JPS608044B2 - ポリビニルアセタ−ルの製造方法 - Google Patents

ポリビニルアセタ−ルの製造方法

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JPS608044B2
JPS608044B2 JP14562279A JP14562279A JPS608044B2 JP S608044 B2 JPS608044 B2 JP S608044B2 JP 14562279 A JP14562279 A JP 14562279A JP 14562279 A JP14562279 A JP 14562279A JP S608044 B2 JPS608044 B2 JP S608044B2
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polyvinyl alcohol
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功 烏谷
博文 尾村
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリビニルアセタール、とくに耐熱性の改良さ
れたポリビニルアセタールの製造方法に関するものであ
る。
ポリビニルアセタールはその接着性が良いことと物理的
強度に優れていることから安全合わせガラスの中間膜と
して利用されているが、他面、多くの有機溶剤に可溶で
あり、又フェノール樹脂とかェポキシ樹脂等の熱硬化性
樹脂との相溶性に優れると共に金属に対する密着性や接
着性が優れていることにより、ゥオツシュプラィマーに
代表される金属用塗料や金属用接着剤としての構造用嬢
着剤の製造に欠くことのできない主原料として広く使用
されている。
上記金属用接着剤としてポリピニルアセタールを用いる
場合には、該ポリビニルアセタールのみをアルコール類
、ケトン類、芳香族炭化水素等の有機溶剤の単独又は混
合物に溶解した溶液が使用されることもあるが、低温か
ら高温にわたる中広い環境温度下においても、接着強度
に大きな変化を生じないような接着剤、即ち高温での接
着力が低下しないような接着剤が要求される場合には、
ポリビニルアセタールとフェノール樹脂、又は、ェポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂とを有機溶剤に溶解したものが
使用されるのが一般的である。
しかしながら上述の如き従来のポIJビニルアセタール
と熱硬化性樹脂とから製される金属用接着剤においても
、その接着強度の温度依存性はまだ十分に改善されてい
るとは言えない。本発明は上述の如き欠点を改良するこ
とを目的として種々検討せる結果、特に耐熱性にすぐれ
たポリビニルアセタールを製造することの出来る方法を
見し、出してなされたものである。
すなわち本発明の要旨はポリビニルアルコールの犠牲有
機溶剤溶液に該ポリビニルアルコールの等量よりも少な
い量の不飽和カルボン酸化合物を加えてェステル化反応
を行ない、次いでアルデヒド化合物を加えてアセタール
化反応を行うことを特徴とするポリビニルアセタールの
製造方法に存する。
本発明においてポリビニルアルコールとして平均重合度
200〜300現塵度のものが用いられ、そのケン化度
はポリビニルァルコールとしての性質を示す範囲のもの
であれば特に制限されることはない。
又、本発明に使用する不飽和カルボン酸化合物とは、不
飽和カルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボ
ン酸のモノアルカリ金属塩又は該ジカルボン酸のモノア
ルキルェステルを指し、例えばマレィン酸、無水マレィ
ン酸、フマール酸、アクリル酸、メタクリル酸等が好ま
しく使用され、特にマレィン酸が好適である。
又、本発明に用いられるアルデヒド化合物とはホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルテ十ヒド
、ブチルアルデヒト、ヘブチルアルデヒド等のアルデヒ
ド基を有する化合物とか、反応中にホルムアルデヒドに
変化するパラホルマリン等を指し、特に好適にはブチル
アルデヒドが用いられる。
又、アルデヒド化合物は単独で用いられてもよく若しく
は2種以上の混合系で用いられてもよい。又、本発明に
おいては前記ポリビニルアルコールは極性有機溶剤溶液
とされるのであるが、この極性有機溶剤としてはピリジ
