JPS61101946A - メツシユの製造方法 - Google Patents

メツシユの製造方法

Info

Publication number
JPS61101946A
JPS61101946A JP22255584A JP22255584A JPS61101946A JP S61101946 A JPS61101946 A JP S61101946A JP 22255584 A JP22255584 A JP 22255584A JP 22255584 A JP22255584 A JP 22255584A JP S61101946 A JPS61101946 A JP S61101946A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mesh
film
aluminum
acid
alumina layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22255584A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Fujiyoshi
好則 藤吉
Yutaka Yamamoto
裕 山本
Natsu Ueda
植田 夏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP22255584A priority Critical patent/JPS61101946A/ja
Publication of JPS61101946A publication Critical patent/JPS61101946A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/20Means for supporting or positioning the objects or the material; Means for adjusting diaphragms or lenses associated with the support

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、透過型電子顕微鏡観察において、観察試料を
電子線透過させる時に、対物レンズの固有な物体平面位
置へ安定に保持するための試料支持膜に用いられるメッ
シュの製造方法に関するものである。さらに詳しくは超
高分解能型電子顕微鏡による原子像の観察や、生体試料
の観察に必須な低(支持膜)ノイズ性や、極低温時の優
れた熱・電気伝導性を有する試料支持膜として用いられ
るメツシュの製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
透過型電子顕微鏡での試料観察には電子線透過能のよい
1000人程度以下の薄膜や、目の小さな金網(メツシ
ュ)が試料支持膜として一般に用いられている。観察試
料が微小な場合には、       1像コントラスト
が低下するため、支持膜を数10人程度に薄くした超薄
支持膜や、網の目を微細化し膜厚を薄くしたマイクログ
リッド(0,1〜10μ孔径)が開発されている。また
最近では、孔径をさらに100〜1000人にまで細く
したスーパーマイクログリッドと称されるべき支持膜も
試作されるに至っている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし原子や分子、あるいはその小集団などの極微細粒
子や有機結晶や遺伝子などの生体試料のように電子線に
損傷され易く、しかも大変率さなものを対象とする高分
解型電子顕微鏡観察においては、支持膜に対する要求が
厳しく、上述した支持膜はいずれも不完全なものばかり
である。その殆どは、原子像観察に必要な高倍率(百数
十万倍)になると支持膜自身の電子線散乱によるノイズ
が現れるからである。特に、遺伝子などの生体試料の直
接観察においては、試料が電子、viI散乱の低い軽元
素で成り立っているため、像コントラストが弱く、支持
