質体を触媒とし
て用い、比較的高い水素圧、通常60〜350Kg/cm2
水素圧条件下で実施する。このような条件下で反
応を実施することにより、重質油中に含まれる金
属分及びアスフアルテン類が効率的に除去される
とともに、得られる脱金属油中に含まれるアスフ
アルテン分は安定性のよいものになることから、
後段の段2水素化精製処理において、この脱金属
油を水素化精製触媒と接触させた場合、触媒活性
の低下は少なく、その活性は長期間にわたつて高
活性に保持されるという利点が得られる。本発明
者の研究によれば、セピオライト多孔質体触媒
は、水素圧が高い程高活性でかつ著しく長寿命で
あることが確認されており、前記した如き60〜
350Kg/cm2の圧力下ですぐれた脱金属・脱瀝作用を
長期間にわたつて保持する。水素圧が60Kg/cm2
り小さくなると、セピオライト多孔質体の脱金属
作用は低下するとともに、その、活性を上げるべ
く処理温度を高めると短時間に活性低下を起す。
また、このセピオライト多孔質体を脱金属触媒と
して用いる場合、生成する脱金属油中に含まれる
アスフアルテン分は、その構造、組成及び臭素価
などの点から、高水素圧下で得られるものの方が
より安定であることが確認されている。これらの
ことから、第1段のセピオライト多孔質体の存在
下における水素化処理は、その水素圧を高圧、通
常60〜350Kg/cm2の範囲にすることが重要である。
段1段水素化処理における反応温度は、所望する
生成油の性状に応じて適当に選定されるが、300
〜480℃の範囲にするのが好ましく、このような
範囲の温度とすることにより、重質油中の金属分
およびアスフアルテン類が効果的に除去され、か
つ安定性の大きい生成油を長時間得ることができ
る。第1段工程の反応条件は主として原料油中の
可溶性金属類のみを除去するのが目的であれば比
較的低水素圧下で、高温にて高い液空間速度にて
処理してもよいが、金属類とともにアスフアルテ
ン類を除去する場合には高水素圧、440℃以下の
低温、好ましくは425℃以下で処理するのがよ
い。又特別の例として第1工程において金属類を
除去し、かつ高い軽質分収率を得るのが目的であ
れば高水素圧、高温が好ましい。この第1段の水
素化処理においては、使用するセピオライト多孔
質体触媒が少ない水素量でしかも高い選択率で重
質油中に含まれる金属分を除去することから、得
られる生成油は、金属分およびアスフアルテン類
の著しく低下されたものではあるが、大部分の硫
黄及び窒素分は残存している。したがつて、この
場合の水素消費量は少なくてすむ。脱金属油は、
次に、第2段の水素化処理工程に送られ、ここで
脱金属油中に含まれる硫黄分や窒素分は水素化分
解され、重質油中から除去される。なお、本発明
でいう重質油中に含まれる金属類とは、有機金属
やナフテン酸金属塩などの形で重質油中に溶解す
る可溶性金属類を意味し、その金属の種類には、
バナジウム、ニツケル、鉄などが包含される。 本発明においては、第2段の水素化精製処理
は、第1段よりも実質的に(通常、5Kg/cm2
上、好ましくは20Kg/cm2以上)低い水素圧であつ
て、通常、30〜250Kg/cm2の範囲の水素圧が採用さ
れる。本発明者の研究によれば、第1段の工程で
得られた脱金属油を、さらに触媒水素化処理する
場合、第1段に用いた水素圧と同一水素圧で行な
うと、触媒上に堆積するコークス量は少ないもの
の、堆積金属分は触媒表面すなわち触媒細孔の入
口付近に堆積して細孔閉塞しやすいために、触媒
寿命が著しく短縮されるが、他方、低められた水
素圧下で行なうと、堆積コークス量は比較的多い
ものの、堆積金属分は、触媒細孔内部に比較的多
く存在して、細孔閉塞することが少なくなり、触
媒寿命が延長されることが判明している。しか
も、このような低水素圧の使用は水素節約の上か
らも極めて有用である。 この第2段水素化精製処理工程においては、硫
黄分や窒素分の水添分解の他、重質油の軽質化が
達成され、それに応じた水素量が消費される。こ
の工程で採用する水素圧は、前記したように、第
1段の工程の水素圧と関連して、通常、30〜250
Kg/cm2の範囲であるが、所望の水素添加度合ある
いは熱分解度合に応じて適当に選択される。たと
えば、主として脱硫又は/及び脱窒素を行なう場
合、水素分圧は50〜180Kg/cm2にするのがよく、重
