JPS609983Y2 - カセツトテ−プレコ−ダのカセツト収納具開放緩衝装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、カセットテープレコーダに設けられているカ
セット収納具をスプリング力で開放突出する際の緩衝装
置に関するものである。

〔従来技術〕

カセットテープレコーダには、カセットを所定の向きに
位置合わせし、且つ所定の位置に位置決めするためのカ
セット収納具が設けられるものがあり、このカセット収
納具は、従来、カセット取出しの際にボタン操作すると
、係止用の爪が外れ、スプリング力で上方を所定の角度
開放突出するようになっている。

そのため、開放時スプリング力でカセット収納具は勢い
良く突出して適宜ストッパに当るので、大きい衝撃音を
生じると共に、その衝撃でテープが動いたり、傷がつい
たり、更にはガタを生じて故障し易い等の不都合があっ
た。

〔考案が解決しようとする問題点３ 本考案は、このような不都合を解消すべくなされたもの
で、カセット収納具をスプリング力で開放突出する場合
に回転摩擦力を用いてその突出力を低減させ、緩やかに
突出するようにし、しかもその構成を極力簡単にしたカ
セットテープレコーダのカセット収納具開放緩衝装置を
提供するものである。

実施例 以下、図面を参照して本考案の一実施例を具体的に説明
すると、第１図において、符号１はカセット収納具であ
り、下部に回転軸２が設けられて回動することにより上
方を所定の角度開放突出するようになっており、上部に
係止ピン３を有していて、閉じた場合にその係止ピン３
をテープレコーダボデー側の爪４に引掛けてその状態を
保持するようにしである。

また、カセット収納具１の下部には開放用のスプリング
５が付勢され、開放時、ボタン操作して爪４による係止
ピン３の係止を解くと、スプリング５の力でカセット収
納具１が自動的に突出する。

このような構成において、カセット収納具１の回転軸２
に扇形のギヤ部材６がその開閉に連動して回動すべく固
着され、ギヤ部材６には、パイプ材からなる回転軸部材
７にローレット加工などの転造で形威したギヤ部７ａを
噛合せて一緒に回動するようになっている。

回転軸部材７は、軸方向一方に上記ギヤ部７ａを有し、
その他方には回転摩擦支持部７ｂを有していて、こ支持
部７ｂがテープレコーダボデー側でフクラマシ、押し拡
げ加工などで形威される両端のフランジ８により抜は止
めされながら二つ割りの樹脂から成る支持部材９で回転
摩擦を発生すべく挟圧支持されている。

なお、符号１０は油溝で、ここには粘性の大きいグリー
スなどを注入し、回転摩擦に円滑性をもたらすようにし
である。

本考案はこのように構成されているから、カセット収納
具１を開放するとき、爪４を外すと、スプリング５の力
でカセット収納具１が突出するようになり、これに連動
してギヤ部材６が回動し、且つそれと噛合う回転軸部材
７も逆方向に回動し始める。

ところで、回転軸部材７は支持部材９で回転摩擦力を付
与されているため、若干遅延してゆっくり回るようにな
り、このような回転軸部材７により規制されてカセット
収納具１は緩やかに開放突出する。

なお、本考案はこのような実施例のみに限定されるもの
ではなく、例えば第３図のように回転軸部材７をそれと
同軸上に配置された支持部材９′のバンド部９ａ’で支
持しても良く、更にはギヤ部材６と回転軸部材７との噛
合いをラックとピニオンのような組合せ、すなわち、カ
セット収納具１が回転軸２を軸にして回転開放されるの
ではなく、全体的に移動開放するものにあっては、その
下部にラックを取付け、そのラックに噛合うピニオンと
して回転軸部材７のギヤ部７ａを噛合わせるようにして
もよい。

〔考案の効果〕

このように本考案によるカセットテープレコーダのカセ
ット収納具開放緩衝装置によれば、回転軸部材７を、ギ
ヤ部材６と噛合うギヤ部７ａを、パイプ材をローレット
加工して周面に形威し、このギヤ部７ａからパイプ材の
軸方向に連続して回転摩擦支持部７ｂを設け、この回転
摩擦部７ｂを支持部材９に支持したので、きわめて簡単
な構成でありながらカセット収納具１を、騒音の発生が
なく緩かに突出することができる。

また、構造が簡単で、部品点数も少いので、組付け、補
修等が容易であり、しかも、設置スペースがすくなくて
すみ、軽量、かつ廉価に提供できる、などの効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による装置の実施例を示す斜視図、第２
図は同要部の分解斜視図、第３図は他の実施例の斜視図
である。 １・・・・・・カセット収納具、２・・・・・・回転軸
、３・・・・・・係止ピン、４・・・・・・爪、５・・
・・・・スプリング、６・・・・・・ギヤ部材、７・・
・・・・回転軸部材、７ａ・・・・・・ギヤ部、７ｂ・
・・・・・回転摩擦支持部、訃・・・・・フランジ、９
゜９′・・・・・・支持部材、９ａ・・・・・・バンド
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセット収納具に連繋され、その開閉動作に同期して回
   動するギヤ部材と、該ギヤ部材に噛合って回動する回転
   軸部材と、テープレコーダボデー側に固定されて上記回
   転軸部材を支持する支持部材とを備えたカセットテープ
   レコーダのカセット収納具において、上記ギヤ部材は、
   パイプ材をローレット加工して周面にギヤ部を形威し、
   このギヤ部からパイプ材の軸方向に連続して回転摩擦部
   を設け、この回転摩擦部を上記支持部材に支持したこと
   を特徴とするカセットテープレコーダのカセット収納具
   開放緩衝装置。