膜のノイズが強いと、試料像の検出が困難となる。
支持膜ノイズをさけるには試料を空中に固定させるのが
理想的で、この目的には貫通孔をもったスーパーマイク
ログリッドが最適である。
スーパーマイクログリッドには、トロボミオシン膜や、
カーボン膜をイオンエツチングしたホーリーフィルム(
holey film)が試作されているが、いずれも
開孔面積比(観察可能領域の広さ)が小さく問題である
。また生体試料の観察は電子線照射による損傷を防ぐた
め、試料を極低温に凍結する必要がある。このため支持
膜には電子線照射時に発生する熱を速やかに周囲に拡散
除去する機能が必須であるが、カーボン膜は極低温下で
の熱伝導性が悪い点も問題である。
その他上記目的のグリッドには、電気伝導性に優れ、電
子線に対し安定で、しかもある程度の機械的強度をもち
、経時変化をしない点などが求められる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記の問題点を克服して、遺伝子のように
微細で強度的に弱い試料を空中に固定して、原子レベル
の分解能の像を撮影可能にする数百人程度の孔径で、で
きるだけ開孔面積比の大きいグリッドの作製を検討した
。その結果、アルミニウムの多孔質陽極酸化皮膜を用い
ると目的とするグリッドの製造が可能であることを見出
した。しかしながら、製造歩留りが(10%以下と)大
変に悪く、しかも孔の垂直性が悪いため観察視野が狭い
等、目的とする機能を充分に付与できない未完成な状態
にあった。
本発明者らはこの支持膜の製造工程の見直し、改良を鋭
意検討した結果、製造歩留りを大幅(80%以上)に向
上させ、しかも上記目的に必要な支持膜としての機能−
高い開孔率をもち、極低温での熱および電気伝導性に優
れ、電子線に対し安定で機械的強度も強い一アルミナス
ーパーマイクログリッドの製造法を完成し、本発明に至
った。
本発明は、アルミニウム材の前処理、陽極酸化条件を極
めて高度にコントロールした多孔質陽極酸化皮膜を作成
し、これに精巧にコントロールされた皮膜の化学溶解技
術や、金属・無機体の蒸着技術、熱処理技術を組み合わ
せることによって多機能で、しかも高い製造歩留りが達
成されることを特徴とする試料支持膜の製造方法である
さらに詳しくは、本発明はアルミニウム材の平滑化処理
および陽極酸化皮膜の薄膜化により孔の垂直性を改善し
、また陽極酸化される以外の表面を電気絶縁してから陽
極酸化に供することにより皮膜の均一生長を促し、また
製造歩留りを悪(する大きな因子の一つであった皮膜の
化学溶解を二段階に分けて精度よく化学溶解を行うこと
により任意の孔径、開孔率を得られるようにし、さらに
金、銀などの金属あるいはその他の無機体を皮膜上に蒸
着することによって、熱および電気伝4性を改良し、さ
らに100℃〜1500℃で熱処理することにより電子
ビームに対する安定性を増加させることによって、製造
歩留りが高(、しかも目的とする機能−開孔率が高く、
極低温での熱および電気伝導性に優れ、電子線安定性、
機械的強度、耐溶剤性に優れた−を有する試料支持膜の
製造方法に関するものである。
即ち、本発明はアルミ材の表面を研摩し、又は固体物質
上にアルミニウムを蒸着し、ついでこれをpH5以下も
しくは8以上の電解質溶液中で電気化学的に酸化してア
ルミニウム表面上に多孔性アルミナ層を形成し、ついで
当該多孔性アルミナ層からなる皮膜を皮膜剥離剤、金属
エツチング剤、又は電気化学的手段により剥離し、この
皮膜と金属メッシュとを接着した後、この皮膜の持つ孔
の底部を形成する面を化学的に溶解し又は切除して、当
該孔を貫通孔とするメツシュの製造方法及び、さらに貫
通孔としたメツシュに金属又はカーボンを蒸着したメッ
シュの製造方法及び、さらに金属又はカーボンを蒸着し
たメッシュからアルミナ層を化学的に溶解除去したメツ
シュの製造方法を提供するものである。
本発明においては、電気化学的酸化に先立って、アルミ
材またはアルミニウム蒸着した固体物質の一部を電気絶
縁処理し、電気化学的酸化に際しては、電解液に浸漬し
た絶縁未処理部分が電解液か゛ら露出しないように電気