質油の軽質化を主として目的とする場合には、水
素分圧80〜250Kg/cm2にするのがよい。この第2水
素化処理工程における反応温度は、通常、300〜
480℃である。 本発明において、前記したように特別に結合さ
れた2段水素化処理を採用することは、使用する
触媒の寿命を延長させるだけでなく、さらに、使
用する水素消費量の節減の上からも顕著な効果を
示す。すなわち、本発明の2段水素化処理方法に
おいては、前記したように、第1段の工程には水
素は余り消費されず使用する水素の大部分は第2
段の工程で消費されるが、この場合、第2段の工
程の水素圧は、第1段の工程のそれに比して低
く、しかも通常、30〜250Kg/cm2という低圧で保持
されていることから、水素消費量も著しく減少さ
れる。重質油を水素化処理する場合、水素消費量
は水素圧が高くなる程大きくなり、水素圧が小さ
くなる程少なくてすむが、本発明においては、前
記したように、硫黄分や窒素分の水素分解が起
り、水素消費量の大きい第2段の水素化精製工程
の水素圧が低められていることから、その分に応
じて水素量が節約される。 本発明において用いるセピオライト多孔質体と
は、天然セピオライト及び合成セピオライトの他
に、これらのセピオライトの物性あるいは、骨格
構造の一部を性能向上のために変化させた変性セ
ピオライトが包含される。このような変性セピオ
ライトの例としては、(1)セピオライト焼成物、(2)
セピオライト脱マグネシウム生成物、(3)セピオラ
イト混練生成物、(4)セピオライトの金属担持物な
どがある。 (1) セピオライト焼成物 セピオライトを250〜1000℃、好ましくは400
〜900℃で焼成すると、セピオライトの表面積
は減少するが、細孔容積は増大し、活性が安定
化するという利点が得られる。通常、この処理
は大気中で行なわれるが、焼成効果を高めるた
めにスチーム又は/及び少量の塩化水素の共存
下で行なうこともできる。また、この焼成は、
天然セピオライトや合成セピオライト自体に限
らず、他のセピオライト変性物に対しても適用
される。 (2) セピオライト脱マグネシウム生成物 セピオライトにマグネシウム脱離剤を反応さ
せてその骨格マグネシウムを脱離させた変性セ
ピオライトは、シリカ/マグネシア比、
SiO2/MgOが増大せしめられるとともに、比
表面積及び/又は細孔容積が著しく高められた
多孔性の大きいものであり、脱金属触媒として
極めてすぐれた効果を示す。この場合、変性セ
ピオライトのSiO2/MgO比は、1.5〜50、通
常、2〜10程度に調節されたものの使用が好ま
しい。マグネシウム脱離剤としては、マグネシ
ウムと反応し得る種々のものが使用されるが、
その具体例としては、たとえば、塩酸、硝酸、
硫酸などの無機酸や、ギ酸、酢酸、修酸、酒石
酸などの有機酸、塩化アンモニウム、硫酸アン
モニウム、硝酸アンモニウムなどの酸性塩、及
びエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジ
エチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、ア
セチルアセトンなどのキレート化剤などが挙げ
られる。セピオライトとマグネシウム脱離剤と
の反応は、通常は水媒体、あるいは、これに適
当な有機溶媒を加えた水性媒体中で行なわれる
がこの場合、反応媒体の使用量は、特に制約さ
れないが、セピオライト中の脱離されるべきマ
グネシウム1モルに対して1.2モル以上好まし
くは1.5モル以上であり、マグネシウム脱離剤
の反応系における反応媒体中濃度は、0.001〜
20モル/、好ましくは0.1〜5モル/程度
である。反応温度は室温で十分であるが、セピ
オライトからの脱マグネシウム率は、反応温度
によつて変化するので、目的に応じて加熱温度
も採用することができる。一般には、常温〜
300℃の温度である。また、セピオライトにマ
グネシウム脱離剤を反応させる場合、反応媒体
のPHの調節も意味があり、そのPHは5以下通常
PH5〜1の範囲が採用される。マグネシウム脱
離剤として強酸を用い、PH1以下の場合でも反
応の実施は可能であるが、この場合には反応時
間を短かくすることが必要であり、また逆に有
機酸などの比較的弱い酸をマグネシウム脱離剤
