JPS6110128Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、バルコニー等における古くなつた
手摺における太陽熱集熱器支持構造に関する。

従来バルコニー等の手摺に相当重量のある太陽
熱集熱器を支持させることが行われているが、古
くなつて腐蝕の出始めた手摺に支持させることは
危険であるので、このような場合新しい材料と取
り替える必要がある。しかし、一般に手摺は、バ
ルコニー床部に埋設されたアンカーにより起立固
定された複数本のポールと、両ポール間に水平に
支架固定された上レール及び下レールと、これら
上、下レール間に固定された縦桟とからなるか
ら、新しい材料と取り替えるには、バルコニー床
部を一部取り壊して新しいアンカーを埋設しなけ
ればならず、その作業にはなはだしく手数がかか
る不便があつた。

本案は従来の不便を除くと共に太陽熱集熱器を
支持する強度を増大させることができる古手摺に
おける太陽熱集熱器支持構造を提供するもので、
以下図面を参照してその詳細を説明する。

まず、古くなつた手摺は、一例として第５図示
のように、バルコニーＦ上に突設された立上り部
１と、上記立上り部１に埋設されたアンカーによ
り該立上り部上に起立固定された複数本の角筒状
ポールａ…と、上記ポール上端に固定された上レ
ールｂ…と、上記ポール下端部間に水平に固定さ
れた下レールｃ…と、上記上、下レール間に固定
された縦桟ｄ…からなり、この手摺についてその
ポールａ…のみを残して他の上、下レールｂ…、
ｃ…、縦桟ｄ…を除去しておく。

本案の支持構造は次のようである。第１、２図
において、上記古ポールａ…の外側に、該古ポー
ルよりも適宜内径が大きく且上記立上り部１から
上階のバルコニーＦ下面までの距離より適宜短い
長さを有する角筒状新ポール２…の各下端部が被
嵌され、各新ポール２の上下両端が上階バルコニ
ーＦ下面及び立上り部１にそれぞれ固定され、こ
れら新ポール２…の間に上レール３…及び下レー
ル４…が水平に支架固定されると共に、各上下レ
ール間に縦桟５が固定され、そのうち集熱器６を
取付けるべき部分については縦桟が取付けられな
い。場合によつては、上記の集熱器６を取付ける
部分には下レール４も取付けないことがある。

上記新ポール２の上、下端の固定構造について
は、まずポール下端についてみると、第３図示の
ように古ポールａの根本に、下端にフランジ８を
有する短角筒状の受け金具７を被嵌し、該受け金
具７に新ポール２の下端部を被嵌した状態で、受
け金具のフランジ８から打込アンカーボルト９を
立上り部１に打込むと共に、新ポール２下端部か
らボルト１０，１０を受け金具７に螺着してあ
る。他方、ポール上端については、上端にフラン
ジ１２を有する適宜長の角筒状の受け金具１１を
新ポール２の上端部に摺動自在に嵌入し、そのフ
ランジ１２から打込アンカーボルト１３…を上階
のバルコニーＦ下面に打込むと共に、新ポール２
上端部からボルト１４，１４を受け金具１１に螺
着してある。

太陽熱集熱器６は、本例では扁平矩形箱形であ
つてその扁平面を開口したケース内に集熱板を上
面開口面と平行に配設すると共に、ケース開口面
を透明ガラス１５を嵌めた受光面に形成したもの
で、この集熱器６がその一側端部を、上記立上り
部１の外面に打込アンカーボルト１９により水平
に突設された支持材１６の外端部に丁番等の取付
金具１７によりに連結されると共に、集熱器他側
端部を上記上レール３に丁番等の取付金具１８に
より連結して、その受光面を外方上向き傾斜に位
置させた状態に支持される。

上記支持材１１は、場合によつては、上記下レ
ール４にボルトで固定してもよく、又下レール４
と一体のものであつてもよい。

本案においては、第４図示のように横断面にお
いて差込部２０ａ及び溝部２１ａを有する一対の
割ポール２′ａ，２′ａを互に相手の溝部２１ａに
差込部２０ａを係合して角筒状に形成される新ポ
ール２ａを使用することもできる。

さらに、本案においては、新ポールの上端を上
階のバルコニーＦ下面に固定するものに限らず、
建物外壁面等に適宜のブラケツトを介して固定す
るようにいしてもよい。

この考案の古手摺における太陽熱集熱器支持構
造によれば、古ポールの基礎部を一部取り壊す等
の面倒な作業を省略でき、集熱器支持構造の形成
作業を一段と能率的に行うことができるようにな
り、しかも古手摺のポールを新ポールの内部に包
みこんで新ポールの強度に寄与させているから、
相当重量のある太陽熱集熱器を安全確実に支持す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は本案
支持構造を備えたバルコニーの一部の正面図、第
２図は第１図の−断面図、第３図は新ポール
部分の一部省略拡大縦断正面図、第４図は新ポー
ルの他の例の拡大端面図、第５図は古手摺を備え
たバルコニーの一部の正面図である。 Ｆ……バルコニー、ａ……古ポール、２，２ａ
……新ポール、３……上レール、６……太陽熱集
熱器。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バルコニー上に設けられた古い手摺の少くとも
   太陽熱集熱器を取付けるべき部分におけるレール
   及び縦桟等を除去した残りの、バルコニーに固定
   起立されている複数本の古ポールについて、 上記各古ポールに筒状の新ポールが該古ポール
   を包むように被装され、該新ポールの下端が上記
   バルコニーに固定されると共に新ポール上端が建
   物の適所に固定され、さらに該新ポール間に少く
   とも上レールが固定され、 扁平形の太陽熱集熱器がその受光面を外方に向
   けた状態でその一側端を上記上レールに、他端側
   をその下部にそれぞれ取付けられた、 古手摺における太陽熱集熱器支持構造。