ンなどの芳香族3級アミン、トリェチレンアミンなどの
脂肪族3級アミンやジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
本発明方法によりポリビニルアセタールを製造するには
、まず前記ポリビニルアセタールを前記極性有機溶剤に
溶解してポリビニルァルコール溶液を用意し、これに前
記不飽和カルボン酸化合物を加えてェステル化反応を行
うのである。この際に使用される不飽和カルボン酸化合
物の量は使用されるポリビニルァルコールの等量よりも
少ないことが必要であるが、該使用量が少なすぎると本
発明の効果を奏し得ず、又多すぎても該不飽和カルボン
酸化合物を多量に用いることよる好ましい効果はさほど
向上しないので採算上好ましくないので使用されるポリ
ビェルアルコールの5〜50モル%に相当する量とされ
るのが好ましく、とくに10〜40モル%に相当する量
とされるのが好ましい。上記ェステル化反応における条
件については特に限定されることはなく、常法に従って
行えばよく、例えば5ぴ○以上の温度条件下で好適に行
い得る。
又、該ェステル反応の際、例えば酢酸ナトリウム、塩化
亜鉛、塩酸などのェステル化のための触媒を用いること
も出来る。本発明においては次に上記によりェステル化
されたポリビニルアルコールの溶液系に前記アルデヒド
化合物を加えてアセタール化反応を行うのである。
該アセタール化反応は常法に従って行えばよく、例えば
ポリビニルアルコールとアルデヒドを縮合させることが
知られている触媒、例えば塩酸、硫酸、硝酸等の酸触媒
を用いることが出来、その際の酸触媒の使用量は反応系
の1〜5重量%とするのが好ましい。そして該酸触媒は
反応系に所要量を一度に添加しても又は適当な回数に分
割して添加してもよい。又「アセタール化反応は、反応
時の温度が高すぎると得られる製品の溶融性や透明性等
の諸性質に悪影響が生じる傾向があり、又、低温にすぎ
ても反応速度が遅くなるので、通常0〜5び0の温度範
囲で行うのが好ましい。
従って本発明において前記ェステル化反応をより高い温
度で行った場合は反応系を冷却して0〜5ぴ0になる様
に温度を下げてアセタール化反応を行うのが好ましい。
又、アセタール化反応のために反応系に加えられるアル
デヒド化合物は1種であっても又は2種以上であっても
よく、又、一度に加えられることなく適宜量に分割され
て加えられることも可能である。かくしてアセタール化
反応が行われる。反応終了後においては生成したポリビ
ニルアセタールの一部が析出沈澱する場合もあるが、一
般には溶液状態に保たれているので、ポリビニルアセタ
ールを溶かさない適宜な溶剤、例えば水を加えてポリビ
ニルアセタールの析出、沈澱を起させ、これを濠遇し水
洗等を行ったのち乾燥して製品を得ることが出来る。か
くして得られたポリビニルアセタールは分子内に不飽和
結合が導入されているので加熱等により架橋構造が形成
され、耐熱性にすぐれたものとなることが出来るのであ
る。
本発明方法により得られたポリビニルアセタールは塗料
、接着剤等の用途に用いられることが出来、とくに耐熱
性が要求される例えば自己融着電線塗料などの用途に用
いられて好適である。
そして本発明方法により得られたポリビニルアセ夕−ル
に耐熱性を付与する場合は、該ポリビニルアセタールに
対し0.5〜5重量%、より好ましくは1〜3重量%の
例えば過酸化ペンゾイル等の有機過酸化物を配合するの
がよく、該ポリビニルアセタール配合物を適宜な溶剤に
溶かすか又は溶かさずして塗料や接着剤として使用した
のち100午○程度に数分間加熱することにより、架橋
して耐熱性が著るしく向上するのである。本発明方法は
上述の通りの方法であるので、耐熱性にすぐれたポリビ
ニルアセタールを簡単に製造することが出来る。
以下本発明の実施例について説明する。
実施例 樹脂A−1の製造 重合度1750ケン化度99.5モル%のポリビニルア
ルコール225夕を3,000夕のジメチルスルホキシ
ド‘こ溶解し、マレィン酸119夕(ポリビニルアルコ
ールの20モル%相当)を投入し、温度60q0で5時
間放置したのち談溶液を5000に冷却した。
これに濃度35%の塩酸200夕を投入したのち10q
o迄冷却し、次いでn−ブチルアルデヒド150夕を投
入しこの温度で反応させ反応終了後水を加えて樹脂分を
析出沈澱させて白色粉末樹脂を得た。これを水洗し、乾
燥させた。該樹脂のアセタール化度は約64モル%であ