として用いる場合には、反応時間は長くするこ
とが必要である。いずれにしても、所望する変
性セピオライトの物性(SiO2/MgO比、比表
面積、細孔容積、強度など)に応じて、マグネ
シウム脱離剤の種類及び濃度、反応温度及び時
間などの反応条件を適宜選定する。使用するマ
グネシウム脱離剤は、使用に際し、2種以上混
合して用いてもよく、また、マグネシウム脱離
反応を複数段に分けて行ない、各段において異
なつたマグネシウム脱離剤を用いることもでき
る。なお、マグネシウム脱離反応を行なう場
合、PHの低い条件で長時間反応を行なうと、生
成する変性セピオライトは、破壊強度が低く、
粉化しやすくなるため、このような条件は好ま
しいものとはいえず、このような条件で行なう
場合には、あらかじめ原料セピオライトを焼成
して機械的強度を高めるかあるいは機械強度を
高める意味で慣用の結合剤を添加するのがよ
い。前記脱マグネシウム化セピオライトの一般
的物性について示すとシリカ/マグネシア比
SiO2/MgOは、モル比で、1.5〜50、通常2〜
10の範囲であり、この比に応じて、比表面積は
150〜450m2/g、細孔容積は0.6〜1.5c.c./gの範
囲で変化する。 (3) セピオライト混練生成物 セピオライトに水を加えて充分混練すると、
比表面積及び細孔容積が高められ、触媒活性の
改善された生成物が得られる。この場合、原料
セピオライトは未粉砕のまま用いることもでき
るが一般には粒度の小さいもの程よく、通常50
メツシユより小さい粒度の状態で使用するのが
よい。より好ましくは100メツシユ以上の微粉
末が50%以上であるような粒度分布のものの使
用がよい。混練成物はセピオライト含水率を80
〜350%に調湿してから、乾燥及び/又は焼成
して用いる。この場合、混練生成物は成形容易
であり、顆粒状、ペレツト状、板状などの所望
形状に成形することができ、必要に応じ、成形
工程、あるいはその前段の任意工程において、
シリカゾル、アルミナシリカゾルなどの無機系
結合剤や、カルボキシメチルセルロース、デン
プン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸
エステルなどの有機系結合剤を加えて成形品の
機械強度を高めることができる。 なお、前記した変性セピオライトを製造する
ために示した方法は、2種以上を結合して実施
することにより、さらに良好な結果を得ること
ができる。たとえば、セピオライトを、酸性水
溶液中で脱マグネシウム化したのち、高温焼成
する方法、あるいは脱マグネシウム化セピオラ
イトを混練処理する方法などがある。 (4) セピオライトの金属担持物 天然セピオライト及び前記した各種変性セピ
オライトに対し、金属を担持させると、触媒活
性が一層高められ、また炭素質の堆積を抑制
し、その上、触媒再生の容易な変性セピオライ
トを得ることができる。この場合、担持させる
金属としては種々のものがあり、その具体例と
しては、Cu、Agなどのb族金属、Zn、Cd、
Hgなどのb族金属、Sc、Y、ランタン族な
どのa族金属、Ge、Sn、Pbなどのb族金
属、V、Nbなどのa族金属、Cr、Mo、Wな
どのa族金属、Mn、Reなどのa族金属、
Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptなど
の族金属がある。これらの中、Zn、Cu、
Cr、Mo、W、Mn、Fe、Laなどは比較的安価
であるにもかかわらず、その担持効果が大きい
ので特に好ましい。また、担持させる金属は、
金属状態の他、金属酸化物、金属塩などの種々
の状態のものがある。担持させる金属量は、金
属の種類や触媒調製法などによつて異なるので
必ずしも一定しないが、通常、金属として0.1
〜10重量%程度である。 この金属担持セピオライトにおいて、特に効
果的な触媒作用を与えるものは、PH7以下の条
件下において、天然セピオライト又はその変性
物に対し、V、Sn、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
Cu、Znの中から選ばれる金属の1種又は2種
以上を含む水溶液を接触させることによつて得
られるものである。この接触処理によつて、セ
ピオライト中のマグネシウムの一部はこれらの
