JPS6059452B2 - ネジ孔付軸受輪の製造方法 - Google Patents
ネジ孔付軸受輪の製造方法Info
- Publication number
- JPS6059452B2 JPS6059452B2 JP6614077A JP6614077A JPS6059452B2 JP S6059452 B2 JPS6059452 B2 JP S6059452B2 JP 6614077 A JP6614077 A JP 6614077A JP 6614077 A JP6614077 A JP 6614077A JP S6059452 B2 JPS6059452 B2 JP S6059452B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inner ring
- threaded hole
- bearing
- bearing ring
- screw hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は内輪に止ネジ用のネジ孔を有する軸受輪の製
造方法に関し、その目的とするところは特に止ネジの締
付力によりネジ孔を起点として内輪が割れるのを防止し
たネジ孔付軸受輪の製造方法を提供するにある。
造方法に関し、その目的とするところは特に止ネジの締
付力によりネジ孔を起点として内輪が割れるのを防止し
たネジ孔付軸受輪の製造方法を提供するにある。
ベアリングユニットの内輪を軸に取付ける際、止ネジ
の締付力が強い場合には内輪に変形が生じ、さらにネジ
孔を起点として軸方向の割れが生じることがある。
の締付力が強い場合には内輪に変形が生じ、さらにネジ
孔を起点として軸方向の割れが生じることがある。
ところで、この種軸受における内輪の破壊は軸受性能上
致命的であり、この種事故は皆無にする必要がある。そ
れがため、内輪を焼入し硬化させた後、このネジ孔部の
みを焼もどしして硬度を下げることが提案されているが
コスト高になる。 本発明は、従来の上記欠点に鑑みこ
れを簡単安価に改善したもので以下、本発明を図面につ
いて説明すると、次の通りである。
致命的であり、この種事故は皆無にする必要がある。そ
れがため、内輪を焼入し硬化させた後、このネジ孔部の
みを焼もどしして硬度を下げることが提案されているが
コスト高になる。 本発明は、従来の上記欠点に鑑みこ
れを簡単安価に改善したもので以下、本発明を図面につ
いて説明すると、次の通りである。
第１図は、本発明により脱炭処理した研削前の軸受内
輪の断面図であり、第２図は研削加工後の軸受内輪の断
面図であつて、図中Ａは内輪レース溝、Ｂは内輪外径、
Ｃは内輪端面、Ｄは内輪内径である。
輪の断面図であり、第２図は研削加工後の軸受内輪の断
面図であつて、図中Ａは内輪レース溝、Ｂは内輪外径、
Ｃは内輪端面、Ｄは内輪内径である。
本発明は、割れ防止のため、ます内輪を焼入する際所
望の炭素％と深さに脱炭するものである。
望の炭素％と深さに脱炭するものである。
すなわち、ＳＵＪ２１４で形成された軸受内輪は炭素％
０．９５〜１．１％であるが、この表面層を炭素％０．
３〜０．４％に脱炭する。図面に示すＨはネジ孔表面部
の脱炭層、Ｈ’はネジ孔以外の表面部の脱炭層である。
したがつて、第１図で分るように脱炭処理は内輪の全表
面に亘つて施こされる。しかし、脱炭層の深さは内輪の
研削加工後には、第２図に示されるようにネジ孔表面部
脱炭層Ｈと、内輪の外径Ｂおよび内径Ｄの端面Ｃとの角
部にわずかな脱炭層Ｈ’とを存在させる程度とする。そ
して、ネジ孔表面部は脱炭層Ｈにより、材質がＳ３５Ｃ
材（機械構造用炭素鋼中、炭素含有量が０．３０〜０．
３８のもの）並みに変換させられる。 なお、脱炭処理
により生じた内輪内の内部応力は、テンパー処理するこ
とにより比較的容易に除去することができる。
０．９５〜１．１％であるが、この表面層を炭素％０．
３〜０．４％に脱炭する。図面に示すＨはネジ孔表面部
の脱炭層、Ｈ’はネジ孔以外の表面部の脱炭層である。
したがつて、第１図で分るように脱炭処理は内輪の全表
面に亘つて施こされる。しかし、脱炭層の深さは内輪の
研削加工後には、第２図に示されるようにネジ孔表面部
脱炭層Ｈと、内輪の外径Ｂおよび内径Ｄの端面Ｃとの角
部にわずかな脱炭層Ｈ’とを存在させる程度とする。そ
して、ネジ孔表面部は脱炭層Ｈにより、材質がＳ３５Ｃ
材（機械構造用炭素鋼中、炭素含有量が０．３０〜０．
３８のもの）並みに変換させられる。 なお、脱炭処理
により生じた内輪内の内部応力は、テンパー処理するこ
とにより比較的容易に除去することができる。
さらに、軸受寿命を維持するために、脱炭深さはレー
ス研削代範囲内になるようにし、研削加工後には脱炭層
を残存せしめないようにする。
ス研削代範囲内になるようにし、研削加工後には脱炭層
を残存せしめないようにする。
実験では脱炭層は通常の研削代の１Ｂ程度がコスト的に
も最も良い。尚、脱炭処理は、公知のように焼入時の雰
囲気のカーボンポテンシャルを所望の炭素％になるよう
に低くして行うものである。このようにしてなる本発明