化学的に酸化することが、多孔性アルミナ層をアルミニ
ウム表面上に均一に形成させるうえで好ましい。
また、多孔性アルミナ層からなる皮膜を剥離する際、剥
離操作に先立って、皮膜をクロスカットしておくときれ
いに剥離することができること、および所望の形状の皮
■りに調製し得ることから好都合である。また、皮膜の
持つ孔の底部を形成する面を化学的に溶解し、又は切除
して当該孔を貫通孔とした後100〜1500°Cに加
熱処理することが好ましい。このような処理をして得た
メツシュは、未処理のものと比べて電子顕微鏡用試料と
して用いたとき、電子ビームの変化を生ぜしめ難い。
本発明において貫通孔とする工程の後に、好ましくはさ
らに孔壁を化学的に溶解して孔径を拡大することができ
る。
本発明に用いられるアルミ材としては、−FG公知のも
のが使用可能である。アルミ材と同様に固体物質にアル
ミニウムを蒸着したものを用いることもできる。アルミ
材の表面が汚れていたり、又は酸化皮膜があるときは汚
れや皮膜を除去することが好ましい。このような除去に
はアルミナやアルミニウムをエツチングすることができ
る酸又はアルカリが用いられる。エッチ゛ング溶液とし
ては、例えば酸としては、(1)フッ化水素酸、過塩素
酸、硫酸、塩酸、硝酸、・クロム酸、リン酸などの無機
酸水溶液や、(2)ギ酸、酢酸、シュウ酸などの有機酸
水溶液が、アルカリとしては、(3)水酸化ナトリウム
、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの水溶液等が、
さらに(4)  (11(21(3)で挙げた水溶液に
アルコールや界面活性剤を添加した水溶液等が挙げられ
る。また(11〜(4)の中から一種または二種以上を
選び出し混合して用いることも可能である。
電気化学的酸化に先立って行われるアルミ材またはアル
ミニウム蒸着した固体物質の一部の絶縁処理は、有機ポ
リマーの塗布や絶縁テープの軸着でもよいが、バリヤー
型の酸化皮膜の形成であってもよい。このバリヤー型の
酸化皮膜の形成は、アルミニウムを陽極とし、pl(6
〜8の電解質溶液に絶縁処理をしようとする部分を浸漬
して通電することにより、陽極酸化を行うとバリヤー型
(無孔性)の酸化皮膜が形成される。この際に用いられ
る電解質溶液としては、ホウ酸アンモニウム、酒石酸ア
ンモニウム、アジピン酸、リン酸アンモニウム、コハク
酸、ゲルタン酸、リンゴ酸等のpHが中性付近を示す一
般公知の水溶液が挙げられる。
本発明において用いられるアルミ材は表面研摩してから
用いられるが、研摩方法としてはパフ研摩、バレル研摩
、アブレソシブヘルト研摩などの機械研摩や、リン酸−
硫酸系、リン酸−硝酸系、フン酸−硝酸系などの浴を用
いる化学研摩法などの研摩方法のほかに、最も好ましい
ものとして電解研摩法が用いられる。電解研摩に用いら
れる電解研摩浴としては、一般公知の過塩素酸−エタノ
ール、過塩素酸−酢酸、硫酸−リン酸−グリセリン、リ
ン酸、ホウフッ酸、炭酸ナトリウム−リン酸三ナトリウ
ム、硫酸、水酸化カリウム−酪酸、ホウフッ酸−硝酸−
硝酸銅、リン酸−硫酸−エチレングリコールモノエチル
エーテル、硫酸−クロム酸等の水溶液が挙げられる。
このアルミ材の表面研摩によって、アルミ表面が平滑面
となり、これを陽極酸化するとアルミニウム表向に対し
て垂直に伸びた孔を持つ多孔性アルミナ層が生成し、孔
の垂直性に優れた皮膜が得られる。
本発明において表面研摩と絶縁の工程はその順序におい
てどちらが先であってもかまわない。
本発明において行われる電気化学的酸化は、アルミ材又
はアルミニウム蒸着した固体物質を陽極として、pH6
以下もしくは8以上の電解質溶液中で通電して行われ、
いわゆる陽極酸化が行われるが、この陽極酸化によりア
ルミニウム表面に多孔性アルミナ層が形成される。
陽極酸化は通常1〜300vの定電圧若しくは1〜20
0mA/cm”の定電流密度、0〜60℃の浴温で行う
ことが好ましく、斯くするとき、アルミニウム表面上に
その径が1mμ〜1μの均一な柱状孔が多数形成される