金属イオンによつて置換される。このイオン交
換法によつて担持される金属量は、金属として
0.1〜3重量%程度であるが、金属担持の効果
は極めて大きく、高活性でしかも炭素質堆積量
が少なく、再生賦括の容易な触媒が得られる。
金属担持セピオライトの調整法としては、この
ようなイオン交換法に限らず、浸漬法などの慣
用の方法を採用することもでき、また両者を併
用することもできる。さらに、この金属担持セ
ピオライトは、必要に応じ、前記した変性処理
を施すこともできる。 本発明の第2段の水素化精製工程で用いる触媒
は、水素活性化金属を含有し、かつ有効平均細孔
直径が140Å以下、好ましくは120Å以下及び比表
面積100m2/g以上、好ましくは、150m2/g以上有
するものである。このような物性を有する触媒
は、第1段の水素化処理工程から得られる脱金属
油の脱硫、脱窒素及び分解を目的とした第2段の
水素化処理工程に対して極めて有効であり、その
触媒活性は極めて高く、しかも、驚くべきこと
は、活性低下が非常に少ないという利点を有して
いる。このような触媒は、前記した如き有効平均
細孔直径及び比表面積を有する担体に、慣用の手
段により、水素活性化金属分を担持させることに
よつて容易に調製される。この場合の触媒担体
は、広範囲の種類の中から任意に選ぶことができ
るが、通常、アルミナ、シリカアルミナ、ゼオラ
イト、シリカマグネシア、シリカチタニア又はこ
れらの結合物、あるいはこれらの担体に、さら
に、ハロゲンや、リン、ホウ素成分を添加したも
のが適用される。また、水素活性化金属は、慣用
のものが適用され、たとえば、V、Nb、Taなど
のa族、Cr、Mo、Wなどのa族、及びFe、
Co、Ni、Ru、Rh、Pb、Os、Ir、Ptなどの族
の中から選ばれる金属の少なくとも1種が前記担
体に担持され、その担持量は通常金属として、
0.1〜20重量%である。さらに、この触媒には、
この種水素化処理触媒において助触媒として知ら
れている、Ti、Zr、Cr、Re、Mn、Snなどを少
量加えることができる。本発明において、重質油
の脱硫又は/及び脱窒素を目的として水素化処理
を行なうときには、担体として、アルミナやシリ
カアルミナを主成分とするものを選び、これに
Mo、W、Ni、Coの中から選ばれた金属の少なく
とも1種を担持させた触媒を用いるのがよい。第
2段の水素化精製触媒において、その有効平均細
孔直径が140Åより大きくなると、触媒細孔内部
にまで金属が堆積するためにいわゆる触媒細孔入
口の閉塞による活性被毒が少ないもののアスフア
ルテン類などの巨大分子が細孔内部にまで容易に
拡散して反応するために炭素質の堆積量が多く、
このために活性低下が著しく大きいので好ましく
ない。即ちかかる平均細孔径の大きい通常の残油
処理用触媒(大細孔型)を用いた場合には、反応
開始時においては第1工程からの脱金属・脱瀝油
中に残存する金属類およびアスフアルテン類の除
去活性も高く良好な精製油が得られるものの、間
もなく活性が急激に低下するのが認められる。ま
た、その下限は30Å程度であり、これにより小さ
くなると触媒の水素化活性が得られず、かつ金属
堆積による被毒が大きくなるために好ましくな
い。但し結晶性アルミナシリケートを触媒担体と
した場合は30Å以下も有効である。触媒の比表面
積が100m2/gより小さくなると、活性が低いため
実用的でなく、他方、その上限は特に制約され
ず、実用的観点から決められる。 本発明の方法を実施する場合、反応形式は任意
であり、たとえば、第1段の反応形式としては、
固定床、流動床及び移動床式の反応装置を採用し
得る他、スラリー反応装置も採用することができ
る。また、第2段の工程においても同様の反応装
置を採用し得る。また、第1段と第2段の反応形
式は必ずしも同一にする必要はなく、たとえば、
本発明の場合、第1工程において、固定床以外の
形式の装置を用い、廃触媒を順次新触媒によつて
置換させながら重質油中から金属を連続的に除去
し、第2工程において、従来一般的に用いられて
いる固定床反応装置を用いて、脱硫、脱窒素又は
分解反応を行なうことができる。このような反応
形式の組合せにおいては、原料とする重質油中の
金属含量が大きく、脱金属触媒の活性低下が速い
場合であつても、脱金属触媒は反応中に交換され
ることから、触媒交換に要する費用及び時間が節