のネジ孔付軸受内輪と従来の軸受内輪との圧壊実験値の
比較を第３図において示す。カーブＡが本発明に係る軸
受内輪の圧壊値て、カーブＢが従来の軸受内輪の圧壊値
であり、本発明に係る軸受内輪が従来の軸受内輪より２
〜３倍の高い値が得られている。以上説明したように本
発明は、内外径面を貫通して半径方向に延びる取付用セ
ットネジのためのネジ孔を一端に有するリング状の軸受
輪素材の該ネジ孔を含む全表面に研削代より少ない深さ
の均一な脱炭層を研削前に形成させた後、前記ネジ孔を
除く内外径面及び端面を所定寸法に研削仕上して脱炭層
を除去するよう゛になしたから、ネジ孔表面のみを容易
に軸受鋼よりも柔軟なＳ３５Ｃ材並みの材質とすること
ができ、脱炭部は他表面に残存しないように研削除去し
て簡単安価に軸受寿命を維持させることができ、従来の
ネジ孔付軸受輪のようにセットネジを過剰に締め付けた
場合に、該ネジ孔を起点として内輪が変形することや破
壊を生するおそれを皆無とし得る。
も最も良い。尚、脱炭処理は、公知のように焼入時の雰
囲気のカーボンポテンシャルを所望の炭素％になるよう
に低くして行うものである。このようにしてなる本発明
のネジ孔付軸受内輪と従来の軸受内輪との圧壊実験値の
比較を第３図において示す。カーブＡが本発明に係る軸
受内輪の圧壊値て、カーブＢが従来の軸受内輪の圧壊値
であり、本発明に係る軸受内輪が従来の軸受内輪より２
〜３倍の高い値が得られている。以上説明したように本
発明は、内外径面を貫通して半径方向に延びる取付用セ
ットネジのためのネジ孔を一端に有するリング状の軸受
輪素材の該ネジ孔を含む全表面に研削代より少ない深さ
の均一な脱炭層を研削前に形成させた後、前記ネジ孔を
除く内外径面及び端面を所定寸法に研削仕上して脱炭層
を除去するよう゛になしたから、ネジ孔表面のみを容易
に軸受鋼よりも柔軟なＳ３５Ｃ材並みの材質とすること
ができ、脱炭部は他表面に残存しないように研削除去し
て簡単安価に軸受寿命を維持させることができ、従来の
ネジ孔付軸受輪のようにセットネジを過剰に締め付けた
場合に、該ネジ孔を起点として内輪が変形することや破
壊を生するおそれを皆無とし得る。
第１図は本発明により脱炭処理した研削前の軸受内輪の
断面図、第２図は本発明に係る研削加工後の軸受内輪断
面図、第３図は本発明に係る軸受内輪と従来の軸受内輪
との圧壊値の実験結果を示す図表である。 Ａ・・・・・・内輪レース溝、Ｂ・・・・・・内輪外径
、Ｃ・・・・・内輪端面、Ｄ・・・・・・内輪内径、Ｈ
・・・・・・ネジ孔表面部の脱炭層、Ｈ″・・・・・・
ネジ孔以外の表面部の脱炭層。
断面図、第２図は本発明に係る研削加工後の軸受内輪断
面図、第３図は本発明に係る軸受内輪と従来の軸受内輪
との圧壊値の実験結果を示す図表である。 Ａ・・・・・・内輪レース溝、Ｂ・・・・・・内輪外径
、Ｃ・・・・・内輪端面、Ｄ・・・・・・内輪内径、Ｈ
・・・・・・ネジ孔表面部の脱炭層、Ｈ″・・・・・・
ネジ孔以外の表面部の脱炭層。
Claims (1)
- １ 内外径面を貫通して半径方向に延びる取付用セット
ネジのためのネジ孔を一端に有するリング状の軸受輪素
材の該ネジ孔を含む全表面に研削代より少ない深さの均
一な脱炭層を研削前に形成させた後、前記ネジ孔を除く
内外径面及び端面を所定寸法に研削仕上して脱炭層を除
去することを特徴とするネジ孔付軸受輪の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6614077A JPS6059452B2 (ja) | 1977-06-03 | 1977-06-03 | ネジ孔付軸受輪の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6614077A JPS6059452B2 (ja) | 1977-06-03 | 1977-06-03 | ネジ孔付軸受輪の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS541745A JPS541745A (en) | 1979-01-08 |
| JPS6059452B2 true JPS6059452B2 (ja) | 1985-12-25 |
Family
ID=13307248
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6614077A Expired JPS6059452B2 (ja) | 1977-06-03 | 1977-06-03 | ネジ孔付軸受輪の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6059452B2 (ja) |
-
1977
- 1977-06-03 JP JP6614077A patent/JPS6059452B2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS541745A (en) | 1979-01-08 |
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