。用いられる液としては、水溶液及び非水溶液の双方が
挙げられ、好ましい電解液の例としては、(1)硫酸、
リン酸、ホウ酸、クロム酸、ピロリン酸、スルファミン
酸等の無機酸の水溶液、(2)ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、ブタン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、マレイン酸、イタコン酸、オキシモノカルボン酸
、グリコール酸、グリオキシル酸、乳酸、オキシジカル
ボン酸、タルメロン酸、リンゴ酸、酒石酸、オキシトリ
カルボン酸、クエン酸等の脂肪族カルボン酸の水溶液、
(3)上記(1) (21で挙げた無機酸や脂肪族カル
ボン酸中の一種または二種以上とスルホサリチル酸、フ
タル酸、スルホフタル酸、ペンゾールスルホン酸、トリ
メリット酸、ピロメリット酸、フェノールスルホン酸、
クレゾールスルホン酸、チモールスルホン酸、ナフトー
ルスルホン酸、アントラキノンスルホン酸等の芳香族カ
ルボン酸の中から選ばれた一種または二種以上の混合水
溶液、(4)水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、炭酸ナトリウム、フン化ナトリウム、リン
酸ナトリウム等のアルカリ水溶液、(51(4)の水溶
液にアルミナの溶解作用を抑制するインヒビターq>酸
化作用を促進する過酸化水素などの酸素供与体、あるい
はグリコール酸塩、カルボン酸塩、金属塩、アルコール
類などの添加剤を混入させた水溶液、(6)ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、N、N−ジメチルホルム
アミド、エチレングリコール、グリセリン、エチルアル
コール、メチルアルコール、セロソルブ、ジオキサン、
ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン等の非水溶
媒が挙げられ、このうち+11〜(3)のものが好まし
い。また、陽極酸化に当っては、直流のほか、交流、交
直重畳、矩形波、三相不完全波等の変形波も利用できる
が、直流の波形を利用することが好ましい。
多孔質陽極酸化皮膜のセル径、孔径、バリヤ一層の厚さ
く図1参照)は全て陽極酸化電圧の一次関数となり、皮
膜厚さは陽極酸化時間に比例する。したがって陽極酸化
電圧と処理時間とをコントロールすれば任意のディメン
ションをもった多孔質皮膜が得られる。ただしセル径(
w)孔径(p)の間には概ねW″=−3pの関係が成立
しているので、このバランスを(ずして開孔率をあげる
には孔の底部を形成する面を化学的に溶解するか又は切
除しなければならない。また(1)〜(5)の各浴には
印加できる固有の陽極酸化電圧の範囲があるので必要に
応じて選択する。
本発明において皮膜剥離は、塩化第二水銀水溶液、ヨー
ド−メタノール混合液、フッ化水素−硝酸混合液、塩化
第二銅−塩化第二水銀−濃塩酸、金属水銀、塩酸−無水
エーテル、フッ酸−硝酸、ヨード−メタノール等、一般
に知られている皮膜剥離液または剥離剤を用いてアルミ
ニウムのみを溶解する方法、さらにはアルミニウム材の
片面のみを陽極酸化し、陽極酸化されていない裏面から
先に述べたエツチング法や研摩法によりアルミニウム金
属を除去する方法によって可能である。
また試料を陰極に接続して、陽極酸化時と逆の電場を印
加する逆電解法によっても皮膜の剥離ができる。微小な
プロトンがアルミナマトリックス中を泳動してアルミニ
ウムー金属界面で水素ガスとなり、アルミニウムー酸化
皮膜界面に機械的応力が発生するからである。ただしこ
の場合、基盤目傷は入れておかない方が好ましい。
本発明に用いられる補強用の金属メッシュには、銅、白
金、金、ステンレス、モリブデン、ニッケルなどの金属
でできたシートメツシュが使用できるが、銀、モリブデ
ン製メツシュが最も好ましい。なお、皮膜の剥離工程と
金属メツシュへの接着工程は順序を逆にすることも可能
である。皮膜の化学溶解は製造歩留りを左右する重要な
工程であるので、浴濃度、浴温、溶解時間を厳密にコン