約されるとともに、第2工程の触媒活性の低下は
極めて少ないために、全体として長期間の連続運
転が可能になる。 本発明の方法は、前記したように2段の水素化
処理工程からなるものであり、第1段の工程で脱
金属された重質油は第2段の工程へ送られるが、
この場合、脱金属生成物は、非凝縮性ガスや、ア
ンモニア、硫化水素などを除去したのち第2段の
工程へ送つてもよいし、またそのまま第2段の工
程へ送ることができる。あるいは又脱金属生成物
を蒸留又は溶剤あるいはプロパン脱瀝法などを用
いて金属類をほとんど含まない軽質油と金属類の
濃縮された残渣分とに分離し、残渣分を再び高水
素下での脱金属工程に循環してもよい。このよう
な脱金属油の残渣分の分離、循環工程を含む重質
油の処理法においては、通常の第1段水素化処理
方法の場合における触媒の活性低下の大きな原因
である残渣分が常にセピオライト触媒を用いてよ
り高水素圧下で比較的少ない化学水素消費量を用
いて脱金属・脱瀝処理される。他方、残渣分を分
離した軽質油は通常の第1段水素化処理法に比べ
て著しく低水素圧下において水素下処理すること
ができるために化学水素消費量も少なく、かつ著
しく長期間活性を維持することができるために特
に有利である。また、本発明の方法においては、
第2工程における水素圧を実質的に第1工程にお
けるそれよりも低圧に保つことによつて、第2工
程の触媒活性低下を防ぎ、かつ過剰な水素消費量
を抑制することを大きな特徴の1つとするが、こ
の目的を達成するための操作は、第1工程と第2
工程との全圧を変えることによつて行なうことが
できるし、また、全圧を変えずに、第2工程の触
媒層へ注入される冷却ガスとして、純度の低い水
素ガスを用いることによつて行なうこともでき
る。本発明の方法において、第1工程での反応熱
量の発生は極めて少ないのに対し、第2工程のそ
れは、ここで大部分の水素化反応が起ることか
ら、著しく大きい。したがつて、反応温度を所定
範囲に維持するには、触媒層を冷却することが必
要になるが、その冷却方法としては、低純度の水
素ガスを用いて行なうのが有利であり、この場合
には、前記したように水素圧を低下させる効果も
達成され、工業的には非常に有利である。なお、
低純度水素ガスは、他工程からのものを用いても
よいが、第2工程からのものを用いてもよい。あ
るいは、また、第2工程からの出口ガスから、硫
化水素や、アンモニア、水などの凝縮性ガスを除
去して得られる、メタン、エタンなどの非凝縮性
ガスを多く含むものをそのまま循環使用してもよ
い。 次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。 実施例 1 バナジウム130ppm、ニツケル42ppm、硫黄
2.62%、及び窒素3600ppm、含む常圧蒸留残油
を、水素圧を変えて選択的に脱金属処理した。な
お、この場合に用いた脱金属触媒は、次のように
して調製されたものである。 セピオライト鉱石を微粉砕したのち水を加えて
充分に混練し、細孔容積を充分に増大せしめた。
この混練物を直径0.8mmの円柱に成形したのち、
500℃で2時間焼成し、次いで通常の浸漬法によ
り、コバルト及びモリブデンを担持させ、再び
500℃で焼成して触媒とした。このようにして得
た触媒の性状は次の通りであつた。 金属担持量:CoO1.9%、MoO36.9% 比表面積:171m2/g 細孔容積:0.79c.c./g 平均細孔直径:185Å 水素化脱金属処理は、液空間速度を0.5Hr-1
素/原料油容積比を1500に保ち、また、反応温度
は、反応開始500時間後の生成油中のバナジウム
含量が50ppmになるように設定して行なつた。 第1図に反応開始500時間後の反応温度と水素
圧との関係を示した。なお、反応温度は、水素圧
180Kg/cm2における温度を基準として相対温度
(℃)で示した。このグラフに示された結果か
ら、セピオライト触媒による脱金属反応において
は、水素圧が高くなる程触媒活性も高く、その結
果、反応温度はより低くてすむことがわかる。な
お、この実験においては、生成油中の硫黄濃度
は、水素圧が高い程やや低められる傾向を示し、
その濃度はほぼ2.0〜2.2%であつた。 実施例 2 実施例1で用いたものと同じ性状の脱金属触媒
を用い、反応水素圧110Kg/cm2及び140Kg/cm2におい
