JPS606597Y2 - ブロ−バイガス還元装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエンジン内部から排出されるブローバイガスを
吸気系に導入するためのブローバイガス還元装置に関す
る。

ブローバイガスはエンジン内部から排出する際にはエン
ジン内部のオイルを含んでおり、そのまま排出させたの
ではオイルを持ち去ることになってオイル消費量が多く
なったしまう。

このため、エンジン内部から排出されたブローバイガス
を吸気系に導入する前にオイルを分離する必要があり、
従来のブローバイガス還元装置にあってはオイル分離用
にオイルセパレータが設けられている。

このような従来のブローバイガス還元装置を第１図に示
す（例えば実開昭５５−１１４３０６号公報参照）。

第１図中、エンジン本体１には吸気通路２と排気通路３
とが接続されている。

排気通路３から分岐した排気還流通路４は吸気通路２の
吸気絞り弁５下流に接続している。

そして、エンジン本体１の下部に形成されたクランクケ
ース６の上部と吸気通路２の吸気絞り弁５下流との間に
エンジン内部のブローバイガスを吸気通路２に導入する
ためのブローバイガス通路７が接続され、このブローバ
イガス通路７にはオイルセパレータ８が介装されている
。

このオイルセパレータ８のオイル出口とクランクケース
６下部との間には分離したオイルヲエンジン内部に戻す
ためのオイル戻し通路９が接続されている。

１０はエアークリーナである。

かかる構成において、エンジン内部のブローバイガスは
クランクケース６内からブローバイガス通路７を通り、
オイルセパレータ８によりオイルが分離された後、吸気
通路２内へ導入される。

一方分離されたオイルはオイル戻し通路９を通ってクラ
ンクケース６内に戻る。

ところが、従来装置の場合にはオイル戻し通路９が常時
開通常態になっているため、エンジンの運転中はブロー
バイガス通路７からだけでなくオイル戻し通路９からも
ブローバイガスがオイルセパレータ８に流れ込んでしま
い分離したオイルを再蒸発させてしまうという問題があ
った。

本考案は上記の欠点に鑑みてなされたもので、オイルセ
パレータで分離したオイルをエンジン内部に戻すための
オイル戻し通路に開閉弁を設け、エンジン停止時のみオ
イル戻し通路を開通させるよう構成することにより、従
来の問題点を解決することを目的とする。

以下、本考案の１実施例を第２図に基づいて説明する。

尚、第１図と同一部分には同一符号を付して説明を省略
する。

第２図中、オイルセパレータ８下部のオイル出口とエン
ジン本体１のクランクケース６下部とを連通しているオ
イル戻し通路９には、エンジン停止時のみ当該通路９を
開通させる開閉弁としての電磁弁１１が介装されている
。

この電磁弁１１はイグニッションスイッチ１２を介して
バッテリ１３に接続され、イグニッションスイッチ１２
がＯＮのときバッテリ１３と接続して励磁されオイル戻
し通路９を閉鎖し、イグニッションスイッチ１２がＯＦ
Ｆのときバッテリ１３との接続が断れて消磁されオイル
戻し通路９を開通するよう構成されている。

かかる構成において、エンジンを始動すべくイグニッシ
ョンスイッチ１２をＯＮにするとバッテリ１３からの電
力供給によって電磁弁１１は励磁されオイル戻し通路９
を閉鎖する。

従って、エンジン運転中においては、常時オイル戻し通
路９は閉鎖状態にあるため、クランクケース６のブロー
バイガスはオイル戻し通路９からオイルセパレータ８へ
流入することなく、ブローバイガス通路７からオイルセ
パレータ８を通り吸気通路２内へ導入されるブローバイ
ガス中のオイルセパレータ８内で分離されるオイルはオ
イルセパレータ８下部に貯溜され、従来のように再蒸発
することはない。

このため、オイルセパレータ８によるオイル分離効果が
向上しオイルの消費量が低減される。

一方、エンジン運転時すべくイグニッションスイッチ１
２をＯＦＦにすると電磁弁１１に対してバッテリ１３か
らの電力供給がなく電磁弁１１が消磁されるのでオイル
戻し通路９が開通する。

従ってエンジン運転中にオイルセパレータ８下部に貯溜
するオイルはエンジン停止中にオイル戻し通路９を通っ
てクランクケース６内に戻される。

尚、エンジン停止中にはブローバイガスの発生ハないの
でオイル戻し通路９が開通されていてもオイルセパレー
タ８内にブローバイガスが流れ込むことはない。

以上述べたように本考案によれば、ブローバイガスの発
生しないエンジン停止時のみオイル戻し通路を開通させ
、ブローバイガスの発生するエンジン運転時にはオイル
戻し通路を閉鎖するよう構成したので、オイル戻し通路
からオイルセパレータへのブローバイガスの流入を防ぐ
ことができ、オイルセパレータ内の分離されたオイルの
再蒸発を防止でき、従来のものよりオイル分離効果が向
上し、オイル消費量を低減できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のブローバイガス還元装置を示す簡略構成
図、第２図は本考案に係わるブローバイガス還元装置の
１実施例を示す簡略構成図である。 １・・・・・・エンジン本体、２・・・・・・吸気通路
、６・・・・・・クランクケース、７・・・・・・ブロ
ーバイガス通路、８・・・・・・オイルセパレータ、９
・・・・・・オイル戻し通路、１１・・・・・・電磁弁
、１２・・・・・・イグニッションスイッチ、１３・・
・・・・バッテリ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン内部から排出されるブローバイガスを、該ブロ
   ーバイガス中に含まれるオイルを分離するオイルセパレ
   ータを介して吸気系に導入すると共に、分離したオイル
   をエンジン内部に戻スよう構成したブローバイガス還元
   装置において、前記オイルセパレータのオイル出口とエ
   ンジン内部とを連通し、分離したオイルをエンジン内部
   に戻すためのオイル戻し通路に、エンジン停止時のみ前
   記通路を開通させる開閉弁を設けたことを特徴とするブ
   ローバイガス還元装置。