トロールする必要がある。化学溶解液としては、原則と
して酸やアルカリ水溶液であれば何でも使用できる。
皮膜の持つ孔の底部を形成する面を化学的に溶解し又は
切除して当該孔を貫通孔とした後の熱処理工程は100
〜1500℃の温度範囲が好ましく、500℃以上の高
温が最も好ましい。温度が低いと処理効果が少なく 、
1500°Cに近くなると皮膜がカールしてクラックが
入りやすくなる。
本発明において、熱および電気伝導性を改良するために
用いられる蒸着物質には、金、白金、モリブデン、銀、
アルミニウム等の金属、あるいはカーボン等の無機体を
使用できる。蒸着・析出方法としては、真空蒸着、イオ
ンブレーティング、イオン蒸着法等のドライブレーティ
ングや化学気相メッキ(CVD) 、陰極スパッタリン
グ等、世の中に知られている蒸着・析出法のいずれでも
よい。
尚、上記の熱処理工程と蒸着工程はその順序においてど
ちらが先であってもかまわない。
〔実施例〕
以下実施例をあげて本発明を説明する。
実施例−1 図1は実施例−1による製造工程をフローシートでわか
りやすく示したものである。
まず(a): 99.99%AI板(30X 70 x
 O,3mm)を選び、(b):これを0.1モルのフ
ッ化水素酸水溶液中に浸漬して自然酸化皮膜を除去し、
A1表面を少しエツチングする。(C):陽極酸化に供
しない(多孔質型皮膜を形成しない)部分(30X 3
0xo、3n)を0.1モルホウ酸アンモニウズ水溶液
中にて陽極酸化を行いバリヤー型の酸化皮膜を形成して
電気絶縁膜とする。(d):この後、過塩素酸−エタノ
ール混合液(1: 4)にて電解研摩を行いA1表面を
鏡面化する。(e):15%硫酸水溶液中、25℃、1
5vの定電圧で10秒間陽極酸化する。(f):陽極酸
化皮膜上にAI板に達する2×2mm角の基盤目状の傷
をつけ、(g):塩化第二水銀の水溶液に浸漬して皮膜
を剥離する。(h)=2×2fsの皮膜片を銀製メツシ
ュに接着して補強する。(i):これを40℃一定に保
たれた濃度の異なる(1モルおよび0.1モル)硫酸水
溶液中で孔壁およびバリヤ一層を段階的に化学溶解して
、開孔率の高い貫通孔をもったアルミナ支持膜とする。
(J):さらに550℃で10分間これを熱処理して皮
膜中の水および電解質アニオンを除去して、熱安定性、
電子線安定性に優れた支持膜とする。(K):最後に熱
伝導性、電気伝導性改良のため、八gを真空蒸着して、
(1)アルミナスーパーマイクログリッドができあがる
実施例−1の操作により製造したアルミナスーパーマイ
クログリッドの顕微鏡写真(倍率29万倍)を図2に示
す。
本発明品は孔の垂直性が大幅に改善されてお 、す、観
察可能視野が広くなっていることが明白である。本発明
法による製造歩留りは常に80%以上であった。極低温
での熱伝導性の良さは、本発明者らが新たに開発した低
温試料ステージを用い、液体ヘリウム(’He)冷却下
で、支持膜に電子ビームを照射しながら、電子線照射中
の支持膜温度を測定したところ、ネオンガスの結   
   1晶化温度以下、すなわち支持膜に温熱は殆ど生
しておらず7.9°に以下の状態にあることから明確に
証明された。電子ビーム照射による支持膜の損傷も通常
の電顕使用範囲内においては認められなかった。機械的
強度は銀製メツシュと複合化することにより補強されて
おり、観察試料を乗せたり、ピンセントで操作したりす
る通常の取扱いの範囲においては何ら問題は生じなかっ
た。支持膜の構成がアルミナおよび金属であるので、耐
有機溶剤性、耐熱性にも優れていることが確認された。
以下、他の実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例−2 実施例−1において陽極酸化条件を、5v定電圧でそれ
ぞれ30秒間陽極酸化する以外は全く同様にして製造す
る。得られた支持膜の孔径は120人であった。熱およ
び電気伝導性、電子線に対する安定性、機械的強度、耐
溶剤性も実施例−1と同様優れていた。
実施例−3 実施例−1において陽極酸化条件を、電解浴として0.