て、減圧蒸留残油を水素化脱金属した。この場合
の原料油の性状は、バナジウム290ppm、ニツケ
ル90ppm、硫黄3.85%を示した。また、この場合
の反応は、液空間速度を0.25Hr-1に保ち、生成油
中のバナジウムがほぼ35ppm、ニツケルが25〜
30ppm、硫黄が2.0〜2.5%になるように徐々に昇
温して行なつた。 この実験における反応経過時間と、反応温度と
の関係を第2図に示す。曲線1は水素圧140Kg/cm2
及び曲線2は水素圧110Kg/cm2の結果を示す。な
お、反応温度は140Kg/cm2における反応開始温度を
基準とする相対温度で示した。この結果より、脱
金属工程の触媒寿命は、水素分圧が高い程著しく
延長されることがわかる。 実施例 3 実施例2において、水素圧140Kg/cm2で脱金属処
理して得られた脱金属油を原料油として用い、こ
れを種々の水素圧下で脱硫処理し、その場合の化
学水素消費量を測定した。なお、原料油として用
いた脱金属油は、バナジウム35ppm、ニツケル
26ppm、及び硫黄2.42%含むものであつた。ま
た、脱硫触媒は、アルミナ担体にCoO約4%及び
MoO3約12%担持させたもので、比表面積281m2/
g、細孔容積0.49c.c./g、平均細孔直径69Åを有
するものであつた。 水素消費量の測定には、精度を高めるために、
原料水素中にあらかじめヘリウムを少量混入し、
反応前後のヘリウム濃度と反応器出口ガス量とか
ら、ヘリウムのバランスを用いて求めた。なお、
この場合のヘリウムの分析は高精度質量分析計を
用いて行なつた。 脱硫実験は、液空間速度を1.0Hr-1、水素/原
料油容積比を500に保持し、反応温度を360〜400
℃の間で変化させて、生成油中の硫黄含量が0.6
〜2.0%になるようにして行なつた。 前記脱硫実験の結果、生成油中の硫黄含量が
0.6〜2.0%の範囲においては、水素圧が60〜180
Kg/cm2の場合、化学的水素消費量は脱硫黄量にほ
ぼ比例することが確認された。 第3図に、この実験において求めた脱硫黄量あ
たりの化学的水素消費量と水素圧との関係をグラ
フとして示す。この場合、化学的水素消費量は、
水素圧100Kg/cm2における値に対する相対値で示し
た。この結果から、脱金属油の水素化脱硫におい
ては、高水素圧になる程化学水素消費量が著しく
増加することがわかる。 実施例 4 実施例1において示したと同一の脱金属触媒を
用い、水素圧140Kg/cm2、液空間速度1.0Hr-1、反
応温度380〜400℃の条件下、実施例1で示したの
と同一の原料油を脱金属処理して、バナジウム
50ppm、ニツケル24ppm、硫黄2.18%、窒素
3500ppm、を含有する脱金属油を得た。 次に、この脱金属油を、実施例3で示したのと
同じ触媒の存在下、液空間速度を1.0Hr-1とし、
水素圧を140Kg/cm2及び110Kg/cm2において、生成油
中の硫黄含量が約0.50%になるように徐々に昇温
して水素化脱硫処理した。 この水素化脱硫処理において、反応経過時間と
反応温度との関係を第4図にグラフとして示す。
(曲線−1は水素圧140Kg/cm2、曲線−2は水素圧
110Kg/cm2)この場合、反応温度は反応開始温度
(約370℃)を基準として相対温度で示されてい
る。この結果から、脱金属油の脱硫においては、
本発明で用いる触媒は、水素圧が高い程かえつて
触媒の活性低下が著しいことが理解される。な
お、反応時間500〜1000時間における化学水素消
費量を、実施例3と同じ方法で測定したところ、
脱金属油1あたり、水素圧140Kg/cm2では65.4
及び水素圧110Kg/cm2では57.5であつた。これら
のことから、本発明で用いる脱硫触媒を用いて脱
硫する場合には、脱金属工程よりも低い水素圧で
行なうことが、触媒寿命及び化学的水素消費量の
両面において、かえつて有利であることが理解さ
れよう。 次に、この実施例において、脱金属処理後に得
られる廃触媒について、その粒子中のバナジウム
堆積状態を調べ、その結果を第5図に示す。第5
図aは、水素圧140Kg/cm2及び第5図bは、水素圧
110Kg/cm2で運転した結果得られた廃触媒について
の結果を各示す。図中、横軸は、触媒の直径方向
における表面部からの距離を表わし、X及び