った。樹脂A一2の製造 マレィン酸を30夕(ポリビニルアルコールの5モル%
)に変えた以外は樹脂A−1の製造と同様にした。
樹脂A−3の製造 マレィン酸量を297夕(ボリビニルアルコールの50
モル%)に変えた以外は樹脂A−1の製造と同様にした
樹脂A−4の製造 ジメチルスルホキシドをジメチルアセトアミドにかえた
以外は樹脂A−1の製造と同様にした。
樹脂B(比較例)の製造マレィン酸の投入を行なわなか
った以外は樹脂A−1の製造と同様にした。
樹脂Cの製造 重合度800、ケン化度99.0モル%のポリビニルア
ルコールを使用した以外は樹脂A−1の製造と同機にし
た。
樹脂D(比較例)の製造 重合度80リケン化度99.0モル%のポリビニルアル
コールを使用し、マレィン酸の投入を行なわなかった以
外は樹脂A−1の製造と同様にした。
樹脂Eの製造重合度1750、ケン化度99.5モル%
のポリビニルアルコール225夕を3000夕のジメチ
ルスルホキシド‘こ溶解し、マレイン酸119夕(ポリ
ビニルアルコールの20モル%相当)を投入し温度60
ooで5時間放置しェステル化を行った。
次に5000に冷却し濃度35%の塩酸200夕を投入
し30oo迄冷却してバラアルデヒド(純分99%)5
3夕を投入して30〜25℃の温度に3時間保ったのち
、1500迄冷却した。次いで該1500の反応系にn
ーブチルアルデヒド78夕を投入し反応させ、反応終了
後水を加え樹脂分を析出沈澱させて白色粉状の樹脂を得
た。これを水洗して乾燥させた。該樹脂のアセタール化
度は約64モル%であった。樹脂F(比較例)の製造 マレィン酸の投入を行なわなかった以外は樹脂Eの製造
と同様にした。
上記により得られた樹脂A(A−1〜4)〜Fの各々を
メタノールーメチルェチルケトンの1:1浪合溶媒に溶
解し、樹脂分15重量%の溶液となし更に樹脂A(A−
1〜4)〜Fの100重量部の各々に対し2部の過酸化
ペンゾィルを添加し混合して接着剤を得た。
上記接着剤を用いて、接着面をサンドペーパーでみがい
たのち、トリクレンで洗浄した肉厚2柵、中25側、長
さ11仇舷の2枚の鉄板を接着面が25側×2仇肋もこ
なる様にはり合せ、温度18000で20k9/鮒の圧
力下に30分間放置して、接着強度測定用試料片を用意
した。
上記試料片を10脚/分の引張速度、150℃の温度条
件下で引張り試験機にかけて接着強度を測定した結果は
第1表に示される通りであった。第1表 又、上記により得られた樹脂A(A−1〜4)〜Fをエ
タノールートルェンの1:1混合溶媒に溶解し、樹脂分
1の重量%の溶液となし各々2分割し■,■とした。
各々の■には樹脂A(A−1〜4)〜Fの10の重量部
に対し2部の過酸化ペンゾィルを添加し混合した。■,
■の溶液をポリエステルフィルム上に塗布し風乾して膜
厚約100仏の*フィルムを得た。これを15000の
ギャーオーフンで3び分加熱したのち、3肌×3肌の大
きさに切りエタノールートルェンの1:1混合溶媒を入
れたビーカーに浸潰して3び分后に60メッシュ金網で
櫨過し残存率を求めた。この結果は第2表に示される通
りであった。第2表 数字は溶剤浸債後の残存率(%)を示す。
第1表、第2表にみる通り、本発明方法によるポリビニ
ルアセタールの製法で得られた樹脂は、不飽和結合を有
し有機過酸化物を用いることにより橋かけ構造になり、
従来のポリビニルァセタールに〈らべて秀れた耐熱性を
示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリビニルアルコールの極性有機溶剤溶液に該ポリ
    ビニルアルコールの等量よりも少ない量の不飽和カルボ
    ン酸化合物を加えてエステル化反応を行ない、次いでア
    ルデヒド化合物を加えてアセタール化反応を行うことを
    特徴とするポリビニルアセタールの製造方法。 2 不飽和カルボン酸化合物の添加量がポリビニルアル
    コールの5〜50モル%に相当する量である第1項記載
    の製造方法。 3 不飽和カルボン酸化合物がマレイン酸である第1項
    記載の製造方法。 4 エステル化反応時の反応系の温度が50℃以上であ
    る第1項記載の製造方法。 5 アセタール化反応時の反応系の温度が0〜50℃で
    ある第1項又は第4項記載の製造方法。
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