5モルシュウ酸水溶液、浴温30℃、55■の定電圧、
電解時間5秒間とし、皮膜の化学溶解条件を1モルおよ
び0.1モル塩酸、浴温40℃とし、皮膜の熱処理条件
を700℃、5分間とし、銀蒸着の代わりにカーボンを
蒸着する以外は全〈実施例−1と同様にして製造する。
得られた支持膜の孔径は1300人であった。支持膜と
しての機能−電気伝導性、電子線安定性、機械的強度、
耐溶剤性も硫酸皮膜の場合と同様良好であった。
実施例−4 実施例−1において陽極酸化条件を、電解浴に0.4モ
ルリン酸水溶液、浴温25℃、100Vの定電圧、電解
時間5秒とし、熱処理条件を700℃、5分間とする以
外は全〈実施例−1と同様にして製造する。得られた支
持膜の孔径は2200人であった。支持膜としての機能
−熱および電気伝導性、電子線安定性、機械的強度、耐
溶剤性も実施例−1の硫酸皮膜の場合と同様良好であっ
た。
実施例−5 実施例−1において、多孔性アルミナ上に銀を真空蒸着
後、0.1モル硫酸水溶液を用いて多孔性アル、ミナ層
を完全に溶解除去して、いわゆる銀レプリカ膜とする。
得られた銀レプリカグリッドは、通常の操作の範囲内に
おいて機械的強度に優れ、経時変化もなく、熱および電
気伝導性、電子線に対してはアルミナ複合マイクログリ
ッドより(iれる(頃向にあった。
実施例−6 実施例−■において、銀蒸着工程のみを省略する以外は
全く同様にして製造する。得られたグリッドは、実施例
−1で得られたものよりも、熱および電気伝導性に劣る
ものの、その他の特性は同等であり、電顕観察条件のゆ
るい範囲においては充分使用に耐えるものであった。
このようにして得られたマイクログリッドは、遺伝子の
ような生体試料の観察用としてのみならず、超微粒子の
観察や触媒表面での有機化合物の結合状態の観察、ある
いは分子ふるいとしての応用、気体やコロイドの分離膜
、電子線やX線のレジスト用マスクとしても応用できる
【図面の簡単な説明】
図1は実施例−1による製造工程を示すフローシート、
図2は実施例−1で得られたアルミナスーパーマイクロ
グリッドの顕微鏡写真(倍率29万倍)である。 出願人代理人  古  谷     倉口  1 手屓ε十甫正柑:(方式) 昭和60年3月15日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミ材の表面を研摩し、又は固体物質上にアルミ
    ニウムを蒸着し、ついでこれをpH6以下もしくは8以
    上の電解質溶液中、電気化学的に酸化してアルミニウム
    表面上に多孔性アルミナ層を形成し、ついで当該多孔性
    アルミナ層からなる皮膜を皮膜剥離剤、金属エッチング
    剤、又は電気化学的手段により剥離し、この皮膜と金属
    メッシュとを接着した後、この皮膜の持つ孔の底部を形
    成する面を化学的に溶解又は切除して、当該孔を貫通孔
    とすることを特徴とするメッシュの製造方法。 2 電気化学的酸化に先立って、アルミ材またはアルミ
    ニウム蒸着した固体物質の一部を電気絶縁処理し、電気
    化学的酸化に際しては、電解液に浸漬した絶縁未処理部
    分が電解液から露出しないように電気化学的に酸化する
    特許請求の範囲第1項記載のメッシュの製造方法。 3 多孔性アルミナ層からなる皮膜を剥離するに先立っ
    て、皮膜をクロスカットしておく特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載のメッシュの製造方法。 4 皮膜の持つ孔の底部を形成する面を化学的に溶解し
    、又は切除して当該孔を貫通孔とした後、100〜15
    00℃に加熱処理する特許請求の範囲第1項〜第3項の
    いずれか一項に記載のメッシュの製造方法。 5 アルミ材の表面を研摩し、又は固体物質上にアルミ
    ニウムを蒸着させ、ついでこれをpH6以下もしくは8
    以上の電解質溶液中、電気化学的に酸化してアルミニウ
    ム表面上に多孔性アルミナ層を形成し、ついで当該多孔
    性アルミナ層からなる皮膜を皮膜剥離剤、金属エッチン
    グ剤、又は電気化学的手段により剥離し、この皮膜と金
    属メッシュとを接着した後、この皮膜の持つ孔の底部を
    形成する面を化学的に溶解し又は切除して、当該孔を貫
    通孔とし、ついで金属またはカーボンを蒸着した後、ア
    ルミナ層を化学的に溶解除去することを特徴とするメッ
    シュの製造方法。 6 電気化学的酸化に先立って、アルミ材またはアルミ
    ニウム蒸着した固体物質の一部を電気絶縁処理し、電気
    化学的酸化に際しては、電解液に浸漬した絶縁未処理部
    分が電解液から露出しないように電気化学的に酸化する
    特許請求の範囲第5項記載のメッシュの製造方法。 7 多孔性アルミナ層からなる皮膜を剥離するに先立っ
    て、皮膜をクロスカットしておく特許請求の範囲第5項
    又は第6項記載のメッシュの製造方法。 8 皮膜の持つ孔の底部を形成する面を化学的に溶解し
    、又は切除して当該孔を貫通孔とした後、100〜15
    00℃に加熱処理する特許請求の範囲第5項〜第7項の
    いずれか一項に記載のメッシュの製造方法。