X′は表面部、Yは中心部を各示す。縦軸は堆積
したバナジウム濃度を示す。なお、バナジウム濃
度は常法に従つて走査X線装置(EPMA)を用い
て測定した。 この結果から、140Kg/cm2の水素圧下で脱硫処理
した場合には、脱金属油中に残留している金属分
が触媒表面に堆積しやすいことがわかる。これに
対して、110Kg/cm2の水素圧で脱硫処理した場合に
は、金属分は触媒粒子の内部に堆積していること
がわかる。これらのことから、本発明に従つて、
脱金属工程よりも低い水素圧で脱硫することによ
り、いわゆる細孔入口の閉塞による活性被毒が起
りにくく、触媒寿命がかえつて長くなることが理
解されよう。 実施例 5 セピオライト鉱石を6〜20メツシユに粉砕した
のち、1.0規定の硝酸水溶液を約3倍容量加え、
約20時間放置してマグネシウムを抽出した。マグ
ネシウムを抽出することによつて、比表面積及び
細孔容積の増大したセピオライトが得られるが、
次に、このものを200℃で2時間乾燥してから、
通常の2液、2段浸漬法により、Cu及びMoを少
量担持させた。得られた金属担持触媒を500℃で
2時間焼成して、次の性状を有する触媒を得た。 金属担持量:CuO0.7%、MoO31.7% 比表面積:316m2/g 細孔容積(>75Å):0.65c.c./g この触媒を用い、n−ヘプタン不溶分11.5%、
バナジウム1130ppm、ニツケル106ppm、硫黄
5.18%、窒素5900ppm含む超重質原油を脱金属し
たのち脱硫処理した。 この場合、脱金属処理は、水素圧160Kg/cm2、液
空間速度0.20Hr-1の条件下で行ない、生成油中の
バナジウム量がほぼ100ppmとなるように徐々に
昇温した。反応開始から約500時間後までに得ら
れた脱金属油は、バナジウム127ppm、ニツケル
28ppm、n−ヘプタン不溶分2.85%、硫黄3.13
%、窒素5000ppmを含有するものであつた。 また、水素化脱硫処理は、アルミナ担体に、
MoO311.0%、CoO1.22%及びNiO0.77%担持させ
たもので、比表面積(窒素吸着法により測定)
231m2/g、細孔容積(水銀圧入法により測定)
0.543c.c./g、平均細孔直径93Åの性状を示す触媒
を用い、前記脱金属油を、水素圧100Kg/cm2、液空
間速度0.5Hr-1の条件下、生成油中の硫黄含量が
0.5〜0.6%になるように徐々に昇温させることに
よつて行なつた。反応開始後約500時間の反応温
度は390℃であり、また生成油は、硫黄0.46%、
窒素3800ppm、n−ヘプタン不溶分1.84%、バナ
ジウム26ppm及びニツケル11ppmの性状を示し
た。 なお、この一連の脱金属及び脱硫処理において
使用した全水素消費量は、約144/1原料油
であつた。これに対して、本実施例において、脱
金属及び脱硫処理の両工程とも水素圧160Kg/cm2
使用した以外は同様にして運転した場合の全水素
消費量は、約166/1原料油であつた。この
ことから、本発明によつて、脱金属工程を高水素
圧下で、及び脱流工程をこれよりも低水素圧下で
行なう時には、高価な脱硫触媒の1部を安価な脱
金属触媒で効果的に置換し得たという技術効果が
得られるだけでなく、さらに高価な水素の消費量
をも低減させ得るというすぐれた技術効果が達成
され得ることが理解されよう。 実施例 6 実施例1で用いたものと同じ脱金属触媒を用い
て実施例2に示した減圧残油を脱金属したのち水
素化分解した。脱金属処理は水素圧180Kg/cm2、液
空間速度0.20Hr-1、反応温度420℃にて行なつ
た。反応開始0〜500時間に得られた生成油の性
状は次のとおりであつた。
【表】 又脱金属処理に要した化学的水素消費量は反応
開始0〜500時間平均で133/1原料油であつ
た。この脱金属油を比表面積230m2/g、細孔容積
0.32c.c./g、平均細孔直径56ÅなるNiOを6重量
%、WO3を19重量%担持したシリカ・アルミナ
触媒(SiO2:Al2O3重量比=2:1)を用いて水
素圧180Kg/cm2および140Kg/cm2にて、液空間速度
0.25Hr-1温度420℃にて水素化分解した。反応開
始200時間後の生成油の主な性状およ水素消費量
を次に示す。
【表】 以上の結果から第2段工程において得られる水