JP22255584A 1984-10-23 1984-10-23 メツシユの製造方法 Pending JPS61101946A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22255584A JPS61101946A (ja) 1984-10-23 1984-10-23 メツシユの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22255584A JPS61101946A (ja) 1984-10-23 1984-10-23 メツシユの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS61101946A true JPS61101946A (ja) 1986-05-20

Family

ID=16784282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22255584A Pending JPS61101946A (ja) 1984-10-23 1984-10-23 メツシユの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61101946A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998009005A1 (en) * 1996-08-26 1998-03-05 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Method of manufacturing porous anodized alumina film
KR100502554B1 (ko) * 1998-09-03 2005-10-19 한국타이어 주식회사 내구성이 향상된 원통형 분리막의 제조 방법
JP2006062049A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Kanagawa Acad Of Sci & Technol ナノピラー構造体とその製造方法および分離用デバイスとその製造方法
JP2007056295A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Univ Of Electro-Communications カーボンチューブ及びカーボンチューブの製造方法
JP2007231340A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Fujifilm Corp ナノ構造体の製造方法
JP2008202112A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Fujifilm Corp 微細構造体および製造方法
JP2009120892A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 陽極酸化アルミナ自立膜およびその製造方法
JP2011500969A (ja) * 2007-10-26 2011-01-06 ユニヴェルシテ ポール サバティエ トゥールーズ トロワ アルミニウム基板から規則性多孔質構造を製造する方法
JP2012140708A (ja) * 2012-01-27 2012-07-26 Fujifilm Corp 微細構造体および製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5816453A (ja) * 1981-07-20 1983-01-31 Sanyo Electric Co Ltd 試料支持膜

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5816453A (ja) * 1981-07-20 1983-01-31 Sanyo Electric Co Ltd 試料支持膜

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998009005A1 (en) * 1996-08-26 1998-03-05 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Method of manufacturing porous anodized alumina film
US6139713A (en) * 1996-08-26 2000-10-31 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Method of manufacturing porous anodized alumina film
KR100502554B1 (ko) * 1998-09-03 2005-10-19 한국타이어 주식회사 내구성이 향상된 원통형 분리막의 제조 방법
JP2006062049A (ja) * 2004-08-30 2006-03-09 Kanagawa Acad Of Sci & Technol ナノピラー構造体とその製造方法および分離用デバイスとその製造方法
JP2007056295A (ja) * 2005-08-23 2007-03-08 Univ Of Electro-Communications カーボンチューブ及びカーボンチューブの製造方法
JP4625955B2 (ja) * 2005-08-23 2011-02-02 国立大学法人電気通信大学 カーボンチューブ及びカーボンチューブの製造方法
JP2007231340A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Fujifilm Corp ナノ構造体の製造方法
JP2008202112A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Fujifilm Corp 微細構造体および製造方法
JP2011500969A (ja) * 2007-10-26 2011-01-06 ユニヴェルシテ ポール サバティエ トゥールーズ トロワ アルミニウム基板から規則性多孔質構造を製造する方法
JP2009120892A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Sumitomo Electric Ind Ltd 陽極酸化アルミナ自立膜およびその製造方法
JP2012140708A (ja) * 2012-01-27 2012-07-26 Fujifilm Corp 微細構造体および製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4687551A (en) Porous films and method of forming them
JP4813925B2 (ja) 微細構造体の製造方法および微細構造体
JP4870544B2 (ja) 微細構造体の製造方法および微細構造体
US20090311577A1 (en) Corrosion-resistant material and manufacturing method of the same
TWI831818B (zh) 陽極氧化鈦材及其製造方法
JP4800860B2 (ja) 微細構造体の製造方法および微細構造体
JP4768478B2 (ja) 微細構造体の製造方法および微細構造体
JP2008202112A (ja) 微細構造体および製造方法
Ma et al. Corrosion and anodizing behavior of T1 (Al2CuLi) precipitates in Al-Cu-Li alloy
JPS61101946A (ja) メツシユの製造方法
JP2007238988A (ja) 微細構造体の製造方法および微細構造体
JP4800799B2 (ja) 微細構造体の製造方法および微細構造体
CN103436947A (zh) 涂层导体Ni-5at.%W合金基带的电化学抛光方法
CN105977122B (zh) 多孔氮化硅支撑膜窗格的制备
JP4884202B2 (ja) 微細構造体の製造方法および微細構造体
WO2002028838A2 (en) Magnesium anodisation system and methods
JP2011157624A (ja) 高耐電圧性を有する表面処理アルミニウム部材およびその製造方法
Ma et al. Effect of Barrier Layer on Corrosion Resistance of Porous-Type Anodic Films Formed on AA2055 Al–Cu–Li Alloy and Pure Aluminum
Kikuchi et al. Fabrication of three-dimensional platinum microstructures with laser irradiation and electrochemical technique
Liu et al. Effect of crystalline water molecules on the preparation and growth of superhydrophobic films via electrodeposition
Rahimi et al. The effect of aluminum electropolishing on nano-pores arrangement in anodic alumina membranes
Gumowska et al. The morphology of the alumina films formed tn the anodization process of aluminium in the orthophosphoric acid solution. The Co-Fe alloys electrodeposition into obtained alumina pores
JP2009263748A (ja) 微細構造体およびその製造方法
Panitz et al. The effect of different aluminum alloy surface compositions on barrier anodic film formation
Ghanbari Haghighi et al. Effect of Applied Voltage on the Formation of TiO2 Nanotube on Titanium Substrate using Anodizing Process