素化分解油は高水素圧下で処理したものがやや良
好な性状を示すが、化学的水素消費量は大巾に異
り、本発明方法によつて第2段工程をより低水素
圧下で行なうことによつて水素消費量の低減効果
が大きいことが了解されよう。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の脱金属処理の結果
を示すグラフで、第1図は脱金属反応水素圧と相
対反応温度との関係、及び第2図は反応経過時間
と相対反応温度との関係を示す。第3図及び第4
図は本発明の脱硫処理の結果を示すグラフで、第
3図は脱硫反応水素圧と相対的化学水素消費量と
の関係、及び第4図は反応経過時間と相対反応温
度との関係を示す。第5図は、本発明の脱硫処理
から得られる廃触媒の粒子中のバナジウム堆積の
状態を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属を含む重質油の水素化処理方法におい
    て、 (イ) 重質油を、水素圧60〜350Kg/cm2、温度300〜
    480℃の条件下、セピオライト多孔質体を主成
    分とする触媒に接触させて脱金属・脱瀝する工
    程、 (ロ) 脱金属工程(イ)よりも少なくとも5Kg/cm2低め
    られ、かつ30〜250Kg/cm2の範囲に保持された水
    素圧のもと、温度300〜480℃において、脱金属
    工程(イ)から脱金属油を、水素活性化金属を含有
    し、有効平均細孔直径140Å以下かつ比表面積
    100m2/g以上の水素化精製触媒と接触させる水
    素化精製工程、 を含むことを特徴とする重質油の2段水素化処理
    方法。 2 水素化精製工程(ロ)における水素化精製触媒が
    アルミナ、シリカアルミナ、ゼオライト、シリカ
    マグネシア、シリカチタニアあるいはこれらにハ
    ロゲン、リン又はホウ素を添加したものの中から
    選ばれる少なくとも1種を担体として形成されて
    いる特許求の範囲第1項の方法。 3 脱金属工程(イ)におけるセピオライト多孔質体
    として、次の(a)〜(f)から選ばれる変性セピオライ
    トを用いる特許請求の範囲第1項又は第2項の方
    法。 (a) セピオライトを250〜1000℃で焼成すること
    により得られる細孔容積が増大されるととも
    に、比表面積が減少された変性セピオライト。 (b) セピオライトをマグネシウム脱離剤と反応さ
    せて比表面積及び/又は細孔容積の増大された
    変性セピオライト。 (c) セピオライトに水を加えて混練することによ
    つて得られる比表面積及び細孔容積の増大され
    た変性セピオライト。 (d) (a)〜(c)における変性セピオライトを得るため
    に用いた処理法の少なくとも2種を任意の順序
    で組合せて得られる変性セピオライト。 (e) (a)〜(d)の変性セピオライトに浸漬法により金
    属を担持させて得られる変性セピオライ。 (f) (a)〜(d)の変性セピオライトにイオン交換法に
    よりマグネシウムの一部を金属イオンによつて
    置換させて得られた変性セピオライト。 4 脱金属工程(イ)におけるセピオライト多孔質体
    として、亜鉛、銅、バナジウム、モリブデン、タ
    ングステン、鉄、コバルト、ニツケル及びランタ
    ニドの中から選ばれる金属の少なくとも1種を担
    持させたものを用いる特許請求の範囲第1項〜第
    3項のいずれかの方法。 5 脱金属工程(イ)において、水素圧90〜250Kg/cm2
    の水素圧下、重質油中の金属分の40%以上を除去
    するとともに、水素化精製工程(ロ)において、脱金
    属工程(イ)よりも少なくとも5Kg/cm2低く、かつ50
    〜180Kg/cm2の範囲に保持された水素圧下、ニツケ
    ル、コバルト、モリブデン及びタングステンの中
    から選ばれる金属の少なくとも1種を担持させた
    アルミナ又はシリカアルミナ触媒を用い、重質油
    中の水素化脱硫又は/及び脱窒素を行なう特許請
    求の範囲第1項〜第4項のいずれかの方法。
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